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運命の舵輪編
追憶編2
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本当に立派な人には、必ずそれに見合う格言があるモノである、一方で色々な事を言う人が、必ずしも立派な人間であるとは限らない。
仁者(本当に優しい人)とは必ず本物の勇気をも兼ね備えているモノである、一方で世間一般で勇者と呼ばれている人が、必ずしも優しさを兼ね備えているとは限らない。
孔子、論語より。
ーーーーーーーーーーーーーー
蒼太が8歳、メリアリアが10歳になった、その年の春のこと。
ちょっとした事件が起きた、何と数日間、蒼太の姿が忽然と消えてしまい、その後何事も無かったかのように両親の元へと帰って来たのである。
・・・まだ小さなその腰に、金でも銀でも無い白金色に光輝く不思議な宝剣を携えて。
「エルフの世界へ、行って来た」
とは本人の談なのだが実は当時、子供達が夜寝ている間に姿が消える事件が多発しており、政府はその解決に血眼になっていたのである(ちなみにその子供達も蒼太が帰ってきてから順々に、親元へと帰ってきていた)。
「本当なのか、それは!?」
「・・・どうやら、本当みたい。この子からは何か高貴な魔法の匂いがする」
と、戻って来た我が子を一頻り、抱き締めた後でその話を聞いていた蒼太の父、綾壁清十郎は最初はそう言って首を傾げていたのだが、その妻にして生涯のパートナーである綾壁楓が蒼太の状態を見極めながら告げた言葉にようやく納得したように頷いて見せた。
「しかし一体、どうしたことか」
「・・・エルフの王様が、病気になってしまって。それを助けてあげたんだ。王様にも、ちゃんとご挨拶してきたよ?そしたら“ありがとう”って言って、ここまで船で送ってくれたんだ!!」
「・・・船だって!?」
とまた突拍子も無い事を言いだした蒼太に対して、清十郎は流石に困ったような笑みを浮かべるモノの、確かに優れた戦士であり、勇者でもあった彼はしかし、余り呪術的な事には詳しく無かった。
そう言った類いの世界に長けていたのは妻である楓の方であり、黒曜石の瞳の中に優しい光を湛えたままで息子の話を“うん、うん”と聞いてくれていた。
「そう、エルフの王様がね。それでエルフの世界ってどんな所だった?」
「“エルヴスヘイム”って言うんだけど。凄く自然が豊かな世界だったよ?僕が呼び出された場所から東に行った所に巨大な街って言うか、お城があって、そこに王様が住んでるんだ!!」
「・・・その他の人々は何処に住んでいるの?」
「森だよ、森。みんな巨大で深い森の中に住んでいるんだ、一本一本の木々がもの凄く大きくて太いんだ、小さなモノでもこっちの木の5、6倍は有るんだよ!?」
「そうなの?それで・・・?」
「木々の枝と枝、幹と幹を吊り橋で繋げて、お互いに行き来しているんだ。家は木の幹をくり抜いてその中に住んだり、枝と枝の間にウッドハウスみたいな感じで建てて生活をしているんだよ。夜なんて凄く綺麗だった、青白かったり、黄金色の光を放つ“魔法の灯火”って言うのがあって、それが彼方此方で光輝くんだ!!」
「・・・・・」
「・・・エルフに関する記述は、伝記や昔話の中で読んだ事があるけれど。そんな話は聞いた事がない」
粗方、話を聞き終えた二人は思わず顔を見合わせるが、その後に戻って来た子供達が皆、同じ事を言い出したのと、事件の究明に訪れた王宮魔術師やハイウィザード達が様々な角度から分析した結果、“嘘ではない”と結論付けられた。
なにより。
蒼太がエルフの世界から持ち帰って来た、不思議な宝剣がそれを物語っていたのである、その世界が確かに存在しており、蒼太が子供達を救ったのだ、と言うことを。
「・・・それで君は、そのエルフの王様を救ってあげたのかね?」
「・・・まだ完全では、ありませんが。それでも元気にはなりました!!」
後日、王宮の第7環状区画内、通称“内裏”にある“星の瞬きの座”。
両親共々そこへ通された蒼太は、ハイウィザード達の長である“アルヴィン・ノア”の質問に、少し緊張した面持ちで答える。
白いローブに身を包み、右手には樫の木でできた杖を持っている、温和で重厚なこの老師は“生きる叡智”、“人中の太陽”とまで讃えられる程の人格者であり、また噂では“既に500年を生きている”とさえ言われていた大賢者中の大賢者であった。
肩の所で切り揃えられた白髪と、腰まで伸びた長い髭が特徴の彼はだから、年齢は不詳なモノのそれでも皇帝一家がもっとも頼りとする者の一人であり、その比類無き呪術の腕前と公明正大な性格を慕う者は後を絶たず、現に今も大分年下の、まだ一学生に過ぎない蒼太の話を少しも否定する事無く、寧ろ面白そうに聞いていた。
「・・・ちなみにエルフの国王陛下は、その御名を何と言われる?」
「・・・エルファサリア。エルファサリア・セラフィニ・シルリマリル七世陛下です」
「・・・そうか」
それを聞いたアルヴィンはニッコリと微笑みながら少年に返礼した、“ご苦労だったね”と労いの言葉を掛けながら。
「・・・懐かしい」
「えっ!?」
「いやいや、こちらの話だよ。・・・清十郎どの、楓どの」
「はい、アルヴィン老師」
「この子の話は、本当だと言って良い。良くやってくれた、お二人の子はエルフの世界とこの世とを救ってくれたのだ」
「老師様・・・」
「それでは」
「この子は英雄だ。余りおおっぴらに出来ないのが残念だが。なによりも、その腰に履いている剣。それが全てを物語っている」
そう言ってアルヴィンは蒼太がエルフ王から授かったと言われている、金でも銀でも無い不思議な金属で出来ている宝剣を指さした。
「大事になさい、その剣はいずれ君の命を守ってくれる事だろう。その剣には魔を払い、運を呼び込む力が備わっている、必ず何処に行くにも持ち合わせるように」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「学校にも・・・?」
「無論だ、君ならば持っていても問題は無いだろう、許可も出しておく。“セイレーン”にも伝えて置かなくてはな」
「セイレーン・・・?」
「セイレーンですって!?」
するとそれを聞いていた、清十郎と楓の表情が驚愕と戸惑いのそれへと変わる。
「老師、それは・・・!!」
それをまあまあ、と宥めてから軽く咳払いをして、アルヴィンは続けた。
「その内に解ることだ。君だけでは無い、いずれ君の知り合いの女の子にも関係してくる事だろうな。その剣共々大事にしなさい、何しろ君の運命の番となる女性かもしれないのだから・・・」
「・・・・・」
誰のことを言われているのかと気を回して蒼太は、直ぐさまメリアリアの事を思い浮かべた、・・・まだこの時は運命の番、と言われても、それほどピンとは来なかったけれど。
「・・・結婚する、と言う事ですか?」
「全ては君次第だ、君はいつか大いなる選択を、迫られる事になるだろう。もしその時に選択を誤らなければ、事は高所から流れ落ちる水の如く、自然と、そして怒濤の勢いで進んで行くだろうな」
「・・・それって、どういう事ですか?その為には何をすれば良いんですか!?」
「・・・今はそれ以上、語るまい。いずれ時期が来れば、君は自分で自立し、考えるようになるだろう。まずはその時まで生きる事だ」
「・・・・・」
そう言うと、アルヴィンは“下がってよろしい”とだけ告げて、後は目を瞑って俯き、沈黙を守った。
・・・それこそまるで、巨大な一枚の岩のように。
本当はまだまだ聞きたい事があったけれど、この時点で蒼太はアルヴィンの口から自身の運命に付いての答えを聞くことを、放棄せざるを得なかった。
「・・・しかし、懐かしいな。エルファサリアとは」
その後、三人が帰ってからのこと。
居室に一人で寛いでいたアルヴィンの口から思わずその名が漏れるモノの、この時の彼はとても懐かしい者と対面を果たしたかのような表情を見せていた。
「王家を、立派に継いでいたか。まったく、500年の間、なんの音沙汰も無いと思っていたら・・・。それにしても何と言う運命の悪戯なのであろうな?まさかあの少年を“導き手”に選ぶとは。しかも僅か8歳でそれを熟して見せたと言うのがまた信じられん。全く見事な所業よな、流石は“伝説の大和民族”とでも言うべきか」
そう呟いて、アルヴィンはソファに深く腰掛けると宙を仰ぎ、再びその双眸を閉じた。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
今回のお話である“エルヴスヘイム編”は、いずれ機を見てお届けするつもりでおります。
取り敢えず、今は先に追憶編を完結させる事を第一に考えております、御容赦下さい。
仁者(本当に優しい人)とは必ず本物の勇気をも兼ね備えているモノである、一方で世間一般で勇者と呼ばれている人が、必ずしも優しさを兼ね備えているとは限らない。
孔子、論語より。
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蒼太が8歳、メリアリアが10歳になった、その年の春のこと。
ちょっとした事件が起きた、何と数日間、蒼太の姿が忽然と消えてしまい、その後何事も無かったかのように両親の元へと帰って来たのである。
・・・まだ小さなその腰に、金でも銀でも無い白金色に光輝く不思議な宝剣を携えて。
「エルフの世界へ、行って来た」
とは本人の談なのだが実は当時、子供達が夜寝ている間に姿が消える事件が多発しており、政府はその解決に血眼になっていたのである(ちなみにその子供達も蒼太が帰ってきてから順々に、親元へと帰ってきていた)。
「本当なのか、それは!?」
「・・・どうやら、本当みたい。この子からは何か高貴な魔法の匂いがする」
と、戻って来た我が子を一頻り、抱き締めた後でその話を聞いていた蒼太の父、綾壁清十郎は最初はそう言って首を傾げていたのだが、その妻にして生涯のパートナーである綾壁楓が蒼太の状態を見極めながら告げた言葉にようやく納得したように頷いて見せた。
「しかし一体、どうしたことか」
「・・・エルフの王様が、病気になってしまって。それを助けてあげたんだ。王様にも、ちゃんとご挨拶してきたよ?そしたら“ありがとう”って言って、ここまで船で送ってくれたんだ!!」
「・・・船だって!?」
とまた突拍子も無い事を言いだした蒼太に対して、清十郎は流石に困ったような笑みを浮かべるモノの、確かに優れた戦士であり、勇者でもあった彼はしかし、余り呪術的な事には詳しく無かった。
そう言った類いの世界に長けていたのは妻である楓の方であり、黒曜石の瞳の中に優しい光を湛えたままで息子の話を“うん、うん”と聞いてくれていた。
「そう、エルフの王様がね。それでエルフの世界ってどんな所だった?」
「“エルヴスヘイム”って言うんだけど。凄く自然が豊かな世界だったよ?僕が呼び出された場所から東に行った所に巨大な街って言うか、お城があって、そこに王様が住んでるんだ!!」
「・・・その他の人々は何処に住んでいるの?」
「森だよ、森。みんな巨大で深い森の中に住んでいるんだ、一本一本の木々がもの凄く大きくて太いんだ、小さなモノでもこっちの木の5、6倍は有るんだよ!?」
「そうなの?それで・・・?」
「木々の枝と枝、幹と幹を吊り橋で繋げて、お互いに行き来しているんだ。家は木の幹をくり抜いてその中に住んだり、枝と枝の間にウッドハウスみたいな感じで建てて生活をしているんだよ。夜なんて凄く綺麗だった、青白かったり、黄金色の光を放つ“魔法の灯火”って言うのがあって、それが彼方此方で光輝くんだ!!」
「・・・・・」
「・・・エルフに関する記述は、伝記や昔話の中で読んだ事があるけれど。そんな話は聞いた事がない」
粗方、話を聞き終えた二人は思わず顔を見合わせるが、その後に戻って来た子供達が皆、同じ事を言い出したのと、事件の究明に訪れた王宮魔術師やハイウィザード達が様々な角度から分析した結果、“嘘ではない”と結論付けられた。
なにより。
蒼太がエルフの世界から持ち帰って来た、不思議な宝剣がそれを物語っていたのである、その世界が確かに存在しており、蒼太が子供達を救ったのだ、と言うことを。
「・・・それで君は、そのエルフの王様を救ってあげたのかね?」
「・・・まだ完全では、ありませんが。それでも元気にはなりました!!」
後日、王宮の第7環状区画内、通称“内裏”にある“星の瞬きの座”。
両親共々そこへ通された蒼太は、ハイウィザード達の長である“アルヴィン・ノア”の質問に、少し緊張した面持ちで答える。
白いローブに身を包み、右手には樫の木でできた杖を持っている、温和で重厚なこの老師は“生きる叡智”、“人中の太陽”とまで讃えられる程の人格者であり、また噂では“既に500年を生きている”とさえ言われていた大賢者中の大賢者であった。
肩の所で切り揃えられた白髪と、腰まで伸びた長い髭が特徴の彼はだから、年齢は不詳なモノのそれでも皇帝一家がもっとも頼りとする者の一人であり、その比類無き呪術の腕前と公明正大な性格を慕う者は後を絶たず、現に今も大分年下の、まだ一学生に過ぎない蒼太の話を少しも否定する事無く、寧ろ面白そうに聞いていた。
「・・・ちなみにエルフの国王陛下は、その御名を何と言われる?」
「・・・エルファサリア。エルファサリア・セラフィニ・シルリマリル七世陛下です」
「・・・そうか」
それを聞いたアルヴィンはニッコリと微笑みながら少年に返礼した、“ご苦労だったね”と労いの言葉を掛けながら。
「・・・懐かしい」
「えっ!?」
「いやいや、こちらの話だよ。・・・清十郎どの、楓どの」
「はい、アルヴィン老師」
「この子の話は、本当だと言って良い。良くやってくれた、お二人の子はエルフの世界とこの世とを救ってくれたのだ」
「老師様・・・」
「それでは」
「この子は英雄だ。余りおおっぴらに出来ないのが残念だが。なによりも、その腰に履いている剣。それが全てを物語っている」
そう言ってアルヴィンは蒼太がエルフ王から授かったと言われている、金でも銀でも無い不思議な金属で出来ている宝剣を指さした。
「大事になさい、その剣はいずれ君の命を守ってくれる事だろう。その剣には魔を払い、運を呼び込む力が備わっている、必ず何処に行くにも持ち合わせるように」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「学校にも・・・?」
「無論だ、君ならば持っていても問題は無いだろう、許可も出しておく。“セイレーン”にも伝えて置かなくてはな」
「セイレーン・・・?」
「セイレーンですって!?」
するとそれを聞いていた、清十郎と楓の表情が驚愕と戸惑いのそれへと変わる。
「老師、それは・・・!!」
それをまあまあ、と宥めてから軽く咳払いをして、アルヴィンは続けた。
「その内に解ることだ。君だけでは無い、いずれ君の知り合いの女の子にも関係してくる事だろうな。その剣共々大事にしなさい、何しろ君の運命の番となる女性かもしれないのだから・・・」
「・・・・・」
誰のことを言われているのかと気を回して蒼太は、直ぐさまメリアリアの事を思い浮かべた、・・・まだこの時は運命の番、と言われても、それほどピンとは来なかったけれど。
「・・・結婚する、と言う事ですか?」
「全ては君次第だ、君はいつか大いなる選択を、迫られる事になるだろう。もしその時に選択を誤らなければ、事は高所から流れ落ちる水の如く、自然と、そして怒濤の勢いで進んで行くだろうな」
「・・・それって、どういう事ですか?その為には何をすれば良いんですか!?」
「・・・今はそれ以上、語るまい。いずれ時期が来れば、君は自分で自立し、考えるようになるだろう。まずはその時まで生きる事だ」
「・・・・・」
そう言うと、アルヴィンは“下がってよろしい”とだけ告げて、後は目を瞑って俯き、沈黙を守った。
・・・それこそまるで、巨大な一枚の岩のように。
本当はまだまだ聞きたい事があったけれど、この時点で蒼太はアルヴィンの口から自身の運命に付いての答えを聞くことを、放棄せざるを得なかった。
「・・・しかし、懐かしいな。エルファサリアとは」
その後、三人が帰ってからのこと。
居室に一人で寛いでいたアルヴィンの口から思わずその名が漏れるモノの、この時の彼はとても懐かしい者と対面を果たしたかのような表情を見せていた。
「王家を、立派に継いでいたか。まったく、500年の間、なんの音沙汰も無いと思っていたら・・・。それにしても何と言う運命の悪戯なのであろうな?まさかあの少年を“導き手”に選ぶとは。しかも僅か8歳でそれを熟して見せたと言うのがまた信じられん。全く見事な所業よな、流石は“伝説の大和民族”とでも言うべきか」
そう呟いて、アルヴィンはソファに深く腰掛けると宙を仰ぎ、再びその双眸を閉じた。
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今回のお話である“エルヴスヘイム編”は、いずれ機を見てお届けするつもりでおります。
取り敢えず、今は先に追憶編を完結させる事を第一に考えております、御容赦下さい。
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