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ガリア帝国編
ダーヴィデとアレッサンドロ
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メリアリアには“アレッサンドロ・ヒポトトゥス・デ・カッシーニ”と言う名の今年で御年78歳になる祖父がいた。
古代ギリシャの方言で“真実なる者”、“栄光を授かる者”、“男性の守護者”を現す意味の名を持つ彼は先代のカッシーニ家(ハーズィ)当主であったが今から凡そ25年ほど前にその座を息子で長男でもある“ダーヴィデ・ラザロ・デ・カッシーニ”に譲ってからと言うもの、ここガリアの地において悠々自適なご隠居生活を満喫していた。
かなりの性豪でもあった彼にはその妻でありメリアリアの祖母でもある“ソフィーア・グレタ・デ・カッシーニ”との間にもうけた七男八女の子供達がおり、最後の女の子である“アレッシア・マティルデ・デ・カッシーニ”が誕生したのはなんと彼が55歳の時であって、若い時からその手の話には事欠かない、数々の武勇伝を誇っていたのだ。
そんなアレッサンドロが数ある孫達の中でも特に溺愛していたのが、何を隠そう“メリアリア・サーラ・デ・カッシーニ”その人だったのであり、昔から暇を見付けては、ちょくちょく孫娘の元を訪ねていたし、また毎年誕生日になると、山のようなプレゼントを抱えてその妻であるソフィーア共々、彼女の事をお祝いしてくれたモノだったのだ。
蒼太も何度かお目に掛かった事があって、彼にも良くお土産を買って来てくれたりしていたのであるモノの、そんなアレッサンドロの体躯は180cmの身長に絞り込まれた細マッチョな体型をしており、骨格も発達している筋肉質で頑健な、ダンディーな老人だった。
「お前さんは女泣かせになるな、なんてったって俺の若い頃にそっくりなんだ!!」
それが蒼太に会った時の口癖であり、よく息子の嫁のベアトリーチェと二人でその事を話しては頷き合っていたモノであったが、そんなアレッサンドロだったから蒼太の事も心憎からず思っており、なので二人が婚約をした、と聞いた時には心の底から祝福をしてくれたモノだったのだ。
「いいか?ダーヴィデ。金に糸目を付けるな、盛大に祝ってやるんだ!!」
「あ、あのね?父さん。祝うったって我々もつい昨日、聞かされたばかりなんだ。まだ何の準備もしてないんだぞ?」
「お前はいつまでも甘ちゃんだな。全然、解っとらん、だからこそじゃないか。第一、孫が無事に帰って来たの事も、蒼太が生きていた事も、これ以上無い程に目出度い事なんだぞ!?こうしちゃおれんわい!!」
電話口の向こうで張り切り勇んでそう喋っている老父の姿がありありと思い浮かばされて来て、ダーヴィデは思わず苦笑してしまうモノのアレッサンドロは昔からこうであり、気前が良くてお祝い事が人に輪を掛けて大好きな男性だったのである。
腕っ節も強くて魔術の腕も超一流であり、その義理人情に厚い性格だった為に人望も人並以上に有しており、当時彼等が使えていたエトルリアの王族達からの信頼もまた、抜きん出たモノがあったのだ。
だがしかし。
そんな彼を以てしても、権力闘争の炎を食い止めるべくも無く、同族同士での内ゲバに嫌気が差してしまったアレッサンドロはその座をダーヴィデへと譲った上で引退、表舞台から姿を消してしまったのだった。
「これからは、お前が皆を率いよ!!」
そう言って、事ある毎に発破を掛けて来たアレッサンドロであったモノの、例え現役を退いたとしてもその実力は、些かも衰えるモノでは決して無く、また一族内における影響力もバカにならない程であり、それらを駆使して何くれとなく、当時まだ駆け出しの未熟者であったダーヴィデを補佐し、導いてくれていたのである。
ダーヴィデがキナ臭さの増す宮廷内部に居場所が無くなり、いよいよ一族存亡の危機に立たされた時には彼が“星座神霊術”を用いて高次元より手に入れた答えが正しい事を誰よりも先に瞬時に見抜いて支持を表明し、結果としてカッシーニ家(ハーズィ)は間一髪の所で王族同士の内ゲバに巻き込まれる事無く、また一人の脱落者も出す事も無く、その財産と地位、名声共々に、無事に隣国であるガリアに脱出する事が出来たのであって、そう言った意味でも未だに、ダーヴィデにとっては頭の上がらない存在であったのだ。
そのアレッサンドロが、直々に動き始めようとしている、正直言ってもういい加減に、大人しくしていてくれれば良いのに、と、ダーヴィデをして思わせない訳でも無かったがしかし、どんな無茶振りを言い出す事やらと、ハラハラしていた息子に対して、父は意外な事に(考えようによってはそれも随分と失礼な言い方であるが)、至極真っ当な事を伝え諭して来た。
「なあ、ダーヴィデよ。俺も知っての通り、もう長くはない・・・」
「えっ?あと20年は生きられる筈なのに!?」
「やかましいっ!!!」
既に占いで得ていた答を告げるとアレッサンドロが急にキレた。
「良いか?ダーヴィデ。俺ももう歳だ、せめて最後に最愛の孫娘達の晴れ姿位拝んで死にたいんだよ。それに俺達一族の慣わしだろう?お前の時もそうだったが、カッシーニ家では籍を入れる前にまず、盛大に“送り祝い”をしてやらなければならないんだよ。その席で御先祖様に新しく夫婦となる二人の事を報告し、一族に加わる者達に祝福を与えてもらうのさ。知ってるだろう?」
「ええ、まあ。それはね?だけどね、父さん。それは貴族の慣わしであって・・・」
「シャラップ!!!」
と、どこで覚えたのか知らないが、怪しい英語を使って意見具申を試みる息子の言葉を遮る父親、不良老人アレッサンドロである。
確かに頼もしいと言えば頼もしいのだがこの場合、何処か一族経営会社にありがちな、ワンマン社長の面影が無いわけではない。
「良いか?ダーヴィデよ。中には確かに無意味と言うか、よく判らんモノも多いがしかし、家のしきたりに限って言えば、必ずと言って良いほどに謂れがあって伝わっているモノが殆どなのだ。ちなみに無くて良いと判断したモノについては、俺の時代に全部ぶっ壊してやったから、これでもお前達はかなり楽になった方なんだぞ?」
「そりゃ父さんが楽したかったからじゃ無いのかい?」
「だまらっしゃい!!!」
時々爺言葉を使って来る老父の言動に、“もしかして認知症かな?”等と疑問を感じない訳では無かったモノの、ダーヴィデはすぐにその考えを改めた、年甲斐も無くアニメや時代劇の大好きな父の事だから、どうせまた何か変な番組でも気に入って、その影響をうけているのであろう、多分。
「とにかくだ、良いか?至急、二人に連絡を取れ。まずは我が一族総出でもてなすから、それまで籍は入れるなと言え!!判っているだろうがこれは、結婚式にも繋がるまでの、カッシーニ家挙げての一連の儀式なのだ、それも御先祖様から受け継がれて来たな。もし手遅れだったら、俺は死んだ後で父や母に顔向けが出来ん!!」
「解った、解ったよ。父さん・・・!!」
“ハアァ・・・ッ!!”と内心溜息を付きつつも、ダーヴィデはともかく頷いて見せた、正直彼としてはもう、貴族の古いしきたりに捕らわれることなく、若い二人の事は彼等に任せておけば良いと思っていたのであるモノの、しかし父であり先代の、大魔術師の言葉である、聞かない訳にはいかなかった。
「メリアリア達は今頃、のんびりと休暇を楽しんでいる頃だろう。今日中に私から連絡を入れておくよ、蒼太にもこの事は、伝えておかなくてはならないしな・・・!!」
「おお、是非そうしてくれ!!しかしまさかあの蒼太がなぁっ。無事にデカくなって帰って来たか!!いや、確かに孫娘と結婚してくれるとは出ていたけれども、それがこうして現実のモノになってくれると喜びもまた一入(ひとしお)だな。また酒が進んでしまう~っ!!!」
「・・・・・」
(酔っているのか?親父・・・)
“そう言えば先程から言動が怪しかったが”等とダーヴィデが考えていると、アレッサンドロは“それでは後は任せた!!”と言って電話を切った、“くれぐれも盛大な祝いにするようにな!?”と釘を刺した上でである。
「・・・・・」
“困ったモノだ”とダーヴィデはまた一人ごちた、とは言えども確かに、父アレッサンドロの言葉には一理あるし、それにあれだけ可愛がっていたメリアリアと蒼太の、二人が一つになる結婚式だ、確かに盛大に祝ってやりたい気持ちと言うのも親心にも理解できるが、しかし。
(しかし大変な事になったぞ?今から準備を始めるとして。式場はまあ、家でやるとしても料理の食材や衣装の手配、人員の配置、主だった者達への招待状の準備等、やらなければならない事は山ほどある・・・!!!)
ダーヴィデはそう考えるモノの、事は一刻を争うとしても盛大な祝いの式典にしなければならないことも事実であって、しかもこれはこの後連綿と続く、“華燭の典”の一式会に過ぎないのである、本番のハイライトはやはり結婚式そのものであり、それまで財を些か放出しなければならなかった。
(ええい、ままよ。私も男だ、可愛い娘と見込んだ婿の為に、一世一代の祭典にして見せようではないか!!!)
そう思い立つとダーヴィデはベアトリーチェにも協力してもらいつつも、テキパキと“送り祝いの儀”の準備を進めて行った、まずは主賓である蒼太とメリアリアの両名にこの事を電話で伝え、二人の了承を得た後に、各方面に連絡を取って当日の段取りを整えるが、この祝い事の催しの為に、蒼太とメリアリアはその婚姻を40日40夜待たなくてはならなくなった、そしてその間にー。
彼等はアウロラ、オリヴィアと共に決して表沙汰にはならないけれども、非常に重要な大事件を解決する事となったのである。
古代ギリシャの方言で“真実なる者”、“栄光を授かる者”、“男性の守護者”を現す意味の名を持つ彼は先代のカッシーニ家(ハーズィ)当主であったが今から凡そ25年ほど前にその座を息子で長男でもある“ダーヴィデ・ラザロ・デ・カッシーニ”に譲ってからと言うもの、ここガリアの地において悠々自適なご隠居生活を満喫していた。
かなりの性豪でもあった彼にはその妻でありメリアリアの祖母でもある“ソフィーア・グレタ・デ・カッシーニ”との間にもうけた七男八女の子供達がおり、最後の女の子である“アレッシア・マティルデ・デ・カッシーニ”が誕生したのはなんと彼が55歳の時であって、若い時からその手の話には事欠かない、数々の武勇伝を誇っていたのだ。
そんなアレッサンドロが数ある孫達の中でも特に溺愛していたのが、何を隠そう“メリアリア・サーラ・デ・カッシーニ”その人だったのであり、昔から暇を見付けては、ちょくちょく孫娘の元を訪ねていたし、また毎年誕生日になると、山のようなプレゼントを抱えてその妻であるソフィーア共々、彼女の事をお祝いしてくれたモノだったのだ。
蒼太も何度かお目に掛かった事があって、彼にも良くお土産を買って来てくれたりしていたのであるモノの、そんなアレッサンドロの体躯は180cmの身長に絞り込まれた細マッチョな体型をしており、骨格も発達している筋肉質で頑健な、ダンディーな老人だった。
「お前さんは女泣かせになるな、なんてったって俺の若い頃にそっくりなんだ!!」
それが蒼太に会った時の口癖であり、よく息子の嫁のベアトリーチェと二人でその事を話しては頷き合っていたモノであったが、そんなアレッサンドロだったから蒼太の事も心憎からず思っており、なので二人が婚約をした、と聞いた時には心の底から祝福をしてくれたモノだったのだ。
「いいか?ダーヴィデ。金に糸目を付けるな、盛大に祝ってやるんだ!!」
「あ、あのね?父さん。祝うったって我々もつい昨日、聞かされたばかりなんだ。まだ何の準備もしてないんだぞ?」
「お前はいつまでも甘ちゃんだな。全然、解っとらん、だからこそじゃないか。第一、孫が無事に帰って来たの事も、蒼太が生きていた事も、これ以上無い程に目出度い事なんだぞ!?こうしちゃおれんわい!!」
電話口の向こうで張り切り勇んでそう喋っている老父の姿がありありと思い浮かばされて来て、ダーヴィデは思わず苦笑してしまうモノのアレッサンドロは昔からこうであり、気前が良くてお祝い事が人に輪を掛けて大好きな男性だったのである。
腕っ節も強くて魔術の腕も超一流であり、その義理人情に厚い性格だった為に人望も人並以上に有しており、当時彼等が使えていたエトルリアの王族達からの信頼もまた、抜きん出たモノがあったのだ。
だがしかし。
そんな彼を以てしても、権力闘争の炎を食い止めるべくも無く、同族同士での内ゲバに嫌気が差してしまったアレッサンドロはその座をダーヴィデへと譲った上で引退、表舞台から姿を消してしまったのだった。
「これからは、お前が皆を率いよ!!」
そう言って、事ある毎に発破を掛けて来たアレッサンドロであったモノの、例え現役を退いたとしてもその実力は、些かも衰えるモノでは決して無く、また一族内における影響力もバカにならない程であり、それらを駆使して何くれとなく、当時まだ駆け出しの未熟者であったダーヴィデを補佐し、導いてくれていたのである。
ダーヴィデがキナ臭さの増す宮廷内部に居場所が無くなり、いよいよ一族存亡の危機に立たされた時には彼が“星座神霊術”を用いて高次元より手に入れた答えが正しい事を誰よりも先に瞬時に見抜いて支持を表明し、結果としてカッシーニ家(ハーズィ)は間一髪の所で王族同士の内ゲバに巻き込まれる事無く、また一人の脱落者も出す事も無く、その財産と地位、名声共々に、無事に隣国であるガリアに脱出する事が出来たのであって、そう言った意味でも未だに、ダーヴィデにとっては頭の上がらない存在であったのだ。
そのアレッサンドロが、直々に動き始めようとしている、正直言ってもういい加減に、大人しくしていてくれれば良いのに、と、ダーヴィデをして思わせない訳でも無かったがしかし、どんな無茶振りを言い出す事やらと、ハラハラしていた息子に対して、父は意外な事に(考えようによってはそれも随分と失礼な言い方であるが)、至極真っ当な事を伝え諭して来た。
「なあ、ダーヴィデよ。俺も知っての通り、もう長くはない・・・」
「えっ?あと20年は生きられる筈なのに!?」
「やかましいっ!!!」
既に占いで得ていた答を告げるとアレッサンドロが急にキレた。
「良いか?ダーヴィデ。俺ももう歳だ、せめて最後に最愛の孫娘達の晴れ姿位拝んで死にたいんだよ。それに俺達一族の慣わしだろう?お前の時もそうだったが、カッシーニ家では籍を入れる前にまず、盛大に“送り祝い”をしてやらなければならないんだよ。その席で御先祖様に新しく夫婦となる二人の事を報告し、一族に加わる者達に祝福を与えてもらうのさ。知ってるだろう?」
「ええ、まあ。それはね?だけどね、父さん。それは貴族の慣わしであって・・・」
「シャラップ!!!」
と、どこで覚えたのか知らないが、怪しい英語を使って意見具申を試みる息子の言葉を遮る父親、不良老人アレッサンドロである。
確かに頼もしいと言えば頼もしいのだがこの場合、何処か一族経営会社にありがちな、ワンマン社長の面影が無いわけではない。
「良いか?ダーヴィデよ。中には確かに無意味と言うか、よく判らんモノも多いがしかし、家のしきたりに限って言えば、必ずと言って良いほどに謂れがあって伝わっているモノが殆どなのだ。ちなみに無くて良いと判断したモノについては、俺の時代に全部ぶっ壊してやったから、これでもお前達はかなり楽になった方なんだぞ?」
「そりゃ父さんが楽したかったからじゃ無いのかい?」
「だまらっしゃい!!!」
時々爺言葉を使って来る老父の言動に、“もしかして認知症かな?”等と疑問を感じない訳では無かったモノの、ダーヴィデはすぐにその考えを改めた、年甲斐も無くアニメや時代劇の大好きな父の事だから、どうせまた何か変な番組でも気に入って、その影響をうけているのであろう、多分。
「とにかくだ、良いか?至急、二人に連絡を取れ。まずは我が一族総出でもてなすから、それまで籍は入れるなと言え!!判っているだろうがこれは、結婚式にも繋がるまでの、カッシーニ家挙げての一連の儀式なのだ、それも御先祖様から受け継がれて来たな。もし手遅れだったら、俺は死んだ後で父や母に顔向けが出来ん!!」
「解った、解ったよ。父さん・・・!!」
“ハアァ・・・ッ!!”と内心溜息を付きつつも、ダーヴィデはともかく頷いて見せた、正直彼としてはもう、貴族の古いしきたりに捕らわれることなく、若い二人の事は彼等に任せておけば良いと思っていたのであるモノの、しかし父であり先代の、大魔術師の言葉である、聞かない訳にはいかなかった。
「メリアリア達は今頃、のんびりと休暇を楽しんでいる頃だろう。今日中に私から連絡を入れておくよ、蒼太にもこの事は、伝えておかなくてはならないしな・・・!!」
「おお、是非そうしてくれ!!しかしまさかあの蒼太がなぁっ。無事にデカくなって帰って来たか!!いや、確かに孫娘と結婚してくれるとは出ていたけれども、それがこうして現実のモノになってくれると喜びもまた一入(ひとしお)だな。また酒が進んでしまう~っ!!!」
「・・・・・」
(酔っているのか?親父・・・)
“そう言えば先程から言動が怪しかったが”等とダーヴィデが考えていると、アレッサンドロは“それでは後は任せた!!”と言って電話を切った、“くれぐれも盛大な祝いにするようにな!?”と釘を刺した上でである。
「・・・・・」
“困ったモノだ”とダーヴィデはまた一人ごちた、とは言えども確かに、父アレッサンドロの言葉には一理あるし、それにあれだけ可愛がっていたメリアリアと蒼太の、二人が一つになる結婚式だ、確かに盛大に祝ってやりたい気持ちと言うのも親心にも理解できるが、しかし。
(しかし大変な事になったぞ?今から準備を始めるとして。式場はまあ、家でやるとしても料理の食材や衣装の手配、人員の配置、主だった者達への招待状の準備等、やらなければならない事は山ほどある・・・!!!)
ダーヴィデはそう考えるモノの、事は一刻を争うとしても盛大な祝いの式典にしなければならないことも事実であって、しかもこれはこの後連綿と続く、“華燭の典”の一式会に過ぎないのである、本番のハイライトはやはり結婚式そのものであり、それまで財を些か放出しなければならなかった。
(ええい、ままよ。私も男だ、可愛い娘と見込んだ婿の為に、一世一代の祭典にして見せようではないか!!!)
そう思い立つとダーヴィデはベアトリーチェにも協力してもらいつつも、テキパキと“送り祝いの儀”の準備を進めて行った、まずは主賓である蒼太とメリアリアの両名にこの事を電話で伝え、二人の了承を得た後に、各方面に連絡を取って当日の段取りを整えるが、この祝い事の催しの為に、蒼太とメリアリアはその婚姻を40日40夜待たなくてはならなくなった、そしてその間にー。
彼等はアウロラ、オリヴィアと共に決して表沙汰にはならないけれども、非常に重要な大事件を解決する事となったのである。
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