368 / 375
第14章
第368話
しおりを挟む
「ハッ!!」
「っ!?」
玄武は鎚を地面に打ち付ける。
何が目的なのか分からず、ケイは首を傾げた。
「フンッ!!」
どうやら玄武の狙いは弾を求めたらしい。
地面を打ちつけてできた瓦礫の石に魔力を流し、自分の周囲に浮かばせた。
そして、その石をケイに向かって飛ばして来た。
「ハッ!!」
数が多いが、躱せない速度ではない。
飛んできた石弾を、ケイはステップを踏んで回避する。
「っ!!」
ケイが石弾攻撃を躱し終えて玄武のいた方へ視線をやると、その姿はいつの間にか消えていた。
“ズッ!!”
「右か!?」
どこに行ったのか探そうとしたところで、ケイはその場から跳び退く。
玄武が右から迫っていたのを感じ取ったからだ。
さっきまでケイがいた場所を、鎚が通り過ぎる。
躱しはしたが、その風圧だけで吹き飛ばされそうだ。
「このっ!!」
「フンッ!!」
攻撃を躱したケイは、後退しながら銃を向けて魔力弾を発射する。
しかし、不十分な体制からの速射のため、魔力弾の威力は低く、玄武は鎧で苦も無く弾いた。
「そういう戦い方か……」
ここまでのやり取りで、ケイは玄武の得意な戦法を理解した、
玄武の戦法は、土魔法と闇魔法を使った戦闘スタイルのようだ。
あの鎚による攻撃力を見ると、どうしたって接近戦は避けたくなる。
ならば距離をとっての攻撃となると、石弾の攻撃を受け、その石弾に集中していると影移動により距離を詰められて鎚攻撃を受けるというパターンのようだ。
「攻撃は何とかなるけど……」
戦闘スタイルを理解したはいいが、問題点があった。
玄武の攻撃は、ケイなら躱すか防ぐことができる。
しかし、問題は玄武の防御力だ。
生半可な攻撃は鎧を使って防がれてしまう。
鎧を付けていない顔や首や手足の関節部分に攻撃を与えるには、ある程度の接近と集中力がいる。
あまり近づきすぎるとあの鎚攻撃が怖い。
かと言って距離をとって威力のある攻撃をしようにも、影移動を使って魔力を溜めている時間を与えてくれないだろう。
“チラッ!”
お互いの攻撃が通用しない持久戦。
それならそれで別に構わないと、ケイは一瞬キュウとクウのいる方に視線を向けた。
「あの従魔たちに核を破壊させようとしても無駄だぞ」
「っ!!」
玄武の言葉に、ケイは僅かに眉を動かす。
「なんだ、気付いていたのか?」
「当たり前だ。俺を核から離そうと動いていたからな」
ケイの目的は玄武を倒すことではない。
このダンジョンの核を破壊して、封印されている魔王に供給される魔力を絶つのが目的だ。
そのため、守護者である玄武を核から離し、その隙にキュウやクウに破壊させてしまえばいい。
そうすれば、たいした苦も無くダンジョンの攻略が完了するからだ。
しかし、どうやら玄武には狙いが読まれていたらしく、ケイはつまらなそうに声を漏らした。
「今頃お前の従魔は、我の配下に襲われているだろう」
「あっそ……」
狙いがバレているならもう気にしない。
ケイは堂々とキュウたちの方へ視線を向けた。
すると、たしかに玄武の言うように、キュウとクウが亀や蛇の魔物を戦っているのが見えた。
「うちの従魔が押しているけど?」
もしものことを考えると心配になり、ケイはキュウとクウの様子を窺う。
しかし、よく見てみると、キュウとクウが魔物の方を押していたため安堵する。
あの状況なら、魔物を倒して核の破壊に移れるかもしれない。
「何匹倒しても無駄だ。我を倒さない限り魔物は何度も出現し続ける」
「なるほど……」
玄武の焦りを誘うために問いかけたのだが、全く意味を成さなかった。
ケイは答えに納得し、心の中で「無限湧きかよ!」とツッコミを入れていた。
前世のゲームでも、プレイヤーに楽をさせないための処置がされているものだ。
それと同様に、きちんと対応策を用意されていたようだ。
「なら、お前を倒すしかないか……」
キュウとクウに核の破壊を期待するのが難しいことは分かった。
なので、ケイは玄武を倒すことに考えを変えることにした。
「フンッ! 我の防御を突破できるというのか?」
「やってやるさ!」
たしかに、玄武の防御力は強力だ。
怪我を負わせるにも、顔・首、手足の関節部分に僅かしか与えられていない。
しかし、何度傷つけても回復する魔王を相手にする訳ではない。
あの強固な鎧を突破すれば何とかなるはずだ。
玄武の挑発に対し、ケイは笑みを浮かべて返答した。
「ならばやってみろ!!」
「っと!!」
話している最中、玄武が指を僅かに動かす。
それにより、ケイの背後から石弾が飛んできた。
躱された石弾を、引き戻すようにして攻撃してきたのだろう。
不意の一撃に驚きつつも、ケイはそれを首を倒して回避した。
「っ!!」
「ハッ!!」
背後からの攻撃に意識を向け、それと同時にケイへと襲い掛かった。
どうやら、ケイと話している間にこの機会を狙っていたようだ。
「ハッ! 自分から寄って来てくれるなんてありがたい」
「うっ!!」
玄武の鎚が迫るなか、ケイは待ってましたとばかりに笑みを浮かべる。
すると、鎚がケイに当たる直前に地面が隆起した。
隆起した土の手に殴られ、玄武は空中へと打ち上げられた。
「土魔法はお前の専売特許じゃないんだよ!」
「だから何だ? ダメージなど受けていない」
玄武が話している間に企んでいたように、ケイも同じく企んでいた。
気付かれないように足の裏から地面に魔力を流し、いつでも魔法が発動できる状態にしていた。
玄武の企みを利用するためだ。
企みは見事に上手くいき、ケイは玄武に一泡吹かせてやった。
攻撃が当たらず、上空高く打ち上げられたことには驚いたが、所詮それだけのこと。
してやったりの顔をしているケイに、玄武はだからどうしたといった感じだ。
「お前は空中じゃたいしたことできないだろ? 俺はそれだけの時間が欲しかったんだよ!」
空中にいる状況では影移動はできない。
魔力を足場にして戻ってくるにしても、落ちてくるまでの間ケイは魔力を溜め込む時間が稼げる。
「ハァーッ!!」
玄武を倒すためには、もっと強力な攻撃力が必要。
そう考えたケイは、身に纏う魔力を一気に増やした。
「……そんなので動けるのか?」
魔力を足場にして蹴り、勢いよく地上に戻って来た玄武。
その間に魔力を高めたケイを見て、疑問の言葉を投げかける。
たしかに大量の魔力による魔闘術で、戦闘力が上がっているかもしれないが、とてもコントロールできる量の魔力ではないからだ。
「動けるさ。俺はエルフだからな……」
「っっっ!!」
玄武の質問に答えを返すと、ケイはその姿を消したのだった。
「っ!?」
玄武は鎚を地面に打ち付ける。
何が目的なのか分からず、ケイは首を傾げた。
「フンッ!!」
どうやら玄武の狙いは弾を求めたらしい。
地面を打ちつけてできた瓦礫の石に魔力を流し、自分の周囲に浮かばせた。
そして、その石をケイに向かって飛ばして来た。
「ハッ!!」
数が多いが、躱せない速度ではない。
飛んできた石弾を、ケイはステップを踏んで回避する。
「っ!!」
ケイが石弾攻撃を躱し終えて玄武のいた方へ視線をやると、その姿はいつの間にか消えていた。
“ズッ!!”
「右か!?」
どこに行ったのか探そうとしたところで、ケイはその場から跳び退く。
玄武が右から迫っていたのを感じ取ったからだ。
さっきまでケイがいた場所を、鎚が通り過ぎる。
躱しはしたが、その風圧だけで吹き飛ばされそうだ。
「このっ!!」
「フンッ!!」
攻撃を躱したケイは、後退しながら銃を向けて魔力弾を発射する。
しかし、不十分な体制からの速射のため、魔力弾の威力は低く、玄武は鎧で苦も無く弾いた。
「そういう戦い方か……」
ここまでのやり取りで、ケイは玄武の得意な戦法を理解した、
玄武の戦法は、土魔法と闇魔法を使った戦闘スタイルのようだ。
あの鎚による攻撃力を見ると、どうしたって接近戦は避けたくなる。
ならば距離をとっての攻撃となると、石弾の攻撃を受け、その石弾に集中していると影移動により距離を詰められて鎚攻撃を受けるというパターンのようだ。
「攻撃は何とかなるけど……」
戦闘スタイルを理解したはいいが、問題点があった。
玄武の攻撃は、ケイなら躱すか防ぐことができる。
しかし、問題は玄武の防御力だ。
生半可な攻撃は鎧を使って防がれてしまう。
鎧を付けていない顔や首や手足の関節部分に攻撃を与えるには、ある程度の接近と集中力がいる。
あまり近づきすぎるとあの鎚攻撃が怖い。
かと言って距離をとって威力のある攻撃をしようにも、影移動を使って魔力を溜めている時間を与えてくれないだろう。
“チラッ!”
お互いの攻撃が通用しない持久戦。
それならそれで別に構わないと、ケイは一瞬キュウとクウのいる方に視線を向けた。
「あの従魔たちに核を破壊させようとしても無駄だぞ」
「っ!!」
玄武の言葉に、ケイは僅かに眉を動かす。
「なんだ、気付いていたのか?」
「当たり前だ。俺を核から離そうと動いていたからな」
ケイの目的は玄武を倒すことではない。
このダンジョンの核を破壊して、封印されている魔王に供給される魔力を絶つのが目的だ。
そのため、守護者である玄武を核から離し、その隙にキュウやクウに破壊させてしまえばいい。
そうすれば、たいした苦も無くダンジョンの攻略が完了するからだ。
しかし、どうやら玄武には狙いが読まれていたらしく、ケイはつまらなそうに声を漏らした。
「今頃お前の従魔は、我の配下に襲われているだろう」
「あっそ……」
狙いがバレているならもう気にしない。
ケイは堂々とキュウたちの方へ視線を向けた。
すると、たしかに玄武の言うように、キュウとクウが亀や蛇の魔物を戦っているのが見えた。
「うちの従魔が押しているけど?」
もしものことを考えると心配になり、ケイはキュウとクウの様子を窺う。
しかし、よく見てみると、キュウとクウが魔物の方を押していたため安堵する。
あの状況なら、魔物を倒して核の破壊に移れるかもしれない。
「何匹倒しても無駄だ。我を倒さない限り魔物は何度も出現し続ける」
「なるほど……」
玄武の焦りを誘うために問いかけたのだが、全く意味を成さなかった。
ケイは答えに納得し、心の中で「無限湧きかよ!」とツッコミを入れていた。
前世のゲームでも、プレイヤーに楽をさせないための処置がされているものだ。
それと同様に、きちんと対応策を用意されていたようだ。
「なら、お前を倒すしかないか……」
キュウとクウに核の破壊を期待するのが難しいことは分かった。
なので、ケイは玄武を倒すことに考えを変えることにした。
「フンッ! 我の防御を突破できるというのか?」
「やってやるさ!」
たしかに、玄武の防御力は強力だ。
怪我を負わせるにも、顔・首、手足の関節部分に僅かしか与えられていない。
しかし、何度傷つけても回復する魔王を相手にする訳ではない。
あの強固な鎧を突破すれば何とかなるはずだ。
玄武の挑発に対し、ケイは笑みを浮かべて返答した。
「ならばやってみろ!!」
「っと!!」
話している最中、玄武が指を僅かに動かす。
それにより、ケイの背後から石弾が飛んできた。
躱された石弾を、引き戻すようにして攻撃してきたのだろう。
不意の一撃に驚きつつも、ケイはそれを首を倒して回避した。
「っ!!」
「ハッ!!」
背後からの攻撃に意識を向け、それと同時にケイへと襲い掛かった。
どうやら、ケイと話している間にこの機会を狙っていたようだ。
「ハッ! 自分から寄って来てくれるなんてありがたい」
「うっ!!」
玄武の鎚が迫るなか、ケイは待ってましたとばかりに笑みを浮かべる。
すると、鎚がケイに当たる直前に地面が隆起した。
隆起した土の手に殴られ、玄武は空中へと打ち上げられた。
「土魔法はお前の専売特許じゃないんだよ!」
「だから何だ? ダメージなど受けていない」
玄武が話している間に企んでいたように、ケイも同じく企んでいた。
気付かれないように足の裏から地面に魔力を流し、いつでも魔法が発動できる状態にしていた。
玄武の企みを利用するためだ。
企みは見事に上手くいき、ケイは玄武に一泡吹かせてやった。
攻撃が当たらず、上空高く打ち上げられたことには驚いたが、所詮それだけのこと。
してやったりの顔をしているケイに、玄武はだからどうしたといった感じだ。
「お前は空中じゃたいしたことできないだろ? 俺はそれだけの時間が欲しかったんだよ!」
空中にいる状況では影移動はできない。
魔力を足場にして戻ってくるにしても、落ちてくるまでの間ケイは魔力を溜め込む時間が稼げる。
「ハァーッ!!」
玄武を倒すためには、もっと強力な攻撃力が必要。
そう考えたケイは、身に纏う魔力を一気に増やした。
「……そんなので動けるのか?」
魔力を足場にして蹴り、勢いよく地上に戻って来た玄武。
その間に魔力を高めたケイを見て、疑問の言葉を投げかける。
たしかに大量の魔力による魔闘術で、戦闘力が上がっているかもしれないが、とてもコントロールできる量の魔力ではないからだ。
「動けるさ。俺はエルフだからな……」
「っっっ!!」
玄武の質問に答えを返すと、ケイはその姿を消したのだった。
0
お気に入りに追加
635
あなたにおすすめの小説
強制無人島生活
デンヒロ
ファンタジー
主人公の名前は高松 真。
修学旅行中に乗っていたクルーズ船が事故に遭い、
救命いかだで脱出するも無人島に漂着してしまう。
更に一緒に流れ着いた者たちに追放された挙げ句に取り残されてしまった。
だが、助けた女の子たちと共に無人島でスローライフな日々を過ごすことに……
果たして彼は無事に日本へ帰ることができるのか?
注意
この作品は作者のモチベーション維持のために少しずつ投稿します。
1話あたり300~1000文字くらいです。
ご了承のほどよろしくお願いします。
虐げられ続け、名前さえ無い少女は王太子に拾われる
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】以前の小説をリメイクして新しい小説として投稿しています。
名前も付けられずに公爵家の屋敷の埃の被った図書室の中で育った元聖国の王女は虐待で傷だらけで魔物の居る森に捨てられ、王太子に拾われて宰相の養女となり、王国の聖女と呼ばれ、波乱万丈の人生をおくるが王太子妃になり幸せになる。
ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~
楠富 つかさ
ファンタジー
地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。
そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。
できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!!
第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
RISE!~男装少女の異世界成り上がり譚~
た~にゃん
ファンタジー
「俺にしろよ。俺ならアンタに……特大の幸せと金持ちの老後をやるからよ…!」
私――いや俺は、こうして辺境のド田舎貧乏代官の息子サイラスになった。
性別を偽り、代官の息子となった少女。『魔の森』の秘密を胸に周囲の目を欺き、王国の搾取、戦争、さまざまな危機を知恵と機転で乗り越えながら、辺境のウィリス村を一国へとのしあげてゆくが……え?ここはゲームの世界で自分はラスボス?突然降りかかる破滅フラグ。運命にも逆境にもめげず、ペンが剣より強い国をつくることはできるのか?!
武闘派ヒーロー、巨乳ライバル令嬢、愉快なキノコ、スペック高すぎる村人他、ぶっ飛びヒロイン(※悪役)やお馬鹿な王子様など定番キャラも登場!
◇毎日一話ずつ更新します!
◇ヒーロー登場は、第27話(少年期編)からです。
◇登場する詩篇は、すべて作者の翻訳・解釈によるものです。
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる