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3学年 前期
第181話
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「ナイト、アーチャー、ファイター、シャーマン、メイジか……」
一般のゴブリンたちが左右に分かれて道を作り出す。
その道を通り、姿が違うゴブリンたちが現れた。
そのゴブリンたちの武器や防具などを見て、伸はそのゴブリンたちの種類を理解する。
「勢ぞろいだな」
剣や盾を装備したゴブリンナイト、弓を持っているゴブリンアーチャー、手甲を着けているゴブリンファイター、スタッフ(長い杖)を持つゴブリンシャーマン、ワンド(魔法の杖)を持つゴブリンメイジ。
ゴブリンの上位種であるそれらが、隊を作るようにして伸に近づいてくる。
「そんでもってゴブリンジェネラルか……」
ナイトとファイターを前衛にし、シャーマン・アーチャー・メイジが後衛といった布陣を敷いているようだ。
それを指示しているのが、最後尾にいる一際大きな体躯をしたゴブリンジェネラルと呼ばれるキングやクイーンに次ぐ上位種のゴブリンだ。
「こんな奴らが動いていたら、いくつの町や村が潰れていたか分かったもんじゃないぞ……」
ただのゴブリンが3000匹というだけでも危険極まりないというのに、統率されえた上位種が勢ぞろいしているとなると、それに対処しなければならない魔闘師たちは命を落とすことになるだろう。
その犠牲の数は、どれほどのものになるか計り知れない。
そして、八郷地区にある多くの町や村に被害が及ぶことになる。
町や村だけでなく、一つの州が潰れてもおかしくないだろう。
「行動開始前に発見できて良かったな」
大きな被害を受けるのは、このゴブリンたちが移動を開始した場合の話だ。
町や村に襲撃を開始する前に、周囲に人の住んでいないこの場所で潰してしまえば良いだけだ。
運が良かったと、伸は笑みを浮かべた。
「ゲギャ!」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ジェネラルが一声上げる。
それを受け、数十匹のメイジが一斉に魔術による風の刃を放った。
その風の刃によって、伸が放った水刃がただの水へと変わった。
「やっぱり馬鹿じゃないな……」
伸の水刃の威力を見たジェネラルは、それを相殺するには1匹や2匹のメイジでは不可能だと判断したのだろう。
そのため、数十匹のメイジに一斉に風の刃を放つように指示を出したのだろう。
敵の攻撃の威力をきちんと判断したうえでの指示。
ジェネラルほどの上位種になると、知恵が回るようだ。
「ギギャ!」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ジェネラルが伸を指さし一声上げる。
それを受け、一般ゴブリンと共にナイトとファイターが伸へと向かって行った。
「…………」
「「「「「ギャッ!!」」」」」
迫りくる敵に対し、伸は魔力の弾丸を放つ。
それに対し、ナイトとファイターは一般のゴブリンを盾にした。
「なるほど、捨て駒か……」
一般のゴブリンは、あくまでも自分の攻撃を防ぐための捨て駒。
何匹死のうとも、自分との距離を詰めるために必要な生贄ということなのだろう。
伸は、ナイトとファイターの狙いをそう考えた。
「「「「「ゲギャッ!!」」」」」
「っと!」
一般ゴブリンを盾にしたナイトとファイターが、もう少しで伸に集団攻撃を行えるというところまで迫る。
そこに、無数の矢と魔術による攻撃が伸に襲い掛かった。
アーチャーとメイジによる攻撃だろう。
その攻撃を、伸は魔力による障壁を作ることで防ぐ。
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
「おぉ……」
ナイトとファイターたちが攻撃の間合いに入った。
それを援護するように、シャーマンがナイトとファイターに補助魔術をかける。
攻撃・防御・加速の魔術だろう。
アーチャーとメイジの攻撃を防ぐことに意識を向けさせることで、伸がナイトたちに攻撃させない事と共に補助魔術をし、強化したナイトたちに一斉攻撃をさせる作戦のようだ。
ゴブリンのくせに、なかなかの連携を見せられ、伸は思わず感心してしまった。
「「「「「ゲギャー!!」」」」」
連携も上手くいき、伸との距離を詰めたナイトとファイターたち。
持っている剣で攻撃をしようとするナイトと、拳や蹴りによる攻撃を仕掛けようとするファイター。
ここまで距離を詰めれば、誰かが一撃くらい伸に攻撃を当てることができると考えているのだろう。
ナイトとファイターたちは、笑みを浮かべて攻撃態勢に入った。
「調子に乗るなよ」
大多数のナイトとファイターたちによる攻撃。
それがすぐ目の前まで迫っているというのに、伸は慌てる様子もなく呟く。
「「「「「ギャッ!?」」」」」
これだけの数のナイトやファイターの攻撃なら、普通の魔闘師ならなすすべなく死んでしまうだろう。
しかし、伸は普通じゃない。
洞窟内で振り回すために抜いた脇差を振り回すことで、伸はナイトやファイターたちを斬り刻んだ。
「「「「「ゲ、ゲギャ!?」」」」」
伸の目にも止まらないような攻撃により、仲間が一気に数を減らした。
一撃を与えるどころか触れることすらできなかったことに、追撃をしようとしていたナイトやファイターは思わず足を止めて戸惑いの声を上げた。
「隙だらけだ」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ここまで接近しておいて、ナイトとファイターたちは足を止めて隙だらけだ。
その隙を見逃すわけもなく、伸は左手で水刃を連射する。
接近したからこそ水刃を避ける間もなく、ナイトとファイターたちのほとんどが、上半身と下半身が分かれて命を落とした。
「「「「「ゲギャッ!!」」」」」
ナイトとファイターたちを殺した後、そのまま後方にいたアーチャーたちに水刃が襲い掛かる。
危険な水刃をジェネラルに飛ばないよう、メイジたちは先ほどもしたように風の刃で相殺にかかる。
「フンッ!!」
「「「「「ギャッ!!」」」」」
メイジたちが水刃の相殺に意識を向けている間に、伸はシャーマンとアーチャーとの距離を詰める、
そして、脇差によって斬り倒していった。
「「「「「ギッ!!」」」」」
「遅い!」
先程の水刃を相殺したメイジたちは、伸に向かって魔術攻撃を放とうとする。
しかし、その攻撃が放たれる前に、伸はまたも無数の水刃を放つ。
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
伸が放った水刃によって、メイジたちは斬り刻まれた。
それによって、残りはまだまだたくさんいる一般ゴブリンとジェネラルだけになった。
一般のゴブリンたちが左右に分かれて道を作り出す。
その道を通り、姿が違うゴブリンたちが現れた。
そのゴブリンたちの武器や防具などを見て、伸はそのゴブリンたちの種類を理解する。
「勢ぞろいだな」
剣や盾を装備したゴブリンナイト、弓を持っているゴブリンアーチャー、手甲を着けているゴブリンファイター、スタッフ(長い杖)を持つゴブリンシャーマン、ワンド(魔法の杖)を持つゴブリンメイジ。
ゴブリンの上位種であるそれらが、隊を作るようにして伸に近づいてくる。
「そんでもってゴブリンジェネラルか……」
ナイトとファイターを前衛にし、シャーマン・アーチャー・メイジが後衛といった布陣を敷いているようだ。
それを指示しているのが、最後尾にいる一際大きな体躯をしたゴブリンジェネラルと呼ばれるキングやクイーンに次ぐ上位種のゴブリンだ。
「こんな奴らが動いていたら、いくつの町や村が潰れていたか分かったもんじゃないぞ……」
ただのゴブリンが3000匹というだけでも危険極まりないというのに、統率されえた上位種が勢ぞろいしているとなると、それに対処しなければならない魔闘師たちは命を落とすことになるだろう。
その犠牲の数は、どれほどのものになるか計り知れない。
そして、八郷地区にある多くの町や村に被害が及ぶことになる。
町や村だけでなく、一つの州が潰れてもおかしくないだろう。
「行動開始前に発見できて良かったな」
大きな被害を受けるのは、このゴブリンたちが移動を開始した場合の話だ。
町や村に襲撃を開始する前に、周囲に人の住んでいないこの場所で潰してしまえば良いだけだ。
運が良かったと、伸は笑みを浮かべた。
「ゲギャ!」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ジェネラルが一声上げる。
それを受け、数十匹のメイジが一斉に魔術による風の刃を放った。
その風の刃によって、伸が放った水刃がただの水へと変わった。
「やっぱり馬鹿じゃないな……」
伸の水刃の威力を見たジェネラルは、それを相殺するには1匹や2匹のメイジでは不可能だと判断したのだろう。
そのため、数十匹のメイジに一斉に風の刃を放つように指示を出したのだろう。
敵の攻撃の威力をきちんと判断したうえでの指示。
ジェネラルほどの上位種になると、知恵が回るようだ。
「ギギャ!」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ジェネラルが伸を指さし一声上げる。
それを受け、一般ゴブリンと共にナイトとファイターが伸へと向かって行った。
「…………」
「「「「「ギャッ!!」」」」」
迫りくる敵に対し、伸は魔力の弾丸を放つ。
それに対し、ナイトとファイターは一般のゴブリンを盾にした。
「なるほど、捨て駒か……」
一般のゴブリンは、あくまでも自分の攻撃を防ぐための捨て駒。
何匹死のうとも、自分との距離を詰めるために必要な生贄ということなのだろう。
伸は、ナイトとファイターの狙いをそう考えた。
「「「「「ゲギャッ!!」」」」」
「っと!」
一般ゴブリンを盾にしたナイトとファイターが、もう少しで伸に集団攻撃を行えるというところまで迫る。
そこに、無数の矢と魔術による攻撃が伸に襲い掛かった。
アーチャーとメイジによる攻撃だろう。
その攻撃を、伸は魔力による障壁を作ることで防ぐ。
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
「おぉ……」
ナイトとファイターたちが攻撃の間合いに入った。
それを援護するように、シャーマンがナイトとファイターに補助魔術をかける。
攻撃・防御・加速の魔術だろう。
アーチャーとメイジの攻撃を防ぐことに意識を向けさせることで、伸がナイトたちに攻撃させない事と共に補助魔術をし、強化したナイトたちに一斉攻撃をさせる作戦のようだ。
ゴブリンのくせに、なかなかの連携を見せられ、伸は思わず感心してしまった。
「「「「「ゲギャー!!」」」」」
連携も上手くいき、伸との距離を詰めたナイトとファイターたち。
持っている剣で攻撃をしようとするナイトと、拳や蹴りによる攻撃を仕掛けようとするファイター。
ここまで距離を詰めれば、誰かが一撃くらい伸に攻撃を当てることができると考えているのだろう。
ナイトとファイターたちは、笑みを浮かべて攻撃態勢に入った。
「調子に乗るなよ」
大多数のナイトとファイターたちによる攻撃。
それがすぐ目の前まで迫っているというのに、伸は慌てる様子もなく呟く。
「「「「「ギャッ!?」」」」」
これだけの数のナイトやファイターの攻撃なら、普通の魔闘師ならなすすべなく死んでしまうだろう。
しかし、伸は普通じゃない。
洞窟内で振り回すために抜いた脇差を振り回すことで、伸はナイトやファイターたちを斬り刻んだ。
「「「「「ゲ、ゲギャ!?」」」」」
伸の目にも止まらないような攻撃により、仲間が一気に数を減らした。
一撃を与えるどころか触れることすらできなかったことに、追撃をしようとしていたナイトやファイターは思わず足を止めて戸惑いの声を上げた。
「隙だらけだ」
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
ここまで接近しておいて、ナイトとファイターたちは足を止めて隙だらけだ。
その隙を見逃すわけもなく、伸は左手で水刃を連射する。
接近したからこそ水刃を避ける間もなく、ナイトとファイターたちのほとんどが、上半身と下半身が分かれて命を落とした。
「「「「「ゲギャッ!!」」」」」
ナイトとファイターたちを殺した後、そのまま後方にいたアーチャーたちに水刃が襲い掛かる。
危険な水刃をジェネラルに飛ばないよう、メイジたちは先ほどもしたように風の刃で相殺にかかる。
「フンッ!!」
「「「「「ギャッ!!」」」」」
メイジたちが水刃の相殺に意識を向けている間に、伸はシャーマンとアーチャーとの距離を詰める、
そして、脇差によって斬り倒していった。
「「「「「ギッ!!」」」」」
「遅い!」
先程の水刃を相殺したメイジたちは、伸に向かって魔術攻撃を放とうとする。
しかし、その攻撃が放たれる前に、伸はまたも無数の水刃を放つ。
「「「「「ギャウッ!!」」」」」
伸が放った水刃によって、メイジたちは斬り刻まれた。
それによって、残りはまだまだたくさんいる一般ゴブリンとジェネラルだけになった。
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