163 / 281
2学年 後期
第162話
しおりを挟む
「き、貴…様……?」
目の前を通り抜けた相手を見て、鼠の魔人は声を上げようとした。
しかし、そうする途中で他のことに気を取られた。
「なっ!?」
鼠の魔人は驚きの声を上げる。
クレイモアを持つ左手を斬られていたからだ。
「ぐうぅ……」
斬られた左手が地面へと落ちる。
たった一瞬、目の前を通り抜けただけだというのに、ここまでの深手を負わされた鼠の魔人は伸と圭太から距離を取り、出血と痛みで呻き声を上げた。
「……思ったより堅いみたいだな」
通り過ぎ様に鼠の魔人の腕を斬り落としたのは伸だ。
刀に付いた血を振り落とし、伸は独り言のように呟く。
「こ、このガキ……」
片手を斬り落とされた強烈な痛みに、鼠の魔人は怒りで体を震わせる。
そして、片手で持つクレイモアを伸へと向けた。
「ガアァーーー!!」
鼠の魔人は、クレイモアを持つ右腕の魔力を増やす。
そうすることにより右腕だけ身体強化し、無くなった左手の分のパワーを補うつもりなのだろう。
「おぉ……」
身体強化によって膨れ上がった鼠の魔人の右腕を見て、伸は小さく声を上げる。
肉体の一部の身体強化は、魔人だけではなく人間も出来る。
しかし、兎の魔人の時もそうだが、魔人の方がそう言った技術は上手いかもしれない。
というよりも、人間ならこんな無茶な身体強化したら、ちょっと動いただけで筋肉が断裂して戦闘どころではなくなる。
魔物から進化した生物なだけに、魔人は人間とは耐久力が違うようだ。
「死ねーーー!!」
「フンッ!!」
右手で持つクレイモアを振り上げ、鼠の魔人はそれを伸へと振り下ろす。
強化しただけあって、片手だというのに両手で持っていた時と同等の速度で、明かにパワーの乗ったクレイモアが迫る中、伸は腰を落とした状態から左斬り上げを放つ。
「ギャッ!!」
伸が斬り上げで狙ったのは、鼠の魔人の右腕だ。
後から放ったというのに、伸の剣の方が先に当たり、鼠の魔人の肘から先が斬り飛ばされた。
左に続いて右までも腕を斬り落とされ、鼠の魔人は痛みで悲鳴を上げた。
「シッ!!」
「ガッ!!」
両手を失った痛みでのたうち回る鼠の魔人に対し、伸は両足を斬りつける。
それにより、鼠の魔人は動き回ることができなくなった。
「すいません。こいつの止めをお願いします」
「えっ?」
両手を失い、脚を斬られたことにより、鼠の魔人はまともに戦うことができなくなった。
そんな状態なら、後は止めを刺すのは簡単だ。
しかし、伸は自分で止めを刺すつもりはないらしく、その役割を側に居る上長家の佳太に任せる。
「あっ! ちょっと!」
高校生にしか見えないような少年がいきなり現れて、あっという間に鼠の魔人を無力化してしまった。
それだけでも信じられないというのに、伸は佳太が呼び止める前に、止めを刺さずに他の魔人の所へと向かって行ってしまった。
「……まあ、いいか」
どんな理由があるのか分からないが、今の鼠の魔人に止めを刺すだけなら簡単だ。
助けてもらった少年に頼まれたのだから、素直に受けるしかない。
伸に言われた通り、佳太は動けなくなった鼠の魔人にゆっくり近付き、止めを刺した。
「どうなっているんだ!?」
「…………」
観客席で名家の魔闘師たちと戦う魔人たちが、突然現れた伸に次々と戦闘不能にされて行く。
鷹藤家当主の康義の息子である康則と戦う馬の魔人は、戸惑いの声を上げた。
声を上げはしないが、康則も馬の魔人と同じ思いだ。
息子の文康と同じ位の歳の少年が、名門家の魔闘師たちが苦戦する魔人を倒しているのだから。
しかし、仲間があっという間に減っていく魔人側とは反対に、自分たち人間側からすると嬉しい誤算と言って良い。
“スタッ!!”
「次は馬か……」
康則と馬の魔人が戦っている側に、観客席の魔人を倒してきた伸が降り立ち、魔人の姿を見て呟いた。
魔人たちを倒したと言っても全員戦闘不能にするだけで、止めは伸が来るまでに戦っていた者たちに任せてきた。
「何者かは知らないが、助力感謝する」
「……いいえ。お気になさらず……」
他の魔人を倒してくれた伸に、康則は感謝の言葉をかける。
伸からすると、はっきり言って鷹藤家の人間に感謝されてもあまり嬉しくない。
しかし、そんな事を言う訳もなく、康則の言葉に無難な返答をした。
「……助力しましょうか?」
この会場にいる他の魔人は掃討できた。
残りは、康則が戦っている馬の魔人と、別会場で柊俊夫と鷹藤康義が戦っているナタニエルだけだ。
ナタニエルのことを考えうると、早々に馬の魔人を倒したい。
しかし、その馬の魔人を相手にしているのが康則だというのだから少々面倒だ。
自分がこの馬の魔人を倒してしまえば、事態が鎮静化した時、手柄の横取りなどと言い出しかねない。
こんな緊急時なのだから、そんな事を気にする暇があればさっさと倒した方が良いのは分かるが、相手が鷹藤家の者ならやりかねないため、伸は念のため確認しておく。
「……あぁ、頼む」
次期鷹藤家当主となる自分が負けるわけにはいかない。
馬の魔人との戦いにおける勝機は五分五分。
危険な賭けに出るわけにはいかないと考えた康則は、馬に魔人の相手を伸に任せることにした。
「くっ! 何故こんなガキが……」
この国で警戒すべき存在は、上司であるナタニエルが相手にしている。
兎の魔人を始め、多くの魔人をあっという間に倒せるような人間が他に存在しているなんて聞いていない。
予想外の存在の出現に、馬の魔人は戸惑いの言葉を呟いた。
「死にたくなければ、大人しく捕まるのもありだぞ?」
「…………」
助命の道もあることを告げた伸の言葉に、馬の魔人は黙り込み、俯く。
「舐めるなーー!!」
まるで死ぬことを恐れてるかのような物言い。
たしかに、他の魔人があっさりと倒されていることからも、自分では伸に勝てないということは分かっている。
だからと言って、戦いもせずに人間に従う訳にはいかない。
魔人としてのプライドがそれを許さない。
その怒りから、馬の魔人は全身に纏う魔力を全力まで高めた。
「ハアァーーー!!」
全力の身体強化をした馬の魔人。
それによって跳ね上がった力による自身最強の蹴りを、伸に向かって放つ。
「っっっ!?」
「いい蹴りだったぜ」
全身全霊をかけた蹴りだったが、当たると思った瞬間に伸の姿が消えていた。
どこに消えたのかと思ったら、自分の背後から伸の声が聞こえてきた。
「……ガハッ!!」
声の聞こえた方へ振り返ろうとした馬の魔人だったが、そうすることはできなかった。
いつの間にか両手両足の腱を斬り裂かれていたからだ。
自分で放った蹴りだが、その勢いのまま着地することも出来ず、地面にダイブした。
「柊止め頼む」
「え? わ、分かった」
両手両足が使い物にならず地面を転がり続けた馬の魔人は、綾愛のすぐそばで止まった。
動けなくなりはしたが、馬の魔人にはまだ息がある。
伸はその止めを綾愛に任せた。
目の前を通り抜けた相手を見て、鼠の魔人は声を上げようとした。
しかし、そうする途中で他のことに気を取られた。
「なっ!?」
鼠の魔人は驚きの声を上げる。
クレイモアを持つ左手を斬られていたからだ。
「ぐうぅ……」
斬られた左手が地面へと落ちる。
たった一瞬、目の前を通り抜けただけだというのに、ここまでの深手を負わされた鼠の魔人は伸と圭太から距離を取り、出血と痛みで呻き声を上げた。
「……思ったより堅いみたいだな」
通り過ぎ様に鼠の魔人の腕を斬り落としたのは伸だ。
刀に付いた血を振り落とし、伸は独り言のように呟く。
「こ、このガキ……」
片手を斬り落とされた強烈な痛みに、鼠の魔人は怒りで体を震わせる。
そして、片手で持つクレイモアを伸へと向けた。
「ガアァーーー!!」
鼠の魔人は、クレイモアを持つ右腕の魔力を増やす。
そうすることにより右腕だけ身体強化し、無くなった左手の分のパワーを補うつもりなのだろう。
「おぉ……」
身体強化によって膨れ上がった鼠の魔人の右腕を見て、伸は小さく声を上げる。
肉体の一部の身体強化は、魔人だけではなく人間も出来る。
しかし、兎の魔人の時もそうだが、魔人の方がそう言った技術は上手いかもしれない。
というよりも、人間ならこんな無茶な身体強化したら、ちょっと動いただけで筋肉が断裂して戦闘どころではなくなる。
魔物から進化した生物なだけに、魔人は人間とは耐久力が違うようだ。
「死ねーーー!!」
「フンッ!!」
右手で持つクレイモアを振り上げ、鼠の魔人はそれを伸へと振り下ろす。
強化しただけあって、片手だというのに両手で持っていた時と同等の速度で、明かにパワーの乗ったクレイモアが迫る中、伸は腰を落とした状態から左斬り上げを放つ。
「ギャッ!!」
伸が斬り上げで狙ったのは、鼠の魔人の右腕だ。
後から放ったというのに、伸の剣の方が先に当たり、鼠の魔人の肘から先が斬り飛ばされた。
左に続いて右までも腕を斬り落とされ、鼠の魔人は痛みで悲鳴を上げた。
「シッ!!」
「ガッ!!」
両手を失った痛みでのたうち回る鼠の魔人に対し、伸は両足を斬りつける。
それにより、鼠の魔人は動き回ることができなくなった。
「すいません。こいつの止めをお願いします」
「えっ?」
両手を失い、脚を斬られたことにより、鼠の魔人はまともに戦うことができなくなった。
そんな状態なら、後は止めを刺すのは簡単だ。
しかし、伸は自分で止めを刺すつもりはないらしく、その役割を側に居る上長家の佳太に任せる。
「あっ! ちょっと!」
高校生にしか見えないような少年がいきなり現れて、あっという間に鼠の魔人を無力化してしまった。
それだけでも信じられないというのに、伸は佳太が呼び止める前に、止めを刺さずに他の魔人の所へと向かって行ってしまった。
「……まあ、いいか」
どんな理由があるのか分からないが、今の鼠の魔人に止めを刺すだけなら簡単だ。
助けてもらった少年に頼まれたのだから、素直に受けるしかない。
伸に言われた通り、佳太は動けなくなった鼠の魔人にゆっくり近付き、止めを刺した。
「どうなっているんだ!?」
「…………」
観客席で名家の魔闘師たちと戦う魔人たちが、突然現れた伸に次々と戦闘不能にされて行く。
鷹藤家当主の康義の息子である康則と戦う馬の魔人は、戸惑いの声を上げた。
声を上げはしないが、康則も馬の魔人と同じ思いだ。
息子の文康と同じ位の歳の少年が、名門家の魔闘師たちが苦戦する魔人を倒しているのだから。
しかし、仲間があっという間に減っていく魔人側とは反対に、自分たち人間側からすると嬉しい誤算と言って良い。
“スタッ!!”
「次は馬か……」
康則と馬の魔人が戦っている側に、観客席の魔人を倒してきた伸が降り立ち、魔人の姿を見て呟いた。
魔人たちを倒したと言っても全員戦闘不能にするだけで、止めは伸が来るまでに戦っていた者たちに任せてきた。
「何者かは知らないが、助力感謝する」
「……いいえ。お気になさらず……」
他の魔人を倒してくれた伸に、康則は感謝の言葉をかける。
伸からすると、はっきり言って鷹藤家の人間に感謝されてもあまり嬉しくない。
しかし、そんな事を言う訳もなく、康則の言葉に無難な返答をした。
「……助力しましょうか?」
この会場にいる他の魔人は掃討できた。
残りは、康則が戦っている馬の魔人と、別会場で柊俊夫と鷹藤康義が戦っているナタニエルだけだ。
ナタニエルのことを考えうると、早々に馬の魔人を倒したい。
しかし、その馬の魔人を相手にしているのが康則だというのだから少々面倒だ。
自分がこの馬の魔人を倒してしまえば、事態が鎮静化した時、手柄の横取りなどと言い出しかねない。
こんな緊急時なのだから、そんな事を気にする暇があればさっさと倒した方が良いのは分かるが、相手が鷹藤家の者ならやりかねないため、伸は念のため確認しておく。
「……あぁ、頼む」
次期鷹藤家当主となる自分が負けるわけにはいかない。
馬の魔人との戦いにおける勝機は五分五分。
危険な賭けに出るわけにはいかないと考えた康則は、馬に魔人の相手を伸に任せることにした。
「くっ! 何故こんなガキが……」
この国で警戒すべき存在は、上司であるナタニエルが相手にしている。
兎の魔人を始め、多くの魔人をあっという間に倒せるような人間が他に存在しているなんて聞いていない。
予想外の存在の出現に、馬の魔人は戸惑いの言葉を呟いた。
「死にたくなければ、大人しく捕まるのもありだぞ?」
「…………」
助命の道もあることを告げた伸の言葉に、馬の魔人は黙り込み、俯く。
「舐めるなーー!!」
まるで死ぬことを恐れてるかのような物言い。
たしかに、他の魔人があっさりと倒されていることからも、自分では伸に勝てないということは分かっている。
だからと言って、戦いもせずに人間に従う訳にはいかない。
魔人としてのプライドがそれを許さない。
その怒りから、馬の魔人は全身に纏う魔力を全力まで高めた。
「ハアァーーー!!」
全力の身体強化をした馬の魔人。
それによって跳ね上がった力による自身最強の蹴りを、伸に向かって放つ。
「っっっ!?」
「いい蹴りだったぜ」
全身全霊をかけた蹴りだったが、当たると思った瞬間に伸の姿が消えていた。
どこに消えたのかと思ったら、自分の背後から伸の声が聞こえてきた。
「……ガハッ!!」
声の聞こえた方へ振り返ろうとした馬の魔人だったが、そうすることはできなかった。
いつの間にか両手両足の腱を斬り裂かれていたからだ。
自分で放った蹴りだが、その勢いのまま着地することも出来ず、地面にダイブした。
「柊止め頼む」
「え? わ、分かった」
両手両足が使い物にならず地面を転がり続けた馬の魔人は、綾愛のすぐそばで止まった。
動けなくなりはしたが、馬の魔人にはまだ息がある。
伸はその止めを綾愛に任せた。
1
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
異世界サバイバルセットでダンジョン無双。精霊樹復活に貢献します。
karashima_s
ファンタジー
地球にダンジョンが出来て10年。
その当時は、世界中が混乱したけれど、今ではすでに日常となっていたりする。
ダンジョンに巣くう魔物は、ダンジョン外にでる事はなく、浅い階層であれば、魔物を倒すと、魔石を手に入れる事が出来、その魔石は再生可能エネルギーとして利用できる事が解ると、各国は、こぞってダンジョン探索を行うようになった。
ダンジョンでは魔石だけでなく、傷や病気を癒す貴重なアイテム等をドロップしたり、また、稀に宝箱と呼ばれる箱から、後発的に付与できる様々な魔法やスキルを覚える事が出来る魔法書やスキルオーブと呼ばれる物等も手に入ったりする。
当時は、危険だとして制限されていたダンジョン探索も、今では門戸も広がり、適正があると判断された者は、ある程度の教習を受けた後、試験に合格すると認定を与えられ、探索者(シーカー)として認められるようになっていた。
運転免許のように、学校や教習所ができ、人気の職業の一つになっていたりするのだ。
新田 蓮(あらた れん)もその一人である。
高校を出て、別にやりたい事もなく、他人との関わりが嫌いだった事で会社勤めもきつそうだと判断、高校在学中からシーカー免許教習所に通い、卒業と同時にシーカーデビューをする。そして、浅い階層で、低級モンスターを狩って、安全第一で日々の糧を細々得ては、その収入で気楽に生きる生活を送っていた。
そんなある日、ダンジョン内でスキルオーブをゲットする。手に入れたオーブは『XXXサバイバルセット』。
ほんの0.00001パーセントの確実でユニークスキルがドロップする事がある。今回、それだったら、数億の価値だ。それを売り払えば、悠々自適に生きて行けるんじゃねぇー?と大喜びした蓮だったが、なんと難儀な連中に見られて絡まれてしまった。
必死で逃げる算段を考えていた時、爆音と共に、大きな揺れが襲ってきて、足元が崩れて。
落ちた。
落ちる!と思ったとたん、思わず、持っていたオーブを強く握ってしまったのだ。
落ちながら、蓮の頭の中に声が響く。
「XXXサバイバルセットが使用されました…。」
そして落ちた所が…。
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
ポリ 外丸
ファンタジー
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。
海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。
その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。
もう一度もらった命。
啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。
前世の知識を持った生き残りエルフの気まぐれ人生物語り。
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバ、ツギクルにも載せています
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる