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お前達は皆共に未来を築く力を持っている!

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ハルトが手当たり次第人間族を切りつけていると情報が王国に伝わり国王に呼び出された

「ハルトよ!貴様は何をしておる?貴様に対して被害者が訴えておる王都の周辺の街に勇者ハルトを入れるなと!捕まえて打ち首にしろっと言っている者もおる!勇者とて許される行動ではないぞ!納得のいく弁明はあるか?」

「弁明?今俺の事より早くビゼンを見つけなければならないんです!奴はこの王都を滅ぼしに来ます奴の情報は常に伝えていました
分かりますよね?もうこの王都に潜伏しているかもしれません!俺は正体を暴く為に…」

「もう良い!そのバケモノは貴様かもしれんと言っている者もおる!それに実際無実の人間を襲っておる!悪いが貴様の処分は牢獄行きじゃ!後に打ち首が正式に決まるだろう!」

「な!なぜそうなるんだ!」

「わしからは以上だ!この者を牢屋に連れて行け!」

「御意!!」

「おいおい!ちょっと待て!なんで!俺は勇者だ!バケモノじゃない!」

国王側近の騎士団が勇者を取り押さえた

「離せ!」

こうして勇者ハルトは牢屋に入れられてしまった
この事は各地の街に知れ渡った
これで勇者ハルトは身動きできない状況になってしまう
それを知ったレイラはなんとかしてハルトを助けたいがなす術なく時間だけが過ぎていく
数日後
レイラがハルトの牢屋に顔を出す

「レイラか…もう毎日ここに来なくていいよ!」

「ハルト!絶対ここから出すから!」

「そりゃありがたい…」

「私もちゃんと国王様に事情話してるからきっと分かってくれる!」

「で?実際外の様子はどんなだ?」

「…言えない……」

「言えないって事は悪い事なのか?」

「うん…結果的にハルトが帝都を滅ぼしたバケモノって言う人もいてハルトがバケモノに化けてるとか悪い噂が出回っているの…早く打ち首にしろと言う者もいるの…」

「ははっ当たってるじゃん実際バケモノで帝都も守れなかった俺が殺したのも当然だな」

「ハルト…」

「民衆共の声は分かった実際ビゼンに動きはないのか?」

「うん…今のところ何も起きていない…」

「このまま奴が動かなければ俺が本体みたいに思われるじゃねーか……
奴はこうなる様見越して俺を罠にはめたんじゃ…
戦わせない為に…」

話の途中で面会時間は終わった

「おい!面会時間は終わりだ!早く帰れ!」

「分かったわよ!
そんな怒鳴らないでクソ騎士!」

ハルトが捕まって更に数日が経ちレイラは毎日ずっとハルトに会いに面会に来ていた

「おい!お前に最後の客人だ!お前もこんな奴によく会いにくるな!」

「うるさい!あっちにいけ!
ハルト?ハルト聞いたわ…」

「……」

「私…」

「……」

「私何もできなかった…
ハルトをここから出す事…」

ハルトはろくに食事も出来ず気力を失いレイラの言葉に俯いたまま黙ったままで座っていた

「この後打ち首が決定したって…」

「……ははっこの時を待ってた!」

「ハルト?どうしたの?」

「言葉通りだよ!
この日を待ってたぞ!早く俺を殺してくれ!
もうこの場所はうんざりだ!」

「ハルト…」

「おい!もういいだろう!時間だ!」

「ちょっとまだ来たばっかりよ!」

「うるさい!こいつを断頭台に連れて行く!」


=================================





断頭台の周りには民衆が集まっていた「殺せ」と飛び交う言葉
目の前には大きい断頭台その上に大きな刃が吊り上げられている
縄を切ったら刃が落ちる仕組みになっていた
ハルトはゆっくりとトボトボと歩く

「どうしてだ…なんでこんな事に…俺は王都を」

更に民衆から罵詈雑言が飛び交う

「俺は勇者だ…なのに…どうして」

「おい!早くそこに首をおけ!」

ハルトは断頭台に首を置いた

「なぁ!
一言だけ言いたい事があるいいか?」

「時間稼ぎか?まぁいいだろう!一言だけ」

ハルトは民衆に向かって必死に叫んだ!

「お前達は皆共に未来を築く力を持っている!
頼む死ぬな!」

ハルトの言葉に辺りはシーンとしたその瞬間刃は振り下ろされハルトの首が切り落とされた














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