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2. 転落

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受講している科目の違いで、美玖より先に試験日程を終えた冴子は、簡単な掃除をしながら自宅マンションで美玖を待っていた。

「美玖…あんなエロい身体してたんだ」

今朝に顔を合わせてからというもの、冴子の頭は美玖の事で一杯になっていた。冴子も薄々気が付いていたが、淫魔に生やされたモノによって、完全に性の対象として美玖の身体を見てしまっていた。

「また勃ってる…なんだろうイライラする」

それは冴子が今まで覚えた事のない感情だった。ぺニスからは先走りの体液が漏れ始め、ショーツからはみ出した勃起が、ワイドパンツへ染みを作っていた。

「はぁ…これ、だめかも…」

美玖の身体付きを思い出す度にビクンビクンと脈動する亀頭が生地に擦れ、冴子の腰と欲望を震わす。

「服の上から、ちょっとだけなら…」

今日まで気味の悪さから触れてこなかったぺニスへ恐る恐る冴子は手を伸ばす。

そこは身体のどの部位よりも熱くなり、手が触れれば別の生き物の様に肉を震わせる。

初めはツンツンと指先で刺激していた冴子も、より強い刺激を求めて掌全体で摩り始める。

「これやばい…かも…。もっと…」

いけない事だと理性が訴えても、冴子の転がり始めた射精欲は止まらない。

より直接的な刺激を求めて、パンツのゴムへ指を滑らせ触れたそれはギチギチと痛い程に肥大し、先端は分泌した先走り汁で滑りを帯びている。

今まで冴子が相手してきた男のものより長さと固さが一回り逞しいぺニスをいよいよ掌で包み、冴子の腕は上下運動を始める。

「はぁ…はぁ、み、く…みくっ!」

普段冴子が男にしている手淫と同じ手付きで優しく扱きあげる。殆ど無意識に美玖の裸を想像し、自分のぺニスで乱れる姿を妄想していた。

「だめっ、止まんないっ!もっと…」

徐々に込み上げて来る得体の知れない快感に、上下の動きが加速する。

「はぁ!はぁ!何か…来てる…」

射精が近づくも、冴子はまだその放尿感に似た感覚が何か知らない。ただただ本能が求めるままに、はち切れそうな勃起を自分の手で激しく慰める。

「はぁっ!だめっ…何か…出ちゃ…ぅ」

冴子が初めての射精に達する寸前、来客を知らせるインターホンが部屋に響いた。

急に我に帰った冴子は乱れた着衣を戻し、今にも白濁液を吐き出しそうになっていたぺニスを仕舞い込む。

名残惜しさを感じながらも、冴子は玄関で美玖を迎えた。

ーーーーーーーーーー

「濡れてるじゃん!大丈夫?タオルいる?」

冴子が自慰に耽っている間に外はゲリラ的に大雨が降り、傘を構内に置き忘れた美玖の着衣は雨に濡れていた。

毎晩の淫魔の開発により、日頃の注意力が美玖は散漫になっていた。

「ごめん、傘忘れてきちゃって。もう少しの所まで来てたから走ってきちゃった」

「もう!言ってくれたら迎えに行ったのに」

控え目な美玖には、傘を持って冴子に迎えに来てもらおうとの発想は無かった。冴子のマンションまでもう少しの距離で雨に遭った事もあり、着衣から水が滴る程は濡れていない。

しかし、濡れた着衣は美玖の身体に張り付き、ボディラインを強調していた。

上半身のニットは元々薄い生地がさらに透け、鎖骨から上胸にピタリと張り付き、濡れた地肌が透けて見える。

キャミソールと雨で透け、肩紐が浮き出ている。

冴子は美玖の濡れた身体から目を離せなくなった。

先程射精寸前まで自分で追い込んでしまったぺニスに再び血流が集まり、今日一番の肥大を見せた。

(やばっ…美玖エロすぎ…いや、何考えてるの)

美玖の身体しか考えられなくなっている頭を何とか冴子は鎮める。大事な友人で、しかもウブな処女。男根を付けた自分が触れて良い訳が無いと。

そんな冴子の葛藤を知らず、美玖がサンダルを脱ごうとしゃがんだ際、美玖の臀が冴子の目の前に飛び込んで来た。

(ヒップライン丸出しじゃん…柔らかそう…あれ?)

どれだけ自制しても、視線が美玖の身体に吸い寄せられる冴子だが、美玖のヒップに違和感を覚えた。

(えっ?いや、まさかね…でも…)


触りたい。


触りたい触りたい。




無茶苦茶にしてやりたい。




悩ましく目の前で揺れる友人のムチムチした臀に冴子の我慢はもう限界だった。

ーサワッ

「あっ、ちょっと冴子…」

冴子の美玖へのボディタッチ自体は珍しい事では無かった。美玖はいつもの様に冗談めかして臀に置かれた冴子の手を振り払おうとする。

しかし冴子の手は離れない。

それどころか美玖の臀肉の柔らかさを確かめる様に五本の指を使い揉みしだく。

「冴子?どうしたの?」

友人の変貌ぶりに身体を硬らせる美玖が、冴子の顔色を伺う。

美玖はゾッとした。

血走った目、荒い呼吸、攻撃的な表情。

どれをとっても、痴漢をしてきた男達と同じ欲望が浮き出た相貌が冴子の顔面にも浮かんでいた。

「ちょっと!ホントにどうしちゃったの?」

美玖も今度は本気で手を振り解こうとする。




「何で美玖、ノーパンなの?」



冴子が冷ややかに尋ねる。

今日一日、露出の多い格好で、しかもショーツは付けてはいけないとの淫魔の指示だった。美玖は淫魔が自分を辱めるのが目的だと解釈していたが、悪魔の思惑は違った。

二人とも気付いていないが、淫魔の目的は今日ここで、冴子に美玖の処女を奪わせる事だった。
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