468 / 476
夫婦の絆と子供への思い
“女王位選抜試験” その2
しおりを挟む
セリカを何とかすると決めた蒼太だったが、彼には他にも色々とやっておかなければならない事があった。
その内の一つが自分の子供達を含めた“後輩連中の育成”であったが元々、彼はセイレーンにおいては“風の導き手”と言う少々特殊な立ち位置にいた人物であり、単純な戦闘力よりもどちらかと言えば人々を導き、奮起させる能力に秀でた存在だったのである。
勿論、蒼太は蒼太で各身体能力や精神力にも優れていたし、また欠点が全く無い訳でも無いが基本的には人格も穏和で義理堅く、いざの際には真正面から敵や困難に立ち向かって行けるだけの勇敢さを秘めていたのだ。
そんな彼がアラン達以外に密かに目を付けていた人物がいた、名前を“ラウル・翔太・ラルディール”と言うガリア帝国軍人の父と大八洲皇国に於いて巫女をしていた母の間に生まれ落ちた、いわゆる“ハーフ”の少年である。
今年で14歳になる彼は容姿や性質の両面に於いて父よりも母親の影響を強く受け継いで来ておりその為だろう、生まれ付き“風”と“水”の二つの属性を操る能力を身に付けており、それが評価されて僅か6歳でガリア帝国の超能力者育成研究秘密機関“セラフィム”に入学を果たし、また12歳の時には魔法剣技特殊銃士隊“セイレーン”に入隊するに至っていた。
だがしかし。
彼はその出生の特殊さからか、“セラフィム”に入学してからすぐに心無い一部のクラスメート達の揶揄いの対象となってしまった、ガリア帝国の超能力者や霊能力者の子供達と言うのは、基本的に“純血種”を最も尊しとする傾向があって、だからハーフの翔太はその出生を弄られる事も多々あったのである。
ところが翔太はそれに対して“嫌だなぁ”、“何とかならないだろうか”等と思いつつも、最初の頃は特に何も手を打たなかった、元来がやや内向的ではあったけれども、基本的には穏和で優しい少年だった彼は争いごとを嫌う性分でありその為、“自分が我慢すれば済むのならば”とただひたすらにじっと耐える毎日を送っていたのだ。
それを見ていた一部のクラスメート達は“コイツにならば何をやっても大丈夫だ”と次第に甘く見るようになり、それから嫌がらせが段々とエスカレートしていった、しかも彼等の兄弟や先輩連中の中にはスマートフォン等の電子機器やアプリケーション等の電脳世界関係に詳しい者達もいて、そう言った存在の入れ知恵や力添えもあり、遂には翔太のスマートフォンの盗視盗聴を始めるに至ったのである。
そうやって彼の秘密や日常生活を暴き出しては嘲笑し、小馬鹿にして彼を傷付け、更にはスマートフォンのGPS機能をも利用して翔太を追跡、執拗に彼を攻撃する事で自殺に追いやろうと企てていたのだ。
しかも驚いた事に、クラスメート達はこれを面白半分でやろうとしていたのであり、それを両親に手紙で知らせても父も母も“お前が弱いからそんな目に遭うのだ”、“自分をしっかり持ちなさい”と言う、何の役にも立たない返事しか寄越さなかった。
“もうこのまま行ったら自殺でもするしかない”と言う考えが頭にチラつき始めた、まさにそんな時だったのである、翔太が蒼太と出会ったのは。
「蒼太さん、僕は苦しいです。どうしたら良いですか?」
「・・・本来ならばこう言う事は、あまりやってはいけないのだけれど。彼等の本質生命体、つまり“ハイヤーセルフ”等にこの暴挙を止めるように直接語り掛けてみるよ。ちょっと待ってて!!!」
状況を見定めて翔太から直接、話を聞いた蒼太は最初、流石に“これは可哀想だ”と思って親身になり、彼に寄り添い続けては自身の能力の及ぶ範囲で出来る限りの事を試してみたのだ、だけど。
短期的にはともかくとしても、長期的かつ本質的にはなんの解決にもならなかった、二、三日の間は多少の改善が見込めた状況が、1週間も経つ頃にはまた元の木阿弥に戻ってしまうのである。
そうこうする内に、とうとう翔太は自殺未遂を起こしてしまう、何処で知識を調べたのかは解らないが、特定の果物の種の中に青酸カリが含まれている、と言う情報を得た彼は思い切ってそれを試したのだ。
しかし。
「バカ野郎!!!」
結果は失敗に終わった、果物の種に含まれている程度の青酸カリでは成分としてはともかく、人間の致死量には遠く及ばなかったのである。
「なにをやっているんだよ。命の輝きの尊さと有り難さを、君は知らない訳では無いだろう?第一ね。そんな事をして君は神様や御両親に、なにより自分自身に申し訳無く思わないのか!!?」
この時ばかりは蒼太は怒った、まだ少年だった彼に対して本気で怒ったのである。
「ごめんなさい、蒼太さん。僕・・・」
「・・・君の命は神様や御両親から与えられた、唯一無二のモノなんだよ?それをあんなクソみたいな奴らの為になんか、散らせてどうするんだ!!!」
「うん、本当だよね・・・。僕、間違っていたよ蒼太さん。こんな悲しい事を二度とやっちゃいけないんだ!!!」
「・・・・・」
“そうだとも・・・”とその話を聞いた蒼太は、少年の瞳に宿った強い光に気付いて最初は半信半疑だったが、それでも最終的には彼を信じる事にした。
実は翔太はこの時、一旦は嫌がらせをして来るクラスメート達を返り討ちにして殺してやろう、と考えて何種類かの武器を用意してもいたのだが、“両親の為にも騒ぎを起こしてはいけない”等と言う考えが頭を掠めて結局は気が狂ってしまう前に自分で自分の命を絶つ事で幕引きを図ろうとしていたのだった。
だけど。
「自殺未遂をしてみて、よくわかったよ。もう二度とこんな事をしちゃいけないんだ、こんな悲しい事を繰り返しちゃいけないんだ。そうでしょ?蒼太さん・・・」
「・・・ああ、勿論だとも!!!」
その言葉に蒼太は頷いて応えたのだがこの瞬間、翔太は思いを改めたのである、“例え父や母に迷惑を掛けても、誰を敵に回しても自分だけは自分を愛してやろう”、“最後の最後まで守ってやろう”と。
そしてそれから程なく後に。
彼は自分のスマートフォンが盗視盗聴されている事に気が付いて、しかもGPS機能をも乗っ取られている事を悟り、更にはそれらを逆用する事を思い付いた、“奴らがスマートフォンを覗き見ているのならば、それを利用して果たし状を叩き付けてやろう”と心に決めたのだ。
切っ掛けとなったのは、蒼太の言葉だった、彼は少年に対してこう言ったのである、“自殺する位の覚悟があるんだったら、命を懸けて奴らと戦ってみろよ”と、“最後までビクビク怯えて死んで行くよりも、人間らしく戦って死んで行け”と。
それを聞いた翔太は覚悟を決めた、“ここで逃げたら蒼太さんも僕を見捨てるだろう、そうなれば僕は完全に終わりになる”、“それだったら戦ってやる”と。
「自分を守ってやるんだ、あんな奴らの好きにされて堪るか!!!」
自分自身にそう言うと彼は早速、スマートフォンのメール機能を使って果たし状を何通も何通も執筆し、それを“今、見られているな?”と感付いたタイミングでスクロールさせて見せ付けていった、まだ幼くて未成熟な少年だとは言えども翔太には多少の霊力や霊感があったから、見られている時にはいつも必ず敵と意識が通じている感覚がして、“バカ”とか“死ね”とか言う“声なき声”が頭の中に直接響き渡って来るのだ。
“お互いに武器を用意してタイマンしようぜ?”、“勝てば警察行きで負けたら即死だ”、“今更逃げるなよ?”と言う文脈を中心として彼等をありとあらゆる言葉で挑発したのだが、結果は無しの礫だった、最初こそ“奴らが来たら一人でも多く地獄に引き摺り込んでやる!!!”と覚悟を決めて意気込んでいた翔太はだから、些か拍子抜けしてしまった。
「・・・そっか。これがコイツらの正体だったんだ!!!」
そんな事を何度か繰り返している内に、少年は遂に嫌がらせをして来るクラスメート達の本性を見極めて理解した、彼等は穏和で大人しい人間を寄って集っておちょくったり、いたぶる事は出来ても、同じ条件下で正々堂々のガチンコ勝負の類いは一切、する事が出来ないただの卑怯者の腰抜け集団だったのだ。
「自分よりも弱い存在を、寄って集っていたぶる事しか出来ないんだ。自分より強い奴らとは戦えないんだ!!!」
それを直感して確信した瞬間にー。
翔太は彼等に対する恐れや煩わしさを全て忘れていた、そう言ったモノを乗り越えて、過去に置き去りにしてしまったのである。
「アイツらはいざという時に戦えない奴らなんだ。人の命を玩具にしてイキがっているクセに、自分の命を懸ける度胸は無いんだな?何て情け無い奴らなんだろう!!!」
“僕よりも弱いじゃないか!!!”と、半分死ぬ気で敵性存在に果たし状を突き付け、真っ向勝負覚悟で向かい合って来た翔太はあんな連中の事で悩んでいた自分がバカバカしくなってしまった。
後日、その事を蒼太に報告しに行くとー。
「君は死線を越えたんだ、試練を乗り越えたんだよ?おめでとう、翔太。よくやったね・・・!!!」
蒼太はそう言って少年を優しく抱き締め、笑顔を浮かべて頭を撫でてくれた。
その掌の頼もしい温もりを、翔太は生涯忘れる事は無かった。
その内の一つが自分の子供達を含めた“後輩連中の育成”であったが元々、彼はセイレーンにおいては“風の導き手”と言う少々特殊な立ち位置にいた人物であり、単純な戦闘力よりもどちらかと言えば人々を導き、奮起させる能力に秀でた存在だったのである。
勿論、蒼太は蒼太で各身体能力や精神力にも優れていたし、また欠点が全く無い訳でも無いが基本的には人格も穏和で義理堅く、いざの際には真正面から敵や困難に立ち向かって行けるだけの勇敢さを秘めていたのだ。
そんな彼がアラン達以外に密かに目を付けていた人物がいた、名前を“ラウル・翔太・ラルディール”と言うガリア帝国軍人の父と大八洲皇国に於いて巫女をしていた母の間に生まれ落ちた、いわゆる“ハーフ”の少年である。
今年で14歳になる彼は容姿や性質の両面に於いて父よりも母親の影響を強く受け継いで来ておりその為だろう、生まれ付き“風”と“水”の二つの属性を操る能力を身に付けており、それが評価されて僅か6歳でガリア帝国の超能力者育成研究秘密機関“セラフィム”に入学を果たし、また12歳の時には魔法剣技特殊銃士隊“セイレーン”に入隊するに至っていた。
だがしかし。
彼はその出生の特殊さからか、“セラフィム”に入学してからすぐに心無い一部のクラスメート達の揶揄いの対象となってしまった、ガリア帝国の超能力者や霊能力者の子供達と言うのは、基本的に“純血種”を最も尊しとする傾向があって、だからハーフの翔太はその出生を弄られる事も多々あったのである。
ところが翔太はそれに対して“嫌だなぁ”、“何とかならないだろうか”等と思いつつも、最初の頃は特に何も手を打たなかった、元来がやや内向的ではあったけれども、基本的には穏和で優しい少年だった彼は争いごとを嫌う性分でありその為、“自分が我慢すれば済むのならば”とただひたすらにじっと耐える毎日を送っていたのだ。
それを見ていた一部のクラスメート達は“コイツにならば何をやっても大丈夫だ”と次第に甘く見るようになり、それから嫌がらせが段々とエスカレートしていった、しかも彼等の兄弟や先輩連中の中にはスマートフォン等の電子機器やアプリケーション等の電脳世界関係に詳しい者達もいて、そう言った存在の入れ知恵や力添えもあり、遂には翔太のスマートフォンの盗視盗聴を始めるに至ったのである。
そうやって彼の秘密や日常生活を暴き出しては嘲笑し、小馬鹿にして彼を傷付け、更にはスマートフォンのGPS機能をも利用して翔太を追跡、執拗に彼を攻撃する事で自殺に追いやろうと企てていたのだ。
しかも驚いた事に、クラスメート達はこれを面白半分でやろうとしていたのであり、それを両親に手紙で知らせても父も母も“お前が弱いからそんな目に遭うのだ”、“自分をしっかり持ちなさい”と言う、何の役にも立たない返事しか寄越さなかった。
“もうこのまま行ったら自殺でもするしかない”と言う考えが頭にチラつき始めた、まさにそんな時だったのである、翔太が蒼太と出会ったのは。
「蒼太さん、僕は苦しいです。どうしたら良いですか?」
「・・・本来ならばこう言う事は、あまりやってはいけないのだけれど。彼等の本質生命体、つまり“ハイヤーセルフ”等にこの暴挙を止めるように直接語り掛けてみるよ。ちょっと待ってて!!!」
状況を見定めて翔太から直接、話を聞いた蒼太は最初、流石に“これは可哀想だ”と思って親身になり、彼に寄り添い続けては自身の能力の及ぶ範囲で出来る限りの事を試してみたのだ、だけど。
短期的にはともかくとしても、長期的かつ本質的にはなんの解決にもならなかった、二、三日の間は多少の改善が見込めた状況が、1週間も経つ頃にはまた元の木阿弥に戻ってしまうのである。
そうこうする内に、とうとう翔太は自殺未遂を起こしてしまう、何処で知識を調べたのかは解らないが、特定の果物の種の中に青酸カリが含まれている、と言う情報を得た彼は思い切ってそれを試したのだ。
しかし。
「バカ野郎!!!」
結果は失敗に終わった、果物の種に含まれている程度の青酸カリでは成分としてはともかく、人間の致死量には遠く及ばなかったのである。
「なにをやっているんだよ。命の輝きの尊さと有り難さを、君は知らない訳では無いだろう?第一ね。そんな事をして君は神様や御両親に、なにより自分自身に申し訳無く思わないのか!!?」
この時ばかりは蒼太は怒った、まだ少年だった彼に対して本気で怒ったのである。
「ごめんなさい、蒼太さん。僕・・・」
「・・・君の命は神様や御両親から与えられた、唯一無二のモノなんだよ?それをあんなクソみたいな奴らの為になんか、散らせてどうするんだ!!!」
「うん、本当だよね・・・。僕、間違っていたよ蒼太さん。こんな悲しい事を二度とやっちゃいけないんだ!!!」
「・・・・・」
“そうだとも・・・”とその話を聞いた蒼太は、少年の瞳に宿った強い光に気付いて最初は半信半疑だったが、それでも最終的には彼を信じる事にした。
実は翔太はこの時、一旦は嫌がらせをして来るクラスメート達を返り討ちにして殺してやろう、と考えて何種類かの武器を用意してもいたのだが、“両親の為にも騒ぎを起こしてはいけない”等と言う考えが頭を掠めて結局は気が狂ってしまう前に自分で自分の命を絶つ事で幕引きを図ろうとしていたのだった。
だけど。
「自殺未遂をしてみて、よくわかったよ。もう二度とこんな事をしちゃいけないんだ、こんな悲しい事を繰り返しちゃいけないんだ。そうでしょ?蒼太さん・・・」
「・・・ああ、勿論だとも!!!」
その言葉に蒼太は頷いて応えたのだがこの瞬間、翔太は思いを改めたのである、“例え父や母に迷惑を掛けても、誰を敵に回しても自分だけは自分を愛してやろう”、“最後の最後まで守ってやろう”と。
そしてそれから程なく後に。
彼は自分のスマートフォンが盗視盗聴されている事に気が付いて、しかもGPS機能をも乗っ取られている事を悟り、更にはそれらを逆用する事を思い付いた、“奴らがスマートフォンを覗き見ているのならば、それを利用して果たし状を叩き付けてやろう”と心に決めたのだ。
切っ掛けとなったのは、蒼太の言葉だった、彼は少年に対してこう言ったのである、“自殺する位の覚悟があるんだったら、命を懸けて奴らと戦ってみろよ”と、“最後までビクビク怯えて死んで行くよりも、人間らしく戦って死んで行け”と。
それを聞いた翔太は覚悟を決めた、“ここで逃げたら蒼太さんも僕を見捨てるだろう、そうなれば僕は完全に終わりになる”、“それだったら戦ってやる”と。
「自分を守ってやるんだ、あんな奴らの好きにされて堪るか!!!」
自分自身にそう言うと彼は早速、スマートフォンのメール機能を使って果たし状を何通も何通も執筆し、それを“今、見られているな?”と感付いたタイミングでスクロールさせて見せ付けていった、まだ幼くて未成熟な少年だとは言えども翔太には多少の霊力や霊感があったから、見られている時にはいつも必ず敵と意識が通じている感覚がして、“バカ”とか“死ね”とか言う“声なき声”が頭の中に直接響き渡って来るのだ。
“お互いに武器を用意してタイマンしようぜ?”、“勝てば警察行きで負けたら即死だ”、“今更逃げるなよ?”と言う文脈を中心として彼等をありとあらゆる言葉で挑発したのだが、結果は無しの礫だった、最初こそ“奴らが来たら一人でも多く地獄に引き摺り込んでやる!!!”と覚悟を決めて意気込んでいた翔太はだから、些か拍子抜けしてしまった。
「・・・そっか。これがコイツらの正体だったんだ!!!」
そんな事を何度か繰り返している内に、少年は遂に嫌がらせをして来るクラスメート達の本性を見極めて理解した、彼等は穏和で大人しい人間を寄って集っておちょくったり、いたぶる事は出来ても、同じ条件下で正々堂々のガチンコ勝負の類いは一切、する事が出来ないただの卑怯者の腰抜け集団だったのだ。
「自分よりも弱い存在を、寄って集っていたぶる事しか出来ないんだ。自分より強い奴らとは戦えないんだ!!!」
それを直感して確信した瞬間にー。
翔太は彼等に対する恐れや煩わしさを全て忘れていた、そう言ったモノを乗り越えて、過去に置き去りにしてしまったのである。
「アイツらはいざという時に戦えない奴らなんだ。人の命を玩具にしてイキがっているクセに、自分の命を懸ける度胸は無いんだな?何て情け無い奴らなんだろう!!!」
“僕よりも弱いじゃないか!!!”と、半分死ぬ気で敵性存在に果たし状を突き付け、真っ向勝負覚悟で向かい合って来た翔太はあんな連中の事で悩んでいた自分がバカバカしくなってしまった。
後日、その事を蒼太に報告しに行くとー。
「君は死線を越えたんだ、試練を乗り越えたんだよ?おめでとう、翔太。よくやったね・・・!!!」
蒼太はそう言って少年を優しく抱き締め、笑顔を浮かべて頭を撫でてくれた。
その掌の頼もしい温もりを、翔太は生涯忘れる事は無かった。
0
お気に入りに追加
87
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる