54 / 78
私はこれからどうしたら?もう分からない…
しおりを挟む
「そんな事ありませんよ十分強いです」
「いや私は弱い…魔法に頼りに過ぎた…私が強いのは人間族相手にだけ…それに…シルバの話を聞いてなんか………」
「なんか?それに?…どう言う事ですか?」
「私は一体何をしているの…何がしたい?
私はなんて浅はかで小さい……何この感情…今まで無かったのに…私は人間族を滅ぼしたいのに……
人間族を滅ぼした後は?本当に人間族がいなくなれば平和になるの?このまま滅ぼして良いのか…
私はこの世界を何も見てない……ただただ私は…」
『賢者様!心の声がダダ漏れですよ!!
人間族に聞かれてますよ!らしくないですよ!
急にどうしたんですか?何を悟ってるんですか!
人間族がいなくなればこの世界は平和なのですよ!滅ぼして良いんです!今更何言ってるんですか?
人間みたいな感情持たないで下さい!あなたはクラゲで人間ではありません!やはり!このままでは賢者様は…“今すぐ元のクラゲ”に戻って下さい!』
「私は元は人間でしょ?違うの?じゃ案内人さん教えてくれる?私が人間じゃないならこの私のこの感情は何?なんでこんな気持ちになるの?シルバから話を聞いただけで……」
『元のクラゲに戻って下さい!早く元の状態に戻って下さい!ハーフエルフに擬人化しない方が良かったです!想定外でした!まさかこんな早く影響するなんて…今のあなたはもうクラゲの遺伝子がありません!ほぼビゼンの遺伝子とエルフの遺伝子だけです!クラゲ遺伝子が薄れてきています!
きっとビゼンの遺伝子がその感情を揺さぶっているんですよ!』
「そうなのね…
これは私のじゃなくてビゼンの感情…
でも…じゃ人間族を見ると殺したくなる…
この感情は何?私の感情なの?案内人に人間族を殺せって言われたから?それともエルフの?エルフが人間族を恨んでいるから?」
『はぁまさか擬人化を試みたらこんな事が起きるとはなんとか賢者様を元に戻さないとここまで来たのに…今までの事が意味をなさない!』
「シルバ…聞いてあなたは魔物と共存できると思う?私が人間族を滅ぼすとしたら?それにもし私が帝都を滅ぼしたバケモノだとしたらあなたは私を殺す?」
『ちょっと何を言い出しているんですか?』
「アウリタ様?何を言っているんですか?人間族を滅ぼす?滅ぼしたのはドラゴンの方で…アウリタ様は僕を魔物から助けてくれた恩人です
急にどうしたんですか?やっぱりまだ気分が悪いんですよ!今日はもう休みましょ眠って下さい
その間僕がお守りしますから」
「私は…私は……私はこれからどうしたら?
もう分からない…私を守ってくれるの?」
『演技では無さそうですね不安定で乱れています…
良いですか!賢者様聞いて下さい!」
「何よ…」
『1000年以上前私がこの世界で見てきた人間族は魔物の存在を知らずに互いに遠く離れた土地で暮らしていました
そんなある時1人の人間が魔物の村にたどり着き互いに驚きつつも次第に打ち解けあうと2つの種族は交流し始めました
しかし人間たちは魔物のことを異形と呼び変な事を言い出したのです
「どうして君らは我々とみんな姿が違うのか」と
さらに他の人間族も言った
「目玉が一つしか無かったり耳がとんがっていたり岩みたいにゴツゴツした皮膚をしてなんて気色が悪いんだ」と
魔物は困った…ですが魔物は人間族にそんな事を言われても優しく接したのです
ですが事件は起こった…
1人の青年が無抵抗の魔物を殺してしまったのです
「なんでこんな優しく接しているのに人間族はあんなに気難しいんだ?人間族は見かけで判断する危険な生き物だ!弱いくせにわがままでねちっこい!
すぐ怒る殺せ!人間族を殺せ!我々の平和を取り戻すぞ!」
やがてその声は魔物の間で瞬く間に広がり魔物と人間は争いを始めましたそして大きな戦争になった終わることのない戦争…これがきっかけになった戦争の始まりです私は賢者様に戦争を終わらせて欲しいのです』
「ねぇシルバ…今の話本当?」
「え?何がですか?」
『賢者様!
この人間族に私の声は聞こえていませんよ!』
「人間族から手を出したの?人間族から最初に魔物を殺したの?教えてシルバ……なぜ人間族は魔物を殺すの?」
「分かりません…僕が生まれた時にはもう魔物を見かけたら殺せと言われてましたから…」
「そう…」
「ですが歴史の古い本には
自己防衛の為だとか魔物はしばしば人間に危害を加える可能性があるため人間は自身や仲間を守るために魔物を殺せと書かれている書物が残されていたり
資源の確保の為とも言われています魔物はしばしば貴重な資源を持っていることが分かり人間族はそれらの資源を手に入れるために魔物を狩るだとか…
それと一部の人間族が残した書物には
狩猟の楽しみだと…一部の人間族は狩猟を趣味として楽しんでたり魔物を狩ることで興奮や満足感を得ていたと…」
「そうなのね…」
「アウリタ様魔物と共存は不可能です魔物は人間を食べるんです!魔物も人間族を殺して楽しんでいます!資源も奪われ見境なく殺されるんです!
だから僕みたいな冒険者が生まれたのです!魔物を狩るために!」
「そう…どっちも悪いのね………」
『いいえ違いますそもそも人間族が戦争の火種を作ったんです!ですから人間族を滅ぼすべきです!』
「…………」
「アウリタ様?」
私は人間族を滅ぼすべきか迷ったまま結論が出ないまま寝入ってしまった
「いや私は弱い…魔法に頼りに過ぎた…私が強いのは人間族相手にだけ…それに…シルバの話を聞いてなんか………」
「なんか?それに?…どう言う事ですか?」
「私は一体何をしているの…何がしたい?
私はなんて浅はかで小さい……何この感情…今まで無かったのに…私は人間族を滅ぼしたいのに……
人間族を滅ぼした後は?本当に人間族がいなくなれば平和になるの?このまま滅ぼして良いのか…
私はこの世界を何も見てない……ただただ私は…」
『賢者様!心の声がダダ漏れですよ!!
人間族に聞かれてますよ!らしくないですよ!
急にどうしたんですか?何を悟ってるんですか!
人間族がいなくなればこの世界は平和なのですよ!滅ぼして良いんです!今更何言ってるんですか?
人間みたいな感情持たないで下さい!あなたはクラゲで人間ではありません!やはり!このままでは賢者様は…“今すぐ元のクラゲ”に戻って下さい!』
「私は元は人間でしょ?違うの?じゃ案内人さん教えてくれる?私が人間じゃないならこの私のこの感情は何?なんでこんな気持ちになるの?シルバから話を聞いただけで……」
『元のクラゲに戻って下さい!早く元の状態に戻って下さい!ハーフエルフに擬人化しない方が良かったです!想定外でした!まさかこんな早く影響するなんて…今のあなたはもうクラゲの遺伝子がありません!ほぼビゼンの遺伝子とエルフの遺伝子だけです!クラゲ遺伝子が薄れてきています!
きっとビゼンの遺伝子がその感情を揺さぶっているんですよ!』
「そうなのね…
これは私のじゃなくてビゼンの感情…
でも…じゃ人間族を見ると殺したくなる…
この感情は何?私の感情なの?案内人に人間族を殺せって言われたから?それともエルフの?エルフが人間族を恨んでいるから?」
『はぁまさか擬人化を試みたらこんな事が起きるとはなんとか賢者様を元に戻さないとここまで来たのに…今までの事が意味をなさない!』
「シルバ…聞いてあなたは魔物と共存できると思う?私が人間族を滅ぼすとしたら?それにもし私が帝都を滅ぼしたバケモノだとしたらあなたは私を殺す?」
『ちょっと何を言い出しているんですか?』
「アウリタ様?何を言っているんですか?人間族を滅ぼす?滅ぼしたのはドラゴンの方で…アウリタ様は僕を魔物から助けてくれた恩人です
急にどうしたんですか?やっぱりまだ気分が悪いんですよ!今日はもう休みましょ眠って下さい
その間僕がお守りしますから」
「私は…私は……私はこれからどうしたら?
もう分からない…私を守ってくれるの?」
『演技では無さそうですね不安定で乱れています…
良いですか!賢者様聞いて下さい!」
「何よ…」
『1000年以上前私がこの世界で見てきた人間族は魔物の存在を知らずに互いに遠く離れた土地で暮らしていました
そんなある時1人の人間が魔物の村にたどり着き互いに驚きつつも次第に打ち解けあうと2つの種族は交流し始めました
しかし人間たちは魔物のことを異形と呼び変な事を言い出したのです
「どうして君らは我々とみんな姿が違うのか」と
さらに他の人間族も言った
「目玉が一つしか無かったり耳がとんがっていたり岩みたいにゴツゴツした皮膚をしてなんて気色が悪いんだ」と
魔物は困った…ですが魔物は人間族にそんな事を言われても優しく接したのです
ですが事件は起こった…
1人の青年が無抵抗の魔物を殺してしまったのです
「なんでこんな優しく接しているのに人間族はあんなに気難しいんだ?人間族は見かけで判断する危険な生き物だ!弱いくせにわがままでねちっこい!
すぐ怒る殺せ!人間族を殺せ!我々の平和を取り戻すぞ!」
やがてその声は魔物の間で瞬く間に広がり魔物と人間は争いを始めましたそして大きな戦争になった終わることのない戦争…これがきっかけになった戦争の始まりです私は賢者様に戦争を終わらせて欲しいのです』
「ねぇシルバ…今の話本当?」
「え?何がですか?」
『賢者様!
この人間族に私の声は聞こえていませんよ!』
「人間族から手を出したの?人間族から最初に魔物を殺したの?教えてシルバ……なぜ人間族は魔物を殺すの?」
「分かりません…僕が生まれた時にはもう魔物を見かけたら殺せと言われてましたから…」
「そう…」
「ですが歴史の古い本には
自己防衛の為だとか魔物はしばしば人間に危害を加える可能性があるため人間は自身や仲間を守るために魔物を殺せと書かれている書物が残されていたり
資源の確保の為とも言われています魔物はしばしば貴重な資源を持っていることが分かり人間族はそれらの資源を手に入れるために魔物を狩るだとか…
それと一部の人間族が残した書物には
狩猟の楽しみだと…一部の人間族は狩猟を趣味として楽しんでたり魔物を狩ることで興奮や満足感を得ていたと…」
「そうなのね…」
「アウリタ様魔物と共存は不可能です魔物は人間を食べるんです!魔物も人間族を殺して楽しんでいます!資源も奪われ見境なく殺されるんです!
だから僕みたいな冒険者が生まれたのです!魔物を狩るために!」
「そう…どっちも悪いのね………」
『いいえ違いますそもそも人間族が戦争の火種を作ったんです!ですから人間族を滅ぼすべきです!』
「…………」
「アウリタ様?」
私は人間族を滅ぼすべきか迷ったまま結論が出ないまま寝入ってしまった
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!
蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」
「「……は?」」
どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。
しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。
前世での最期の記憶から、男性が苦手。
初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。
リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。
当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。
おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……?
攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。
ファンタジー要素も多めです。
※なろう様にも掲載中
※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
悪役令嬢の生産ライフ
星宮歌
恋愛
コツコツとレベルを上げて、生産していくゲームが好きなしがない女子大生、田中雪は、その日、妹に頼まれて手に入れたゲームを片手に通り魔に刺される。
女神『はい、あなた、転生ね』
雪『へっ?』
これは、生産ゲームの世界に転生したかった雪が、別のゲーム世界に転生して、コツコツと生産するお話である。
雪『世界観が壊れる? 知ったこっちゃないわっ!』
無事に完結しました!
続編は『悪役令嬢の神様ライフ』です。
よければ、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる