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メンズエステ ーエステティシャンの誘惑IIー ①
しおりを挟む「じゃあ神崎、また講義でな」
「うん…じゃあね」
呼び返そうと思ったが、目の前の男の名前どころか名字すら咄嗟に思い出せなかった。自分のマンションの玄関で男を見送る。ドアから漏れこむ朝の日差しが二日酔いの頭にはひどく眩しく感じる。
あのプレーヤーを使うようになって一年が経つ。振り返って見れば少なからず私生活に変化が出ていると思う。特に性生活の面で。敬遠していた所謂飲み会にも気分が向けば参加するようになったし、少し胸元の開いた服や、短めのスカートを身に付けるようになり、服装の趣味が変わったと言われることも間々あった。
そのまま部屋に男と二人で帰り、シャワーも浴びずにベッドへ直行することも増えた。
大学では"神崎はヤレる"との評判らしい。今の男もその噂に寄ってきた一人だった。
ただ満足出来ているかと言えば決してそうではない。確かに遊び慣れている男が多く、まずまずのセックスには成る。特にドアを閉めて直ぐに抱き寄せられ、身体を求められるのが動物的で好きだった。しかしふと最中に冷めてしまうのだ。"こんなものよね"と。
また事後に好きだの、また会おうなどと言われてもちっとも嬉しくない。"ヤレる女が"好きなのだろうし、"またヤラせてくれ"と言いたいだけなのだ。
決して相手が下手なわけでもないのだが、例の世界の頭の芯まで溶けてしまいそうな体験に比べると劣って感じるのも致し方ない。
この一年で入り込んだAVの数は百を下らない。いつも非現実で満足してしまうのは良くないと思い、現実で遊んでみるものの、結局はあのプレーヤーに戻るという繰り返しだった。
今日は土曜日で、シャワーを浴びた後、選んでいたDVDを手慣れた手付きで挿入する。
"メンズエステ ーエステティシャンの誘惑Ⅱー "
一年前に使用したDVDの続編をネットで見つけていたのだ。男になって何度も何度も射精を強制させられるあの感覚は形容し難い中毒性があったものの、同じDVDには二度と入り込めない性質上、再度味わうことがなかなか出来ずにいた。しかし珍しい事に、同じ出演者で続編が制作されている事を知った時はパソコンの前で小躍りしそうになった程だ。
期待を胸に件の感覚が訪れるのを待つ。
ちょうど同じ時間に、別の場所で富井健二という男が"義父に狙われた巨乳妻"を再生していたことを私は知る由も無かった。
ーーーーーーーーーー
「また来てくださったんですね♪」
「あ、久しぶり、です…セラ、さん…」
AV世界へ入り込む事にも慣れてしまっていた。
ちょうどうつ伏せになり、施術を受ける手前からのダイブだった。久しぶりとは言ったもののこちらでどのくらいの時間が経っているのかは検討もつかない。この一年で学んだことの一つは、あまり細かいことは気にしない方が楽しめる、ということだ。
「気持ち良いですか?」
「ふっ…ん…」
前回と同じメニューで際どい施術が進む。当たり前のようにペニスは常に充血していたし、先っぽからはカウパーが滴っている。
(でもなんか…急いでる…?)
心なしか施術の進行が急ぎ足な気がした。それもエステティシャンの彼女の計算であったことを後々思い知らされることとなる。
「ねぇ…❤︎」
「はひっ!?」
突然耳元に甘い吐息をかけられ、情けない声が出る。
私の背中へ柔らかなおっぱいを着衣越しに擦り付けながら彼女は続ける。
「どうしてまた指名してくれたのかなぁ?」
ヌチヌチと背中へ淫靡な温もりを送り込みつつ、聞いてくる。
「だって…あの……今度は…挿れさせてくれるって、言ってくれたから…」
本音。
「ふふっ、素直だね…でもおまんこに挿れてあげるなんて言ってないけどなぁ?」
ヌルヌルの指が鼠蹊部を通り、亀頭を弄る。
「はぅっ…❤︎最後までって、言ってたのに…」
「うふふ…言ったかなぁ?じゃあさ、あと五分、射精を我慢できたらイイコトしてあげるね❤︎」
「え?五、分…?」
仰向けになるよう促され、紙パンツを付けていない今回は、ビンと勃起したペニスが天を仰ぐ。
「あはっ、相変わらず元気なんだ…じゃあ頑張って堪えてね❤︎」
「ちょっ…待っ…あっ!」
寄り添ってきた彼女のおっぱいが顔の前に、そしてしやなかでオイルで妖しく光る指はペニスへ向かう。フワッとペニスを包む指は柔らかく、どこまでもソフトなタッチだ。
「ほらっ、我慢しないとだよ?ヌチュヌチュ❤︎ヌチュヌチュヌチュ❤︎」
口で擬音を作りながら優しく扱かれる。
「あっ、あっ…あっ……だっ……めっ……」
「あはっ、すっごい情けない顔❤︎もう出ちゃいそうなの?」
「あっ…ひっ……あっ、あっ…あっ…」
「まぁだ一分も経ってないよ?」
ー早漏君❤︎
耳まで暖かな唇と長い舌と責められる。直ぐにでも射精してしまいそうだ。
「くっ…ぁっ…あっ…」
「歯、食いしばってる❤︎そんなに気持ち良いんだ…手伝ってあげようか?…あむっ❤︎」
彼女も限界が近い事を悟っており、手の動きを休め、唇を奪われる。
「んっ…」
射精を我慢しようと固く閉じた口を、彼女の長い舌が割って侵入する。
「むっちゅ…力抜いて❤︎…あっ、そっかぁ、力抜いたら出ちゃうもんね❤︎はむっ…」
「あっ…んっ…んっ…ぷはっ…ぁ…」
「でもキス気持ち良いんだよね?顔に出てるよ?目がとろーんってしてる❤︎」
「やっ…んむっ…はぁ…はぁ…」
「あはっ、泣いちゃった?うふふ…男の子なのに、女の子に責められて泣いちゃうんだぁ?良いんだよ?ビュービュー白いの出しても…ほらっ、シコシコシコ❤︎」
「あんっ❤︎とめ、てっ…出ちゃう…出ちゃうっ!」
「必死なんだぁ…そんなに私とセックスしたいの?泣くくらい我慢して?あはっ、ほらっ、もう少しだよ、我慢しなさいっ❤︎」
「あひっ!くっ…ぅ…」
凄まじいテクニックだ。射精してしまうギリギリの所を責められる。もう一扱きで果ててしまいそうになるとピタリと動きを止め、別の性感帯を責めてくる。
「あっ❤︎五分経っちゃった…よく頑張ったねぇ、よしよし❤︎」
時計を確認し、彼女がペニスを撫でながら言う。
「あっ…やった…」
「じゃあもう少し我慢しようか❤︎」
「えっ!嘘っ!そんなっ…あんっ❤︎」
「あははっ、その顔、すっごい可愛い❤︎悔しいねぇ…シコシコ❤︎」
「あっ…やだっ!もうっ!」
「だぁめ❤︎男の子でしょ?レロっ…」
「はひっ…ちくびっ…だめっ…」
「えぇー?乳首でも出しちゃいそうなの?じゃあ耳?あ、むっ❤︎」
ーほらっ❤︎もう諦めてビュービューしちゃいなよ…
「あくっ…ぁっ…」
耳を咥え、食み、舌を侵入させ、彼女が誘惑するが、視界がスパークしながらも耐える。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「すごい…ホントに我慢しちゃったんだ…」
もう押し倒したい。
身体を起こし彼女の両肩へ手を伸ばす。しかし男の身体とはいえ、ここまで焦らされてしまうと全身の筋肉が思うように動かず、彼女にもたれ掛かるように倒れる。
「だぁめ❤︎」
ーキュッ!
「えっ!?」
ペニスに何か付けられた。目を落とすと、黒い漆喰で固めた輪っかがペニスの根元へ取り付けられていた。
「えっ!?えっ!?」
太さも数ミリしかない。簡単に割れそうなリングだ。しかし、気のせいだろうか。そのリングの輪郭がパソコン画面の故障の様にブレた気がした。リングが放つ色彩はこの世の物では無いと、直感で感じた。
「このリング付けるとね、イケなくなっちゃうんだよ♪今、お店のルール破って私のこと襲おうとしたでしょ…そのお仕置きだよ?」
「え?」
そんな魔法みたいなことがあるわけない。リングの締め付けもソフトなもので、物理的に射精を抑え込むものでもなさそうだ。
「あ、疑ってるでしょ?百聞は一見にしかずってね」
ーヌチヌチヌチ
「あっ…ふぁっ❤︎」
先程までのソフトな手コキでなく、指をペニスに食い込ませ、射精へと導く本格的な責めだ。貯水量が限界寸前であったダムがいとも簡単に決壊する。
「ふぁ、だ、めっ…イっ…くっ!………あぇ?……あっ…なん、で…?」
「だから言ったのに…あはっ、残念だったねぇ。寸前でイケなくなるでしょ?」
「そんなっ…どんな仕組み…なの…?」
快感が無くなるわけでは無いが、精管に蓋をされてしまった様に最後まで至ることが出来ない。リングへ手を掛け、引き抜こうとするが、食い込んでいるわけでも無いにも関わらず、ビクともしない。
「えっ…えっ!?」
「だめだよ…これ自分じゃ外せないの❤︎私に外してもらうか…もう一つ…」
爪を立ててみるも、まるで歯が立たない。
「この大っきくしてるおちんちん、小さくなれば自然に取れるよ」
彼女の指がペニスをなぞる。
「えっ…」
なんだ、勃起が収まれば取れるんだ。
とこの時は甘く考えていた。
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