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2. 転落

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「はぁ…はぁ…最高っ!」

美玖の膣内に白濁液を注ぎながら、冴子はかつて経験した事の無い恍惚感を味わった。

射精と同時に果てた美玖は酸素を求めてヒィヒィ喘ぎ崩れ、自らが美玖に飛びきりのエクスタシーを迎えさせたのだという事実に冴子は酔いしれた。

股間以外は女性のはずの冴子だが、その佇まいはオスそのものだった。

「シャワー浴びてきなよ」

雨と自分の汗、そして冴子の体液でグショグショになっている美玖へ冴子は言った。

放心状態の美玖は冴子の顔を見るやカァッと頬を赤らめる。このまま帰れる格好では無いと悟った美玖は冴子から逃げる様にバスルームへ消えていった。

ーーーーーーーーーー

「あのさ、冴子…?」

「どうしたの?」

シャワーを終えた美玖が脱衣所からダイニングにいる冴子を呼ぶ。

「着替え…貸して欲しいの」

気が動転していた美玖は後の着替えの事を何も考えずシャワーを浴びてしまっていた。さっきまで来ていた服も既に冴子の手で洗濯機へ入れられてしまっていた。

「女同士なんだし、そのままこっちおいでよ」

本来あり得ない提案。

「む、無理だよ…」

美玖の拒絶。主導権を喪失したことへの後悔。

「湯冷めしちゃうよ?ほらっ、電気消してあげるから。服乾くまで布団に包まってなよ」

先程のセックスで冷静な判断力を失っている美玖は冴子の提案に乗ってしまう。

おずおずとバスタオルだけの格好で美玖がドアを開ける。用意されたタオルは身体を巻けるサイズでなく、なんとか前だけを隠している格好だった。

「こっち来て」

ベッドに腰掛けている冴子が美玖を隣へ誘う。

人一人のスペースを開け、美玖も落ち着かない様子で座る。

「ごめんね…気が付いたらこんな身体にされてて…ごめんじゃ済まないよね」

美玖の肩へ冴子がタオルケットを掛ける。

真っ赤な嘘。未だ衰えぬ勃起。

「そう、だったんだ」

すすり泣く加害者を心配するお人好し。

「すごく苦しくて…」

話題のすり替え。冴子の得意技。

「病院へ行こうと思ったんだけど、恥ずかしくて…」

「苦しいの?大丈夫?」

「大丈夫…でも溜まっていくのを出さないと、辛くって…」

「そ、そうなんだ」

また涙を浮かべる冴子。一級品の演技。

背中をさすっていた美玖の手を握る冴子は潤んだ目で美玖を見つめる。

「美玖しか、頼れる人がいないの…」

「うん…わ、私に出来る事があったら言ってね」

メンタル面での協力を申し出る美玖だが、冴子はそれを利用する。

「ほんと!?…じゃあ、手伝って、くれないかな?」

「て、手伝うって…何を?さ、さっきみたいなのは無理だよ…冴子は友達だけど、女同士なんだから…」

「ごめんね、私おかしくなっててあんな事しちゃったけど、その…手だけで良いから手伝ってくれないかな」

自分じゃどうにも出来なくて、と冴子は加えた。

「手?それだけなら…少しだけ…」

冴子の口角が歪む。すぐに握っていた美玖の柔らかな手をドクドクと脈打っているぺニスへ誘導する。

「熱い…それにビクビク、してる」

冴子に誘われるがまま、美玖の手には余る逞しいぺニスを握る。自分の中へこんな大きなものが入っていた事を意識してしまい、美玖は下半身がざわつく感覚を覚えた。

「動かして?上下に」

「こ、こう?」

「うっ…そうそう。美玖の手、柔らかい」

「やめて、恥ずかしい…」

「んっ…くっ…」

「ごめん、痛かった?」

「大丈夫。もっと強くして」

「う、うん…」

シコシコと美玖の手に扱かれる冴子だが、挿入した時の快感と比べると物足りなさを感じ始めていた。

冴子の煩悩は、同じ動きばかり繰り返すのでなく、緩急を付け、亀頭やカリの部分への刺激を望んでいた。しかし経験の無い美玖にはそれは難しい要求だった。

「美玖、私の足元に来て」

「えっ?う、うん…」

隣に座っていた美玖が、冴子の前に跪く。シャンプーの香りが、冴子の狂おしい程に高まった情欲をさらに加速させた。

「続けて」

冴子は手淫を要求しながらベッドの縁から腰を突き出し、美玖の顔に自らのぺニスをジリジリと近づける。

「ちょっと冴子…ち、近いよ…」

「黙って」

冴子の手が美玖の頭をクシャクシャと撫で、後頭部へとその手を伸ばす。

「ねぇ、舐めてよ美玖」

フェラチオの要求。

「そんなの…無理、だよ…」

「美玖のせいでこんなになってるんだよ?責任取ってよ」

「待ってさえ…ンムッ!?」

冴子が腕に力を込め、薄く開いていた美玖の紅唇へ太い亀頭が侵入する。

プックリと湿った唇に敏感な亀頭が包まれる甘美な感触に冴子は酔った。

「あぁ…美玖の唇、柔らかい…」

「ンンッ!」

「もっと…もっと…」

冴子の腰が美玖の顔へと沈んでゆく。美玖は苦悶の表情を浮かべ、あまりの肉の太さに口内を埋め尽くされた。

「ンンッ…ンム…」

「気持ちいいよ…美玖…たまんない❤︎」

冴子はさらに腰を深め、美玖の喉奥の粘膜を掻き分ける。

「ンンンッ!…かはっ…けほっ、けほっ…」

一度引き抜かれたぺニスは美玖の唾液がヌラヌラと纏わり付き、それを見つめる美玖の目からは息苦しさから涙が浮かんでいた。

冴子はその苦悶の表情に至上の悦びを覚え、この口の中へ精を吐き出してやりたい欲に駆られる。

そして美玖も、苦しいのだけの口淫に被虐心を刺激され、秘部がグズグズと挿入準備を始めていた。

今度は冴子が両手を美玖の頭に添え、美玖の唇に亀頭を当てがう。

「ングッ!」

一気に喉奥まで貫く。唇を掻き分ける感触を気に入った冴子は奥までねじ込んだペニスを再度抜き出し深いストロークのイマラチオを繰り返す。

「ぷはっ…アグッ!ングッ……はぁ、はぁ…ンンッ!」

「あぁ、美玖イキそ…口に出すからっ!」

冴子の腕が美玖の顔を前後にスライドさせ、己の吐精の為の道具として扱う。そして一番奥へ白濁液を注ごうと冴子の腕に力が篭り、汗ばんだ美玖の髪ごと顔を引き寄せる。

「ん、くぅっ!」

「まっへっ…ングッ!!ンンンッ!!」

ドクドクと冴子の射精が美玖の口内で暴れた。

双方の粘液で濡れた美玖の唇から白濁液が滴る。ドロドロとゼリー状のそれが、美玖の胸の膨らみや太腿に落ちた。

「ケホッ、ケホッ…」

「全部飲んで」

目をうるわせ放心状態の美玖へ冴子が精飲を指示する。

「……ンクッ……プハ…ハァハァ…」

その苦くねたつく白濁液を美玖は喉を鳴らし飲み込む。イガイガする喉の不快感とは別に、本来飲み込むものではない精液を口に受け入れる背徳感が美玖の被虐心を泡立たせた。

「今日は泊まってくでしょ?」

複雑な表情で精飲を終えた様を見下す冴子の提案も、身体から力が抜け平静さを奪われた美玖は従うしかなかった。
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