25 / 33
22.ヒロイン、アンジェリカ
しおりを挟む
部屋に戻ってから、ソファに横たわったトラヴィスの左足を念入りにマッサージをした。そのまま肩や背中、右足もほぐす。もちろん一朝一夕に治りはしないが、フォスター先生の塗り薬のおかげで、少しずつ右足の火傷痕の状態は良くなりつつある。
それから、今ではすっかり好きなココアを淹れてやり、レストタイムだ。この時間に、以前はよくうたた寝していたが、最近はそんなこともなくなった。間違いなくトラヴィスの体力が回復してきている証拠だ。
鉄分を意識してとり始めてしばらく経ったのも関係しているかもしれない。夜もよく眠れているようだし、リハビリに関しては全てが順調すぎるほどに順調だ。
早めの昼食を済ませると、アンジェリカが来る前にと私はトラヴィスの部屋を辞した。最近は屋敷の一階であれば、彼も危なげなく移動することが出来るから私は必要ではないはずだ。
「今日はトラヴィス様にお客様がみえるんだってな?」
「ええ」
「セルゲイ様が今、二階のテラスで一緒に食事をしているご令嬢だよな」
昼食の食器を手に厨房に戻ると、セインが話しかけてきた。どうやらセルゲイとアンジェリカは共に昼食を取っているらしい。確かに今日は比較的暖かいので外でのランチにはうってつけだ。
厨房では、一日で一番忙しい時間帯が過ぎ、使用人の数もまばらだった。これからセインも昼休憩なのだという。暇らしく、まかないの食べ物がいっぱいのった皿を手に、私の後ろについてきた。
「ええ、そうだと思うわ」
綺麗に清めた食器を片付けながら私は淡々と答えた。
「セルゲイ様がずっと熱をあげていらした方だよな、すっごい綺麗だからそれも分からなくもないけど。でもトラヴィス様にどんな用事があるんだろうな~。婚約の申込みとかかな」
セインはあくまでも噂話をしているだけだろうが、私には胸が痛かった。
「そうかもしれないわね」
「まぁさすがにセルゲイ様が好きだったご令嬢だから、ありえないか。でもあれだよな、トラヴィス様もいつか結婚してアイヴィー・エンドを出ていくわけだよな……? そしたらユーリも? あ、でもその前にリハビリが終わってるか」
アイヴィー・エンドの後のことを考えておいて良かった。こうして問われても、すぐに答えられる。
私は出来る限り自然に見えるような笑みを浮かべた。
「うん。リハビリが終わる方が先だと思うわ」
「マジか。そしたらお前、どうするの?」
私は首をかしげた。
「どうするのって……まずはフォスター先生の診療所に戻るつもりだよ」
「え、ずっとフォスター先生の診療所にいるつもりなのか?」
「うーん、どうかなあ……。夢はあるにはあるけど……。でもフォスター先生の診療所に戻ってから、改めて考えるつもり」
私が最後の皿をしまい終わって、棚をぱたんと閉めると、セインが少し大きな声を出した。
「――あのさ!」
「?」
私が振り向けば、セインはどうしてか顔を少しだけ朱に染めて、真剣な表情だった。
「アイヴィー・エンドを出ても、俺と会える? ほら、お前さ、患者さんのために食事を作っていくんだろ。俺だったらさ、その、お前のレシピ通りに飯作ったりもできるし、でもそれだけじゃないけどさ!」
一気に早口に言われた。
「え、うん、セインが仲間になってくれたら百人力だよ」
セインの顔がどんどん赤くなっていく。
「あ――、そうだけど、そうなんだけどさ、ちがくて! その!」
その時、厨房の廊下でアンソニーの大きな声が響いた。
「あれ、トラヴィス様? どうされたんですか?」
(え、トラヴィス? 何か私に用事かしら?)
私が訝しげに思いながら、セインに身振りで断ってから、そっと廊下に顔を出した。見れば既に彼の背中は厨房を通り過ぎ、先にあった。
アンソニーも首を傾げている。
「ユーリさんに用事があったんじゃないですかねぇ?」
(勘違いか)
そういえばアンジェリカと会う、と言っていた応接間はこのすぐ先である。ただ単に通りすがりだったんだろう。足が痛くて立ち止まっていたのでなければいいが、と彼の後ろ姿に目を止めたが、とりあえず異常はなさそうだったので、厨房に戻った。
そういえばセインとの会話の最中だったと思い出した。
「ごめん、話が途中だったよね?」
セインは慌てたように首を横に振った。
「いい。また今度で、いいや」
☆
アンジェリカとのお茶会は思ったより長引いた。
(久しぶりに会ったらやはり大事だと再確認したのかしら)
余計なことを考えてしまう自分が憎い。
私は裏庭の小道を軽くジョギングすることにした。この裏庭の小道は、洗濯場にも繋がっているから使用人たちの行き来も多いが、この時間ならすいているはず。そう思って、部屋を出ると、廊下の先にトラヴィスとセルゲイ、それから――美しい金髪の女性が立っているのが見えた。
(アンジェリカ、だわ)
少し離れたここからも分かるほどの、スタイルの良さ。細いだけではなく、きちんと女性らしい身体つきをしているのが分かる。
夜会ではないから、イブニングドレスではなくデイドレスではあるけれど、今彼女が着ているライラック色のドレスもすごくよく似合っている。彼女のセンスの良さは作中でも何度も触れられ、織り込み済みだ。
ゆるやかに編まれた金色の髪も、――それにここからは見えなくても私は美麗イラストで彼女の美しさはよく知っている――作中で誰もがみんな見惚れる美しい瑠璃色の瞳も……、アンジェリカをヒロインたらしめるものだ。
「じゃあね、トラヴィス。また会いましょうね」
アンジェリカの凛とした高めの声が廊下に響いた。答えるトラヴィスの声はくぐもっていて、よく聞き取れない。
「またそんなことを言って!」
彼女がじゃれるように、トラヴィスの腕を打つかのような仕草をした。もちろんトラヴィスは右手に杖を持っていて不安定だから、あくまでも真似だけだ。
(――あ)
私はトラヴィス横顔を見て、息を飲んだ。
彼はアンジェリカに向かって、確かに微笑んでいたのだ。
そうしてアンジェリカを表玄関まで送っていくのだろう、三人の背中はどんどん遠ざかっていく。トラヴィスが杖をついて歩くスピードに、アンジェリカは合わせている。寄り添って歩いている姿はとてもお似合いにも思えた。
(そうか……アンジェリカには、笑えるんだわ……恋じゃなかったとしても、特別な、人、なんだろうな、きっと……)
喪失感と、悲しみが一気にひたひたと押し寄せてきた。
どうしてだろう、私は自惚れていた。
彼が自分にだけは感情を見せてくれているのではないかと、そんな気がしていた。
トラヴィスの新しい顔、新しい一面を知る度に、私は彼に惹かれていく自分に気づいて、いつの間にか――。
(やっぱり私は、トラヴィスが好きなんだ……)
気が付かない振りをし、必死に否定し、見ない振りをしてきたその思いを、私はついに認めた。
認めたが――この思いには蓋をしなければならない。
(私はアイヴィー・エンドを去る人、モブ令嬢以下……、貴族ですら、ない)
どうやって自分の部屋に戻ったのかは分からない。気づけば、いつの間にか私は窓際に立ち尽くして、ぼんやりと窓の外を見ていた。
やがて、先程まであれだけ天気が良かったのに、ぽつぽつと雨が振り始めていった。
(私の心の中みたい……)
ここまで来ると、私がまるで悲劇のヒロインの物語のようだ。――これはアンジェリカがヒロインの、ライトノベルの世界なのだけれど。
私は一度目を瞑り、小さく息を吐いた。それから目を開ける。窓に打ち付ける雨の雫を見ている内に、さざなみたっていた心の中が徐々に落ちついていくのが分かった。
「大丈夫、私は……私の物語のヒロインになれるわ」
私は一人この世界で生きるために、必死に頑張って治療師の資格を取った。フォスター先生やメグ、周囲の人にも恵まれている。この世界の両親は健在で、私のことを気遣ってくれている。これ以上何を望むものか。
私の使命は、トラヴィスの出来得る限りのリハビリをして――彼をアンジェリカの元へ戻してあげること。
それだけだ。
それから、今ではすっかり好きなココアを淹れてやり、レストタイムだ。この時間に、以前はよくうたた寝していたが、最近はそんなこともなくなった。間違いなくトラヴィスの体力が回復してきている証拠だ。
鉄分を意識してとり始めてしばらく経ったのも関係しているかもしれない。夜もよく眠れているようだし、リハビリに関しては全てが順調すぎるほどに順調だ。
早めの昼食を済ませると、アンジェリカが来る前にと私はトラヴィスの部屋を辞した。最近は屋敷の一階であれば、彼も危なげなく移動することが出来るから私は必要ではないはずだ。
「今日はトラヴィス様にお客様がみえるんだってな?」
「ええ」
「セルゲイ様が今、二階のテラスで一緒に食事をしているご令嬢だよな」
昼食の食器を手に厨房に戻ると、セインが話しかけてきた。どうやらセルゲイとアンジェリカは共に昼食を取っているらしい。確かに今日は比較的暖かいので外でのランチにはうってつけだ。
厨房では、一日で一番忙しい時間帯が過ぎ、使用人の数もまばらだった。これからセインも昼休憩なのだという。暇らしく、まかないの食べ物がいっぱいのった皿を手に、私の後ろについてきた。
「ええ、そうだと思うわ」
綺麗に清めた食器を片付けながら私は淡々と答えた。
「セルゲイ様がずっと熱をあげていらした方だよな、すっごい綺麗だからそれも分からなくもないけど。でもトラヴィス様にどんな用事があるんだろうな~。婚約の申込みとかかな」
セインはあくまでも噂話をしているだけだろうが、私には胸が痛かった。
「そうかもしれないわね」
「まぁさすがにセルゲイ様が好きだったご令嬢だから、ありえないか。でもあれだよな、トラヴィス様もいつか結婚してアイヴィー・エンドを出ていくわけだよな……? そしたらユーリも? あ、でもその前にリハビリが終わってるか」
アイヴィー・エンドの後のことを考えておいて良かった。こうして問われても、すぐに答えられる。
私は出来る限り自然に見えるような笑みを浮かべた。
「うん。リハビリが終わる方が先だと思うわ」
「マジか。そしたらお前、どうするの?」
私は首をかしげた。
「どうするのって……まずはフォスター先生の診療所に戻るつもりだよ」
「え、ずっとフォスター先生の診療所にいるつもりなのか?」
「うーん、どうかなあ……。夢はあるにはあるけど……。でもフォスター先生の診療所に戻ってから、改めて考えるつもり」
私が最後の皿をしまい終わって、棚をぱたんと閉めると、セインが少し大きな声を出した。
「――あのさ!」
「?」
私が振り向けば、セインはどうしてか顔を少しだけ朱に染めて、真剣な表情だった。
「アイヴィー・エンドを出ても、俺と会える? ほら、お前さ、患者さんのために食事を作っていくんだろ。俺だったらさ、その、お前のレシピ通りに飯作ったりもできるし、でもそれだけじゃないけどさ!」
一気に早口に言われた。
「え、うん、セインが仲間になってくれたら百人力だよ」
セインの顔がどんどん赤くなっていく。
「あ――、そうだけど、そうなんだけどさ、ちがくて! その!」
その時、厨房の廊下でアンソニーの大きな声が響いた。
「あれ、トラヴィス様? どうされたんですか?」
(え、トラヴィス? 何か私に用事かしら?)
私が訝しげに思いながら、セインに身振りで断ってから、そっと廊下に顔を出した。見れば既に彼の背中は厨房を通り過ぎ、先にあった。
アンソニーも首を傾げている。
「ユーリさんに用事があったんじゃないですかねぇ?」
(勘違いか)
そういえばアンジェリカと会う、と言っていた応接間はこのすぐ先である。ただ単に通りすがりだったんだろう。足が痛くて立ち止まっていたのでなければいいが、と彼の後ろ姿に目を止めたが、とりあえず異常はなさそうだったので、厨房に戻った。
そういえばセインとの会話の最中だったと思い出した。
「ごめん、話が途中だったよね?」
セインは慌てたように首を横に振った。
「いい。また今度で、いいや」
☆
アンジェリカとのお茶会は思ったより長引いた。
(久しぶりに会ったらやはり大事だと再確認したのかしら)
余計なことを考えてしまう自分が憎い。
私は裏庭の小道を軽くジョギングすることにした。この裏庭の小道は、洗濯場にも繋がっているから使用人たちの行き来も多いが、この時間ならすいているはず。そう思って、部屋を出ると、廊下の先にトラヴィスとセルゲイ、それから――美しい金髪の女性が立っているのが見えた。
(アンジェリカ、だわ)
少し離れたここからも分かるほどの、スタイルの良さ。細いだけではなく、きちんと女性らしい身体つきをしているのが分かる。
夜会ではないから、イブニングドレスではなくデイドレスではあるけれど、今彼女が着ているライラック色のドレスもすごくよく似合っている。彼女のセンスの良さは作中でも何度も触れられ、織り込み済みだ。
ゆるやかに編まれた金色の髪も、――それにここからは見えなくても私は美麗イラストで彼女の美しさはよく知っている――作中で誰もがみんな見惚れる美しい瑠璃色の瞳も……、アンジェリカをヒロインたらしめるものだ。
「じゃあね、トラヴィス。また会いましょうね」
アンジェリカの凛とした高めの声が廊下に響いた。答えるトラヴィスの声はくぐもっていて、よく聞き取れない。
「またそんなことを言って!」
彼女がじゃれるように、トラヴィスの腕を打つかのような仕草をした。もちろんトラヴィスは右手に杖を持っていて不安定だから、あくまでも真似だけだ。
(――あ)
私はトラヴィス横顔を見て、息を飲んだ。
彼はアンジェリカに向かって、確かに微笑んでいたのだ。
そうしてアンジェリカを表玄関まで送っていくのだろう、三人の背中はどんどん遠ざかっていく。トラヴィスが杖をついて歩くスピードに、アンジェリカは合わせている。寄り添って歩いている姿はとてもお似合いにも思えた。
(そうか……アンジェリカには、笑えるんだわ……恋じゃなかったとしても、特別な、人、なんだろうな、きっと……)
喪失感と、悲しみが一気にひたひたと押し寄せてきた。
どうしてだろう、私は自惚れていた。
彼が自分にだけは感情を見せてくれているのではないかと、そんな気がしていた。
トラヴィスの新しい顔、新しい一面を知る度に、私は彼に惹かれていく自分に気づいて、いつの間にか――。
(やっぱり私は、トラヴィスが好きなんだ……)
気が付かない振りをし、必死に否定し、見ない振りをしてきたその思いを、私はついに認めた。
認めたが――この思いには蓋をしなければならない。
(私はアイヴィー・エンドを去る人、モブ令嬢以下……、貴族ですら、ない)
どうやって自分の部屋に戻ったのかは分からない。気づけば、いつの間にか私は窓際に立ち尽くして、ぼんやりと窓の外を見ていた。
やがて、先程まであれだけ天気が良かったのに、ぽつぽつと雨が振り始めていった。
(私の心の中みたい……)
ここまで来ると、私がまるで悲劇のヒロインの物語のようだ。――これはアンジェリカがヒロインの、ライトノベルの世界なのだけれど。
私は一度目を瞑り、小さく息を吐いた。それから目を開ける。窓に打ち付ける雨の雫を見ている内に、さざなみたっていた心の中が徐々に落ちついていくのが分かった。
「大丈夫、私は……私の物語のヒロインになれるわ」
私は一人この世界で生きるために、必死に頑張って治療師の資格を取った。フォスター先生やメグ、周囲の人にも恵まれている。この世界の両親は健在で、私のことを気遣ってくれている。これ以上何を望むものか。
私の使命は、トラヴィスの出来得る限りのリハビリをして――彼をアンジェリカの元へ戻してあげること。
それだけだ。
28
お気に入りに追加
723
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【書籍化確定、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜
あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。
そんな世界に唯一現れた白髪の少年。
その少年とは神様に転生させられた日本人だった。
その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。
⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。
⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。
最狂公爵閣下のお気に入り
白乃いちじく
ファンタジー
「お姉さんなんだから、我慢しなさい」
そんな母親の一言で、楽しかった誕生会が一転、暗雲に包まれる。
今日15才になる伯爵令嬢のセレスティナには、一つ年下の妹がいる。妹のジーナはとてもかわいい。蜂蜜色の髪に愛らしい顔立ち。何より甘え上手で、両親だけでなく皆から可愛がられる。
どうして自分だけ? セレスティナの心からそんな鬱屈した思いが吹き出した。
どうしていつもいつも、自分だけが我慢しなさいって、そう言われるのか……。お姉さんなんだから……それはまるで呪いの言葉のよう。私と妹のどこが違うの? 年なんか一つしか違わない。私だってジーナと同じお父様とお母様の子供なのに……。叱られるのはいつも自分だけ。お決まりの言葉は「お姉さんなんだから……」
お姉さんなんて、なりたくてなったわけじゃない!
そんな叫びに応えてくれたのは、銀髪の紳士、オルモード公爵様だった。
***登場人物初期設定年齢変更のお知らせ***
セレスティナ 12才(変更前)→15才(変更後) シャーロット 13才(変更前)→16才(変更後)
氷の騎士様が凍っておらず甘すぎる理由~騎士の妻が嫌だと駆け落ちしたのに今さら返せと言われても困ります!
ユウ
恋愛
連日徹夜、残業上等の職場で忙しさに明け暮れる喪女の天宮沙良は異世界に迷い込んでしまった。
しかも何故か氷の騎士の身代わり妻になることになってしまう。
相手は辺境伯爵家の三男で、第二騎士団隊長。
社交界の憧れの的。
貴族令嬢や未亡人からも睨まれ大ピンチの沙良は決意した。
「そうだ離婚しよう」
氷の騎士と離婚すべく悪妻を演じることにした。
しかし願いは空しくおかしな方向に進み、何故か計画はうまく進まなかった。
そんな最中婚約を逃げた本人が戻ってきて妻の座を返せと言い始めるが…。
タイトル変更しました!
軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる