アンナとハンナ

ムロヒ

文字の大きさ
上 下
1 / 17

第一話

しおりを挟む
PM10:00
アンナは自分が住んでいるタワマン最上階ベランダから飛び降り自殺をしようとしていた


「結局女は顔なのね…どんなに努力しても結局ハンナが評価される…私が歌っているのに…それにジュンさんだけは他の人と違うと思っていたのに…」

今にも飛び降り自殺をしようとするアンナ

アンナが自殺をする数時間前

歓声が鳴り響くコンサートホール
バックダンサーを交え中央で堂々と踊るハンナ、人を魅了する歌声で観客は盛り上がっている
実際歌っているのはアンナだったアンナが裏でハンナの動きに合わせて歌っている、想いを寄せるジュンさんを想いながら歌うアンナ、“ゴーストシンガー”は一部の偉い人しか知らない

アンナ
「私もハンナみたいに表舞台に立ちたい」

アンナはついテンションがあがりその場でハンナみたいに踊ってしまったその瞬間床が崩れてアンナは足を挫いてしまいあまりの痛さに悶絶したその時声が途切れてしまう

アンナ
「…………」

ハンナは気づかないまま口パクを続けてしまう口は動いているのに声が出てない事に観客も気づきはじめるこの異常事態に気づいたジュンはアンナにインカムで呼びかける

ジュン
「アンナ?アンナ!起きろアンナ!」

アンナに呼びかけるが反応がない、焦ったジュンはハンナにインカムで指示をした

ジュン
「ハンナ後ろを向け!後ろを向くんだ!」

口パクがバレないようにハンナに後ろを向かせ演出で花火とレーザービームでハンナを隠すかのように派手な演出をした
観客は派手な演出に再び大歓声を上げる
もうすぐサビに差し掛かる

ジュン
「アンナ!大丈夫か!早く起きろ」

ジュンの必死の呼びかけにアンナは起きた

アンナ
「あ!ごめんなさい…」

ジュン
「良かったアンナそろそろサビだ!ハンナの動きに合わせろ3、2、1…」

アンナは何とか痛みに耐えながらなんとかバレずに歌い切った
コンサートも無事に終えたがまだハンナコールが鳴り響いていた

客席
「ハンナ!ハンナ!ハンナ!」

ハンナ
「スタッフ早く水!後アンコールはしないわ!」

ハンナはアンナのところに行きアンナを罵っていた

ハンナ
「お姉ちゃんバカなの?デブで踊れないのに何で踊るの!歌手は私なの次は気をつけて!それに何?その派手な衣装ジャージ着な!」

アンナ
「ハンナと息を合わせないといけないからつい…
それにジャージはサイズがない…」

ハンナが罵っているとジュンもアンナに駆け寄ってきた

ハンナ
「あ!ジュンさんお疲れ様でぇーす」

ジュン
「ああお疲れ!ハンナもう帰っていいぞ」

ハンナ
「え?」

アンナ
「…ジュンさんお疲れ様です、すみません私…」

ジュン
「良いんだそれより足は大丈夫か?まだ痛むか?
もう無茶したらダメだぞ!心配したんだからな」

ジュンはアンナに優しく頭をポンポンした
その優しさにアンナはキュンとする
ジュンの明らかに自分と違う接し方にハンナはヤキモチをやいていた。
その日はツアー最終日
夜は打ち上げパーティーが控えていた

第二話に続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕とメロス

廃墟文藝部
ライト文芸
「昔、僕の友達に、メロスにそっくりの男がいた。本名は、あえて語らないでおこう。この平成の世に生まれた彼は、時代にそぐわない理想論と正義を語り、その言葉に負けない行動力と志を持ち合わせていた。そこからついたあだ名がメロス。しかしその名は、単なるあだ名ではなく、まさしく彼そのものを表す名前であった」 二年前にこの世を去った僕の親友メロス。 死んだはずの彼から手紙が届いたところから物語は始まる。 手紙の差出人をつきとめるために、僕は、二年前……メロスと共にやっていた映像団体の仲間たちと再会する。料理人の麻子。写真家の悠香。作曲家の樹。そして画家で、当時メロスと交際していた少女、絆。 奇数章で現在、偶数章で過去の話が並行して描かれる全九章の長編小説。 さて、どうしてメロスは死んだのか?

愛する人が妊娠させたのは、私の親友だった。

杉本凪咲
恋愛
愛する人が妊娠させたのは、私の親友だった。 驚き悲しみに暮れる……そう演技をした私はこっそりと微笑を浮かべる。

思い出を売った女

志波 連
ライト文芸
結婚して三年、あれほど愛していると言っていた夫の浮気を知った裕子。 それでもいつかは戻って来ることを信じて耐えることを決意するも、浮気相手からの執拗な嫌がらせに心が折れてしまい、離婚届を置いて姿を消した。 浮気を後悔した孝志は裕子を探すが、痕跡さえ見つけられない。 浮気相手が妊娠し、子供のために再婚したが上手くいくはずもなかった。 全てに疲弊した孝志は故郷に戻る。 ある日、子供を連れて出掛けた海辺の公園でかつての妻に再会する。 あの頃のように明るい笑顔を浮かべる裕子に、孝志は二度目の一目惚れをした。 R15は保険です 他サイトでも公開しています 表紙は写真ACより引用しました

ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました

宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。 ーーそれではお幸せに。 以前書いていたお話です。 投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと… 十話完結で既に書き終えてます。

【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?

碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。 まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。 様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。 第二王子?いりませんわ。 第一王子?もっといりませんわ。 第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は? 彼女の存在意義とは? 別サイト様にも掲載しております

選ばれたのは美人の親友

杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

【短編】悪役令嬢と蔑まれた私は史上最高の遺書を書く

とによ
恋愛
婚約破棄され、悪役令嬢と呼ばれ、いじめを受け。 まさに不幸の役満を食らった私――ハンナ・オスカリウスは、自殺することを決意する。 しかし、このままただで死ぬのは嫌だ。なにか私が生きていたという爪痕を残したい。 なら、史上最高に素晴らしい出来の遺書を書いて、自殺してやろう! そう思った私は全身全霊で遺書を書いて、私の通っている魔法学園へと自殺しに向かった。 しかし、そこで謎の美男子に見つかってしまい、しまいには遺書すら読まれてしまう。 すると彼に 「こんな遺書じゃダメだね」 「こんなものじゃ、誰の記憶にも残らないよ」 と思いっきりダメ出しをされてしまった。 それにショックを受けていると、彼はこう提案してくる。 「君の遺書を最高のものにしてみせる。その代わり、僕の研究を手伝ってほしいんだ」 これは頭のネジが飛んでいる彼について行った結果、彼と共に歴史に名を残してしまう。 そんなお話。

処理中です...