36 / 281
1学年 前期
第36話
しおりを挟む
「魔人が逃げた!?」
護送中の魔人の逃亡。
そのことは、すぐさま大和皇国中に知れ渡った。
平日のため、伸に伝わったのはその日の放課後だった。
綾愛によっていつもの料亭に呼ばれた伸は、魔人の逃亡に驚きの声をあげた。
「逃げ出さないように魔闘組合の魔術師たちが配備されていたんじゃないのか?」
魔人のモグラ男最大の武器である爪は、伸が腕ごと斬り飛ばした。
そのうえで、魔力封じの枷も装着していたはず。
魔力も使えないその状態なら、もしもモグラ男が暴れたとしても魔闘組合の魔術師たちですぐに制圧できるはずだ。
「その通りよ。でも予想外のことが起きたの……」
「予想外?」
伸の問いに頷き、綾愛はバツが悪そうに呟く。
柊家から皇都の担当者へ受け渡したので、そこから先のことはよく分からない。
綾愛もこの情報は柊家の人間から聞いた話だ。
「護送中にもう1体同種の魔人が出現したそうよ」
「もう1体だと……」
綾愛の説明を受けて、伸は言葉を失う。
護送中を狙ってもう1体現れるなんて、誰も想像していなかったことだろう。
魔人がどのようにして誕生しているのか分からないが、1体誕生することすら滅多になく、2体も誕生しているなんて聞いたことがない。
魔人の護送を魔人に阻止されるなんて、誰も想像していなかったことだろう。
「証言によると、その魔人たちは兄弟という話らしいわ」
事件が起きて、早々に近隣の魔闘組合支部から魔術師たちが派遣された。
駆け付けた者たちによると、護送に従事していた者たちは全員死亡。
辛うじて息の合った運転手の男は、残りの力を振り絞って証言をしてくれた。
彼の死際の証言によると、魔人の2体は兄や弟という言葉を話していたことから、兄弟であるということが分かった。
「……それで? その魔人たちはどこへ行ったんだ?」
逃げられてしまったのは分かったが、問題なのはその魔人の行方だ。
せめて行方が分かっていれば、そこへ包囲網をかければいい。
そう思って問いかけたのだが、綾愛の表情は暗い。
「分からないわ。どこへ逃げたのか見つかっていない状況よ」
「……最悪だな」
綾愛から返ってきた答えに、伸は思わず天を仰いだ。
逃げたのがモグラの魔人だということも良くなかった。
彼らの能力から考えると、地中へ逃げることも可能だ。
地中深くに隠れられたら、伸でも広範囲の捜索は難しい。
相当な人数で捜索に当たらないと、国中どこに出てもおかしくない状況になってしまう。
「でも、魔闘組合の魔術師によってすぐに緊急配備をかけたから、官林地区と八郷地区のどちらかに逃げたのは間違いないわ」
魔人が逃げ出したのだから、当然すぐさま捜索に入った。
緊急配備により、検問のように探知している。
余裕を持って広範囲を探知しているが、その探知に魔人のような膨大な魔力を持つ者が引っかかったという話は出ていないそうだ。
それにより、魔人たちがいるのは八郷地区の西、もしくは官林地区の東のどこかに潜伏しているということだ。
「両地区は厳戒態勢がとられることになったわ。特に皇都はこの国の中枢があるから、多くの魔闘組合員が配備されているそうよ」
「だろうな……」
国家の象徴たる天皇陛下の住まう皇都。
そのため、官林地区は当然のようにこの国で1番発展している地区だ。
他の地区以上に警戒を高めるのは当たり前のことだろう。
「八郷地区ってなると、また戦うことになるかもしれないのか……」
隣の八郷地区とは山を隔てているため、東側は緑が残っている。
しかし、それもたいした大きさではないため、魔人たちが隠れるのは難しいだろう。
それに、両腕を斬り飛ばした伸のことを狙ってくる可能性もあるため、逃げるなら八郷地区の方が高い気がする。
「面倒だな……」
八郷地区にいるとなると、モグラ男とまた戦うことになるかもしれない。
柊家の当主の俊夫でもいい勝負するだろうが、自分が戦う方が確実に勝てるだろう。
伸はなんとなく気が重くなりつつ、再戦する可能性が高いことを頭に入れていた。
◆◆◆◆◆
「……という訳で、鷹藤家の方に動いていただけないかと……」
「なるほど……」
伸が綾愛に今回の説明を受けている時、皇都にある藤代家には客人が来ていた。
せっかく捕縛した魔人に逃亡されるなんて、魔闘組合の大失態だ。
それを帳消しにできるとは思わないが、何としても汚名を濯ぎたい。
そのためには、魔術師として最大の名家に協力を望むのが一番と判断したのか、魔闘組合の本部のトップである園橋は藤代家へと足を運んでいた。
そして、逃亡の経緯、魔人の特徴や逃走範囲などの説明し、鷹藤家の当主である康義の顔色を窺う。
「魔人が2体も出るなんて、たしかに誰も考えもしなかったこと。仕方がないとしか言いようがないですな……」
「面目ない……」
報告を受けた康義は、魔闘組合の顔を立てるためか、魔人に逃げられたことを咎めるようなことはしない。
しかし、その方が情けなく感じ、魔闘組合の男は頭を下げた。
「この国のことを考えれば当然協力いたしましょう」
「おぉ! ありがとうございます! 鷹藤殿!」
鷹藤の協力が得られることが決まり、園橋は頭を下げて感謝を述べる
そして、そのことを報告するためか、それともいつまでも居るのがためらわれたのか、そそくさと鷹藤家から退散していったのだった。
「柊家が捕まえられたのだ。我々でも不可能ではない!!」
「その通りだ!!」
その日の夜、鷹藤家には親族の面々が集められていた。
そして、魔人討伐に向けての話し合いがもたれることになった。
参戦する者の自薦を求めると、多くの者たちが手を上げて希望を示してきた。
中には、魔人の捕縛をした柊家の株が上がっているのが気に入らないらしく、今回のことで鷹藤家こそ大和皇国でトップだということを示したいようだ。
「おじい様! 俺も参加させていただけないでしょうか?」
「何を言っているんだ! お前はまだ高校生だ。ダメに決まっているだろ!」
「魔物との戦闘は何度もおこなっています!」
室内が魔人討伐に盛り上がる中、1人の少年が参戦に手を上げた。
伸や綾愛と同い年の文康だ。
息子の突然の発言に、父の康則は声を荒らげる。
しかし、父に咎められても文康は止まらない。
これまでの魔物退治で、一度として苦戦したことがなかった。
それが、無駄に文康の自信を膨大させる要因となっているのだろう。
周囲から天才扱いされて、少々天狗になっているようだ。
「それは……」
「いいだろう……」
「っ!? 父さん!」
「本当ですか!?」
たしかに父である自分から見ても、文康は高校生にしては強い。
魔物との訓練をもう何度かおこなっている。
父である自分を抜き、祖父である康義にまで届くかもしれないといわれるだけはある。
しかし、それでも魔人になったら話は別だ。
自分に及ばない人間が魔人と戦おうなんて、自殺行為でしかない。
そのため、康則は文康を止めようとしたのだが、それを父の康義に遮られた。
文康は祖父からの許可が得られて、嬉しそうに声をあげた。
「その代わり魔人と戦うようなことだけはしないことが条件だ。お前に才があるといっても、康則の言うように所詮は高校生だ。魔人に通用する程ではない」
「分かりました……」
文康は参戦できると知って喜んだが、すぐにその喜びが沈むことになった。
魔人と戦うにしても、自分はその周りに出るであろう魔物の相手のみで、魔人との直接戦闘は許可されなかった。
祖父から半人前扱いされて納得いかないのか、文則は渋々頷いたのだった。
護送中の魔人の逃亡。
そのことは、すぐさま大和皇国中に知れ渡った。
平日のため、伸に伝わったのはその日の放課後だった。
綾愛によっていつもの料亭に呼ばれた伸は、魔人の逃亡に驚きの声をあげた。
「逃げ出さないように魔闘組合の魔術師たちが配備されていたんじゃないのか?」
魔人のモグラ男最大の武器である爪は、伸が腕ごと斬り飛ばした。
そのうえで、魔力封じの枷も装着していたはず。
魔力も使えないその状態なら、もしもモグラ男が暴れたとしても魔闘組合の魔術師たちですぐに制圧できるはずだ。
「その通りよ。でも予想外のことが起きたの……」
「予想外?」
伸の問いに頷き、綾愛はバツが悪そうに呟く。
柊家から皇都の担当者へ受け渡したので、そこから先のことはよく分からない。
綾愛もこの情報は柊家の人間から聞いた話だ。
「護送中にもう1体同種の魔人が出現したそうよ」
「もう1体だと……」
綾愛の説明を受けて、伸は言葉を失う。
護送中を狙ってもう1体現れるなんて、誰も想像していなかったことだろう。
魔人がどのようにして誕生しているのか分からないが、1体誕生することすら滅多になく、2体も誕生しているなんて聞いたことがない。
魔人の護送を魔人に阻止されるなんて、誰も想像していなかったことだろう。
「証言によると、その魔人たちは兄弟という話らしいわ」
事件が起きて、早々に近隣の魔闘組合支部から魔術師たちが派遣された。
駆け付けた者たちによると、護送に従事していた者たちは全員死亡。
辛うじて息の合った運転手の男は、残りの力を振り絞って証言をしてくれた。
彼の死際の証言によると、魔人の2体は兄や弟という言葉を話していたことから、兄弟であるということが分かった。
「……それで? その魔人たちはどこへ行ったんだ?」
逃げられてしまったのは分かったが、問題なのはその魔人の行方だ。
せめて行方が分かっていれば、そこへ包囲網をかければいい。
そう思って問いかけたのだが、綾愛の表情は暗い。
「分からないわ。どこへ逃げたのか見つかっていない状況よ」
「……最悪だな」
綾愛から返ってきた答えに、伸は思わず天を仰いだ。
逃げたのがモグラの魔人だということも良くなかった。
彼らの能力から考えると、地中へ逃げることも可能だ。
地中深くに隠れられたら、伸でも広範囲の捜索は難しい。
相当な人数で捜索に当たらないと、国中どこに出てもおかしくない状況になってしまう。
「でも、魔闘組合の魔術師によってすぐに緊急配備をかけたから、官林地区と八郷地区のどちらかに逃げたのは間違いないわ」
魔人が逃げ出したのだから、当然すぐさま捜索に入った。
緊急配備により、検問のように探知している。
余裕を持って広範囲を探知しているが、その探知に魔人のような膨大な魔力を持つ者が引っかかったという話は出ていないそうだ。
それにより、魔人たちがいるのは八郷地区の西、もしくは官林地区の東のどこかに潜伏しているということだ。
「両地区は厳戒態勢がとられることになったわ。特に皇都はこの国の中枢があるから、多くの魔闘組合員が配備されているそうよ」
「だろうな……」
国家の象徴たる天皇陛下の住まう皇都。
そのため、官林地区は当然のようにこの国で1番発展している地区だ。
他の地区以上に警戒を高めるのは当たり前のことだろう。
「八郷地区ってなると、また戦うことになるかもしれないのか……」
隣の八郷地区とは山を隔てているため、東側は緑が残っている。
しかし、それもたいした大きさではないため、魔人たちが隠れるのは難しいだろう。
それに、両腕を斬り飛ばした伸のことを狙ってくる可能性もあるため、逃げるなら八郷地区の方が高い気がする。
「面倒だな……」
八郷地区にいるとなると、モグラ男とまた戦うことになるかもしれない。
柊家の当主の俊夫でもいい勝負するだろうが、自分が戦う方が確実に勝てるだろう。
伸はなんとなく気が重くなりつつ、再戦する可能性が高いことを頭に入れていた。
◆◆◆◆◆
「……という訳で、鷹藤家の方に動いていただけないかと……」
「なるほど……」
伸が綾愛に今回の説明を受けている時、皇都にある藤代家には客人が来ていた。
せっかく捕縛した魔人に逃亡されるなんて、魔闘組合の大失態だ。
それを帳消しにできるとは思わないが、何としても汚名を濯ぎたい。
そのためには、魔術師として最大の名家に協力を望むのが一番と判断したのか、魔闘組合の本部のトップである園橋は藤代家へと足を運んでいた。
そして、逃亡の経緯、魔人の特徴や逃走範囲などの説明し、鷹藤家の当主である康義の顔色を窺う。
「魔人が2体も出るなんて、たしかに誰も考えもしなかったこと。仕方がないとしか言いようがないですな……」
「面目ない……」
報告を受けた康義は、魔闘組合の顔を立てるためか、魔人に逃げられたことを咎めるようなことはしない。
しかし、その方が情けなく感じ、魔闘組合の男は頭を下げた。
「この国のことを考えれば当然協力いたしましょう」
「おぉ! ありがとうございます! 鷹藤殿!」
鷹藤の協力が得られることが決まり、園橋は頭を下げて感謝を述べる
そして、そのことを報告するためか、それともいつまでも居るのがためらわれたのか、そそくさと鷹藤家から退散していったのだった。
「柊家が捕まえられたのだ。我々でも不可能ではない!!」
「その通りだ!!」
その日の夜、鷹藤家には親族の面々が集められていた。
そして、魔人討伐に向けての話し合いがもたれることになった。
参戦する者の自薦を求めると、多くの者たちが手を上げて希望を示してきた。
中には、魔人の捕縛をした柊家の株が上がっているのが気に入らないらしく、今回のことで鷹藤家こそ大和皇国でトップだということを示したいようだ。
「おじい様! 俺も参加させていただけないでしょうか?」
「何を言っているんだ! お前はまだ高校生だ。ダメに決まっているだろ!」
「魔物との戦闘は何度もおこなっています!」
室内が魔人討伐に盛り上がる中、1人の少年が参戦に手を上げた。
伸や綾愛と同い年の文康だ。
息子の突然の発言に、父の康則は声を荒らげる。
しかし、父に咎められても文康は止まらない。
これまでの魔物退治で、一度として苦戦したことがなかった。
それが、無駄に文康の自信を膨大させる要因となっているのだろう。
周囲から天才扱いされて、少々天狗になっているようだ。
「それは……」
「いいだろう……」
「っ!? 父さん!」
「本当ですか!?」
たしかに父である自分から見ても、文康は高校生にしては強い。
魔物との訓練をもう何度かおこなっている。
父である自分を抜き、祖父である康義にまで届くかもしれないといわれるだけはある。
しかし、それでも魔人になったら話は別だ。
自分に及ばない人間が魔人と戦おうなんて、自殺行為でしかない。
そのため、康則は文康を止めようとしたのだが、それを父の康義に遮られた。
文康は祖父からの許可が得られて、嬉しそうに声をあげた。
「その代わり魔人と戦うようなことだけはしないことが条件だ。お前に才があるといっても、康則の言うように所詮は高校生だ。魔人に通用する程ではない」
「分かりました……」
文康は参戦できると知って喜んだが、すぐにその喜びが沈むことになった。
魔人と戦うにしても、自分はその周りに出るであろう魔物の相手のみで、魔人との直接戦闘は許可されなかった。
祖父から半人前扱いされて納得いかないのか、文則は渋々頷いたのだった。
1
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる