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ジークフリード編

41話 異世界なんかで試練なんて受けたくないけど7 試練2 百足の砂漠

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「とりあえず今は腹ごしらえだ!」

「賛成っす賛成っす!」

 アイズ達は食堂へと足を運んだ。だがしかし、

「お金足りないっす」

「俺もだ」

 この街は物価が高いのか所持金が少ないアイズ達はどこに行ってもお金が足りずついにはこの街の最後の食堂までも手がつけられなかった。

「お前なんでもっと持ってこない!」

「アイズだってもってきてなかったくせにっす!」

 食堂で2人が睨み合う。

「全く、これじゃ静かに紅茶も飲めないですよ」

 アイズ達のすぐ後ろから聞き覚えのある声がした。

「お前!ガイアか!」

「私は正真正銘ガイアですよ。無事だったんですね」

 そう言いながらガイアは紅茶を啜った。

「他には誰か見てないっすか?」

「残念ながら」

 3人は頭を抱えた。
 その後アイズとヒュプノスはガイアに試練の書の存在を伝えた。

「その中の魔物なら1体倒しましたよ」

 そう言って『パファダースネーク』という魔物の命の石を出した。

「私も紅茶代を稼ごうと魔物を討伐したんです。換金前に会えてよかったですね」

 ガイアはまた紅茶をすすりだした。
 そしてアイズとヒュプノスも座り今後のことについて語った。

「俺達全員バラバラな場所にいたってことは他にもいるかも知らない。そしておそらく試練をクリアするにはこの試練の書を全て埋めなければならない」

「人探しと魔物討伐を同時に行わなければならないと、そういうことだね」

「そういうことだ」

 俺達は状況を整理しながら話を進めた。

「ではギルドに行ってみるのはどうでしょうか?」

「この街にもギルドがあるのか!」

 アイズは身を乗り出しガイアに聞いた。

「はい。この街を見て回っている時に見つけました」

「...でもギルドをどうやって使うんすか?」

 少し考えたヒュプノスがあまりピンと来ていない様子で2人に聞いた。

「まずギルドで試練の書に書かれている魔物の討伐クエストなどがないか探します。それと同時にギルドへ人探しの依頼も出すということです」

 ガイアがヒュプノスのために丁寧に説明した。

「なるほどっす。なら早速ギルドへ行くっす!」

 そう言って店を飛び出しどこかへ走り去った。

「あいつ場所分かってるのかよ」

「分からないでしょうね」

 2人は少し呆れながら言った。

「ガイア...お願いがあるんだが...」

「なんですか」

 ガイアはアイズのお願いをまたしても紅茶をすすりながら聞いた。

「飯おごってくれないか?金なくてさ」

「...利子はつけますからね」

「すまん!絶対後で返す!」

 ガイアは呆れながらもアイズのご飯代を立て替えたのだった。
 その後ギルドに着いた3人は捜索願を出すと試練の書に書かれた魔物がいるであろう場所をギルドスタッフに聞くことにした。

「この3体の魔物を探してるんすけど、知ってるっすか?」

 ヒュプノスが紙を見せながらギルドスタッフ聞いた。

「『アタックガゼル』と『スケードサボテン』という魔物ですね。ですが、もう1匹の魔物は見たことがないですね...」

 スタッフが他のスタッフに何度も確認したがこんな魔物は居ないということらしい。

「だが試練の書にある以上この島のはずなんすけどね。んーわかんないっすー」

 ヒュプノスは頭を悩ませ試練の書を何度も見直した。

「最後の1体はどこにいるか分かりませんが他の2体はここにいます」

 そう言ってギルドスタッフが地図を広げ砂漠の神殿を指さした。

「この場所に行くならこちらの探索クエストがオススメですよ」

 アイズ達の前にクエストの紙を出した。

「なら決定だな」

 そう言ってアイズはヒュプノスのガイアを見た。

「もちろんっす」

「決まりですね」

 2人は真剣な眼差しでアイズを見て答えた。

「このクエスト受注お願いします」

 こうしてアイズ達は砂漠神殿への探索クエストを受注した。

 クエスト名『砂漠神殿探索クエスト』

 内容:未開の砂漠神殿へ行き、神殿の中に眠る古代の宝を見つける。

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