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帰りたくない
しおりを挟む「凜、これからはずっと一緒にいような」
自分の想いを伝える事が出来た悠斗は凜の小さな手を繋ぎながら月に照らされた2人並ぶ影を見ながら家と向かう。
余計な言葉なんか必要ない、繋がれた手の温もりを感じ薬指の指輪の輪郭をなぞった。
凜の家へと続く道へと近づいてくると一歩一歩と進むのが遅くなる凜に「凜?」どうした?と問いかける。「私…まだ一緒にいたい…」俺の顔を見上げ切なげな顔をする。
俺はふっと短い笑い含み「うちに来るか?」その言葉に凜はぱぁと花が咲いたような笑顔を見せた。
凜は家の中に入るとお気に入りのソファーの端のいつも座っている位置に座る。
「何か飲む?」
「んー。何かあれば…」
そっか。悠斗は少し考えるように腕を組み、あっと思いついたように冷えたグラスとシェーカーとドライ・ジン、パルフェタムールとレモンジュースなどキッチンに並べた。
そして手際よく、それらの材料と氷をシェーカーに入れてシャカシャカとリズムよくハードシェイクする。
凜はその姿見ると大きな瞳をキラキラと光が散りばむように瞬かせた。
カッコいい…
シェーカーを振る悠斗の姿を見て頬がふわっとピンクに染まる。悠斗がテーブルにコースターを置き、コトリと目の前にグラス置き、凜の後ろに腰をおろした。
薄紫色をした細かいつぶつぶがゆらゆらと上へと弾けている。
「わぁ…綺麗」
悠斗はbarのバイトでカクテルを作ったり、ちょっとした料理を作ったりしている。カクテルに興味を持ち練習をする為にお酒やリキュールを揃えていた。
「この前、オーナーに教えてもらったんだ」
「カクテルの名前はブルームーン」
「えっ?ブルームーン?」
「そ。奇跡の満月と同じ名前で真実の愛とか幸せの瞬間という意味があるんだって」悠斗はカクテルの名前と意味を説明する。
「なんかロマンチックだね」凜はブルームーンカクテルを眺めながら呟く。
「凜はお酒が弱いから甘めに作ったよ」
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