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神世への追憶編
“大いなる和”
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自身の持ち合わせたる男性神、即ち“陽神”としての意識エネルギーとメリアリア達の女性神、つまりは“陰神”としての意識エネルギーとの統合が起こった結果、蒼太はその二つを超越した“超神”となり、この世に顕現する事が出来た。
その途端に放たれ出づる極めて高次元かつ強力な光の量子波動法力によってトワイライトゾーン内に漂っていた邪気や妖力は瞬く間に浄化されて行き、トワイライトゾーン自体が消滅していったのである。
そんな中で。
「行くぞ?キング・カイザーリン・・・ッ!!!」
「・・・・・っ!!?」
そう言い放ち様に、剣を構えて突撃して来る蒼太の鋭峰をレプティリアンは防ぎきる事が出来なかった、僅か0.0000001秒と掛からずに自身に肉薄した青年は聖剣を巧みに操り強く鋭く切り込んで来る。
「うっ、うぐっ。ぬううぅぅぅ・・・っ!!!」
それに対してキング・カイザーリンは防戦一方となりジリジリと後退を始めて行った、最早トワイライトゾーンにいる事には何のアドバンテージもなくなっていた、仮に傷付けられてももう、この空間には漂っている妖気も魔力も存在してはいなかったのである。
しかし。
「・・・・・っ!!!」
「くううぅぅぅ・・・っ!!?はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ!!!」
このまま行けば致命的な重傷を負わされる筈だったキング・カイザーリンはしかし、寸での所で救われる事となった、青年が極めて異常な事態が引き起こされている事に気が付いたからである。
「神威・神空断絶!!!」
トワイライトゾーン消滅の影響だろう、このままでは周囲の時空間が滅茶苦茶に混ざり合い、次元的な破局が起こってしまう事を危惧した蒼太は咄嗟にレプティリアンとメリアリア達のいる中間地点に立ちはだかって彼女達を庇うと同時に己が花嫁達に対して神力の結界を張り巡らせて保護し、更にはす新たなる神威である“真界調律”によってたちどころに各世界軸線のバランスを整える事に成功したのだ。
その直後に。
自身とメリアリア達、それにキング・カイザーリンを“時空の狭間”へと移動させるとそこで改めて腕を組み、レプティリアンを睨み付ける。
「・・・・・っ!!?」
(くううぅぅぅ・・・っ!!!)
この間、掛かった時間は僅か0.000001秒足らずであり、さしものキング・カイザーリンでも自身の“感覚の目”を最大限に研ぎ澄まさせて発揮しなければ捉えられない程の、まさに極瞬の閃刻的な合間であった。
「・・・キング・カイザーリン」
「・・・・・」
“悔い改めろ”と“超神”と化した青年が告げた、“貴様の背後にいるゾルデニール共々に己が所業を省みるのだ”とそう言って。
「自分に恥じる心根があるのならば、まだ救いようはある・・・」
「・・・・・っ。巫山戯るな!!!」
所がそれを聞いたキング・カイザーリンは激昂した、“図に乗るなよ、若造!!!”とそう叫んで。
「貴様など、串刺しにしてくれる!!!」
そう述べ立てるとカイザーリンは片手を宙に翳して何やら呪いの言葉を唱えて見せた、すると。
そこには黒いプラズマ波動の巨大な球体が出現したかと思うと次の瞬間、それは二十数本にも及ぶ、禍々しい形容をした漆黒の槍となって切っ先を蒼太に向けた状態で顕現したのである。
「・・・・・っ。ああっ!!?」
「し、信じられない・・・っ!!!」
「何という強烈なまでの“魔の波動”なのだ・・・っ!!!」
その凄まじくも悍ましい魔力に戦慄を禁じ得なかったメリアリア達花嫁を尻目にレプティリアンは言い放った、“我等の憎しみと恨みを骨髄まで染み込ませた怨恨の槍だ”とそう告げて。
「しかもこれは威力を最大に発揮させる為に“六芒星体形”を取っている、如何に“超神”と言えども喰らえばただでは済まぬぞ!!?」
「・・・・・」
唾を吐き散らしながらそう喚き立てるカイザーリンに対してしかし、蒼太は至って冷静であり、いっそ憐れみの眼差しを向けていた。
「・・・・・っ。なんだ?その目は!!!」
“そんな目で人を見るな!!!”と怒声を挙げつつカイザーリンが投擲を開始して“怨恨の槍”が超光速で青年目掛けて殺到して行くモノの、そのどれか一つとしても彼に届くモノではなかった。
非常なまでに高次元的な、それでいて純粋なる光のオーラに守られている彼の肉体に届く前に槍は次々と消滅して行き、煌めく粒子に還って行く。
「ならばこれはどうだ!!?」
そう叫び様レプティリアンは今度は両手を掲げて再びとなる呪いの言葉を唱えると、辺りが暗闇の時空に閉ざされて行き、完全にその地点だけが周囲の宇宙と隔絶されてしまう。
「我等の憎しみと魔力、そしてこの地上に於ける、ありとあらゆる妖力を数百年分凝縮して造り上げた“闇の衣”だ、しかもこれは中心に向かって徐々に狭まって行く。貴様らは最後には押し潰される運命なのだ!!!」
「・・・・・っ。なんですって!!?」
「そ、そんな事って・・・!!!」
「冗談では無いっ!!!」
余りの事に流石のメリアリア達すらもが狼狽するモノの、そんな彼女達には目もくれずにカイザーリンは青年を睨み付けたまま“死ねぃっ!!!”と叫んで両手の平を一気にグッと握り締めた、その途端に。
闇の波動で作られた時空領域が狭まり始めて周囲の宇宙がジリジリと圧縮されて行くモノの、それを見た蒼太は眼を閉じて胸の前で両手を合わせ、両脚を少し開いて踏ん張るような体勢を取った、そうしておいてー。
「超神・アマテラスオオミカミ!!!」
彼が太陽神の御名を叫んだ、その時だ。
メリアリア達の目の前に尋常ならざる輝きを放つ光の玉が出現し、その眩いばかりの煌めきが辺りを照らして行った、するとー。
「・・・・・っ。なああぁぁぁっ!!?」
(バ、バカなっ。私達の魔力の衣が・・・っ!!!)
まるで壁から剥がれる泥のように闇の魔力が光の波動によって劈かれて行き、アッサリと消滅していってしまったのだ。
それだけではない、気が付くとメリアリア達の体力や気力も一気に最大値にまで回復しておりそれまでの戦闘による疲労が嘘のように吹き飛んでしまっていた。
「・・・・・っ。あ、あれっ?」
「私達・・・っ!!!」
「一体、どうなっているんだ?これは・・・!!!」
花嫁達が驚愕するモノの、彼女達は知らなかったが“超神”と化していた蒼太は刹那にも満たない時間で太陽神をこの場に降臨させる事に成功していたのであり、そしてその結果としてありとあらゆる暗闇を照らして消し去り、また万物に活力とエネルギーとを与えるアマテラスオオミカミの神力によってメリアリア達は寸での所で守られ、また救われた、と言う訳であった。
「・・・・・」
「・・・くっ!!!」
“おのれっ!!!”と悔しがるキング・カイザーリンであったが蒼太は見抜いていた、まだ“ヤツ”が表に出て来ていない事を。
そしてあれだけの大技を放った筈のカイザーリンの魔力が些かも衰えていない事を。
「・・・ゾルデニール」
「・・・・・っ!!!」
“いつまで女の後ろに隠れているつもりだ・・・?”と蒼太がゆっくりと声を発すると、まるでそれに反応するかのようにしてカイザーリンの表情が一変する。
「実体が無い貴様は、その女に寄生虫のように取り憑いているのであろう?さっさと姿を見せたらどうだ・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
すると。
突如としてキング・カイザーリンが俯き加減となり全身から一瞬の内に力が抜け去って行った。
そのままー。
それまで“彼女だったモノ”は白眼を剥いた状態で何やらブツブツと呟くようにして呪いの言葉を唱えていたが、やがてー。
「コオオオォォォォォッ!!!!!」
キング・カイザーリンの体からそれまで以上に強烈かつ膨大なまでの濃密な魔力が吹き出し始めて渦を巻き、周囲に充満していった、それだけではない、カイザーリンの肉体が女性のモノから男性のそれへと変化して二回りも巨大化し、筋骨も隆々として行った。
「クフウウゥゥゥ・・・ッ!!!初めましてだな、“時と運命の調律者”よ。我が名はゾルデニール、神々と宇宙とに報復を許されし者だ・・・!!!」
「・・・何か勘違いしているようだな?ゾルデニール貴様と会うのはこれが初めてではないよ」
遂に姿を見せた反逆皇神ゾルデニールに対してしかし、蒼太はにべも無く言い放った。
「なに?嘘をつくな、若造。俺様は貴様などは知りもしないし会った事など無いぞ?」
「別に嘘などは、付いていない。僕は神世の昔に神々や他の仲間達と共にお前やガドラと戦った事がある。・・・まだ綾壁蒼太として生まれ変わる、遥か以前の事だったけれど」
「・・・なんだと?」
「お前達の魔手を撥ね除けてこの世界を救い、ガドラを討ち破って光をもたらした神の名を教えてやろうか?“アメノミナカヌシノカミ”だ、聞き覚えがあるだろう・・・」
「・・・・・っ!!!」
するとその名を聞いたゾルデニールの面持ちがみるみるうちに変わり果てて怒気と怨恨に包まれる。
全身は憤怒によって更に膨張し、声は野太く低くなって完全に大魔王としての存在と化してこの世に顕現したのである。
「忘れはせん、忘れるものか。我等から全てを奪い去り、絶滅へと追いやった神々の名を!!!」
「・・・・・」
「アマテラス、アメノミナカヌシ。そして伝説の大和民族!!!一人として生かしてはおかん・・・っ!!!!!」
そう叫び様ゾルデニールは蒼太へと向けて吶喊(とっかん)して行った、憎しみと怨恨と、それから醸し出される闇の魔力で拳と体とを強化して青年に対して徒手空拳で殴り掛かって行くモノの、しかし。
「ぬぐぅっ、クソッ。おのれええぇぇぇいっ!!!」
先程のキング・カイザーリンと同様に蒼太を傷付ける所か指一本とて触れる事も侭ならなかったのである。
それもその筈でキング・カイザーリンやゾルデニールは10次元のバケモノだったのに対して“超神”と化していた蒼太の存在レベルは11次元を超える程の力量を誇っていた為に文字通り“手も足も”出すことが出来なかったのであった。
「はあはあっ、はあはあ・・・っ。ならコイツでどうだっ!!?」
そう叫ぶと今度は反逆皇神は視線を蒼太と真っ直ぐに合わせて瞳を妖しく光らせる、要するに催眠術を掛けようとしたのであったが此方も全く効果が無かった、ただでさえ、蒼太は想念を観察して受け流せる事が可能となっている所へ持ってきて神人化している状態では全身が強力な神力に満ち溢れている為に幻術等の精神攻撃の類いは跳ね返されてしまい、一切合切意味を為さなかったのだ。
「はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!ぐっ、ち、ちくしょうっ。ちっくしょおおおぉぉぉぉぉ・・・っ!!!!!」
「・・・ゾルデニール」
そんな反逆皇神に対して蒼太は静かに語り掛ける、“自らの罪を悔い改めるつもりはないか”と。
「神々は慈悲深いぞ?お前達がそのつもりならば・・・」
「やかましいっ!!!」
するとそう言って尚も話を続けようとする青年に対してゾルデニールが激昂した、蒼太の言葉は彼のプライドを逆なでしてますます怒りを募らせてしまったのだ。
「クソォッ。クソクソッ、忌々しい者共めええぇぇぇっ!!!」
“こうなったなら!!!”とゾルデニールは怒りに任せて叫び通した、“ガドラを地球上に降臨させてやるっ!!!”とそう言って。
「この俺様は今や、ゾルデニールであると同時にキング・カイザーリンでもあるのだ。彼女の巫女としての能力を用いてガドラを無理矢理引き摺り出させてみせる!!!」
「無駄な足掻きだ・・・」
それに対してあくまで冷静に蒼太は諭した、“お前は所詮、巫女に取り憑いている身に過ぎない”とそう述べて。
「キング・カイザーリンの能力を、赤の他人であるお前が十二分に発揮出来る筈も無いだろう。そもそも愛を知らないお前達が他者を自分と同じくらいに大切にしたり慮って心を伝え合う等出来る訳がない・・・」
「やかましいっ。さっきから余計な事をベラベラ並べ立てやがって、俺は何が何でも貴様らに復讐を完遂する、してみせるっ!!!」
「無駄だな、ゾルデニール。第一お前はガドラの本性を全く知らないだろう?奴はお前達の事も人間同様に失敗作としてしか見ていないんだ、力を貸すわけが無いだろう・・・」
“それに”と蒼太は続けた、“ガドラを蘇らせた挙げ句にこの地球上に顕現させる為には生贄が必要になる、それは巫女の役割となる”と。
「その事をキング・カイザーリンは承知しているのか?恐らくそうでは無いのだろう。それに何より長年連れ添い、貴様の為に彼是と手を尽くしてくれた妻を他者に捧げた挙げ句におめおめと見殺しにするつもりなのか?」
「はん、うるせえぞ?若造が。コイツは俺様に屈服したんだ、もう俺様のモノなんだ。愛情なんて関係ねぇ、黙って俺様の言う通りに動いていれば良いんだ!!!」
蒼太の言葉にそう返すと。
ゾルデニールは両手を天高く掲げたままで何やら呪詛の言葉を連ね始めた、それは決して言ってはいけないとされる、ガドラが生み出した言葉であった、それをゾルデニールは口に出し始めたのだが、その途端にー。
「うがあああぁぁぁぁぁっっっ!!!!?」
ゾルデニールが苦しみだした、それまでに無い顔付きとなって頭を抱え、藻掻き始めるがそれは反逆皇神の内側にいた、キング・カイザーリンの、即ちリサ・メイヤーズの必死の抵抗であった、彼女は悟った、自分の夫が全く自分に心を寄せてくれていなかった事に、心を砕いてくれて等いなかった事に。
そして何より。
自分を良いように利用して好き勝手していただけだったのだと言う事に。
だから。
「うぐああぁぁぁっ!!?クソがっ。てめぇは黙ってろ、黙って俺に従っていろっ。この売女、端女がっ!!!」
キング・カイザーリンは目を覚まして一度は夫として認めた筈のゾルデニールに対してハッキリと反旗を翻したのだ。
しかし。
「ぐわあああぁぁぁぁぁ・・・っ!!!!?くはぁっ。はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!くっ、はっはっはっはっ。ぎゃはははははははっ!!!!!ざまあみろリサ、てめぇは俺様の奴隷なんだ。俺のモノなんだ、黙って俺様の言う通りに従っていろっ!!!!!!!」
そう叫んで暫くの間はそれでものたうち回っていた反逆皇神であったが、やがて落ち着きを取り戻しては勝ち誇ったかのように気味の悪い笑みを浮かべた。
狂気に裏打ちされたゾルデニールの凶悪さの前には、如何なキング・カイザーリンと言えども太刀打ち出来なかったのである。
「くっ、くっくっくっ。待たせたな、“時と運命の調律者”よ。今この時を以て地球の天地は終焉する・・・!!!」
そう言ってゾルデニールはガドラ復活の為の呪詛と生贄とを改めて捧げ、彼を地球上に呼び出した、その筈だったが。
「・・・・・っ!!!」
(バ、バカなっ。何故だ、何故にガドラは降臨せん?)
「・・・言っただろうが、ゾルデニール」
すると自身の企てが失敗して初めて狼狽する反逆皇神に対して青年が静かに告げた。
「ガドラはお前達の事など端から何とも思っていない。だからお前達の呼び掛けにわざわざ応じるような真似はしないんだよ・・・」
「・・・・・っ!!!」
“クソッたれが・・・!!!”とゾルデニールはまたも毒づくモノの彼はそれでも諦めていなかった、悪知恵の働くゾルデニールはこの時、ある事を閃いたのである、それは。
「ならば、こうしてやる。ガドラのいる周辺時空をヤツごと、この地球上に無理矢理に転移させてやるぞ?これならばガドラの意思とは関係なくヤツを降臨させられるし、その結果としてこの地球上の全てを破壊し尽くす事が出来るだろうからな・・・!!!」
そう告げるとゾルデニールは再び神召喚の儀式に入った、今度もまたキング・カイザーリンことリサ・メイヤーズを生贄に捧げる事で大事を為そうと言うのである、余りにも妻に対して不誠実で情けも容赦も何も無いその態度、行動に流石の蒼太も憤りを覚えるに至っていたのだ。
「そんな事をすればキング・カイザーリンは今度こそただでは済まなくなるぞ?ゾルデニール。考え直せ!!!」
「ほざいていろ、若造。仮に貴様達は助かっても地球は滅茶苦茶になるんだ、ざまあみろクソガキが!!!」
そう応えると反逆皇神は更に魔力を増大させて時空間歪曲点を誘発させ、ガドラのいる場所と地上とを直結させようと試みた、しかし。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
何時まで経っても地球上の様子は普段と何も変わらなかった、大災害が起きた感じはしないしそれどころか送り込んだ筈のガドラの気配すらして来ないではないか。
おかしいと流石のゾルデニールも首を傾げた、こんな事がある筈が無いと、彼は再び内心で焦り、それが怒りへと繋がっていったがすぐにある事に気が付いた、それは。
「・・・・・っ!!!」
(な、なんだ?この恐ろしいまでに強烈な光の波動は・・・!!!)
それが何某かの神のモノである、と言う事については予測が付いた、しかし一体全体何者なのか、いつの間に地球上に降臨したのか、と言う事についてはまるで理解が及ば無かった。
解っているのはあまりの神々しさに手出しが一切出来ない、と言う事でありそれが故にゾルデニールは一層、現実を否定したくてどうしようもなくなっていったのである。
「・・・・・っ。クソガキ」
“さてはてめぇだな?”と事ここに至って漸くゾルデニールは“その事”に思い当たった、即ち“この目の前にいる青年が何事かを仕出かしたのだ”と言う事実である。
「何をしやがった?どうして何も起きやがらねぇんだ!!!」
「・・・・・」
それに対して、蒼太は敢えて何も教えなかったが確かに彼はある事を成し遂げていた、超神の一柱・アメノミナカヌシノカミをこの地球上に呼び出しては降臨させていたのである。
これにはある理由があった、それは高次元の光の存在をこの地上に顕現させる事が出来れば、悪意によって引き起こされて来る破壊衝動や滅亡のエネルギーを極限まで封じて抑える事が出来る、と言う波動法則があったからだ、・・・もっとも光の存在の力が闇の魔力に勝っていれば、の話であったが。
(ガドラの混沌たる破壊エネルギーの影響を押さえ込む為にはどうしても“アメノミナカヌシノカミ”に来ていただく必要があった。お陰で地球は救われたがゾルデニールめ、遂に己の妻君を犠牲にしたか・・・)
そう感付いた蒼太がキング・カイザーリンの気配を探ってみると、憐れな彼女の意識や鼓動はもはや完全に消え失せてしまっていた、ガドラに身も心も魂さえも捧げ尽くされてしまったのである。
しかし。
「まだだぜ?若造・・・」
反逆皇神に更に何事かを申し立てようとしていた青年に対して逆にゾルデニールが言い放った、その声はあくまで憎しみと怨恨と、そして悪意とに満ち溢れていたのだ。
「こうなりゃもうヤケだ。正真正銘の最後の手段、受けてみるが良いぜ・・・?」
そう言うとゾルデニールは三度両手を空高く掲げて何やら呪詛の言葉を呟き始め、魔力を練り込み始めるモノの、やがてそれが終わるとー。
“でやぁっ!!!”と短く叫んでまるで何かを叩き付けるかのような動作で一気に両手を振り下ろした、すると。
蒼太の脳裏にある光景が浮かび上がって来るモノの、それは超神と化して意識領域や感覚が研ぎ澄まされて増大していた彼が瞬時に受け取った直感であった、その光景と言うのはー。
何とゾルデニールの真後ろ方向からやって来た月ほどもある巨大な彗星が超高速で地球に激突して星が半壊してしまう、と言うモノであったのだが、蒼太はこの瞬間全てを悟った、即ちゾルデニールが全人類を巻き添えに自爆するつもりなのだと。
「はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!ぐっ、はーっはっはっはっ。残念だったな、若造っ!!!!!」
肩で息を切らしつつもゾルデニールは凶悪なる自信に満ち溢れた面持ちで青年に宣告して来た、“この星はもうお終いだ!!!”とそう言って。
「宇宙の果てから巨大彗星を召喚してやった、それも全身が鋼鉄で出来ている上に我が怨念と妖力とを数万年掛けてふんだんに染み込ませて来たモノだ。ハッキリと言って命中すればこの星など一溜まりもないぜ?さあどうする、風の導き手よ!!!アーッハッハッハッ!!!!!」
“かつて神々が我等に対してやった事を、そっくりそのまめやり返してやる”、“神々の愛の化身とも言うべきこの星諸共人間共を根絶やしにしてやる!!!”とそう言って勝ち誇ったかのような表情を浮かべた反逆皇神に対して蒼太は憤りを抱えたまま、暫くの間思案にくれていたが、やがて意を決したように顔を上げてはゾルデニールを睨み付けた。
「ゾルデニール、つくづく救えぬ男だ・・・!!!」
「・・・な、なんだと!!?」
「あれは破壊する・・・!!!」
静かに怒りを滾らせたままそう述べ立てると蒼太は体を張って前に出て、ゾルデニールと、そしてその遥か後方から猛スピードで迫り来る巨大彗星目掛けて立ちはだかった。
ーーーーーーーーーーーーーー
読者の皆様方こんにちは、ハイパーキャノンと申します。
長い間お付き合い下さり、また暖かな御支援、御愛読賜りまして誠に有り難う御座いました、次で“メサイアの灯火”は完結いたします(多分、そうなると思います)、その後は既に告知してあった通りに(少し休憩を挟みまして)一気に物語本編から数年後の子供達が産まれた後の蒼太君とメリアリアちゃん、アウロラちゃん、オリヴィアちゃんのイチャラブエッチを書いて行きたい、等と考えております(また“出来ましたなら”ここにイラストを複数枚投入して行きたい、等とも考えております←イラストレーターの方々との折り合いやお金の都合が付けば、になります。要するに状況次第となりますのでそれは御了承下さいませ)。
またこの場をお借り致しまして皆様方に二つの“ある事”をお伝えしていきたい、と思います、なるべく完結に、かつ解りやすく纏めて行きたい、と思いますのでどうか最後までお付き合い下さいませ。
まず一つ目が“波動法則”に付いてです、これはこの世、即ち3次元ではそれほどでも無いのですが4次元以上の“高次元世界”に行きますとそれぞれの事象や存在間において徹底的に作用する、と言われております。
以下3つが今現在判明している波動法則です。
1、同じ波長の者同士は互いに引き付け合う(類は友を呼ぶ)、
2、波動が上位の者は下部の者を支配して完全にコントロールする事が出来る、
3、“400倍の法則”が働く、
と言うモノです。
この内1と2に関しましてはその通りの内容ですので改まった説明は不要かと思われますが、3に付いてはどう言う事かと言いますと、例えば何かの邪悪な波動を浄化したり、封じ込めようとする場合、それよりも400倍以上強くて高位な波動を持ってこなければ打ち負けて逆に取り込まれてしまう事があるそうなのです(ただしこれはあくまでも提唱した方の考え、経験則でありますので本当は10倍でも20倍でも大丈夫なのかも知れませんが)、それで“400倍の法則”と名付けられたそうです。
続いて二番目が“祈り”に付いての具体的なやり方なのですが(今回は参考までに私のやっているやり方を“可能な限りで”御紹介して行きたいと思っております)、まず毎朝起きた際に顔を洗ってうがいをし、身嗜みを整えてから八百万の神々と守護神様、そして御先祖様と守護霊様に御挨拶を行います。
それが済みましたなら今度は太陽さんに御挨拶をします(太陽さんにはなるべくなら朝日の内にお祈りして下さい、そうすると良いそうです。また雲が出ていても屋内であっても太陽さんにはちゃんと届くそうですがなるべくなら太陽さんに面と向かってやるようにして下さい←眩しいので目を保護しながら実行するようにして下さい)、太陽さんに対するお祈りの仕方はまず、御挨拶をしてから感謝を10回捧げて(ちなみに3セットで1回とカウントします)お願い事を述べて行き、最後に再び40回程感謝の言葉を述べます(ちなみに“お願いの内容”は絶対に誰にも聞かれてはいけません、そして勿論他人様に教えたり言ったりしてもいけません、叶わなくなる可能性があるそうです)。
ここまで全部をやり切るのに大体、20分程掛かりますがお祈りに掛ける時間としてはこれが最低ラインだと思って下さいませ、またお祈りは毎日必ずやって下さい(ちなみに私の場合、“神様と仲良くなれた”、“お願い事が叶い始めた”と感じ出したのが凡そ半年を過ぎた辺り位からです←これは勿論、人様によって違って来ると思いますし、またお祈りの仕方もその人その人で異なって来ると思いますのでどうか御自分だけのやり方を見つけ出していって下さい)。
もう一つ、お祈りをしていると時折“邪魔”が入る事があります(例えば自身のネガティブな思い込みであったり、マイナスの想念であったり。また滅多に無い事なのですが魔物が邪魔をする事があります)、そんな時は無視して祈りを続けて下さい(例えば雑念を送り込んで来たりだとか、はたまた“お前は失敗した”、“こんな事をしても無駄だぞ?”と言うような具合でとにかく此方(こちら)を絶望させては祈りを途中で放棄させようとするのです)、例え妨害にあってうまく出来なくても一生懸命にやっていれば神々や太陽さんはちゃんと解って下さいますのでそこは御安心して下さい。
また“祈る”と言う事はダイエットや勉強と一緒で途中で辞めてしまいますとそこまで止まりになってしまいます、ですので“願いが叶った”と思っても辞めずに必ず続けて下さい、そうしますと“叶った状態”がずっと続く事になります。
最後になりますけれども先程も触れさせていただきましたがお祈りやお願いの仕方等はその方その方にあった方法があるはずですのでそれを見付けて見て下さい(これは皆様方にしか出来ない事です)、そして出来ましたならば御自分の事だけを祈るのではなく、神々や守護神様、御先祖様や守護霊様、そして太陽さんの今後ますますの霊的進化と御開運を一緒にお祈り申し上げていただきますと神々様や太陽さんに殊の外喜んでいただけます(それらもやがて感じる事が出来るようになると思います)。
あとなるべく神々様方と同調するように心掛けて下さい(どうすれば良いのか、と申しますと感謝を捧げて下されば良いのです。何故ならば神々様や太陽さんは“感謝しかない存在”だとされているからです)、以上になります、皆様方ももしよろしかったら頑張ってお祈りをしてみて下さいね(せっかく日本と言う素晴らしい神国に生まれて来られたのですから一度くらい、八百万の神々のお役に立ってから死んで行きましょう)?
その途端に放たれ出づる極めて高次元かつ強力な光の量子波動法力によってトワイライトゾーン内に漂っていた邪気や妖力は瞬く間に浄化されて行き、トワイライトゾーン自体が消滅していったのである。
そんな中で。
「行くぞ?キング・カイザーリン・・・ッ!!!」
「・・・・・っ!!?」
そう言い放ち様に、剣を構えて突撃して来る蒼太の鋭峰をレプティリアンは防ぎきる事が出来なかった、僅か0.0000001秒と掛からずに自身に肉薄した青年は聖剣を巧みに操り強く鋭く切り込んで来る。
「うっ、うぐっ。ぬううぅぅぅ・・・っ!!!」
それに対してキング・カイザーリンは防戦一方となりジリジリと後退を始めて行った、最早トワイライトゾーンにいる事には何のアドバンテージもなくなっていた、仮に傷付けられてももう、この空間には漂っている妖気も魔力も存在してはいなかったのである。
しかし。
「・・・・・っ!!!」
「くううぅぅぅ・・・っ!!?はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ!!!」
このまま行けば致命的な重傷を負わされる筈だったキング・カイザーリンはしかし、寸での所で救われる事となった、青年が極めて異常な事態が引き起こされている事に気が付いたからである。
「神威・神空断絶!!!」
トワイライトゾーン消滅の影響だろう、このままでは周囲の時空間が滅茶苦茶に混ざり合い、次元的な破局が起こってしまう事を危惧した蒼太は咄嗟にレプティリアンとメリアリア達のいる中間地点に立ちはだかって彼女達を庇うと同時に己が花嫁達に対して神力の結界を張り巡らせて保護し、更にはす新たなる神威である“真界調律”によってたちどころに各世界軸線のバランスを整える事に成功したのだ。
その直後に。
自身とメリアリア達、それにキング・カイザーリンを“時空の狭間”へと移動させるとそこで改めて腕を組み、レプティリアンを睨み付ける。
「・・・・・っ!!?」
(くううぅぅぅ・・・っ!!!)
この間、掛かった時間は僅か0.000001秒足らずであり、さしものキング・カイザーリンでも自身の“感覚の目”を最大限に研ぎ澄まさせて発揮しなければ捉えられない程の、まさに極瞬の閃刻的な合間であった。
「・・・キング・カイザーリン」
「・・・・・」
“悔い改めろ”と“超神”と化した青年が告げた、“貴様の背後にいるゾルデニール共々に己が所業を省みるのだ”とそう言って。
「自分に恥じる心根があるのならば、まだ救いようはある・・・」
「・・・・・っ。巫山戯るな!!!」
所がそれを聞いたキング・カイザーリンは激昂した、“図に乗るなよ、若造!!!”とそう叫んで。
「貴様など、串刺しにしてくれる!!!」
そう述べ立てるとカイザーリンは片手を宙に翳して何やら呪いの言葉を唱えて見せた、すると。
そこには黒いプラズマ波動の巨大な球体が出現したかと思うと次の瞬間、それは二十数本にも及ぶ、禍々しい形容をした漆黒の槍となって切っ先を蒼太に向けた状態で顕現したのである。
「・・・・・っ。ああっ!!?」
「し、信じられない・・・っ!!!」
「何という強烈なまでの“魔の波動”なのだ・・・っ!!!」
その凄まじくも悍ましい魔力に戦慄を禁じ得なかったメリアリア達花嫁を尻目にレプティリアンは言い放った、“我等の憎しみと恨みを骨髄まで染み込ませた怨恨の槍だ”とそう告げて。
「しかもこれは威力を最大に発揮させる為に“六芒星体形”を取っている、如何に“超神”と言えども喰らえばただでは済まぬぞ!!?」
「・・・・・」
唾を吐き散らしながらそう喚き立てるカイザーリンに対してしかし、蒼太は至って冷静であり、いっそ憐れみの眼差しを向けていた。
「・・・・・っ。なんだ?その目は!!!」
“そんな目で人を見るな!!!”と怒声を挙げつつカイザーリンが投擲を開始して“怨恨の槍”が超光速で青年目掛けて殺到して行くモノの、そのどれか一つとしても彼に届くモノではなかった。
非常なまでに高次元的な、それでいて純粋なる光のオーラに守られている彼の肉体に届く前に槍は次々と消滅して行き、煌めく粒子に還って行く。
「ならばこれはどうだ!!?」
そう叫び様レプティリアンは今度は両手を掲げて再びとなる呪いの言葉を唱えると、辺りが暗闇の時空に閉ざされて行き、完全にその地点だけが周囲の宇宙と隔絶されてしまう。
「我等の憎しみと魔力、そしてこの地上に於ける、ありとあらゆる妖力を数百年分凝縮して造り上げた“闇の衣”だ、しかもこれは中心に向かって徐々に狭まって行く。貴様らは最後には押し潰される運命なのだ!!!」
「・・・・・っ。なんですって!!?」
「そ、そんな事って・・・!!!」
「冗談では無いっ!!!」
余りの事に流石のメリアリア達すらもが狼狽するモノの、そんな彼女達には目もくれずにカイザーリンは青年を睨み付けたまま“死ねぃっ!!!”と叫んで両手の平を一気にグッと握り締めた、その途端に。
闇の波動で作られた時空領域が狭まり始めて周囲の宇宙がジリジリと圧縮されて行くモノの、それを見た蒼太は眼を閉じて胸の前で両手を合わせ、両脚を少し開いて踏ん張るような体勢を取った、そうしておいてー。
「超神・アマテラスオオミカミ!!!」
彼が太陽神の御名を叫んだ、その時だ。
メリアリア達の目の前に尋常ならざる輝きを放つ光の玉が出現し、その眩いばかりの煌めきが辺りを照らして行った、するとー。
「・・・・・っ。なああぁぁぁっ!!?」
(バ、バカなっ。私達の魔力の衣が・・・っ!!!)
まるで壁から剥がれる泥のように闇の魔力が光の波動によって劈かれて行き、アッサリと消滅していってしまったのだ。
それだけではない、気が付くとメリアリア達の体力や気力も一気に最大値にまで回復しておりそれまでの戦闘による疲労が嘘のように吹き飛んでしまっていた。
「・・・・・っ。あ、あれっ?」
「私達・・・っ!!!」
「一体、どうなっているんだ?これは・・・!!!」
花嫁達が驚愕するモノの、彼女達は知らなかったが“超神”と化していた蒼太は刹那にも満たない時間で太陽神をこの場に降臨させる事に成功していたのであり、そしてその結果としてありとあらゆる暗闇を照らして消し去り、また万物に活力とエネルギーとを与えるアマテラスオオミカミの神力によってメリアリア達は寸での所で守られ、また救われた、と言う訳であった。
「・・・・・」
「・・・くっ!!!」
“おのれっ!!!”と悔しがるキング・カイザーリンであったが蒼太は見抜いていた、まだ“ヤツ”が表に出て来ていない事を。
そしてあれだけの大技を放った筈のカイザーリンの魔力が些かも衰えていない事を。
「・・・ゾルデニール」
「・・・・・っ!!!」
“いつまで女の後ろに隠れているつもりだ・・・?”と蒼太がゆっくりと声を発すると、まるでそれに反応するかのようにしてカイザーリンの表情が一変する。
「実体が無い貴様は、その女に寄生虫のように取り憑いているのであろう?さっさと姿を見せたらどうだ・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
すると。
突如としてキング・カイザーリンが俯き加減となり全身から一瞬の内に力が抜け去って行った。
そのままー。
それまで“彼女だったモノ”は白眼を剥いた状態で何やらブツブツと呟くようにして呪いの言葉を唱えていたが、やがてー。
「コオオオォォォォォッ!!!!!」
キング・カイザーリンの体からそれまで以上に強烈かつ膨大なまでの濃密な魔力が吹き出し始めて渦を巻き、周囲に充満していった、それだけではない、カイザーリンの肉体が女性のモノから男性のそれへと変化して二回りも巨大化し、筋骨も隆々として行った。
「クフウウゥゥゥ・・・ッ!!!初めましてだな、“時と運命の調律者”よ。我が名はゾルデニール、神々と宇宙とに報復を許されし者だ・・・!!!」
「・・・何か勘違いしているようだな?ゾルデニール貴様と会うのはこれが初めてではないよ」
遂に姿を見せた反逆皇神ゾルデニールに対してしかし、蒼太はにべも無く言い放った。
「なに?嘘をつくな、若造。俺様は貴様などは知りもしないし会った事など無いぞ?」
「別に嘘などは、付いていない。僕は神世の昔に神々や他の仲間達と共にお前やガドラと戦った事がある。・・・まだ綾壁蒼太として生まれ変わる、遥か以前の事だったけれど」
「・・・なんだと?」
「お前達の魔手を撥ね除けてこの世界を救い、ガドラを討ち破って光をもたらした神の名を教えてやろうか?“アメノミナカヌシノカミ”だ、聞き覚えがあるだろう・・・」
「・・・・・っ!!!」
するとその名を聞いたゾルデニールの面持ちがみるみるうちに変わり果てて怒気と怨恨に包まれる。
全身は憤怒によって更に膨張し、声は野太く低くなって完全に大魔王としての存在と化してこの世に顕現したのである。
「忘れはせん、忘れるものか。我等から全てを奪い去り、絶滅へと追いやった神々の名を!!!」
「・・・・・」
「アマテラス、アメノミナカヌシ。そして伝説の大和民族!!!一人として生かしてはおかん・・・っ!!!!!」
そう叫び様ゾルデニールは蒼太へと向けて吶喊(とっかん)して行った、憎しみと怨恨と、それから醸し出される闇の魔力で拳と体とを強化して青年に対して徒手空拳で殴り掛かって行くモノの、しかし。
「ぬぐぅっ、クソッ。おのれええぇぇぇいっ!!!」
先程のキング・カイザーリンと同様に蒼太を傷付ける所か指一本とて触れる事も侭ならなかったのである。
それもその筈でキング・カイザーリンやゾルデニールは10次元のバケモノだったのに対して“超神”と化していた蒼太の存在レベルは11次元を超える程の力量を誇っていた為に文字通り“手も足も”出すことが出来なかったのであった。
「はあはあっ、はあはあ・・・っ。ならコイツでどうだっ!!?」
そう叫ぶと今度は反逆皇神は視線を蒼太と真っ直ぐに合わせて瞳を妖しく光らせる、要するに催眠術を掛けようとしたのであったが此方も全く効果が無かった、ただでさえ、蒼太は想念を観察して受け流せる事が可能となっている所へ持ってきて神人化している状態では全身が強力な神力に満ち溢れている為に幻術等の精神攻撃の類いは跳ね返されてしまい、一切合切意味を為さなかったのだ。
「はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!ぐっ、ち、ちくしょうっ。ちっくしょおおおぉぉぉぉぉ・・・っ!!!!!」
「・・・ゾルデニール」
そんな反逆皇神に対して蒼太は静かに語り掛ける、“自らの罪を悔い改めるつもりはないか”と。
「神々は慈悲深いぞ?お前達がそのつもりならば・・・」
「やかましいっ!!!」
するとそう言って尚も話を続けようとする青年に対してゾルデニールが激昂した、蒼太の言葉は彼のプライドを逆なでしてますます怒りを募らせてしまったのだ。
「クソォッ。クソクソッ、忌々しい者共めええぇぇぇっ!!!」
“こうなったなら!!!”とゾルデニールは怒りに任せて叫び通した、“ガドラを地球上に降臨させてやるっ!!!”とそう言って。
「この俺様は今や、ゾルデニールであると同時にキング・カイザーリンでもあるのだ。彼女の巫女としての能力を用いてガドラを無理矢理引き摺り出させてみせる!!!」
「無駄な足掻きだ・・・」
それに対してあくまで冷静に蒼太は諭した、“お前は所詮、巫女に取り憑いている身に過ぎない”とそう述べて。
「キング・カイザーリンの能力を、赤の他人であるお前が十二分に発揮出来る筈も無いだろう。そもそも愛を知らないお前達が他者を自分と同じくらいに大切にしたり慮って心を伝え合う等出来る訳がない・・・」
「やかましいっ。さっきから余計な事をベラベラ並べ立てやがって、俺は何が何でも貴様らに復讐を完遂する、してみせるっ!!!」
「無駄だな、ゾルデニール。第一お前はガドラの本性を全く知らないだろう?奴はお前達の事も人間同様に失敗作としてしか見ていないんだ、力を貸すわけが無いだろう・・・」
“それに”と蒼太は続けた、“ガドラを蘇らせた挙げ句にこの地球上に顕現させる為には生贄が必要になる、それは巫女の役割となる”と。
「その事をキング・カイザーリンは承知しているのか?恐らくそうでは無いのだろう。それに何より長年連れ添い、貴様の為に彼是と手を尽くしてくれた妻を他者に捧げた挙げ句におめおめと見殺しにするつもりなのか?」
「はん、うるせえぞ?若造が。コイツは俺様に屈服したんだ、もう俺様のモノなんだ。愛情なんて関係ねぇ、黙って俺様の言う通りに動いていれば良いんだ!!!」
蒼太の言葉にそう返すと。
ゾルデニールは両手を天高く掲げたままで何やら呪詛の言葉を連ね始めた、それは決して言ってはいけないとされる、ガドラが生み出した言葉であった、それをゾルデニールは口に出し始めたのだが、その途端にー。
「うがあああぁぁぁぁぁっっっ!!!!?」
ゾルデニールが苦しみだした、それまでに無い顔付きとなって頭を抱え、藻掻き始めるがそれは反逆皇神の内側にいた、キング・カイザーリンの、即ちリサ・メイヤーズの必死の抵抗であった、彼女は悟った、自分の夫が全く自分に心を寄せてくれていなかった事に、心を砕いてくれて等いなかった事に。
そして何より。
自分を良いように利用して好き勝手していただけだったのだと言う事に。
だから。
「うぐああぁぁぁっ!!?クソがっ。てめぇは黙ってろ、黙って俺に従っていろっ。この売女、端女がっ!!!」
キング・カイザーリンは目を覚まして一度は夫として認めた筈のゾルデニールに対してハッキリと反旗を翻したのだ。
しかし。
「ぐわあああぁぁぁぁぁ・・・っ!!!!?くはぁっ。はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!くっ、はっはっはっはっ。ぎゃはははははははっ!!!!!ざまあみろリサ、てめぇは俺様の奴隷なんだ。俺のモノなんだ、黙って俺様の言う通りに従っていろっ!!!!!!!」
そう叫んで暫くの間はそれでものたうち回っていた反逆皇神であったが、やがて落ち着きを取り戻しては勝ち誇ったかのように気味の悪い笑みを浮かべた。
狂気に裏打ちされたゾルデニールの凶悪さの前には、如何なキング・カイザーリンと言えども太刀打ち出来なかったのである。
「くっ、くっくっくっ。待たせたな、“時と運命の調律者”よ。今この時を以て地球の天地は終焉する・・・!!!」
そう言ってゾルデニールはガドラ復活の為の呪詛と生贄とを改めて捧げ、彼を地球上に呼び出した、その筈だったが。
「・・・・・っ!!!」
(バ、バカなっ。何故だ、何故にガドラは降臨せん?)
「・・・言っただろうが、ゾルデニール」
すると自身の企てが失敗して初めて狼狽する反逆皇神に対して青年が静かに告げた。
「ガドラはお前達の事など端から何とも思っていない。だからお前達の呼び掛けにわざわざ応じるような真似はしないんだよ・・・」
「・・・・・っ!!!」
“クソッたれが・・・!!!”とゾルデニールはまたも毒づくモノの彼はそれでも諦めていなかった、悪知恵の働くゾルデニールはこの時、ある事を閃いたのである、それは。
「ならば、こうしてやる。ガドラのいる周辺時空をヤツごと、この地球上に無理矢理に転移させてやるぞ?これならばガドラの意思とは関係なくヤツを降臨させられるし、その結果としてこの地球上の全てを破壊し尽くす事が出来るだろうからな・・・!!!」
そう告げるとゾルデニールは再び神召喚の儀式に入った、今度もまたキング・カイザーリンことリサ・メイヤーズを生贄に捧げる事で大事を為そうと言うのである、余りにも妻に対して不誠実で情けも容赦も何も無いその態度、行動に流石の蒼太も憤りを覚えるに至っていたのだ。
「そんな事をすればキング・カイザーリンは今度こそただでは済まなくなるぞ?ゾルデニール。考え直せ!!!」
「ほざいていろ、若造。仮に貴様達は助かっても地球は滅茶苦茶になるんだ、ざまあみろクソガキが!!!」
そう応えると反逆皇神は更に魔力を増大させて時空間歪曲点を誘発させ、ガドラのいる場所と地上とを直結させようと試みた、しかし。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
何時まで経っても地球上の様子は普段と何も変わらなかった、大災害が起きた感じはしないしそれどころか送り込んだ筈のガドラの気配すらして来ないではないか。
おかしいと流石のゾルデニールも首を傾げた、こんな事がある筈が無いと、彼は再び内心で焦り、それが怒りへと繋がっていったがすぐにある事に気が付いた、それは。
「・・・・・っ!!!」
(な、なんだ?この恐ろしいまでに強烈な光の波動は・・・!!!)
それが何某かの神のモノである、と言う事については予測が付いた、しかし一体全体何者なのか、いつの間に地球上に降臨したのか、と言う事についてはまるで理解が及ば無かった。
解っているのはあまりの神々しさに手出しが一切出来ない、と言う事でありそれが故にゾルデニールは一層、現実を否定したくてどうしようもなくなっていったのである。
「・・・・・っ。クソガキ」
“さてはてめぇだな?”と事ここに至って漸くゾルデニールは“その事”に思い当たった、即ち“この目の前にいる青年が何事かを仕出かしたのだ”と言う事実である。
「何をしやがった?どうして何も起きやがらねぇんだ!!!」
「・・・・・」
それに対して、蒼太は敢えて何も教えなかったが確かに彼はある事を成し遂げていた、超神の一柱・アメノミナカヌシノカミをこの地球上に呼び出しては降臨させていたのである。
これにはある理由があった、それは高次元の光の存在をこの地上に顕現させる事が出来れば、悪意によって引き起こされて来る破壊衝動や滅亡のエネルギーを極限まで封じて抑える事が出来る、と言う波動法則があったからだ、・・・もっとも光の存在の力が闇の魔力に勝っていれば、の話であったが。
(ガドラの混沌たる破壊エネルギーの影響を押さえ込む為にはどうしても“アメノミナカヌシノカミ”に来ていただく必要があった。お陰で地球は救われたがゾルデニールめ、遂に己の妻君を犠牲にしたか・・・)
そう感付いた蒼太がキング・カイザーリンの気配を探ってみると、憐れな彼女の意識や鼓動はもはや完全に消え失せてしまっていた、ガドラに身も心も魂さえも捧げ尽くされてしまったのである。
しかし。
「まだだぜ?若造・・・」
反逆皇神に更に何事かを申し立てようとしていた青年に対して逆にゾルデニールが言い放った、その声はあくまで憎しみと怨恨と、そして悪意とに満ち溢れていたのだ。
「こうなりゃもうヤケだ。正真正銘の最後の手段、受けてみるが良いぜ・・・?」
そう言うとゾルデニールは三度両手を空高く掲げて何やら呪詛の言葉を呟き始め、魔力を練り込み始めるモノの、やがてそれが終わるとー。
“でやぁっ!!!”と短く叫んでまるで何かを叩き付けるかのような動作で一気に両手を振り下ろした、すると。
蒼太の脳裏にある光景が浮かび上がって来るモノの、それは超神と化して意識領域や感覚が研ぎ澄まされて増大していた彼が瞬時に受け取った直感であった、その光景と言うのはー。
何とゾルデニールの真後ろ方向からやって来た月ほどもある巨大な彗星が超高速で地球に激突して星が半壊してしまう、と言うモノであったのだが、蒼太はこの瞬間全てを悟った、即ちゾルデニールが全人類を巻き添えに自爆するつもりなのだと。
「はあっ、はあっ。はあっ、はああぁぁぁ・・・っ!!!ぐっ、はーっはっはっはっ。残念だったな、若造っ!!!!!」
肩で息を切らしつつもゾルデニールは凶悪なる自信に満ち溢れた面持ちで青年に宣告して来た、“この星はもうお終いだ!!!”とそう言って。
「宇宙の果てから巨大彗星を召喚してやった、それも全身が鋼鉄で出来ている上に我が怨念と妖力とを数万年掛けてふんだんに染み込ませて来たモノだ。ハッキリと言って命中すればこの星など一溜まりもないぜ?さあどうする、風の導き手よ!!!アーッハッハッハッ!!!!!」
“かつて神々が我等に対してやった事を、そっくりそのまめやり返してやる”、“神々の愛の化身とも言うべきこの星諸共人間共を根絶やしにしてやる!!!”とそう言って勝ち誇ったかのような表情を浮かべた反逆皇神に対して蒼太は憤りを抱えたまま、暫くの間思案にくれていたが、やがて意を決したように顔を上げてはゾルデニールを睨み付けた。
「ゾルデニール、つくづく救えぬ男だ・・・!!!」
「・・・な、なんだと!!?」
「あれは破壊する・・・!!!」
静かに怒りを滾らせたままそう述べ立てると蒼太は体を張って前に出て、ゾルデニールと、そしてその遥か後方から猛スピードで迫り来る巨大彗星目掛けて立ちはだかった。
ーーーーーーーーーーーーーー
読者の皆様方こんにちは、ハイパーキャノンと申します。
長い間お付き合い下さり、また暖かな御支援、御愛読賜りまして誠に有り難う御座いました、次で“メサイアの灯火”は完結いたします(多分、そうなると思います)、その後は既に告知してあった通りに(少し休憩を挟みまして)一気に物語本編から数年後の子供達が産まれた後の蒼太君とメリアリアちゃん、アウロラちゃん、オリヴィアちゃんのイチャラブエッチを書いて行きたい、等と考えております(また“出来ましたなら”ここにイラストを複数枚投入して行きたい、等とも考えております←イラストレーターの方々との折り合いやお金の都合が付けば、になります。要するに状況次第となりますのでそれは御了承下さいませ)。
またこの場をお借り致しまして皆様方に二つの“ある事”をお伝えしていきたい、と思います、なるべく完結に、かつ解りやすく纏めて行きたい、と思いますのでどうか最後までお付き合い下さいませ。
まず一つ目が“波動法則”に付いてです、これはこの世、即ち3次元ではそれほどでも無いのですが4次元以上の“高次元世界”に行きますとそれぞれの事象や存在間において徹底的に作用する、と言われております。
以下3つが今現在判明している波動法則です。
1、同じ波長の者同士は互いに引き付け合う(類は友を呼ぶ)、
2、波動が上位の者は下部の者を支配して完全にコントロールする事が出来る、
3、“400倍の法則”が働く、
と言うモノです。
この内1と2に関しましてはその通りの内容ですので改まった説明は不要かと思われますが、3に付いてはどう言う事かと言いますと、例えば何かの邪悪な波動を浄化したり、封じ込めようとする場合、それよりも400倍以上強くて高位な波動を持ってこなければ打ち負けて逆に取り込まれてしまう事があるそうなのです(ただしこれはあくまでも提唱した方の考え、経験則でありますので本当は10倍でも20倍でも大丈夫なのかも知れませんが)、それで“400倍の法則”と名付けられたそうです。
続いて二番目が“祈り”に付いての具体的なやり方なのですが(今回は参考までに私のやっているやり方を“可能な限りで”御紹介して行きたいと思っております)、まず毎朝起きた際に顔を洗ってうがいをし、身嗜みを整えてから八百万の神々と守護神様、そして御先祖様と守護霊様に御挨拶を行います。
それが済みましたなら今度は太陽さんに御挨拶をします(太陽さんにはなるべくなら朝日の内にお祈りして下さい、そうすると良いそうです。また雲が出ていても屋内であっても太陽さんにはちゃんと届くそうですがなるべくなら太陽さんに面と向かってやるようにして下さい←眩しいので目を保護しながら実行するようにして下さい)、太陽さんに対するお祈りの仕方はまず、御挨拶をしてから感謝を10回捧げて(ちなみに3セットで1回とカウントします)お願い事を述べて行き、最後に再び40回程感謝の言葉を述べます(ちなみに“お願いの内容”は絶対に誰にも聞かれてはいけません、そして勿論他人様に教えたり言ったりしてもいけません、叶わなくなる可能性があるそうです)。
ここまで全部をやり切るのに大体、20分程掛かりますがお祈りに掛ける時間としてはこれが最低ラインだと思って下さいませ、またお祈りは毎日必ずやって下さい(ちなみに私の場合、“神様と仲良くなれた”、“お願い事が叶い始めた”と感じ出したのが凡そ半年を過ぎた辺り位からです←これは勿論、人様によって違って来ると思いますし、またお祈りの仕方もその人その人で異なって来ると思いますのでどうか御自分だけのやり方を見つけ出していって下さい)。
もう一つ、お祈りをしていると時折“邪魔”が入る事があります(例えば自身のネガティブな思い込みであったり、マイナスの想念であったり。また滅多に無い事なのですが魔物が邪魔をする事があります)、そんな時は無視して祈りを続けて下さい(例えば雑念を送り込んで来たりだとか、はたまた“お前は失敗した”、“こんな事をしても無駄だぞ?”と言うような具合でとにかく此方(こちら)を絶望させては祈りを途中で放棄させようとするのです)、例え妨害にあってうまく出来なくても一生懸命にやっていれば神々や太陽さんはちゃんと解って下さいますのでそこは御安心して下さい。
また“祈る”と言う事はダイエットや勉強と一緒で途中で辞めてしまいますとそこまで止まりになってしまいます、ですので“願いが叶った”と思っても辞めずに必ず続けて下さい、そうしますと“叶った状態”がずっと続く事になります。
最後になりますけれども先程も触れさせていただきましたがお祈りやお願いの仕方等はその方その方にあった方法があるはずですのでそれを見付けて見て下さい(これは皆様方にしか出来ない事です)、そして出来ましたならば御自分の事だけを祈るのではなく、神々や守護神様、御先祖様や守護霊様、そして太陽さんの今後ますますの霊的進化と御開運を一緒にお祈り申し上げていただきますと神々様や太陽さんに殊の外喜んでいただけます(それらもやがて感じる事が出来るようになると思います)。
あとなるべく神々様方と同調するように心掛けて下さい(どうすれば良いのか、と申しますと感謝を捧げて下されば良いのです。何故ならば神々様や太陽さんは“感謝しかない存在”だとされているからです)、以上になります、皆様方ももしよろしかったら頑張ってお祈りをしてみて下さいね(せっかく日本と言う素晴らしい神国に生まれて来られたのですから一度くらい、八百万の神々のお役に立ってから死んで行きましょう)?
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