136 / 281
2学年 後期
第136話
しおりを挟む
「くっ! 接近しての超連射なんて予想外だった……」
負けた了は悔しがる。
元々は魔力を飛ばすことなどできなかったため、徹底的に接近戦の技術を鍛えた。
それによって、入試で試験官から勝利を得られるほどの実力をつけた。
魔力を使用しない戦闘なら、同学年の誰にも負けない自信がある。
そんな自分に、バランス型の奈津希が接近戦を挑んでくるとは思ってもいなかった。
「防ぎきれれば勝てたのに……」
予想外の奈津希の行動に反応が遅れたせいで、連続発射された魔力球を防ぎきれなくなり、被弾する結果になってしまった。
あれだけの数の魔力球を連射するとなると、相当な魔力を消費するはず。
そうなると、そう長い時間続けられるはずがない。
もう少しの間防ぎきれば、奈津希が魔力切れを起こして了の勝利になっていただろう。
「良かった……」
“フラッ”
「お、おい!」
勝利宣言を受けた奈津希は、安心したのか足元をふらつかせる。
それを見て、了が心配そうに話しかけた。
「だ、大丈夫。魔力使いすぎただけだから……」
「あんな無茶すればそうなるのも当たり前だろ」
「そうね」
原因は分かっている。
魔力を使い過ぎての立ち眩みだ。
そのことを奈津希が言うと、了も納得したように返答した。
「でも、何としても全国行きを決めたかったから……」
「そうか……」
自分の有利な方に導けば勝てると思っていた。
油断したつもりはないが、驕りはあったのかもしれない。
そんな自分とは違い、奈津希は最初から最後まで全力を尽くして勝利を手に入れようと行動した。
勝利するための断固たる決意の差。
それが勝っていた方が勝利したということだろう。
奈津希の言葉を聞いて、了は密かに反省した。
そして怒りが込み上げてくる。
心で負けるなんて、一番悔しい負け方をした自分にだ。
「柊相手じゃ難しいだろうが、1位目指して頑張れよ」
「ありがとう。金井君も頑張ってね」
「あぁ」
今日の結果をもとに、明日全学年の3位決定戦と決勝が行われる。
伸たちの学年は、綾愛と奈津希が全国息を決めており、了は3位決定戦で大橋に勝利すれば、去年同様全国大会への切符を手に入れることになる。
奈津希の相手は綾愛だ。
明日勝っても負けても全国が決まっている奈津希は、今日の様に無茶する必要はない。
とりあえず明日の健闘を期待し合い、了と奈津希は握手を交わした。
その様子を見ていた観客たちは、大きな拍手によって2人のことを称えた。
「奈津希!!」
「綾愛ちゃん!!」
控室から出た綾愛は、退場して来た奈津希に抱き着く。
自分が大橋に勝った時よりも嬉しそうだ。
去年は、自分が準決勝で奈津希と当たってしまったために出場を阻止してしまった。
綾愛はそのことを申し訳なく思っていたが、今年は2人で出場することができる。
そのことがとても嬉しいのだ。
「でも、明日は負けないよ!」
「もちろん! 私も全力で行く!」
勝ち負けは関係ないといっても、手を抜いた戦いをする訳にはいかない。
綾愛が真剣に相手することを告げると、奈津希も応答した。
◆◆◆◆◆
「始め!!」
審判の三門により、開始の合図が発せられる。
全国大会に行けるかどうかが決まる、3位決定戦が開始された。
「ハッ!!」
「フンッ!」
了の相手は大橋。
武器となる槍の長さの棒を使い、大橋は了に突きを放つ。
その攻撃を、了は木刀で弾き反らす。
「ォラッ!!」
「っと!」
突きを弾いた了は、すぐさま大橋の胴へ攻撃する。
その攻撃を、大橋はバックステップすることで回避する。
「珍しく接近戦だな……」
「そうね……」
昨日同様、選手控室から
木刀の了と棒の大橋。
2人共接近戦を得意とするタイプだ。
去年の準決勝でも対戦した2人は、今年も全国行きの切符を争うことになった。
2人とも魔術による戦闘は考えていないのか、試合開始から接近戦が繰り広げられている。
了が攻めれば大橋が守り、大橋が攻めれば了が守る。
攻守が目まぐるしく変わり、観客たちも息を飲むように見守っている。
「ハァ、ハァ……」
「ハァ、ハァ……」
接近戦の技術はどうやら互角。
息を止めての攻防がしばらく続き、息の切れた2人は距離を取る。
接近戦でどっちが上か決めようと、完全に意地の張り合いといった雰囲気だ。
「「ハッ!!」」
まるで息を合わせたかのような同時のタイミングで、またも2人が接近する。
これで決着をつける気なのか、2人共全速力で移動する。
「ハッ!!」
「シッ!!」
武器の長さから、先に大橋の攻撃が了に迫る。
高速移動による突き。
あまりの速度による攻撃に、ギリギリ躱した了の頬が切れる。
頬から流れる血など気にせず、了はそのまま大橋に斬りかかる。
「「…………」」
大橋の首の手前で了の木刀が止められ、2人共無言になる。
その内心が別々の感情なのは間違いない。
「勝者金井!」
「よっしゃー!」
三門が了の勝利を宣言する。
それを受けて、了はようやく喜びの声を上げた。
「参ったな。今年こそはと思ったのに……」
「お前強かったぜ」
「そりゃどうも……」
2年連続、あと一歩のところで同じ相手に負けて全国行きを逃す。
その結果に、大橋は悔しそうに呟く。
そんな大橋に、了は手を差し出す。
たしかに悔しいが、了との接近戦は楽しかったのだろう。
橋は笑みを浮かべてその手を握った。
「全国。頑張れよ」
「あぁ、任せとけ」
「できれば去年以上の成績をな」
「注文が過ぎるが、頑張るよ」
握手を交わしながら、了と大橋は受け答えする。
負けた人間から、勝者への注文。
それは去年以上の成績というものだった。
しかし、了からすると去年の成績は出来過ぎだと思っている。
それに、情報がない1年を相手にするより、去年の戦闘スタイルが知られている2年では、相手に分析されている分戦いにくくなるものだ。
大橋の注文をすぐに受け入れたいところだが、そうもいかない。
それでも自分なりに最善を尽くすと、了は大橋に誓った。
3位が決定した後おこなわれた綾愛と奈津希の決勝戦はと言うと、了と大橋の試合と比べたらあっさりとした時間で決着が着いた。
昨日の言葉通り、綾愛は開始早々本気で奈津希に攻めかかった。
そこからは綾愛が終始攻め続け、奈津希が守りに徹する状況になり、とうとう守り切れなくなった奈津希の頭に当たる寸前に綾愛の木刀が止められた。
昨日の奈津希の戦闘から、会場にいるほとんどの者が良い勝負になると考えていただろうが、その予想は外れる結果になった。
しかし、だからこそ、綾愛の強さを再認識できたといってもいい。
今年ももしかしたら綾愛が優勝するのではないかと、生徒たちは期待が膨らんだのだった。
負けた了は悔しがる。
元々は魔力を飛ばすことなどできなかったため、徹底的に接近戦の技術を鍛えた。
それによって、入試で試験官から勝利を得られるほどの実力をつけた。
魔力を使用しない戦闘なら、同学年の誰にも負けない自信がある。
そんな自分に、バランス型の奈津希が接近戦を挑んでくるとは思ってもいなかった。
「防ぎきれれば勝てたのに……」
予想外の奈津希の行動に反応が遅れたせいで、連続発射された魔力球を防ぎきれなくなり、被弾する結果になってしまった。
あれだけの数の魔力球を連射するとなると、相当な魔力を消費するはず。
そうなると、そう長い時間続けられるはずがない。
もう少しの間防ぎきれば、奈津希が魔力切れを起こして了の勝利になっていただろう。
「良かった……」
“フラッ”
「お、おい!」
勝利宣言を受けた奈津希は、安心したのか足元をふらつかせる。
それを見て、了が心配そうに話しかけた。
「だ、大丈夫。魔力使いすぎただけだから……」
「あんな無茶すればそうなるのも当たり前だろ」
「そうね」
原因は分かっている。
魔力を使い過ぎての立ち眩みだ。
そのことを奈津希が言うと、了も納得したように返答した。
「でも、何としても全国行きを決めたかったから……」
「そうか……」
自分の有利な方に導けば勝てると思っていた。
油断したつもりはないが、驕りはあったのかもしれない。
そんな自分とは違い、奈津希は最初から最後まで全力を尽くして勝利を手に入れようと行動した。
勝利するための断固たる決意の差。
それが勝っていた方が勝利したということだろう。
奈津希の言葉を聞いて、了は密かに反省した。
そして怒りが込み上げてくる。
心で負けるなんて、一番悔しい負け方をした自分にだ。
「柊相手じゃ難しいだろうが、1位目指して頑張れよ」
「ありがとう。金井君も頑張ってね」
「あぁ」
今日の結果をもとに、明日全学年の3位決定戦と決勝が行われる。
伸たちの学年は、綾愛と奈津希が全国息を決めており、了は3位決定戦で大橋に勝利すれば、去年同様全国大会への切符を手に入れることになる。
奈津希の相手は綾愛だ。
明日勝っても負けても全国が決まっている奈津希は、今日の様に無茶する必要はない。
とりあえず明日の健闘を期待し合い、了と奈津希は握手を交わした。
その様子を見ていた観客たちは、大きな拍手によって2人のことを称えた。
「奈津希!!」
「綾愛ちゃん!!」
控室から出た綾愛は、退場して来た奈津希に抱き着く。
自分が大橋に勝った時よりも嬉しそうだ。
去年は、自分が準決勝で奈津希と当たってしまったために出場を阻止してしまった。
綾愛はそのことを申し訳なく思っていたが、今年は2人で出場することができる。
そのことがとても嬉しいのだ。
「でも、明日は負けないよ!」
「もちろん! 私も全力で行く!」
勝ち負けは関係ないといっても、手を抜いた戦いをする訳にはいかない。
綾愛が真剣に相手することを告げると、奈津希も応答した。
◆◆◆◆◆
「始め!!」
審判の三門により、開始の合図が発せられる。
全国大会に行けるかどうかが決まる、3位決定戦が開始された。
「ハッ!!」
「フンッ!」
了の相手は大橋。
武器となる槍の長さの棒を使い、大橋は了に突きを放つ。
その攻撃を、了は木刀で弾き反らす。
「ォラッ!!」
「っと!」
突きを弾いた了は、すぐさま大橋の胴へ攻撃する。
その攻撃を、大橋はバックステップすることで回避する。
「珍しく接近戦だな……」
「そうね……」
昨日同様、選手控室から
木刀の了と棒の大橋。
2人共接近戦を得意とするタイプだ。
去年の準決勝でも対戦した2人は、今年も全国行きの切符を争うことになった。
2人とも魔術による戦闘は考えていないのか、試合開始から接近戦が繰り広げられている。
了が攻めれば大橋が守り、大橋が攻めれば了が守る。
攻守が目まぐるしく変わり、観客たちも息を飲むように見守っている。
「ハァ、ハァ……」
「ハァ、ハァ……」
接近戦の技術はどうやら互角。
息を止めての攻防がしばらく続き、息の切れた2人は距離を取る。
接近戦でどっちが上か決めようと、完全に意地の張り合いといった雰囲気だ。
「「ハッ!!」」
まるで息を合わせたかのような同時のタイミングで、またも2人が接近する。
これで決着をつける気なのか、2人共全速力で移動する。
「ハッ!!」
「シッ!!」
武器の長さから、先に大橋の攻撃が了に迫る。
高速移動による突き。
あまりの速度による攻撃に、ギリギリ躱した了の頬が切れる。
頬から流れる血など気にせず、了はそのまま大橋に斬りかかる。
「「…………」」
大橋の首の手前で了の木刀が止められ、2人共無言になる。
その内心が別々の感情なのは間違いない。
「勝者金井!」
「よっしゃー!」
三門が了の勝利を宣言する。
それを受けて、了はようやく喜びの声を上げた。
「参ったな。今年こそはと思ったのに……」
「お前強かったぜ」
「そりゃどうも……」
2年連続、あと一歩のところで同じ相手に負けて全国行きを逃す。
その結果に、大橋は悔しそうに呟く。
そんな大橋に、了は手を差し出す。
たしかに悔しいが、了との接近戦は楽しかったのだろう。
橋は笑みを浮かべてその手を握った。
「全国。頑張れよ」
「あぁ、任せとけ」
「できれば去年以上の成績をな」
「注文が過ぎるが、頑張るよ」
握手を交わしながら、了と大橋は受け答えする。
負けた人間から、勝者への注文。
それは去年以上の成績というものだった。
しかし、了からすると去年の成績は出来過ぎだと思っている。
それに、情報がない1年を相手にするより、去年の戦闘スタイルが知られている2年では、相手に分析されている分戦いにくくなるものだ。
大橋の注文をすぐに受け入れたいところだが、そうもいかない。
それでも自分なりに最善を尽くすと、了は大橋に誓った。
3位が決定した後おこなわれた綾愛と奈津希の決勝戦はと言うと、了と大橋の試合と比べたらあっさりとした時間で決着が着いた。
昨日の言葉通り、綾愛は開始早々本気で奈津希に攻めかかった。
そこからは綾愛が終始攻め続け、奈津希が守りに徹する状況になり、とうとう守り切れなくなった奈津希の頭に当たる寸前に綾愛の木刀が止められた。
昨日の奈津希の戦闘から、会場にいるほとんどの者が良い勝負になると考えていただろうが、その予想は外れる結果になった。
しかし、だからこそ、綾愛の強さを再認識できたといってもいい。
今年ももしかしたら綾愛が優勝するのではないかと、生徒たちは期待が膨らんだのだった。
1
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる