星降る国の恋と愛

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神世への追憶編

第二次エルヴスヘイム事件14(アウディミアの狂心とドグバの野望)

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 そもそも論として。

 黒雲の魔女“アウディミア”がわざわざ子を為した理由はたった一つのシンプルなモノだった、何かと言えばそれは“小さな頃から自分の思い通りに育てられる最強の武器、操り人形が欲しかったから”と言う凡そ全く血の通っていない、愛着も何もない動機がその発端だった訳である。

 かつて“フェメール・エルフ”であった彼女にはしかし、魔道に堕ちてしまった今でも女性としての機能は残されておりその為、それらを駆使する事で最悪の場合は“人工的に”己を孕ませる事も可能であったから、産まれて来る胎児の揺り籠としての役割は充分に果たせる見通しが立っており、残された問題は“優れた精子の提供”、ただそれのみであった訳だ。

 そこで彼女が目を付けたのが“反逆皇神ゾルデニール”であった、太古の昔日にこの地球上を席巻出来る程の狂暴さと強大なる魔力を有していた彼に頼んで精子を融通してもらい、それを“禁断の魔術”を用いて自らの卵子と結合させた後、“受精卵”となったモノを自身の子宮内部に人為的に着床させて細胞分裂を引き起こさせたのであった。

 要するに“レプティリアンとエルフの異種交配”と“魔術による人工妊娠”とをダブルブッキングで実行に移した訳であったがその為だろう、“受精の破綻“や“着床ミス”等の影響で当初は中々上手く行かず、結局はそれが成功するまでに凡そ20回もの失敗を繰り返して来たアウディミアは、最後の21回目にして漸く事を成就させ、当初の狙い通りに晴れて“自分の思い通りに育てられる生きた武器”を手にする事が出来た、と言う次第であったのであるモノの、しかし。

「・・・・・」

(なんだ?これは。失敗作ではないか!!!)

 己が野望の為に腹を痛めてまで生み落とした異形の我が子を見ても罪悪感や憐憫の情等一切、湧かなかったアウディミアは結局は彼を持て余した、何故ならば産まれて来た子はまだ乳児とは思えぬ程に乱暴で気性が荒く、また謀反気が強かった上に彼女はそもそも赤子の育て方等知識でしか知らなかったし、またそれ程熱心に育てる気概も持ち合わせてはいなかったからである。

 第一、面倒臭くて手の掛かる事この上ない赤ん坊の面倒を、時には部下達の手を借りつつもしかし何とか成し遂げていったのは別に我が子に愛着が湧いたからでもなんでも無くて、“やがて成長すれば強力な戦力になる。その為にはこの程度の手間暇等、如何(どう)という事は無い”と言う損得勘定と同時に偏(ひとえ)に精子提供者であるゾルデニールに対しての、ある憚りがあったからに他ならなかった。

 ここでもし、子育てを放棄して失敗させてしまえば当然の話として“自分がせっかく融通してやったモノを軽んじたのか!!?”と言うカドでゾルデニールは面白くは感じない筈であり、そうなれば今後の同盟関係にも悪影響を及ぼすと危惧したからググッと怒りを飲み込んで(時には周囲に当たり散らしながら)育児を継続させて行った訳であったのだ、その甲斐あって。

 聞かん坊の赤子は何とか暴虐な乳幼児となり、次いで戦慄を纏った少年へと順当に成長していったがしかし、彼にはまだ名前が無かった、この異形の少年はそれまで己を名前で呼ばれた事等、全くなかったのである。

 そんな彼に曲がり形にも“ドグバ”と言う名前を付けたのは、アウディミアが我が子に武器として相応しい力を授ける為に行った“ガドラの呪詛の儀式”に於いて、その相手役を務めたオーク族の王“ゴアバド”であったのだがこれは特殊な呪術の影響下の元に魔物との同性同士の異種結合を行う事で、その魔物の持っている力や魔力等を対象に付加する事の出来る代物であり、それをアウディミアは我が子に強要させて小さな頃からゴアバドと何回かに渡って交わらせ続けたのである。

 要するにここでも少年は暖かな愛情や温情に包まれた訳は決して無くて、ただただ穢れた獣欲と“気が済むまで嬲りモノにしてやる”と言う荒く歪んだ性虐気色とに苛まれる事となったのであったがその結果として、やがてゴアバドを凌ぐ程の強力な肉体と妖気とを手に入れる事に成功した彼はとうとう13歳になったある日、儀式の最後の仕上げを行う事とした、それは。

 結合相手の魔物を殺してその血肉を残らず食い尽くし、或いは啜って完全に一体となる、と言うモノだったがそれをオーク族の王を相手に僅か13歳と半年の少年が成功させて見せたのだ、そして。

 少年にとどめを刺され、絶命する瞬間にゴアバドは彼の顔を見ながら“ドグバ!!!”と呟いた、意味はオークの言葉で“呪い”や“呪われろ!!!”と言うモノであり、それを気に入った少年は“これから俺様はドグバだ!!!”と高らかに宣言をした、と言う次第であったのである。

 それから二十数年後、成熟してますます魔力を増したドグバの元に“敵襲!!!”の第一報がもたらされたのは、彼の手下のワイバーン達の手によってノエルが連れて来られてから1時間が経ったか経たないかの頃だった。

「何者かがこの“オーガスタの沼地”に侵入して来た模様です、若頭!!!」

「・・・何者かも解らないのに、何でいきなり“敵襲”なんだよ。バカか?」

 最初に部下から告げられた言葉に、ノエルの思い人がやって来るまで“酒でも飲んで待つとするか!!!”とかなり呑気に構えていたドグバはだから、忽(たちま)ち不機嫌な顔付きとなり侮辱の声を大にして発した、ただ単に旅人が迷い込んだだけかも知れない、と言うのに“敵襲”等とは大袈裟である、と踏んだのであるが、その直後。

「ですが若頭。奴らの中には“白の導き手”がおりますけど・・・!!!」

「・・・・・っ!!?」

 再び伝えられた続報に、流石のドグバも目をカッと見開いて酒杯を置き、立ち上がると“退けっ!!!”と部下を隅っこへと追いやっては意識を入り口付近へと集中させてみると成る程、強大な霊力やオーラを放つ存在が、それも10人近くも集結していてその内の一人は特に高い次元の波動を感じる程の使い手である、コイツが“白の導き手”と見て間違いあるまい。

「・・・面白い!!!」

 “ちょっと挨拶に行ってくるか!!!”とそれでも一応、事の真偽の確認と相手の実力を測る為るテストを兼ねた偵察の結果、ドグバはその“白の導き手”によって“影の法術”を打ち破られた挙げ句の果てには“光の法力”によって壁際にまで跳ね飛ばされて押さえ付けられ、続いて地面に叩き付けられた。

(間違いねぇっ。コイツは本物の“白の導き手”だ、お袋が言っていた奴だ!!!)

 それが解ったドグバは一旦、体勢を立て直す為に撤退して後、牢獄に幽閉していたノエルに声を掛けに行った、“お前の仲間達がやって来たぞ?”とそう言って。

「“白の導き手”を中心とした10名前後の少数パーティーだ。たったそれしきの数でここを抜けられると考えられたならこっちも大概、舐められたモンだな?」

「・・・・・っ!!?」

(レアンドロが・・・っ。ソー君達が、来てくれた!!!)

 “しかもこんなに早くに!!!”と、ドグバの口から伝えられた内容に一瞬、喜び掛けるノエルであったがホッと安堵の気持ちと暖かな希望、慶歓とが胸いっぱいに広がって来るのを、すぐに“ダメダメッ!!!”と頭(かぶり)を振って退けた、聞けば初戦は蒼太が獲(と)ったと言うモノのコイツの、ドグバの強さはこんなモノでは決して無く、本気を出せばもっと強大なる魔力を秘めているのは確実である、そんな危険な奴との対戦等、絶対にさせてはならなかった。

 それに。

(ここのモンスター共はみんなして狂暴だわ、それに凄く強いし・・・。そんな危ない場所なんかに、皆をこれ以上深入りさせたらいけないわ!!!)

 “何とかしなくちゃ・・・!!!”とは思うのであるが、では如何(どう)すれば良いのか、と言う答えがノエルには遂に見付ける事が出来なかった、彼女に成し得たのはただ単に密かに神に祈る事、それだけである。

(レアンドロ、どうか無事でいて!!?ソー君、それにみんな。ここに来たら危ないわ?今すぐ帰ってちょうだい。私の事は、どうか忘れて・・・っ!!!)

 宙を仰いで瞳を閉じ、そんな最愛の恋人の事を思い、そして大切な仲間達の事を考えるノエルの身体からは再び、あの光が漏れ出していたモノの、この内。

 ノエルは特にレアンドロだけには何としてでも生き延びていて欲しかった、出来れば彼だけでも安寧の中にいて、いつまでもいつまでも優しく微笑んでいて欲しかったのだ、そんなレアンドロが。

 事もあろうに自分の為に犠牲になる、等と言うことは何があっても避けたかった、そうだ、この時確かに、ノエルはレアンドロの事を深く深く、真剣に愛し抜いていたのであり、彼の平穏無事を願って止まなかったのであるモノの、一方で。

 それを見たドグバはニヤリと笑うと“お楽しみはこれからだ・・・!!!”と告げてその場を後にし、今度は洞窟の最深部分に向かってそこで、自分の為だけに設えられた台座に腰掛け、並み居る魔物共に号令を下したのだ、曰く。

 “侵入者を殺せ”、“奴らを生かして帰すな!!!”と、その指示を受けて。

 配下のモンスター達は我先にと一斉に行動を開始して蒼太達一行を目指して襲い掛かり、攻撃を開始した、彼等の前にまず現れたのは成体ゴブリン達の群れである、膂力はさほどでも無いがその分、どんな場所でも素早く俊敏に動き回れる彼等はそれぞれに短剣や毒の弓矢を握り締め、或いは引き放って侵入者達を血祭りに上げるべく蠢動する、が。

「グゲガッ!!?」

「ギャアアァァァッ!!!」

「ひ、光がっ。眩しいっ、目が眩む・・・!!!」

 蒼太の杖の先端から煌々と輝き続ける“エルフの虹水晶”の聖光に照らし出されたゴブリン達は皆目をやられてその場に蹲(うずくま)り、持っていた武器を捨ててまで思わず両手で顔を覆うがその隙に蒼太達は第一の防衛線を突破して第二のそれへと肉薄した、そこにいたのは。

 オーク族と巨大なトロル達だった、ゴブリン達よりも強力でより闇に近い種族である彼等は流石に聖光を浴びただけでは怯まなかった、目を眩まされながらも弓を引き絞っては次々に毒矢を打ち放って来るモノの、一団となって突き進んでいた蒼太達はそれを杖で、剣で、そして鞭やロッドで残らず叩き落として払い除け、遂にはオーク達との距離を詰めては当たるを幸いに片っ端から薙ぎ倒して行く。

 とは言っても数が数である、とてもの事全個体を相手にする訳にはいかなかった、しかもその上。

「ゲギャッ!!!」

「ギャッ!!!」

「グギャッ!!!」

 後方からは先程無理矢理振り切って来たゴブリン達も追い立てて来る、グズグズしていては挟み撃ちに遭ってしまうのはほぼほぼ確実な状況となって来た、ここで立ち止まるような時間の余裕は無い。

「みんな、こっちだ!!!」

 “ビュンッ!!!”、“ビュンッ!!!”と弓矢が宙を切って飛び交って行く中、それを叩き落としつつ“走れっ!!!”と蒼太は言った、本当は“韋駄天の術”を使いたかったが敵がやたら多い上に暗くて足下も不確かな洞窟内ではそれも侭(まま)ならず、自分達で駆け抜けるしか方法は無かった、しかし。

 途中で何回か“回復の術式”を用いて傷の手当てや体力の復活を促しつつも蒼太達は洞窟の最深部分へと向けて一歩一歩ずつではあったが確かに前進して行ったのである。

「グオオォォォッ!!?」

「ケギャアアァァァッ!!!」

「退けっ!!!」

 尚も進撃を続行していると、一際広大な地下空間に到達した、ここで彼等を待ち受けていたのが先程の個体よりも遥かに巨大なトロルと宙を舞うガーゴイル達の群れで蒼太達を見るなり襲撃体勢を取ってきた、それを。

 “光の波動真空呪文”を用いて一気呵成に吹き飛ばすと勢いに乗る蒼太達は更に奥へと突っ走り、とうとうマグマが流れる程の深さにまで到達した、その間も魔物共の攻撃は続いていて、それをメリアリアやアウロラ、オリヴィアが鞭で、魔法で、そして剣で次々に打ち払い、切り刻み、叩きのめして行ったのだった。

 事実として彼女達は勇猛果敢だった、メリアリアは光炎を鞭に纏わり付かせて相手に対して打ち振るい、オリヴィアも同様に閃光を剣と一体化させて敵を薙ぎ払い、そんな2人をアウロラは補助魔法でバフを掛けては支え続けて行った。

「メリー、アウロラ。オリヴィア!!!あまり消耗し過ぎるなよ?最終目標はコイツらじゃなくて一番奥で待っているドグバ、本人なんだからな!!?」

「解ってるわ!!!」

「はいですっ!!!」

「承知しているよ!!!」

 三人を慮(おもんぱか)って思わず声を掛ける夫の言葉にそう応えると、メリアリアもアウロラもオリヴィアも一斉に彼の元に駆け寄って周囲を警戒し始める。

「・・・・・」

(なんだかみんな、活き活きしているな・・・!!!)

 蒼太は思うがそれは決して彼の間違い等では無くて現実的な事象であった、“蒼太と肩を並べて戦えている”、“一緒に死線を越えている”、“この人の役に立てているのだ!!!”と言う事実と認識とが彼女達を奮い立たせて一層、テンションを跳ね上げさせて活動的にさせていたのだ。

「・・・・・」

(それにしてもドグバの奴。部下達を捨て石に使うつもりだな?此方をなるべく消耗させておきたいのだろうけれども、それにしても・・・!!!)

 “何という酷薄な判断なんだ!!!”と命懸けの戦場の只中にあって蒼太はそれでも、極めて冷静さを保ちつつ敵に対して意識を向けるがこの時、蒼太は改めて連中の冷酷さや残虐さ、そして理不尽さと言ったモノを感じ取っており、それに対する憤りを顕わにしていた。
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