星降る国の恋と愛

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運命の舵輪編

セイレーン編11

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 読者の皆様方におかれましては、いつもいつも私の作った物語を、読んで下さって(世界を、そしてなにより宇宙を受け入れて下さって)本当にありがとうございます、大変感謝しています、正直言って物語を書くのはとても大変ですが、皆様方の御声援が物凄い励みになっています。

 そしてもう、隠しますまい、同志の方々、いいえハッキリと言わせていただきましてビアンカ派(主ビア派)の方々も、いつもいつも支えて下さって大変、感謝しています、あなた方の心からの応援、誠に心強く感じています。

 堀井雄二先生、そしてスクウェア・エニックス・ホールディングスの方々。

 聞いてくれているかどうかは解りませんけれども、一言この場をお借りしましてお礼を言わせて下さいませ、リュカ(アベル)とビアンカを生み出して下さって、本当に有難う御座いました(夢をありがとう!!)、これからもどうかお元気で(特に堀井雄二先生、お体の方は大丈夫ですか?正直世界を生み出すことが、ここまで凄まじい負担を身体に、そして心に頭に掛ける事になるとは。それも回数を重ねれば重ねるほどそうなのです、先生の御健康が心配です)。

 そして最後に、蒼太とメリアリア。

 生まれて来てくれて、ありがとう、本当にありがとう。

 あなた達の事を愛しています。

                    敬具。

              ハイパーキャノン。
ーーーーーーーーーーーーーー
「クロードさん・・・」

「や、やあ。蒼太くん・・・!!」

 クリスマスが目前に迫った、ある日の午後にセラフィムの医療棟の前にある噴水の縁側で、二人は凡そ一ヶ月ぶりとなる再会を果たした、蒼太が名前を呼んだ青年は“クロード・モーガン”と言い今年で高等部2年生になる、将来の幹部候補生だ。

 一方で蒼太、と呼ばれた少年は、今年で初等部最年長に上がる、アルヴィン・ノア(大賢者)の期待の星だった。

 その評判は、クロードも既に耳にしていた、ミラベルの執行役員達の信頼を得ていた彼はだから、彼等と親しい関係にあり時折、その極秘情報を入手出来る立ち位置にいたのだ。

 ちょっと天然パーマの入っているブラウン色の髪の毛に茶色い瞳、顔は上の下と言った風貌の、爽やか系イケメンだった彼はしかし、身長は180cm程と、かなり大柄ではあるモノの特に威圧感等は感じられず、柔らかな物腰の、実に親しみやすい青年だったのだ。

 変に気取らない気さくなその態度は現実的に上級生、下級生問わず人気が高く、また信用に足りる人物としてセイレーン中枢部と現場の人間との連絡役を務める場合もしばしばあった。

「君は、今日も任務なのかい?」

「いいえ、今日はフリーですけど・・・。その腕・・・」

「あ、ああっ。任務でちょっとね・・・」

 そう言って蒼太が怪訝そうな顔を見せるが、クロードの左腕はギプスで固定されていた上に、首から包帯でぶら下げられており相当な重傷を負った事が伺える。

「・・・全く、情けない話だよね。ちょっと油断してこの有様さ」

「良く解りませんけど。世の中には凄い人がいるんですね、クロードさんの左腕をやるなんて・・・!!」

「あ、ああ、全くだね。酷い奴がいたもんさ・・・」

(てめぇの事だ、クソガキ!!)

 とまるで事態を把握せずに、他人事感満載で話す蒼太に向かって一瞬、自分の中で沸き上がってくる怒りと殺意が抑えきれずにそれらが顔に出てしまう。

「うぐ・・・っ!?」

「ん・・・?」

「蒼太!!」

 怒りは刹那とは言えども身体に力みを生み出して、それが左腕の接合部分から激痛となって迸しるがクロードが顔を歪めるのと殆ど同時に蒼太もまた、空気が変わったのを察知して訝しがる、すると。

 今度はその直後に、少年を呼ぶ声がして見るとそこにはちょうど彼を見付けたメリアリアがいた、彼女は何事か起きたのかのようにして、物凄い勢いで此方に向かって駆け付けて来る。

「蒼太、大丈夫!?」

「メリー・・・?うん、大丈夫だよ、僕はなんともない」

 急いで蒼太の直ぐ側にまで来たメリアリアはそのまま、まるで彼を庇うかのようにして二人の間に割って入り、クロードに向き合うようにして油断無く身構えるモノの、蒼太よりも感性の鋭い彼女は見逃さなかったのである、クロードが一瞬、放出し掛けた害意と悪意に満ちた波動を。

 それが誰のモノなのかまでは、思い出す事が出来なかったけれどもとにかく、クロードの放ったそれは、直近で感じた事のあるそれに、非常に良く酷似していた。

「・・・どうしたの?メリー」

「・・・・・」

「あ、あはははっ。嫌だな、“金煌玉のいばら姫”、そんな警戒しないでくれよ・・・」

 と、少し困惑したように笑ってクロードは告げるモノのその時、また傷が痛んだのか、“うううっ”と呻いて思わず苦悶の表情を浮かべ、俯き加減で必死に堪える。

「うううっ、くうぅぅぅ・・・っ。はあ、はあ、はあ・・・っ。い、いやぁ、あはははっ。参ったな。ま、まあでも騒ぐほどの事でも無いよ、ちょっとした怪我さ」

 “ま、とにかく”とクロードは続けた、“君も気を付けなよ”とそう言って。

「じ、じゃあね。僕はリハビリがあるから・・・!!」

 そう言うとクロードは、右手をブンブンと左右に振って、男子学生寮の方向へと向けて、足早に歩き去って行った。

「・・・・・」

「・・・蒼太」

 “大丈夫かな、クロードさん”と、まだ今一釈然としない何かを抱えたままで、それでもその姿を心配そうに見送る蒼太にメリアリアが言葉を掛けた、“クロードには近付かないで”とそう続けて。

「何だか、解らないけれど・・・。凄く嫌な予感がするの、彼の正体が、よく読めないの!!」

「・・・まあ確かに、時々変な感じになることはあるけどね」

「でしょう!?」

「うん、それは認めるけど。だけど」

 “気にしすぎじゃないか?”と蒼太は言った、彼にしてみればクロードは頼りになる上級生の一人だった、現場の意見を吸い上げてくれて、上層部へと届けてくれる、それこそ事と次第によってはミラベルの執行役員すらも向こうに回してやり合ってくれる、数少ない人間の一人だったのである。

 それだけではない、漏れ聞こえて来る評判によれば、彼は下級生を中心にその人気が急上昇している、との事であり、誰彼ともなく“次期幹部候補生”、“将来総長”等の言葉も漏れ聞こえて来る始末だったのだ。

 現にセイレーンのメンバーの中には、彼の事をそれこそ本当の兄貴分のように慕っている者も数多くいた、それというのもクロードは何か悩み事があると親身になって聞いてくれたし、時には知恵を授けてくれて、解決への手助けをしてくれたりもしていたからである。

「確かにクロードさんて、ちょっと解らない所はあるけれど・・・。でも取り立てて怪しい感じは。いや、でも確かに。うーん・・・」

「ねっ、ねっ?お願い蒼太、クロードには近付かないって言って!?」

「うーん・・・」

「蒼太、お願い・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・うん」

「本当っ!?」

 “解ったよ”、と蒼太が告げると途端にメリアリアの顔がホッとすると同時に一気にパアァァッと明るくなる。

 “良かった”と告げて、心底安堵した表情で、彼女は蒼太へと抱き着いて来た。

「・・・もうっ。本当に心配したんだからね?蒼太がアイツと一緒にいるとこ、見たって生徒が多かったから」

「まあ、それは。でも基本的に、話す時はいつもクロードさんから話し掛けられて来たから・・・。それに僕、クロードさんとの連絡係にもなっているしね」

「そうなの!?」

 驚くメリアリアに蒼太は黙って頷いて見せるがこの時の蒼太は確かに、クロードにかなり近い立場にいたと言って良かった、毎日のように挨拶は交わすし重要事項から定時報告までを、彼の元へと上げなくてはならなかったのである。

 それに。

 時には今後の組織のあり方や運営方法に付いてまでも、彼と議論を交わした事もあり、傍目から見れば確かに、二人の仲は親密なそれに映っただろうが、しかし。

 実際には、接触は常に彼の方から為されており蒼太がクロードへと向けて意見を求めたような事など一度も無かった、蒼太の人間関係は極めて限定的であり、そしてそれで本人も満足出来ていたから別段、クロードに何かを話す必要は、全くなかったのである。

 ただし。

 じゃあ蒼太はクロードの事を嫌っていたのか、と言うと、そう言う訳では決して無かった、確かに時々、よく解らない凄みのようなモノを見せる所はあったけれども何しろ彼は上層部相手にも憶せずモノを言ってくれる、現場側の希有な人であり、また本気で組織を改革しようとしている人でもあった(少なくとも蒼太達“年少組”にはそう見えていた)。

 だから、“決して信用しきる事は出来ないけれど、それでも自分達の意見を代弁してくれる人”と言うのが蒼太の(そして或いはアンリ達年少組の)偽らざる、クロード評であったのだ、一方で。

 メリアリア達女王位各位にとっては、その限りでは決して無かった、何しろ“組織の改革”を謳ってはいるもののその最終目的と言うのが何処にあるのか、と言う事が全然、読むことが出来なかったし、それに彼が上層部へと意見具申を行う際には必ずと言って良いほど、その連絡系統や命令系統に原因不明の負荷が掛かる事があってノイズが走り、結果として組織全体が、所謂(いわゆる)一種の“麻痺状態”に陥ってしまう事が度々あった。

 それに加えて。

 オリヴィア達は知っていた、自分の意見が通らないと知った時の彼の見せる、底知れない冷たさと言うか、暴力に塗れた鋭い害意を、だから。

 “得体の知れない殺気を放つ、正体不明の危険な男”。

 それがオリヴィアやメリアリア達、女王位の総意であり、そしてそこに親しい者としての、蒼太の名前もピックアップされて来ていた、彼の名は度々、“その過激思想の影響を受けていると思しき、危険人物一覧”のトップに近い位置にまで躍り出ていた事もあってメリアリアを驚愕させると同時に内心でヒヤヒヤさせていたのだ、だから。

 そんな事は無い、と知った時に、メリアリアはホッとしていた、後はそれを証明する事さえ出来れば、蒼太の無実は晴れることになる。

(でも取り敢えずは大丈夫よね、もう蒼太は“近付かない”って約束してくれたし。必要ならば私達が動いて彼を、連絡役から変更させてしまえば良い!!)

 彼氏の事を抱き締めながらもメリアリアが考えるが彼女は思い人である、この少年の気質を知り尽くしていた、戦いの際は勇猛果敢で果断な所のある彼も、人から何かを頼まれたりすると嫌とは言えない所があるのだ。

 だったら自分達が動けば良いと、メリアリアは思っていた、オリヴィアやアウロラに言えば、彼女達なら解ってくれるだろう。

「ねえ蒼太」

「何さ、メリー」

「今日は私達、フリーだよね?」

 “ねえ”と甘く優しく念を押してくる恋人の事を、しっかりと抱き締めながらも蒼太は黙って頷いた、“ずっと一緒にいようね”、とそう言って。
ーーーーーーーーーーーーーー
 なんでメリアリアちゃんでもクロードの正体を見抜けなかったのでしょうか。

 それはクロードが、殺気を放ちきってはいなかったからです、要するにその直前で自身の中へと収めたのです。

 皆様にも経験は御座いませんか?“コイツ!!”と思って怒ろうとしたんだけど、直前でグッと堪えて怒りを飲み込んだ事が。

 それと同じ事です、なのでメリアリアも(蒼太もそうなのですが)空気が変わったのは理解したのですが、それが何故なのかまでは解らなかったんです(ただしメリアリアの場合は僅かとは言えども“殺気と害意のようなモノ”を察知したんです、それで慌てて蒼太とクロードの中へと割って入り、彼へ向かって身構えたんです)。

 解りづらくて申し訳ありません、つまりはそう言う事で御座います。
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