星降る国の恋と愛

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神世への追憶編

南国のバカンス 7

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 前の回でのメリアリアちゃんの心身の変化(と言うよりも蒼太君に対する愛情の進化)に付いて、ちょっとした補足説明をさせていただきます。

 メリアリアちゃんは(と言うよりも女の子全般がそうなのですが)蒼太君が自分に向ける愛情、気持ちに対して物凄く敏感なのです、そう言うのが感覚で解ってしまうんです。

 これは物語を今まで注意深く読んで下さって来られた方なら御理解いただけているとは思いますが、三人の花嫁達の中で蒼太君が一番、愛しているのはメリアリアちゃんなのです(それは蒼太君の揺るぎない気持ちですし、またメリアリアちゃん本人にもその事はキチンと伝えてあります)、だからずっとラブラブ出来ていた訳なのですが、ここに来て実はメリアリアちゃんは自分が思うよりもずっとずっと深く強く、蒼太君に愛されていた事を知ったのです。

 “自分自身を愛する”、“己を理解して受け入れる”と言う事の大切さに気付いてこれらを絶えず実践して来た彼の認識能力はだから、実にメリアリアちゃんの数倍はあります(自分自身を多角的にかつ奥の奥まで観察して感じ取れる様になりますと、自ずと“認識能力”や“意識力”、そして“感性”が増大して拡充され、鋭いモノとなって行きます←その結果として他人の事もより広い領域までを正確に理解する事が出来るようになり、そして思いの力も更に強いモノとなるのです)、そしてその全てで彼女の事を愛していたとしたら、思っていたとしたらその凄まじさは想像を絶する領域にまで高まる事となります。

 皆様方も想像して見て下さい、もし仮に自分の恋人や妻、或いは夫から自分が向けている以上の確かなる気持ちを抱かれていたとしたら、非常に嬉しくて嬉しくてどうしようもなくなるんじゃないでしょうか(中には“重い”と感じる方もいらっしゃられるかも知れませんが)。

 メリアリアちゃんはそれを直接的なる意識の伝播(要するに精神の流入)を通して言葉では無く、心で理解して認識しました(それも一瞬にして感じ取った上でです)、だから彼女の蒼太君に対する愛情もまた、彼に負けない位にまで一気に増大して強化されたのです。

 そう言う事で御座います。
ーーーーーーーーーーーーーー
 メリアリアが己の正気を回復させるまで、凡そ3日間が必要であり自我の完全復活までには更に4日が掛かった。

 これらの日々、蒼太はずっと彼女に己の精神力そのものと生命力とを分け与え続けていたのであり、それ故に愛妻淑女はこの程度の日数で壊れてしまった心身を蘇生復調させる事が出来たのであったがその結果、ずっと夫の自分に対する思いに触れ続けていた彼女は喜びと感動とに苛まれ続けており、遂には一線を越えてしまった。

「・・・うふふふっ、うふふふふふふふっ!!!あなた❤❤❤❤❤」

「何さ?メリー・・・」

「好きぃっ!!!」

 “大好きっ❤❤❤❤❤”とまるで初めて恋を知った乙女の様に青年に抱き着いて潤んだ瞳を彼に向けるが、事実として彼女は嬉しくて嬉しくて仕方が無かった、正直に言って自分の方が何倍も蒼太の事を好きな自信があったが夫の己に対する気持ちはそれ以上に熱くて深く、且つ遥かに激しいモノであったのである。

 それにすっかり蕩かされてしまった花嫁は改めて彼に敬意を抱くと同時にその思慕を再確認していた、そうだ、メリアリアはこの瞬間蒼太に対してこれ以上無い程の恋心を燃え上がらせながらも、比類無き真愛(まな)の輝きの迸りを、その魂の中枢央芯に秘め宿していたのであった。

 それはまさしく“真実なる愛情”と言っても差し支えないモノであって、それが彼女をして妻として“この人のモノになれたのだ”と言う芯からの悦びに打ち振るわせつつ蒼太に対して底知れない程の愛欲と劣情とを抱かせるに至っていったのである。

「ねえあなた。次はいつ抱いてくれるの?」

「他の子の所に行っちゃヤだわ?もっといっぱい愛し合いましょう?」

「蒼太好き好きっ、大好きっ!!!愛してるのっ、こんな言葉では伝える事が出来ない位にっ❤❤❤❤❤」

 そんな愛妻淑女からの熱烈極まるアプローチを受けつつも青年は、取り敢えず彼女を少し休ませる事にした、2段階目の肉体解放によるエッチの影響はまだ計り知れない部分があったしそれに何より、自身の最愛の花嫁にもしもの事があったなら、後悔してもしたり無い事態になってしまうからだった。

「メリー、やっぱり少し休んだ方が良いよ。ゴメンね?僕もちょっと無理をさせすぎた・・・!!!」

「・・・・・っ。うふふふっ、うふふふふふふふっ!!!あなたぁっ❤❤❤❤❤」

 “そんなこと、気にしなくても良いのに・・・♪♪♪♪♪”と自身の伴侶に対する“確かなる気持ち”を爆発させつつも、それでもメリアリアが迫り来るが、それを何とか宥(なだ)め賺(すか)して“時の涙滴”の効果領域内での残りの日数をピロートークや後戯、そしてメルタルやフィジカルの回復の為に費やし、乗り切った蒼太は最後の3日間程は自身もゆっくり休む様にして(それでもメリアリアから陰茎を扱かれつつも乳首を舐められたりしたモノの)彼女の部屋を後にし、自身に割り当てられたスイートルームに戻って眠りに就いた、そして翌朝。

 何気ない風を装って朝の朝食バイキングに行くとそこには既に、メリアリア達花嫁とノエルとレアンドロ、そして伯爵連中とその夫人軍団が待ち構えていたのである。

「おはよう、メリー。アウロラ、オリヴィア!!!ノエルさんにレアンドロ。そしてお義父さん、お義母さん・・・」

「・・・・・っ。うふふふっ、うふふふふふふふっ!!!蒼太ぁ、あなたっ❤❤❤❤❤」

「おはよう御座います、蒼太さん!!!」

「おはよう、蒼太!!!」

「あっ。ソー君だ、ヤッホー!!!」

「おはよう、蒼太。昨日は良く眠れたかい?」

 口々に挨拶を返してくれる愛妻や仲間達に笑顔で応じつつ、蒼太はメリアリアの横の席に座るがすると早速。

「はい、あなた。これ美味しいのよ?精が付くから食べて・・・?」

「ああっ!!?狡いです、メリアリアさん!!!」

「そうだぞ?メリアリア。抜け駆けは絶対に許さん!!!」

 そう言ってメリアリアがフォークを使って彼の口へと食材を運び込もうと試みるモノの、すると途端にアウロラとオリヴィアが噛み付いて来た。

「蒼太さん、私のも食べて下さい。とっても美味しいんですよ!!?」

「蒼太、それならば私のを食べろ。今お代わりを取ってきてやるからな!!!」

「む~・・・っ!!!」

「あ、あは。あははははは・・・っ!!!」

 せっかく朝から二人っ切りの世界へと埋没してイチャイチャしようとしていた矢先に、その出鼻を挫かれた格好のメリアリアが思わず剥れっ面を露わにするがアウロラもオリヴィアもお構いなしだ、二人はすぐに蒼太へと己の食事を献上するとさっと立ち上がってお代わりを取りにビュッフェへと向かう。

「私も、行ってくる。私が一番、あなたの事が大好きなんだからね!!?」

 無論、メリアリアとて負けるつもりは毛頭なくて、自らも立ち上がると蒼太に食べさせる為に食材を取りに出向いて行ったが朝から万事、こんな調子で蒼太はずっと美女三人に纏わり付かれ続けていた。

 連日蒸し暑い南国の気候の只中でベッタリとくっ付いているモノだから四人はたちどころにシットリとした汗に塗れてしまっていた、そんな自分の愛しい男の体臭等が鼻孔を突くとメリアリア達の意識を痺れさせ、クラクラと来させるモノの一方で。

 それは蒼太とて同じであった、三人の愛妻美人達の甘酸っぱい汗の匂いと体臭とに性的興奮が刺激されて思わず勃起現象が起きてしまう。

(うわわっ!!?いけない、いけない!!!)

 そう思い立つと蒼太は“勃起をコントロールする呼吸法”を行って忽ちの内に己のイチモツを鎮めるとそのまま立ち上がり、“皆でビーチバレーをしようよ?”と提案した、すると。

「良いわね、賛成!!!当然私と蒼太が一緒のチームよね?」

「何を言ってるんですか!!?メリアリアさん。蒼太さんは私とペアを組むんです!!!」

「狡いぞ二人とも。蒼太は私と組むに決まっているだろうが!!!」

「・・・・・」

 当たり前と言うべきか、早速三人の中で蒼太の取り合いが勃発してしまい、その解決策として青年は一巡ずつ全員とペアを組んでビーチバレーを行う事にしたのであった。

「そ~れっ!!!」

「きゃあっ!!?」

「やったな?メリアリア!!!」

 しかしいざ始まってみるとこれが中々に楽しいモノで皆、スポーツに熱中していった、ビキニ姿で日に焼けた小麦色の肌をしている彼女達の滑らかな肢体は見ているだけで蒼太にとっては目の保養になった。

「はあはあ・・・っ!!!」

「ふうふうっ。ふうふう・・・っ!!!」

「はあっ、はあぁぁ・・・っ。あ、熱いな流石に・・・っ!!!」

「皆、一旦休憩しよう?売店で何か買って来るから!!!」

 一頻り、ビーチバレーを楽しんだ後で適度な疲労と同時に喉の渇きを覚えた蒼太達は小休止をして水分補給を執り行う事とした、脱水症状等が出ては拙い為に蒼太が提案したモノであったが、するとまたもや。

「はあはあ・・・っ!!!う、うん。行くわ?私、あなたと一緒に行く❤❤❤❤❤」

「ふうふう、ふうふう・・・っ!!!ど、どさくさに紛れて何を言っているんですかメリアリアさん。蒼太さんとは私が行くんですっ!!!!!」

「はあっ、はあぁぁ・・・っ。何を言っているんだ二人とも、蒼太は私と一緒に行くに決まっているだろうがっ!!!!!」

 青年の争奪戦が展開されるモノの、それを鎮める為に蒼太は結局、花嫁達全員と一緒に売店に行って飲み物からちょっとした食べ物等を買い漁り、浜辺に設置されている大型ビーチパラソルの下でそれらを採る事としたのだ。

「はい、あなた。これ美味しいわよ?食べてみて・・・!!!」

「いいえ、こっちの方が美味しいです。召し上がって下さい蒼太さん!!!」

「何をやっているんだ二人とも、蒼太が困っているじゃないか。蒼太、私のを食べろ!!!」

 結局、再びこうなった、しかし蒼太はその事で別段、不満を覚えたりはせずにむしろ上手に皆の追求や寄り手を躱しては彼女達に“ああしよう”、“こうしよう”と指示を出し、自分の思惑通りに振り回すと同時に導いていったのだ。

「ねえ皆。次はまた水上スキーをやらないか?バイクは僕が運転するから、メリー、アウロラ、オリヴィアの順番でやろうよ」

「賛成!!!」

「いいですわね!!!」

「望むところだ!!!」

 そう言って花婿の提案に頷く花嫁達であったが四人は何処に行くのも一緒だった、殊にメリアリアはそれまでの一歩引いた態度から抜け出して積極的に自らに対して愛情表現を行う様になって来た事が蒼太にとっては嬉しかったのであるモノの、これで取り敢えずは心配の最たるモノの一つは無くなった事になる、幸先は良く上々だ。

 それに彼女に対する調教も今の所滞りなく実施する事が出来ており、そちらの方も問題は無い、あるとすれば。

(あまり一気にやり過ぎない事だな。何しろこの前は今まで以上にもう一歩、踏み込んだエッチをしたから今頃は心身が僕に合うようにより深い領域にまで少しずつ変質し始めている所だろう。そう言うのを見定めつつ、キチンとした段階を踏みながら付き合いや交わりをしていかないと拙い・・・!!!)

 “それに”と蒼太は思った、二人きりになる度にエッチばかりをしているのも、なんだかメリアリアの身体だけが目的の様な気がして些か申し訳無さを覚えてしまう。

 勿論、自分達は国家に属しているとは言えども裏稼業をしている身である、いざ何時、何が起こるのか解らないから出来る時に出来るだけ、逢瀬を重ねるのは悪い事では無いし多分、メリアリアもまた同じ思いでいてくれるだろうと感じ取ってはいたのだが何分、キチンと確認をした訳では無いのでそこを今度はもう少し、突っ込んでみようと心に決めていたのであった。

(取り敢えず今は、他の子の調教も執り行っておくべきだろうな。彼女達の心身の開発もしておかなければならない訳だし。それにその様子や反応からも勉強出来る事は沢山ある、そうやって学んだ事柄をメリアリアとの付き合いやエッチにフィードバックさせる事で僕達はより高みへと至れる筈だ・・・!!!)

 そう考えた蒼太はその日は青髪の少女であるアウロラを調教するべく狙いを定めて夜が来るのを待ち続けていた。
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