星降る国の恋と愛

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運命の舵輪編

セイレーン編15

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 ようやく季節は年を越した、ルテティアの冬は寒さが厳しくて気温が氷点下にまで落ち込むこともあったのだが、そんな中を。

 厚手のダウンジャケットに身を包んだメリアリアが、噴水の側でウキウキしながら待っていた、今日と明日はオフの日であり、久方ぶりの蒼太とのデートである、早く彼に会いたくて、約束の時間よりも30分も早く出て来てしまっていた。

「ふぅ・・・」

(蒼太、早く来ないかな・・・)

「メリアリアさん・・・」

 寒さの余り、手袋をした手に思わず息を吹きかけるような仕草をしていたメリアリアを、後ろから呼ぶ声がする。

 振り返るとそこには同じように厚手のダウンジャケットを羽織った青髪の少女が立っていた。

「アウロラ・・・」

「こんにちは、メリアリアさん」

 “どうしたの?”と声を掛けるとアウロラは、ペコリとお辞儀をした後で、ゆっくりと彼女に近付いて来る。

「誰かと待ち合わせなんですか?」

「うん、ちょっとね・・・」

 そう応えるとメリアリアはスマートフォンを取り出して時計を見る。

 約束の時間までは、まだあと20分はある、蒼太の事だから、少し早く来るかも知れないが、それでも15分位は掛かるだろう。

(蒼太、早く来ないかな・・・)

「メリアリアさん」

 メリアリアが、蒼太と会ったら、何を話そうか、等と考えていると、再びアウロラが話し掛けて来た。

「どうしたの?アウロラ・・・」

「蒼太さんて、どんな人なんですか・・・?」

「え・・・っ?」

 その質問に、思わずメリアリアはドキッとしてしまった、ちょうど彼の事を考えていた所だったから、自身の核心を突かれたかのような気持ちになって驚愕を覚えたのだ。

(もしかしたなら、声に出ちゃっていたのかな・・・)

「・・・メリアリアさん?」

「・・・素敵な、人よ」

 メリアリアはそう答えるがこの時点での彼女はもう、彼の事を“弟みたいな存在”だとは思っていなかった、一人の立派な男として認識していたのである。

「・・・ちょっと偏屈で、意地っ張りで、強情な所もあるけれど。それでもとっても勇敢で、優しい人なの」

「・・・・・」

 “そうですか”と、その言葉を黙って聞いていたアウロラは、それだけポツリと呟いた、そして。

 暫しの間、何事かを考え込むかのような仕草を見せるが、やがて口を開いてメリアリアに再び尋ねる。

「蒼太さんとメリアリアさんは、どう言う関係なんですか?」

「え・・・っ?」

 その言葉に、メリアリアはまたドキッとしてしまった、自分と蒼太が恋仲であることは、周囲には内緒にしていた、二人で話し合って決めた事だった、セイレーンは別段、隊員同士の恋愛が禁止されてはいなかったモノの、それでも決して推奨されていた訳でも無かった、ましてや自分も蒼太も上層部から注目されてしまっている身である、表沙汰になれば彼等がどう動くか、何を言われるのか解ったモノでは無かったからだ。

「どう言う関係って・・・。どう言うこと?」

「恋人、なんですか?」

「アウロラ・・・」

「答えて下さい!!」

 何事かを言おうとしたメリアリアに対して、アウロラはビックリするほど大きな声で叫んだ、そこには普段の大人しいアウロラは存在していなかった、どこまでも真剣な眼差しを彼女に向けて、有無を言わさぬ表情で真っ直ぐに見据えながら問い問い質して来る。

 それを受けたメリアリアは直ぐさま、アウロラがただ単に大人しいだけの娘では無い事を知った、“この娘は、こんなにも芯の強い娘だったのか”と驚愕しながらも理解する。

「・・・恋人よ」

「・・・・・っ!!」

 “一番、大切な人よ”とメリアリアは続けて少女に言い放つが、それを聞いたアウロラは今度は驚愕の表情を浮かべたままで絶句してしまっていた、直後に数秒間、俯き加減となって視線を泳がせた後、信じられないようなモノを見るような眼差しで、メリアリアを睨み付けて来た。

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・けません」

「・・・・・?」

「私、負けませんから!!」

 それだけ言うと。

 アウロラはその場にメリアリアを残して何処かへと立ち去って行った、後に残されたメリアリアは、正直に言って意味が分からなかった、どうしてアウロラは自分に対して急にあんな事を言い出したのだろう。

「お待たせ、メリー」

「蒼太!!」

 彼女が思案に明け暮れていた、その時だった後ろから名前を呼ばれて振り返るとそこには自身の最愛の、思い人の姿があった。

「どうかしたの?なんか難しそうな顔をしていたけれど」

「・・・ううん、何でもないわ」

 “行きましょ?”とメリアリアはわざと明るく告げると、蒼太の腕に腕を絡めて二人で街へと向けて歩き出した。

「ドロシーがまた、新しい薬を作ったの!!」

「ええっ?この前新薬を発表したばかりだろ?よくやるよね、あの人も・・・」

 街へと向かう途次(みちすがら)、彼氏の腕にしがみ付いたまま、メリアリアは夢中になって蒼太に話し掛けるモノのその瞳はキラキラと輝いており、顔はパアァッと明るくなって頬は赤く紅潮していた。

「そしたらね、カトリーヌがね。クッキーを焼いてくれたんだけど・・・」

「カトリーヌさんっ、てあの人か。あの赤毛で少し、パーマの掛かっている人だろ?」

「そうそう、そのカトリーヌ!!それがさ・・・」

 とメリアリアはいつ果てるとも無く話をし続けるモノの、蒼太はその全てにちゃんと耳を傾けており、何か聞かれる度に“うん、うん”と頷いていた。

 そんな彼氏の態度が嬉しくて、メリアリアは余計に話に熱が入るが彼女は蒼太と過ごす一時が、何よりも大好きだった、何気ない日常も、愛を営み合う時も、蒼太と一緒だと全てがキラキラと輝く宝石のように眩く美しく煌めいて、少女の心を燃え上がらせていった。

「・・・そう言えば」

 と蒼太が思い出したかのように尋ねて来た。

「今度って言うか、もう去年の話だけど。女王に新しい人が入ったんだってね?」

「ええ、そうよ。アウロラって言うの。修道院から帰って来た娘なんだけど・・・」

「・・・えっ!?」

 するとその話を聞いた蒼太が一瞬、驚愕の表情を見せて思わずピクリと反応した、珍しく動揺しているのか、“アウロラ?”と聞き返して来る。

「ええ、そうよ。青い髪の娘なの、とっても大人しくて可愛い感じの娘なんだけど・・・」

「・・・・・」

「・・・蒼太?」

「・・・ううん、ごめんね。何でも無い」

「・・・・・」

 “そう?”とメリアリアが告げるがその時の蒼太は明らかに神妙そうな面持ちとなり一瞬、何事かを考えるような素振りを見せた、直ぐにいつもの彼に戻ったがその顔には何か釈然としない色が浮かんでいる。

「・・・蒼太?」

「・・・ううん。本当にゴメンね、何でも無いよ」

「・・・そう?」

(蒼太の、何か知ってるのかしら・・・?)

 と、メリアリアも思わず内心で首を傾げるがそう言えばアウロラも蒼太に付いて尋ねて来ていた、二人には何か接点があるのかも知れない。

「ねえ蒼太・・・」

「蒼太さん!!」

 メリアリアが何事かを彼に向かって尋ねようとした、その時だ。

 不意に前方から声が聞こえて来たかと思うと、そこには先程何処かに行った筈のアウロラが立っていた、青空色のその瞳を大きく見開いて彼を凝視するように此方を見ている。

 と、次の瞬間。

 アウロラが全速力で駆け寄って来たかと思うと蒼太にドンッと抱き着いて、大粒の涙を流しながら“蒼太さん、蒼太さん”と、彼の名を連呼し始めたのだ。

「蒼太さん、蒼太さん。蒼太さん!!」

「・・・・・っ!!」

「!?!?!?」

 これには蒼太もメリアリアも驚愕してしまった、特にメリアリアは最初、何が起きているのか解らなかった、どうしてアウロラが蒼太にくっ付いて泣きじゃくっているのかが理解できなかったのである。

「・・・えっ、えっ!?」

「・・・ちょっとっ!!」

 “離れなさいっ”と我に返ったメリアリアが鋭い声で一括するが、アウロラはいっかな気にすること無く彼に抱き着いたまま嗚咽に身を震わせていた。

「ちょっと、なに?どきなさいアウロラッ!!」

「うえっ、グスッ。な、なにするんですか、メリアリアさん!!」

 まるで耳を貸そうともしないでずっと恋人にくっ付いたままのアウロラに対して、流石のメリアリアも怒りを爆発させる。

 蒼太とアウロラの間に手を入れるようにして、無理矢理彼女を引き剥がしに掛かるがアウロラもアウロラで必死の抵抗を見せて一歩も引かなかった、その内に。

「ちょ、ちょっと・・・」

 ようやく事態の整理が追い付いて来たのか、蒼太がそう言って両手でアウロラの両腕を掴み、体を離すようにすると、流石のアウロラもそれに押されてしまい、二人の間にようやく距離が出来た、そこへ。

 すかさずメリアリアが身を乗り入れるようにして体を入れると彼にしっかりとしがみ付き、そのままアウロラを睨み付けるようにする。

「うえっ、グスッ。蒼太さん・・・!!」

「ア、アウロラって。やっぱり君だったのか・・・っ!!」

「蒼太・・・!?」

 その言葉に、メリアリアは怪訝そうな、それでいて不安そうな、縋るような表情を恋人に向けた、“どう言う、事なの・・・?”とそう言って。

「・・・昔。まだ僕が8歳位だった頃に、ルテティアの森で泣いている女の子を助けた事があったんだ」

 “それが、アウロラだったんだ”と蒼太は続けるモノの秋も深まる10月のある日、毎日のように続くお稽古事にほとほと嫌気の差していた彼女はしかし、実家の屋敷をこっそりと抜け出して森にまで来たまでは良かったモノの、久方振りに堪能していた外の空気と自由な時間とに夢中になるあまり、ついうっかり深入りしすぎてしまい、結局は道に道に迷ってしまった、この頃のアウロラはまだ幼くて能力も充分に発達していなかった上、珍しい自然の風景に見とれながら気の向くままに彼方此方を歩き回っていたものだから、尚更方向感覚が狂い切ってしまっていたのだ。

 心細くてどうしようもなくなり、寂しさのあまり少女はその場に蹲ってとうとう泣き出してしまったのだが、それを助けたのが蒼太だった、本当にたまたまその日は完全なるオフで予定も無く、一人でブラブラとしていた蒼太は気休めの為に自身も森へと分け入っては散策を繰り返していた。

 彼にとってはこの森はもはや、庭みたいなモノだったから余程の事が無い限り迷ってしまうことは無く、色々と考え事をしたり、新緑の中の空気を吸ったりしながら、一人の時間を満喫していたモノの、そんな折にふと耳をすますと人の泣き声が聞こえて来る。

 その方向に行ってみると珍しい、ショートカットの青い髪の女の子が泣きじゃくっているではないか。

「・・・どうしたの?」

「うえ、グス・・・ッ!!」

 怪訝そうな面持ちのまま、自身の前で屈み込むようにして声を掛けて来てくれた蒼太に対して、アウロラはゆっくりと顔を上げてその姿を注視する。

 彼は自分よりも濃い肌色をした、異国の少年だった、肩より少し長く伸びた漆黒のくせっ毛に黒曜石の瞳、幼いが何処となく落ち着いた雰囲気の漂うその顔立ちからは優しさが感じられる。

「・・・・・」

「・・・迷子に、なっちゃったの。帰れなくなっちゃったの!!」

 一瞬、キョトンとして彼に見とれていたアウロラだったが直ぐにまた、“ワァ~ン”と声を挙げては泣き出してしまった、自分で彼に状況を説明した事で、余計に寂しさが募ってしまい、涙が溢れて止まらなくなってしまうがそんなアウロラの背中を、優しくさするようにしながら蒼太は暫く側にいて、彼女の気持ちが落ち着くまで待ち続けていた、やがて。

 少女の嗚咽が徐々に沈静化して来るのを見計らうと、ポケットに入っていたビスケットを数枚取り出して彼女に渡し、“食べなよ”と進める。

「うえ、グスッ。・・・ポリポリ」

 ちょうどお腹の空いていた事もあり、アウロラは差し出されてきたそれを受け取ると、無言で口の中へと入れて、パリポリと咀嚼し始めた、その味は甘くて香ばしくて、普段彼女が食べているどんな焼き菓子よりも数段、美味しく感じられた。

「お家に、帰りたいんだろ?僕が連れて行ってあげる・・・」

「うえ、グスッ。・・・うん」

 “行こう?”と差し出されて来た手を取ると、アウロラは彼と共に連れたって歩き出した、その手はとても暖かくて、凄く力強かった、初めて同年代の男の子と手を繋いだアウロラはしかし、その事にもドキドキとしていたモノの、何よりかにより驚かされたのは彼の頼もしさとその逞しさだ、目の前の少年は見た所、自分と同じ位の年齢なのにも関わらず、凄くしっかりとしていてその体も見た目よりもずっと頑健だった、手を通して伝わってくる感触で、アウロラはそれを理解したのだ。

「うう、グス・・・ッ。あの。ありがとう」

「いいよ、別に・・・」

 暫く歩いている内に、ようやく落ち着いて来たアウロラはそこで初めて、少年に対して礼を言った、もっとも内気で人見知りだった彼女の声はモゴモゴとどもりがちになり、最後はいっそ消え去りそうなモノになっていたが、それでも少女からしてみれば精一杯のお礼であった、そんな彼女に。

 少年は、にべも無くそう答えると構わず先頭に立ったままズンズンと歩を進めて行くモノの、その歩き方には常に迷いが無く、自信に満ち満ちていた、そんな彼の姿に手を繋がれている間中、アウロラはずっとドキドキしっ放しだった、なんて強い人なんだろう、頼りになる人なんだろう、暖かい人なんだろうと、理屈抜きにそう感じた、それほどまでにこの時の少年の手の温もりは暖かくて、力強くてしっかりとしたモノだったのだ、そこに。

 アウロラは確かな絆を感じていた、それはとてもとても深くて暖かくて、何だかホッと出来るモノだった、ただしそれが一体、なんなのか、と言う事に付いてはこの少女にもまだ、理解する事が出来なかった、ただただとにかく。

 “この人ともっと一緒にいたい”、“この人は安心出来る人だ”と言う事だけは、とてもハッキリと感じたのである。

 やがてー。

「もう少しで、出口だよ?」

「あ・・・」

 そんな事を考えつつも、思わずボーッとなりながらもアウロラが歩いているとやがて少年が振り向いてそう声を掛けて来るモノの確かに、彼の言う通りで周囲の景色が段々と、見覚えがあるそれに変わって来ていた、それに。

 遠くからは自動車の走る音が少しずつだが聞こえて来はじめた、アウロラは思った、もう少し、この時間が続けば良いと、だけど。

 森の出入り口を抜けてしまうと、二人きりの時間は嘘のように消え失せて行き、変わりに周囲の時間が動き始めた、ごった返す人並みと、その雑踏とに、少年と少女は飲み込まれて行くモノの、しかし。

 それでも少年は、手をつなぎ続けていてくれた、時々、少女を振り返ってはその無邪気な漆黒の瞳を回して彼女を見つめ、“こっち?”と尋ねて来た、その度毎に、彼女は“うん、うん”と頷いては彼を、自宅(と言っても“一戸建て”と言うよりも寧ろ、“屋敷”と言った方が正しいが)まで誘(いざな)って行く。

 森への道は正直、かなり入り組んでいた上に、ルテティアの街並みも中々に複雑な所があり正直な所、場所によっては蒼太でさえも迷ってしまい兼ねないモノの、それをアウロラは逐一記憶して正確に把握していた、まだ7歳になったばかりの少女がだ。

「こっち・・・」

「うん・・・」

 途中からは、前後の順位が逆になった、アウロラは先頭に立つと少年の手を引っ張ったまま人々の行き交う、古い石造りのアパートメントが立ち並ぶストリートをスタスタと歩いて行った、やがて。

「・・・・・」

「こ、ここ・・・?」

 立派な塀に囲まれた、ある巨大な敷地を誇る宮殿のような邸宅の、これまた立派な門の前でアウロラが立ち止まるがそれを見て蒼太はビックリしてしまった、何故ならそこは。

「・・・・・」

「・・・こ、ここなの?」

 “本当にここなの?”と、思わず二度も尋ねてしまうがそこは国内屈指の大富豪である“フォンティーヌ財閥”の誇る、フォンティーヌ邸だったのである。

 それはまだ、子供だった事もあり時事にそれほど詳しく無かった蒼太でさえも、名前と所在地、及び邸宅の門構えを知っていた、名家中の名家だったのだ。

「あの・・・」

「あ・・・っ!!」

 “ありがとう”とアウロラに言われて、蒼太は初めて気が付いた、自分がずっと彼女の手を握りっ放しだった、と言う事に。

「ご、ごめん。本当にごめんなさい!!」

「・・・・・」

 改めて少年に言われると、アウロラも思わず恥ずかしくなって来て顔を真っ赤にしたままで下を向いて俯いてしまった、“言わなきゃ”と思った、“お礼を言わなきゃ”と思ったのであるが、どうしても言葉が出て来なかった。

「・・・あの。じゃあ僕はもう、行くから」

「あ、あ・・・っ!!」

 蒼太はそう言うと急いで手を離してはそのまま、街の雑踏の中へと消えて行ってしまった。

 後に残されたアウロラは、急いでその姿を追ってみたのだけれど、もうその時には彼の姿は人混みの中へと紛れ、消えて行ってしまったのだ。

 これが、蒼太とアウロラとの初めての出会いだったのだけれどもそれはまだ7歳の少女にとっては一生、忘れられない思い出となった。
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