229 / 375
第10章
第229話
しおりを挟む
「でかい!」
松風が言ったことを確認するため、ケイは比佐丸と共に美稲の町の外に出た。
すると、外に出た瞬間に松風が言っていた魔物だと分かるような、巨大な蛇が町へと迫って来ていた。
その大きさに驚いたケイは、思わず声を出してしまう。
「でかいなんて生易しい話じゃないだろ?」
蛇の姿を見た善貞の方は、あまりの恐ろしさに膝が笑っている。
「だから来なくていいって言ったんだよ」
訓練である強制的な魔力操作によって気を失い、肉体はかなりの疲労を感じているはずなのに、魔闘術を辛うじて使えるようになっただけで、強くなったと勘違いしたのか、善貞はケイが止めるのを聞かずについて来てしまった。
戦力としては全然役に立つとは思わなかったため、ケイは町民の避難を手伝うように言ったのだが、聞かなかった事の後悔を今更しているようだ。
「今からでも遅くないから、お前は戻れ!」
「わ、分かった……」
自分でも役に立たないと気付いたのか、ケイの忠告に善貞は素直に従った。
そして、蛇に背中を向けて町の中へと戻っていったのだった。
「これで安心して戦えるな……」
今この場に善貞にいられると、守りながら戦わなくてはならなくなる。
申し訳ないが、ケイからしたら八坂の人間とは深い中ではない。
美花の遠縁である善貞に死なれるのは困るが、八坂の者が数人やられようと、ケイからしたら何とも思わない。
そのため、善貞が安全な場所に避難してくれていれば気にしないで戦えそうだ。
「松風さん! もっと人を増やせないのか?」
「無理です。町民の避難に出張っています!」
巨大蛇は、どういう訳だか美稲の町をターゲットにしているようだ。
その巨体ゆえなのか、動きは遅く町に到着するのにはまだ時間がかかりそうだ。
そのため、人を増やして戦えば被害も少なくなるだろうと考えて、ケイは松風に尋ねたのだが、どうやら町民たちの避難に多くの人員を割いたらしく、蛇に対抗しようとしている者たちは少数しかいないようだ。
『それにしても、どういうことだ?』
迫り来る蛇を見て、ケイは疑問に感じる。
移動によってなぎ倒した樹々によって、蛇はケイたちが通って来た山の方から来ているようだ。
しかし、そうなるとおかしいと言わざるを得ない。
あれほどの大きさの魔物ならば、ケイの探知の範囲に入っていたはずだ。
もちろん、ケイの探知の範囲から外れていたというか可能性もあるが、むしろその可能性の方が低い気がする。
そうなると、考えられるのは、ケイたちが通った後の数日で出現したのかもしれない。
だが、それもおかしな考えだ。
たった数日であのような魔物が出現するとは考えにくい。
魔物が出現するには魔素が集まって魔石となり、それを核として出現する。
その魔素の濃度が濃ければ濃い程、強力な魔物が突然変異的に出現する場合がある。
その可能性はかなり低いが、ありえないことではない。
しかし、その場合何かしらの原因となる現象が起きることが多い。
『でも、地震や噴火があった訳でもないし……』
魔物の突然変異が出現する原因には色々あるが、大体が天災による所が多い。
地震によって地面に裂け目が生まれて噴出したり、火山の噴火によって噴き出したりした魔素の集束による原因が確定的だ。
しかし、ケイが山を越えてくるときに、地震も噴火も起きてなどいなかった。
そうなると、どうやってあの蛇が生まれたのか分からない。
「考えても埒が明かないか……」
偶然にしてはおかしいが、それを考えていても答えが出てこない。
その間にも蛇は迫て来ている。
これ以上松へ近付かせるわけにはいかないので、ケイは蛇への攻撃を開始することにしたのだった。
「ヌンッ!!」
「キシャーーー!!」
魔闘術を発動し、気合いと共に斬りつけた攻撃によって、蛇の体に傷が入り血が噴き出る。
「おぉっ! 流石八坂様!」
『へぇ~』
蛇に傷を負わしたのは、美稲の町の領主である八坂だ。
誰よりも先に敵へと向かう姿勢と、見ただけで分かるほど堅い外皮に覆われた蛇の体に傷を付けるほどの一撃に、八坂の強さが垣間見える。
参戦した部下たちが歓声をあげるのも頷けるといったところだ。
『でも、あの程度の傷じゃ……』
喜ぶのは少し早い。
たしかに傷を付けたことは素晴らしい。
しかし、蛇の巨体を考えると、針が刺さったくらいの傷でしかない。
それを考えると、どれだけの回数傷を付けないといけないかわかったものではない。
「シャーーー!!」
「くっ!?」
傷を付けられた蛇は、痛みにイラッと来たのか、八坂へ目を向けた。
そして、何をするのかと思ったら、その目から光線を放って攻撃してきた。
何かしてくると読んでいたのか、八坂は素早く回避行動を行い、その光線を回避することに成功する。
「うわっ!?」「地面が……」
八坂が躱した光線が地面に当たると、その地面が真っ赤に染まった。
光線は相当な熱量だったらしく、その熱で地面がマグマのようになったのだ。
参戦しているの何人かは、その地面の状態を見て気後れしてしまったのか後退りをしている。
「面倒だな……」
参戦したのなら傷を負わせるくらいしろと言いたいが、発動している魔闘術を見る限り、彼らは実力的に今一つと言ったところのようだ。
というより、
「何で遠距離攻撃をしないんだ?」
魔闘術を使っている者が多いのは素晴らしいと思うが、わざわざ巨大な魔物を相手に接近して攻撃するなんて危険でしかない。
それが分かっているのに離れて戦わない所を見ると、日向の人間は接近戦しかできない者ばかりなのかもしれない。
魔力のコントロールはできるが、それを飛ばすということが苦手だということなのだろうか。
何にしても、接近戦だけで倒そうなんて、無茶苦茶過ぎる。
「八坂様!」
「ムッ? ケイ殿か?」
自分の予想を確認するために、ケイは八坂に話しかけた。
「ご助力願えるか?」
「えぇ、それは良いのですが……」
上重との揉め事に関わるのが面倒だと言っていたので、てっきりもう他の町へと移動していたのかと思っていたが、この非常事態にここにいるということは、力を貸してくれるということなのだと思った八坂は、ケイへと問いかける。
それに対し、ケイは日向の剣士の特徴を聞くことにした。
「えぇ、日向の剣士は近距離戦闘が得意な者ばかりです。遠くで戦おうとしても、その距離を詰めてしまえば確実に勝てる。それが剣士が目指すべき正道です」
「………………」
めっちゃ真剣な顔で言っていることから、日向ではそれが普通なのかもしれない。
信じられないと思ったケイは、言葉が出ずに固まってしまった。
そうなると、美花は少し違った。
大陸生まれの日向人だからか、美花は遠距離攻撃も使っていた。
『……美花の親父さんが特別なのか?』
美花は、自分の剣術は父親から教わった物だと言っていた。
だから日向の人間は遠距離攻撃もできると思っていたのだが、どうやらそれが違っていたのかもしれない。
対人戦闘なら、たしかに誰も彼もがかなりの実力だ。
しかし、魔物を相手にする場合、近距離攻撃ばかりでは必ずボロが出てくる。
それが正に今この状況だ。
「八坂様!」
「どうした?」
このままでは戦っている八坂の部下たちが危険すぎる。
どうにかして彼らが被害を受ける前に蛇を倒さなければと、ケイが戦い方を考えていると、永越が慌ててこちらへ向かってきた。
「上重の者たちがこちらへ向かって来ているもようです!」
「何っ!?」
永越に問いかけ、帰ってきた答えに目を見開く。
巨大蛇の討伐の最中だというのに、上重陣は何をしに来たのか分からない。
問題の上乗せに、ケイはどう考えても、嫌な予感しかできなかった。
松風が言ったことを確認するため、ケイは比佐丸と共に美稲の町の外に出た。
すると、外に出た瞬間に松風が言っていた魔物だと分かるような、巨大な蛇が町へと迫って来ていた。
その大きさに驚いたケイは、思わず声を出してしまう。
「でかいなんて生易しい話じゃないだろ?」
蛇の姿を見た善貞の方は、あまりの恐ろしさに膝が笑っている。
「だから来なくていいって言ったんだよ」
訓練である強制的な魔力操作によって気を失い、肉体はかなりの疲労を感じているはずなのに、魔闘術を辛うじて使えるようになっただけで、強くなったと勘違いしたのか、善貞はケイが止めるのを聞かずについて来てしまった。
戦力としては全然役に立つとは思わなかったため、ケイは町民の避難を手伝うように言ったのだが、聞かなかった事の後悔を今更しているようだ。
「今からでも遅くないから、お前は戻れ!」
「わ、分かった……」
自分でも役に立たないと気付いたのか、ケイの忠告に善貞は素直に従った。
そして、蛇に背中を向けて町の中へと戻っていったのだった。
「これで安心して戦えるな……」
今この場に善貞にいられると、守りながら戦わなくてはならなくなる。
申し訳ないが、ケイからしたら八坂の人間とは深い中ではない。
美花の遠縁である善貞に死なれるのは困るが、八坂の者が数人やられようと、ケイからしたら何とも思わない。
そのため、善貞が安全な場所に避難してくれていれば気にしないで戦えそうだ。
「松風さん! もっと人を増やせないのか?」
「無理です。町民の避難に出張っています!」
巨大蛇は、どういう訳だか美稲の町をターゲットにしているようだ。
その巨体ゆえなのか、動きは遅く町に到着するのにはまだ時間がかかりそうだ。
そのため、人を増やして戦えば被害も少なくなるだろうと考えて、ケイは松風に尋ねたのだが、どうやら町民たちの避難に多くの人員を割いたらしく、蛇に対抗しようとしている者たちは少数しかいないようだ。
『それにしても、どういうことだ?』
迫り来る蛇を見て、ケイは疑問に感じる。
移動によってなぎ倒した樹々によって、蛇はケイたちが通って来た山の方から来ているようだ。
しかし、そうなるとおかしいと言わざるを得ない。
あれほどの大きさの魔物ならば、ケイの探知の範囲に入っていたはずだ。
もちろん、ケイの探知の範囲から外れていたというか可能性もあるが、むしろその可能性の方が低い気がする。
そうなると、考えられるのは、ケイたちが通った後の数日で出現したのかもしれない。
だが、それもおかしな考えだ。
たった数日であのような魔物が出現するとは考えにくい。
魔物が出現するには魔素が集まって魔石となり、それを核として出現する。
その魔素の濃度が濃ければ濃い程、強力な魔物が突然変異的に出現する場合がある。
その可能性はかなり低いが、ありえないことではない。
しかし、その場合何かしらの原因となる現象が起きることが多い。
『でも、地震や噴火があった訳でもないし……』
魔物の突然変異が出現する原因には色々あるが、大体が天災による所が多い。
地震によって地面に裂け目が生まれて噴出したり、火山の噴火によって噴き出したりした魔素の集束による原因が確定的だ。
しかし、ケイが山を越えてくるときに、地震も噴火も起きてなどいなかった。
そうなると、どうやってあの蛇が生まれたのか分からない。
「考えても埒が明かないか……」
偶然にしてはおかしいが、それを考えていても答えが出てこない。
その間にも蛇は迫て来ている。
これ以上松へ近付かせるわけにはいかないので、ケイは蛇への攻撃を開始することにしたのだった。
「ヌンッ!!」
「キシャーーー!!」
魔闘術を発動し、気合いと共に斬りつけた攻撃によって、蛇の体に傷が入り血が噴き出る。
「おぉっ! 流石八坂様!」
『へぇ~』
蛇に傷を負わしたのは、美稲の町の領主である八坂だ。
誰よりも先に敵へと向かう姿勢と、見ただけで分かるほど堅い外皮に覆われた蛇の体に傷を付けるほどの一撃に、八坂の強さが垣間見える。
参戦した部下たちが歓声をあげるのも頷けるといったところだ。
『でも、あの程度の傷じゃ……』
喜ぶのは少し早い。
たしかに傷を付けたことは素晴らしい。
しかし、蛇の巨体を考えると、針が刺さったくらいの傷でしかない。
それを考えると、どれだけの回数傷を付けないといけないかわかったものではない。
「シャーーー!!」
「くっ!?」
傷を付けられた蛇は、痛みにイラッと来たのか、八坂へ目を向けた。
そして、何をするのかと思ったら、その目から光線を放って攻撃してきた。
何かしてくると読んでいたのか、八坂は素早く回避行動を行い、その光線を回避することに成功する。
「うわっ!?」「地面が……」
八坂が躱した光線が地面に当たると、その地面が真っ赤に染まった。
光線は相当な熱量だったらしく、その熱で地面がマグマのようになったのだ。
参戦しているの何人かは、その地面の状態を見て気後れしてしまったのか後退りをしている。
「面倒だな……」
参戦したのなら傷を負わせるくらいしろと言いたいが、発動している魔闘術を見る限り、彼らは実力的に今一つと言ったところのようだ。
というより、
「何で遠距離攻撃をしないんだ?」
魔闘術を使っている者が多いのは素晴らしいと思うが、わざわざ巨大な魔物を相手に接近して攻撃するなんて危険でしかない。
それが分かっているのに離れて戦わない所を見ると、日向の人間は接近戦しかできない者ばかりなのかもしれない。
魔力のコントロールはできるが、それを飛ばすということが苦手だということなのだろうか。
何にしても、接近戦だけで倒そうなんて、無茶苦茶過ぎる。
「八坂様!」
「ムッ? ケイ殿か?」
自分の予想を確認するために、ケイは八坂に話しかけた。
「ご助力願えるか?」
「えぇ、それは良いのですが……」
上重との揉め事に関わるのが面倒だと言っていたので、てっきりもう他の町へと移動していたのかと思っていたが、この非常事態にここにいるということは、力を貸してくれるということなのだと思った八坂は、ケイへと問いかける。
それに対し、ケイは日向の剣士の特徴を聞くことにした。
「えぇ、日向の剣士は近距離戦闘が得意な者ばかりです。遠くで戦おうとしても、その距離を詰めてしまえば確実に勝てる。それが剣士が目指すべき正道です」
「………………」
めっちゃ真剣な顔で言っていることから、日向ではそれが普通なのかもしれない。
信じられないと思ったケイは、言葉が出ずに固まってしまった。
そうなると、美花は少し違った。
大陸生まれの日向人だからか、美花は遠距離攻撃も使っていた。
『……美花の親父さんが特別なのか?』
美花は、自分の剣術は父親から教わった物だと言っていた。
だから日向の人間は遠距離攻撃もできると思っていたのだが、どうやらそれが違っていたのかもしれない。
対人戦闘なら、たしかに誰も彼もがかなりの実力だ。
しかし、魔物を相手にする場合、近距離攻撃ばかりでは必ずボロが出てくる。
それが正に今この状況だ。
「八坂様!」
「どうした?」
このままでは戦っている八坂の部下たちが危険すぎる。
どうにかして彼らが被害を受ける前に蛇を倒さなければと、ケイが戦い方を考えていると、永越が慌ててこちらへ向かってきた。
「上重の者たちがこちらへ向かって来ているもようです!」
「何っ!?」
永越に問いかけ、帰ってきた答えに目を見開く。
巨大蛇の討伐の最中だというのに、上重陣は何をしに来たのか分からない。
問題の上乗せに、ケイはどう考えても、嫌な予感しかできなかった。
0
お気に入りに追加
638
あなたにおすすめの小説
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
主人公は高みの見物していたい
ポリ 外丸
ファンタジー
高等魔術学園に入学した主人公の新田伸。彼は大人しく高校生活を送りたいのに、友人たちが問題を持ち込んでくる。嫌々ながら巻き込まれつつ、彼は徹底的に目立たないようにやり過ごそうとする。例え相手が高校最強と呼ばれる人間だろうと、やり過ごす自信が彼にはあった。何故なら、彼こそが世界最強の魔術使いなのだから……。最強の魔術使いの高校生が、平穏な学園生活のために実力を隠しながら、迫り来る問題を解決していく物語。
※主人公はできる限り本気を出さず、ずっと実力を誤魔化し続けます
※小説家になろう、ノベルアップ+、ノベルバ、カクヨムにも投稿しています。
元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-
半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。
器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜
白銀六花
ファンタジー
理科室に描かれた魔法陣。
光を放つ床に目を瞑る器用さんと頑張り屋さん。
目を開いてみればそこは異世界だった!
魔法のある世界で赤ちゃん並みの魔力を持つ二人は武器を作る。
あれ?武器作りって楽しいんじゃない?
武器を作って素手で戦う器用さんと、武器を振るって無双する頑張り屋さんの異世界生活。
なろうでも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる