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第8章
第180話
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「長い間お世話になりました」
「いいえ、こちらこそ長いことお世話になりました」
魔法の指輪をもらった代わりに魔道具開発の協力をすることになったケイだったが、協力している間、少しずつ楽しくなり、いつの間にか長居してしまった。
こんなに長いこといるつもりはなかったのに、いつの間にか1週間経ってしまっていた。
「それにしても、ケイ殿のアドバイスには開発班が驚いておりました」
「そうですか……」
魔道具の開発をおこなっているスペシャリストたちの中にいきなりポンと入れられ、最初のうちケイは何をすればいいか分からなかった。
しかし、作っていた魔道具が、ケイが前世で見たことあるような物と酷似していたため、色々と呟くことができた。
その呟きが開発班のメンバーには思ってもみいないことだったらしく、かなり感謝された。
それ以降は他の魔道具のことを相談されたりして、開発に加わっている感があって、魔道具開発所に行くのが楽しくなっていった。
その間にケイも色々と魔道具開発のことも学べたので、ウィンウィンの関係だったように思える。
「リカルド殿もすいませんでした」
「いや、こちらも武器の強化をして貰っていたので、お互い様です」
ケイが魔道具開発を手伝っている間に、リカルドはリカルドで忙しくしていたようだ。
鍛冶の得意なセベリノと一緒に、武器の強化を図っていたらしい。
リカルドの握力はとんでもなく、柄の部分を強化しておかないとどんな武器もすぐに使えなくなってしまう。
セベリノが作り、リカルドに譲ったハンマーはかなり強固に作り上げてはいるが、念には念を入れて強化しておくことになった。
その時調子に乗って装飾もしようという話になり、強化よりもその装飾の方が時間がかかっていたように思える。
「どうですかな?」
「……前衛的かつ革新的なデザインをしていますね」
出来上がった柄の部分に満足しているのか、リカルドはケイに完成したハンマーの絵の部分をどや顔で見せてきた。
それを見て、ケイはなんて言っていいか迷った。
どうやらリカルドはスカル系が好きなようだ。
柄の部分には所々ドクロの金属が装飾されており、持っているリカルドが何だかイタイ人に見えてしまう。
なので、ケイは褒めているのか貶しているのか分からないような言葉で誤魔化すことにした。
「………………」
美花はそのデザインを見て、何も言えないでいる。
そのどこか遠くを見るような目は、ケイ同様リカルドの武器の装飾に関わらないようにしているのかもしれない。
ケイたちが好き勝手やっている間、美花は城の女性たちから編み物の技術を学んでいた。
この世界のドワーフ女性は、体型は男性同様ずんぐりむっくりした感じをしており、髭は生えていない。
パッと見はポッチャリ系の女性といった感じかもしれない。
ドワーフ族は女性も器用で、服飾に関しては女性がおこなうのが常識になっている。
そんな彼女たちと仲良くなった美花は、編み物に目がいった。
動物の毛皮の服が多いアンヘル島では、毛糸による服などはない。
しかし、カンタルボスとの交易で羊を手に入れようかという話が上がっている。
毛が取れれば服にもでき、羊乳が取れればチーズにできるし、肉も食べられる。
家畜として飼うのも考えても良いのではないだろうか。
ただ、毛糸は作れても、編み物ができる人間が島にはいなかった。
そこに来て、服飾の技術の高いドワーフ女性に会え、美花はすぐに教わることにしたのだった。
「美花さん! またお会いしましょう!」
「はい! カンデラさんもお元気で!」
美花と話しているカンデラとは、セベリノの奥さんの名前だ。
編み物の指導を一番してくれたのも、このカンデラだ。
一緒にいる時間が長かったせいか、美花とはかなり仲良くなっていた。
美花からすると、編み物の師匠と言ってもいい。
「このまま皆様をお見送りしたいところなのですが……」
「んっ?」
「どうしました?」
ケイたちあセベリノに会いに来たのは、これから自分たちの国へ帰ることを言いに来たのが理由だ。
この後、また船に乗って対岸に渡り、来た道を戻りながら途中で転移でもしてしまおうかと考えている。
だが、どうやらセベリノの方にはまだ何か用がある感じだ。
それに対して、リカルドとケイは首を傾げた。
「父の容態が良くなってきており、わざわざ来てもらった2人に挨拶だけでもしたいと言っておりまして……」
「えっ?」
「大丈夫なのですか?」
ケイの言う通り、セベリノの父であり、この国の国王であるマカリオの健康状態が気になる。
元々、マカリオがエルフの生き残りであるケイに会いたがったというのが、ケイたちがドワーフ王国へ訪問する事の発端といってもいい。
しかし、高齢からくる体調不良で会えなくなってしまったが、その分セベリノと仲を深めることができたので文句はない。
容体が良くなってきているとは言っても、完治していない状態で会ってくれるというのは思ってもいなかった。
弱っている姿を、仲が良い国の王とはいえ見せるのはどうかと思うが、ケイとしてもどんな人間かも会ってみたい。
「じゃあ、挨拶だけでもさせてもらおうか……」
「そうですね……」
ケイとは違い、リカルドはマカリオに何度もあったことがある。
ちょっと頑固なところがあるのが困った所だが、仲はいい。
健康状態が良くないというのを最初に聞いた時は、結構気になってはいた。
長話は良くないが、せっかくここに来たのだから挨拶くらいはしておきたい。
そう思い、セベリノの案内によってケイとリカルドは、マカリオの寝室へ向かって行った。
「リカルド、呼んどいてこの様ですまんかったな」
「マカリオ殿、元気そうで何よりだ!」
寝室に入ると、マカリオはベッドの上で上半身を起こした状態でいた。
一国の王を呼び捨ては少々良くないようにも思えるが、マカリオはリカルドの祖父の時代からカンタルボスと関わってきた。
リカルドも友人の孫という所から、どこか自分の孫のようにも思う所がある。
それが分かっているので、誰もそのことを突っ込まないでいる。
マカリオの顔色が良いので、リカルドも安心したように握手を交わす。
「そなたがエルフ族の方か?」
「初めまして、ケイと申します。こちらは妻の美花です」
「どうぞお見知りおきを」
マカリオの問いに対し、ケイは挨拶をして美花を紹介した。
何が気になったのか分からないが、マカリオはなんとなく2人をじっと見たような気がする。
「日向……」
どうやら美花の容姿が気になったようだ。
遠く離れた日向の人間を見たことがなかったのかもしれない。
「…………セベリノ!」
「ハイ!」
美花が気になっていたと思ったら、マカリオはケイの顔をじっと見始めた。
そして、急にセベリノのことを呼んだ。
「すまんが、ケイ殿と2人にしてくれないか?」
「「えっ?」」
マカリオの言葉に、セベリノだけでなくケイも不思議に思う。
流石に病み上がりの人間と、初対面の人間を2人きりにするのはどっちにとっても良くない気がする。
「……分かりました」
短い間だが、ケイがマカリオに危害を加えるとは思えないが、病がケイに移らないかの方が気になる。
だが、ケイも了承したので、セベリノは僅かに渋りながら他の者たちと共に部屋の外へと出て行ったのだった。
「……何か聞きたいことでもあるのですか?」
「えぇ……」
みんなが出たのを確認して、ケイはマカリオに尋ねる。
そして、マカリオはまたケイをじっと見た。
『もしかして、転生者ですか?』
「っ!!」
「いいえ、こちらこそ長いことお世話になりました」
魔法の指輪をもらった代わりに魔道具開発の協力をすることになったケイだったが、協力している間、少しずつ楽しくなり、いつの間にか長居してしまった。
こんなに長いこといるつもりはなかったのに、いつの間にか1週間経ってしまっていた。
「それにしても、ケイ殿のアドバイスには開発班が驚いておりました」
「そうですか……」
魔道具の開発をおこなっているスペシャリストたちの中にいきなりポンと入れられ、最初のうちケイは何をすればいいか分からなかった。
しかし、作っていた魔道具が、ケイが前世で見たことあるような物と酷似していたため、色々と呟くことができた。
その呟きが開発班のメンバーには思ってもみいないことだったらしく、かなり感謝された。
それ以降は他の魔道具のことを相談されたりして、開発に加わっている感があって、魔道具開発所に行くのが楽しくなっていった。
その間にケイも色々と魔道具開発のことも学べたので、ウィンウィンの関係だったように思える。
「リカルド殿もすいませんでした」
「いや、こちらも武器の強化をして貰っていたので、お互い様です」
ケイが魔道具開発を手伝っている間に、リカルドはリカルドで忙しくしていたようだ。
鍛冶の得意なセベリノと一緒に、武器の強化を図っていたらしい。
リカルドの握力はとんでもなく、柄の部分を強化しておかないとどんな武器もすぐに使えなくなってしまう。
セベリノが作り、リカルドに譲ったハンマーはかなり強固に作り上げてはいるが、念には念を入れて強化しておくことになった。
その時調子に乗って装飾もしようという話になり、強化よりもその装飾の方が時間がかかっていたように思える。
「どうですかな?」
「……前衛的かつ革新的なデザインをしていますね」
出来上がった柄の部分に満足しているのか、リカルドはケイに完成したハンマーの絵の部分をどや顔で見せてきた。
それを見て、ケイはなんて言っていいか迷った。
どうやらリカルドはスカル系が好きなようだ。
柄の部分には所々ドクロの金属が装飾されており、持っているリカルドが何だかイタイ人に見えてしまう。
なので、ケイは褒めているのか貶しているのか分からないような言葉で誤魔化すことにした。
「………………」
美花はそのデザインを見て、何も言えないでいる。
そのどこか遠くを見るような目は、ケイ同様リカルドの武器の装飾に関わらないようにしているのかもしれない。
ケイたちが好き勝手やっている間、美花は城の女性たちから編み物の技術を学んでいた。
この世界のドワーフ女性は、体型は男性同様ずんぐりむっくりした感じをしており、髭は生えていない。
パッと見はポッチャリ系の女性といった感じかもしれない。
ドワーフ族は女性も器用で、服飾に関しては女性がおこなうのが常識になっている。
そんな彼女たちと仲良くなった美花は、編み物に目がいった。
動物の毛皮の服が多いアンヘル島では、毛糸による服などはない。
しかし、カンタルボスとの交易で羊を手に入れようかという話が上がっている。
毛が取れれば服にもでき、羊乳が取れればチーズにできるし、肉も食べられる。
家畜として飼うのも考えても良いのではないだろうか。
ただ、毛糸は作れても、編み物ができる人間が島にはいなかった。
そこに来て、服飾の技術の高いドワーフ女性に会え、美花はすぐに教わることにしたのだった。
「美花さん! またお会いしましょう!」
「はい! カンデラさんもお元気で!」
美花と話しているカンデラとは、セベリノの奥さんの名前だ。
編み物の指導を一番してくれたのも、このカンデラだ。
一緒にいる時間が長かったせいか、美花とはかなり仲良くなっていた。
美花からすると、編み物の師匠と言ってもいい。
「このまま皆様をお見送りしたいところなのですが……」
「んっ?」
「どうしました?」
ケイたちあセベリノに会いに来たのは、これから自分たちの国へ帰ることを言いに来たのが理由だ。
この後、また船に乗って対岸に渡り、来た道を戻りながら途中で転移でもしてしまおうかと考えている。
だが、どうやらセベリノの方にはまだ何か用がある感じだ。
それに対して、リカルドとケイは首を傾げた。
「父の容態が良くなってきており、わざわざ来てもらった2人に挨拶だけでもしたいと言っておりまして……」
「えっ?」
「大丈夫なのですか?」
ケイの言う通り、セベリノの父であり、この国の国王であるマカリオの健康状態が気になる。
元々、マカリオがエルフの生き残りであるケイに会いたがったというのが、ケイたちがドワーフ王国へ訪問する事の発端といってもいい。
しかし、高齢からくる体調不良で会えなくなってしまったが、その分セベリノと仲を深めることができたので文句はない。
容体が良くなってきているとは言っても、完治していない状態で会ってくれるというのは思ってもいなかった。
弱っている姿を、仲が良い国の王とはいえ見せるのはどうかと思うが、ケイとしてもどんな人間かも会ってみたい。
「じゃあ、挨拶だけでもさせてもらおうか……」
「そうですね……」
ケイとは違い、リカルドはマカリオに何度もあったことがある。
ちょっと頑固なところがあるのが困った所だが、仲はいい。
健康状態が良くないというのを最初に聞いた時は、結構気になってはいた。
長話は良くないが、せっかくここに来たのだから挨拶くらいはしておきたい。
そう思い、セベリノの案内によってケイとリカルドは、マカリオの寝室へ向かって行った。
「リカルド、呼んどいてこの様ですまんかったな」
「マカリオ殿、元気そうで何よりだ!」
寝室に入ると、マカリオはベッドの上で上半身を起こした状態でいた。
一国の王を呼び捨ては少々良くないようにも思えるが、マカリオはリカルドの祖父の時代からカンタルボスと関わってきた。
リカルドも友人の孫という所から、どこか自分の孫のようにも思う所がある。
それが分かっているので、誰もそのことを突っ込まないでいる。
マカリオの顔色が良いので、リカルドも安心したように握手を交わす。
「そなたがエルフ族の方か?」
「初めまして、ケイと申します。こちらは妻の美花です」
「どうぞお見知りおきを」
マカリオの問いに対し、ケイは挨拶をして美花を紹介した。
何が気になったのか分からないが、マカリオはなんとなく2人をじっと見たような気がする。
「日向……」
どうやら美花の容姿が気になったようだ。
遠く離れた日向の人間を見たことがなかったのかもしれない。
「…………セベリノ!」
「ハイ!」
美花が気になっていたと思ったら、マカリオはケイの顔をじっと見始めた。
そして、急にセベリノのことを呼んだ。
「すまんが、ケイ殿と2人にしてくれないか?」
「「えっ?」」
マカリオの言葉に、セベリノだけでなくケイも不思議に思う。
流石に病み上がりの人間と、初対面の人間を2人きりにするのはどっちにとっても良くない気がする。
「……分かりました」
短い間だが、ケイがマカリオに危害を加えるとは思えないが、病がケイに移らないかの方が気になる。
だが、ケイも了承したので、セベリノは僅かに渋りながら他の者たちと共に部屋の外へと出て行ったのだった。
「……何か聞きたいことでもあるのですか?」
「えぇ……」
みんなが出たのを確認して、ケイはマカリオに尋ねる。
そして、マカリオはまたケイをじっと見た。
『もしかして、転生者ですか?』
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