上 下
129 / 375
第6章

第129話

しおりを挟む
「おぉ!! やはり3人ともボロボロだな?」

 そう言いながらケイたちの姿を見たリカルドは、でかい岩を持ち上げて逃げて行く敵兵の小舟へと放り投げ、更なる恐怖を敵に植え付けようとしていた。
 息子のエリアスとファウストも同じようにし、何隻かの船はその岩が直撃し、敵兵は海に落ちて鎧の重さで溺れて沈んでい行っている。
 リカルドが言うように、ケイは服が血まみれで青い顔、レイナルドは片腕で体中傷だらけ、カルロスは顔面の至るところが腫れてる状況。
 まさにボロボロだ。

「……どうやってここに来れたのですか?」

 小舟の全てが帆船にたどり着き、敵はそのまま船を動かして逃げ出していった。
 それを確認したリカルドたちは、一息ついた後ケイたちへと向かい合った。
 そこで、ケイはまずこのことを聞かずにはいられなかった。
 ある程度は予想がつくが、一応念のためだ。

「美花殿がちょっと無茶をしてくれてな……」

「やっぱり……」

 リカルドたちは、遠く離れたカンタルボス王国の王族。
 王都を出発して、昨日今日でこの島へたどり着くはずがない。
 となれば、考えられるのは転移魔法しかない。
 この島を知っていて、ケイの他に転移魔法が使えるのは今の所妻の美花だけ、しかし、その美花は開戦前に、戦いに参加しない島民を連れて、今朝カンタルボス王都付近へ避難してもらった。
 開戦からもう5時間以上経っているとはいえ、多少魔力が回復したといっても、まだ疲労感が残ったままのはずだ。
 そんな状態で3人も長距離転移させるなんて、明日は疲労困憊で1日中寝込むことになるだろう。

「母さん……」「無茶するな……」

 レイナルドとカルロスも、母親のことが想像でき、何とも言いにくい表情になった。

「今朝早くに、美花殿が島民を連れて王都付近に現れ、一人で城へ伝えにきてくれた」

 美花が転移させてくれたということは、3人なら思いつくのはリカルドも分かっていた。
 しかし、その経緯までは分からないだろうと、一から説明を始めることにした。
 
 リカルドが言うように、転移したら王城へ行き、リカルドへ人族の襲来を伝えて、救いを求めるようにケイは美花に言っておいた。
 指定された転移させる場所である王都すぐ側の草原に、仮設の救助所を作ってもらえるように話が済んでいた。
 
「戦いが終わるか、島を放棄して避難して来るかまでの間だし、人数もたいした人数でもない。元々ケイ殿に相談されていたので、すぐに我々は行動に移った」

 敵兵の数次第では勝てるかもしれないし、最悪島を捨てて逃げるつもりでいるとケイはリカルドに言っていた。
 そして、勝てれば数日以内に島に帰るし、逃げてきた場合はカンタルボスの平民として、どこかの町か村で住まわせてほしいと頭を下げていた。

「大量の敵兵相手に戦い、我が国の兵たちまでも犠牲にすること無く転移してきたが、ケイ殿たちだけ来ないことに美花殿が不安に感じてな……」

 ケイのことを誰よりも良く知る美花なら、ケイたちだけ来ないのは何かあったと察するのは当然かもしれない。
 それによって、疑問に思っていなかった者たちも心配をし始めたともリカルドは続けた。 

「それを見かねたイバンという名の者が、レイナルド殿とカルロス殿が捕まったと言い、更にケイ殿が救いに行ったと聞いた時は、美花殿も我々も顔を青ざめたわ……」

 ケイの強さは、一度手合わせしたリカルドも知っている。
 しかし、元々魔力を使わずに強いリカルドたち獣人と違い、魔力こそが最大の力となるエルフのケイが、その魔力を失って大量の敵を相手に戦って生き残るのは難しい。

「いくらケイ殿でも、あれだけの人数を転移させておいて主力と戦うなんて、無謀もいいところだ!」

「心配かけたようで、すいません……」

 リカルドのワザとらしい立腹の表現と、心配したことの言葉に、ケイは素直に謝った。
 あの時、息子たちが捕まったと聞いて、ケイの中にあるアンヘルの記憶がチラついた。
 自分を逃がすために死んでいった父と叔父。
 それを助けられず、何もできない自分への嫌悪。
 その記憶がケイの心とリンクしたのかもしれない。
 あの時のように何もせずにいられず、頭に血が上り、あとのことをあまり考えずに行動してしまった。
 ケイは本当に申し訳ない気持ちで一杯だ。

「美花殿が助けに行くと言って聞かなくなったのだが、無理して転移できても、魔力がなくなった美花殿がいっても危険なだけとなり、我々が来ることになったのだ」

 ケイたちのことが心配で顔面蒼白になった美花は、みんなの制止も聞かずに島へ転移をしようとしたらしい。
 そこで、リカルドたち3人が手を上げてくれたとのことだった。
 明日のことは考えず、転移できるのは2、3人。
 これほど心強い助けはない。
 リカルドたちは武器や防具を魔法の指輪に常備しており、すぐに支度ができて美花の魔法で転移したのだそうだ。

「それにしても、3人とも国にとって重要な方たちなのに、よく許可が出ましたね?」

 ケイたちにとって最高の助っ人たちだが、最初に言ったように彼らは王族。
 戦闘力の高い兵を選んで送るという選択肢もできる。
 それなのに、彼らが来てくれたことが信じられず、ケイは問いかけた。
 大抵こういう時は止める人間が出るのが当然だからだ。

「……あ、いえ、許可を取る前に来てしまいました」

「「「えっ?」」」

 その問いに、言いにくそうに答えたのは息子のエリアスだった。
 そして、その返答にケイたち親子は口を開けて固まった。

「そんなことして、もしもの事があったらどうするつもりだったのですか?」

 レイナルドのこの発言も出て当然だ。
 しつこいが彼らは王族、代わりになるような者はどこにもいないのだから。

「最悪、妻のアデリアと娘のルシアもいるから何とかなるだろう?」

「……………豪胆な」

 リカルドの発した言葉に、ケイは思ったままのことが口から出ていた。
 たしかに、リカルドには妻で王妃のアデリアと、息子のエリアスたちの他にルシアと言う娘がいる。
 王妃のアデリアが一先ず女王へ、そして幼いルシアが大きくなったら継がせればいいとは言っても、あっさりとそれを選択できるなんて、それ以外言いようがないではないか。

「自分のところの島民たちだけでなく、派遣していた我らの兵まで守って頂いたのだ。そこで動かぬのは獣人の恥だ!」

「…………ありがとうございます。助かりました。」

「「ありがとうございました!」」【ありがとう! おうさま!】

 その豪胆な選択をしたのも、仲間である自国の兵までも救ってくれたことによるリカルド(というより獣人)の心意気といったところだろうか。
 何にせよ、ケイたちは命を救われたので、感謝するしかない。
 3人と、ケイの懐に入って大人しくしているキュウは、お礼の言葉と共に頭を下げたのだった。

「困った時はお互い様だ!」

「そうです! こちらこそ兵を救っていただきました」「ありがとうございました」

 ケイたちの礼に対し、リカルドたちは頭を左右に振る。
 彼らとしても、仲間を救ってもらった恩がある。
 そのため、リカルドたちの方も感謝の言葉と共に頭を下げたのだった。





「……ところでケイ殿」

「はい?」

 お互い感謝し合うのはやめ、いつも通りに戻ることになった。
 敵や魔物の遺体処理は島民が戻って来た時にやることにし、6人(+1匹)は東の居住区に向かうことにした。
 もしかしたら、まだ島内に逃げ遅れた敵兵がいるかもしれないため、リカルドたちが周りを固めてくれているのだが、貧血気味で足がふらつくケイの背を支えながら歩くリカルドが話しかけてきた。

「せっかくだし来たのだし、以前のように釣りにでもいかないか?」

「「っ!?」」

 その言葉を聞いたエリアスとファウストの兄弟は、目を見開いてリカルドを見た。

「父上!! 何を言っているのですか!?」

 こんな時に遊びの話をし出した父の神経が信じられず、ファウストは思わず大きな声でツッコミを入れた。

「いや、考えてみろ。ケイ殿も美花殿も魔力がない。明日、いや、体のことを考えて明後日まで我々は国に戻れないのだぞ?」

 たしかに、疲労感の残る状態での魔法行使をした美花は当然明日寝込むのだろうし、ケイも死にかけたのだから明日1日はゆっくりとしたい。
 そうなると、リカルドたちを国に返せる者がいない。

「……なるほど、ならばゆっくり楽しもうと?」

「…………兄上まで」

 先ほど一緒に驚いたエリアスも、父の言葉に賛成するかのようなことを言い出した。
 兄はいつも真面目に仕事をこなしているだけに、同意するとは思わなかった。

「いいじゃないか。父上、母上、それにお前もここの料理は美味いと言っていただろ? 2人はともかく、俺は次いつチャンスが来るか分からないんだから」

「そ、そうですが」

 以前、リカルドと妻のアデリアは突然この島に遊びに来た。
 そのことを知ったエリアスたちは怒っていたが、随分楽しそうな両親を久々に見て、エリアスはこの島への興味が湧いていた。
 仕事をサボりがちな父の代わりに、自分が忙しい思いをする事があるエリアスは、気まぐれに来れるようなところではない。
 ファウストは国の代表として定期的に小鬼来れるかもしれないが、エリアスは次がいつかは分からない。
 たまには羽を伸ばすのも文句はないだろう。

「諦めたほうがいいんじゃないか?」

 リカルドの言う通り、明後日までいなくちゃいけないのは決まったようなもの。
 そのため、カルロスは仲の良いファウストを宥めるように言った。
 父と兄が決めたら、弟は従うしかないのだ。
 それはカルロスも同じなので、こういった場合は諦めて乗っかるのが一番いい。

「……そうだな」

 カルロスに言われて納得したのか、ファウストも父たちに乗っかることにした。

「よし! 今からみんなで遊ぶぞ!」

 ふらつくケイを支えながら、リカルドは意気揚々と東へ向かって歩を進める。
 心なしか足取りが軽そうだ。

「ガッハッハ……」

「ハハ……」

 ついさっきまで死を覚悟していたケイだったが、今となってはその時の緊張感が消え失せている。
 重傷者は沢山出たが、結果的に誰も死人が出ないで済んだ。
 戦いが終わったばかりで血が足りずにフラフラしながらも、このあとケイはリカルドたちを接待することに何故かなり、豪快に笑うリカルドとは違い、若干乾いた笑いになったのは仕方がないかもしれない。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

主人公は高みの見物していたい

ポリ 外丸
ファンタジー
高等魔術学園に入学した主人公の新田伸。彼は大人しく高校生活を送りたいのに、友人たちが問題を持ち込んでくる。嫌々ながら巻き込まれつつ、彼は徹底的に目立たないようにやり過ごそうとする。例え相手が高校最強と呼ばれる人間だろうと、やり過ごす自信が彼にはあった。何故なら、彼こそが世界最強の魔術使いなのだから……。最強の魔術使いの高校生が、平穏な学園生活のために実力を隠しながら、迫り来る問題を解決していく物語。 ※主人公はできる限り本気を出さず、ずっと実力を誤魔化し続けます ※小説家になろう、ノベルアップ+、ノベルバ、カクヨムにも投稿しています。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-

半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。

器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜

白銀六花
ファンタジー
理科室に描かれた魔法陣。 光を放つ床に目を瞑る器用さんと頑張り屋さん。 目を開いてみればそこは異世界だった! 魔法のある世界で赤ちゃん並みの魔力を持つ二人は武器を作る。 あれ?武器作りって楽しいんじゃない? 武器を作って素手で戦う器用さんと、武器を振るって無双する頑張り屋さんの異世界生活。 なろうでも掲載中です。

処理中です...