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夫婦の絆と子供への思い
蒼太と花嫁達 7
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反逆皇神“ゾルデニール”をこの宇宙から永遠に葬り去った時。
蒼太は愛妻達のモノ以外にも“レウルーラの加護”ともう一つ、“四つの神宝”の力を借りたがこれらの内で“光輝玉の金剛石”、“蒼水星の青煌石”、“銀水晶の黒曜石”、そして“法皇丸の赤累石”には大地母神である“ガイア”の神意と神力とが秘め宿されており、それらは元の持ち主の元へと立ち戻る前にそれぞれが共鳴し合って一元化し、女神の姿を顕現させては“超神化”した蒼太へと直接的に語り掛けて来た。
“よくやった”と、“これで穢れは永遠に祓われた”と。
「蒼太よ、お前は人間にしては中々に見所がある男の子じゃ。それに免じて願いを一つだけ叶えてやろう、なんなりと言うが良いぞ?」
「・・・母なるガイアよ、それならばどうしてもお願いしたい事があります。それは僕の妻達に関するモノです!!!」
蒼太の言葉にガイアは優しく微笑みつつも、フェニックスの姿となって彼に相対する。
「知っている・・・。あの者達がまだ幼い砌より、我はその生き様を見届けて来た。あの娘達はいずれもが真心を尽くす事を知っているし、誠意を尽くす事の大切さを理解しておる、実に得難い伴侶を得たモノよの・・・!!!」
「はい、そう思います。そしてその光り輝きは貴女の加護により更に何十倍にも高まるのですが・・・。そんな妻達についてのお願いがあるのです」
「・・・・・」
“言ってみろ”とでも言わんばかりにフェニックスと化したガイアは無言で蒼太に先を促した。
「これから先、妻達は何があっても夫である僕以外に決して打ち負ける事が無ければその身が汚される事も無い。あの子達にそう言う“神呪”を掛けて欲しいのです!!!・・・お願い出来ますでしょうか?」
そこまで青年が希った時だった、蒼太の言葉にまるで応えようとするかのように“クルルルルーンッ!!!”と言う泣き声を発した火の鳥が羽ばたき始めてその場から飛び立ち、メリアリア達目掛けて突っ込んで行くモノの、“それ”は彼女達に接触すると巨大で暖かな火炎となって周囲を照らし、やがて音も無く消えていった。
「・・・・・っ!!!今のは。一体、何が起こっているの?」
「一体全体、何なのでしょうか?火の鳥が吶喊して来たと思ったら・・・」
「フェニックスが雨散霧消して代わりに、身体中に不思議な力が漲って来る・・・!!!」
「・・・・・」
驚き戸惑う3人に対して蒼太は瞬間的に全てを悟っていた、即ち。
“ガイアは自身の願いを聞き届けてくれたのだ”と言う事を、そしてメリアリア達に“新たなる加護を授けてくれたのだ”と言う事を。
(・・・まあ今現在。メリー達に太刀打ちできうる輩がいるとは思えないけれども。それでも万が一、と言う事があるからこれ位はやっておかないとね?)
人知れずにそう考えを巡らせた彼は、自身の願いの事は伏せたまま、メリアリア達に“帰ろう・・・?”と告げてその場を後にした。
残された波動を辿ってみると、四つの神宝は既に、元の場所へと帰還を果たした様子である、自分達もグズグズとはしていられない。
(今は“超神化”しているから大丈夫だけど・・・。これが解けたら生身の体で宇宙空間を漂う事になる、当然“死”が待っている・・・!!!)
そう思い立った蒼太は花嫁達を引き連れて地球へと帰還していった、後に残されたのは静寂と静謐が、どこまでも連なる漆黒の星の海であった。
蒼太は愛妻達のモノ以外にも“レウルーラの加護”ともう一つ、“四つの神宝”の力を借りたがこれらの内で“光輝玉の金剛石”、“蒼水星の青煌石”、“銀水晶の黒曜石”、そして“法皇丸の赤累石”には大地母神である“ガイア”の神意と神力とが秘め宿されており、それらは元の持ち主の元へと立ち戻る前にそれぞれが共鳴し合って一元化し、女神の姿を顕現させては“超神化”した蒼太へと直接的に語り掛けて来た。
“よくやった”と、“これで穢れは永遠に祓われた”と。
「蒼太よ、お前は人間にしては中々に見所がある男の子じゃ。それに免じて願いを一つだけ叶えてやろう、なんなりと言うが良いぞ?」
「・・・母なるガイアよ、それならばどうしてもお願いしたい事があります。それは僕の妻達に関するモノです!!!」
蒼太の言葉にガイアは優しく微笑みつつも、フェニックスの姿となって彼に相対する。
「知っている・・・。あの者達がまだ幼い砌より、我はその生き様を見届けて来た。あの娘達はいずれもが真心を尽くす事を知っているし、誠意を尽くす事の大切さを理解しておる、実に得難い伴侶を得たモノよの・・・!!!」
「はい、そう思います。そしてその光り輝きは貴女の加護により更に何十倍にも高まるのですが・・・。そんな妻達についてのお願いがあるのです」
「・・・・・」
“言ってみろ”とでも言わんばかりにフェニックスと化したガイアは無言で蒼太に先を促した。
「これから先、妻達は何があっても夫である僕以外に決して打ち負ける事が無ければその身が汚される事も無い。あの子達にそう言う“神呪”を掛けて欲しいのです!!!・・・お願い出来ますでしょうか?」
そこまで青年が希った時だった、蒼太の言葉にまるで応えようとするかのように“クルルルルーンッ!!!”と言う泣き声を発した火の鳥が羽ばたき始めてその場から飛び立ち、メリアリア達目掛けて突っ込んで行くモノの、“それ”は彼女達に接触すると巨大で暖かな火炎となって周囲を照らし、やがて音も無く消えていった。
「・・・・・っ!!!今のは。一体、何が起こっているの?」
「一体全体、何なのでしょうか?火の鳥が吶喊して来たと思ったら・・・」
「フェニックスが雨散霧消して代わりに、身体中に不思議な力が漲って来る・・・!!!」
「・・・・・」
驚き戸惑う3人に対して蒼太は瞬間的に全てを悟っていた、即ち。
“ガイアは自身の願いを聞き届けてくれたのだ”と言う事を、そしてメリアリア達に“新たなる加護を授けてくれたのだ”と言う事を。
(・・・まあ今現在。メリー達に太刀打ちできうる輩がいるとは思えないけれども。それでも万が一、と言う事があるからこれ位はやっておかないとね?)
人知れずにそう考えを巡らせた彼は、自身の願いの事は伏せたまま、メリアリア達に“帰ろう・・・?”と告げてその場を後にした。
残された波動を辿ってみると、四つの神宝は既に、元の場所へと帰還を果たした様子である、自分達もグズグズとはしていられない。
(今は“超神化”しているから大丈夫だけど・・・。これが解けたら生身の体で宇宙空間を漂う事になる、当然“死”が待っている・・・!!!)
そう思い立った蒼太は花嫁達を引き連れて地球へと帰還していった、後に残されたのは静寂と静謐が、どこまでも連なる漆黒の星の海であった。
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