74 / 179
第3章
第74話 再出現
しおりを挟む
「ムッ!?」「何だ!?」
五十嵐家たち援軍のお陰もあってか、敷島の者たちはラクト帝国側の生物兵器の数を減らすことに成功している。
兵器の数がどれほどなのか分からないが、このまま戦っていれば何とかなるはずだ。
そう思っていた敷島の者たちを指揮する五十嵐家の光蔵と菱山家の源斎は、ラクト帝国側に動きがあるのを察知した。
「グルルル……」
何かと思ったら、ラクト帝国側から大型犬ほどのワニが数匹現れたのだ。
現れたワニたちは、こちらを睨みつけながら迫り来る。
「何ですかな? あの魔物は……」
「わかりませぬ。前回は出てこなかった」
ゆっくりと迫り来るが、ワニたちは大きさからいって全く脅威に感じない。
何故あんなたいしたことない魔物を帝国側が送り出してきたのか、敷島の者たちには理解できない。
敵の狙いはよく分からないが、何の考えもなく出してきたとは思えないため、光蔵はあの魔物の特性が気になり源斎に問いかける。
しかし、源斎自体も見たことも無いような魔物だったために、首を傾げるしかなかった。
「ガウッ!!」
出てきたワニたちは、敷島の者たちに仕留められた生物兵器の死体に群がる。
そして、その死体の肉を貪り始めた。
「……食ってる?」
「……仲間じゃないのか?」
背物兵器とワニは一応仲間のはずだ。
なのに、死体とは言え貪りついているのは理解しがたい。
「死体処理に出したのかも……」
「まだ戦時中だというのにですかな?」
戦場に死体が山積みになっていると邪魔になる。
それを処理するために出してきたのかと、源斎は予想した。
しかし、戦争が中断した時などに死体処理のために出してきたのなら理解できるのだが、光蔵がツッコミを入れたようにまだ戦時中だ。
今出してくる意味がない。
「グルルル……」
「っ!?」「なっ!?」
骨すらも残さずに死体を食い尽くすと、ワニたちに異変が起きる。
一回り肉体が大きく成長したのだ。
それを見た光蔵と源斎は、目を見開いて驚く。
「まさか、死体を食べるごとに大きくなるのか……」
「そんな魔物が存在しているのですか?」
大きくなったワニたちは、他の死体にも群がっていく。
その中には、生物兵器との戦闘で殺られた敷島の者の死体もある。
その様子を見て、源斎はワニの特性を予想して呟く。
だが、そんな特性を持つ魔物なんて聞いたことが無いため、光蔵はすぐさま源斎へ問いかける。
「もしかしたら、あれもオリアーナたちが造った魔物なのでは?」
「何だと……」
死体を貪り、肉体を大きくしていくワニたち。
どうやら源斎の予想は間違いではないたようだ。
「……まずい! 肉体と共に魔力まで膨れている」
「えぇ、このまま放置しておくわけにはいかない」
肉体が膨れ上がれば、それだけで魔物は危険になる。
どんどん大きくなるワニはそれだけでなく、体を大きくするたびに魔力も増えていっている。
魔力が大きくなれば、攻撃や防御の威力が更に上がる。
このまま放置しておくと、たいしたことないはずのワニが危険な存在へと変化してしまう。
そう考えた光蔵と源斎は、敷島の数組の隊をワニの始末に動かすことにした。
「ガアァーー!!」
「「「「「っっっ!!」」」」」
死体から死体へ動き回るワニのうち、はぐれた一体に目を付けた敷島の隊が迫る。
自分を標的にしていると察したのか、ワニは彼らに向けて口を開く。
何をするのかと思っていると、ワニの開いた口から強力な火炎が放射された。
接近を試みていた敷島の者たちは、慌ててその場から跳び退く。
全員が全員その攻撃を躱せたわけではなく、1人が直撃受けてしまった。
「一瞬で灰に……」
直撃をくらった者が姿を現すと、全身が焼かれ、ボロボロと崩れていった。
ワニの吐いた火炎放射の火力が相当なものだったのだろう。
一瞬にして灰になった仲間を見て、敷島の者たちはワニへの接近を躊躇った。
近付けば火炎放射の餌食になる。
そうなれば、先程の仲間のように一瞬にして灰と化す姿が浮かんだからだ。
「囲んで攻めかかるぞ!」
「おうっ!」
近付くと火炎放射が危険なら、距離を取って遠距離攻撃をすれば良い。
しかし、ワニの表皮を見ると、硬い鱗に覆われていて生半可な攻撃は意味を成さないのは目に見えている。
ワニに傷を負わせるには、近付いて刀で斬るしかない。
そう判断した敷島の者たちは、1人に攻撃が集中しないように囲んで隙を窺うことにした。
「ぐわっ!!」
「なっ!?」
ワニを囲み攻撃を仕掛けようとしていた所、どこからか水の刃が飛んできた。
その攻撃を受けた1人の敷島の者が、体を斜めに斬り裂かれて即死した。
水の刃が飛んできた方向を見ると、他のワニたちがこちらへ視線を向けていた。
仲間がピンチだと悟り、援護してきたようだ。
「くっ!! お前たちは他のワニの攻撃に注視、他の者はこのワニを始末するぞ!!」
「「「「「お、おうっ!!」」」」」
1体を倒すにしても、他のワニに注意を向けないとならないと悟ったため、光蔵と源斎からワニ退治を任された隊長の男は、部下たちへと指示を出す。
他のワニからの攻撃を防ぐ者と目の前のワニに攻撃を加える者に分け、戦闘が繰り広げられていった。
「あのワニは……」
「あぁ、あの時のワニのようだな」
離れた場所で戦場を眺める減とレラ。
戦場に現れて大きくなっていくワニを見て、2人はニールと出会った時のことを思いだしていた。
普段は変身魔法によって子亀の姿をしているが、本性は巨大亀のニール。
初めて会った時、ニールは怪我を負っていた。
その怪我を治したことによって減の従魔になったのだが、怪我を負わせたのが巨大ワニの番だった。
その時のワニと、戦場に現れたワニの姿は酷似している。
「あの時のワニもオリアーナの奴らの仕業だったようだな……」
あまり見たことも無いようなワニが、帝国側から何体も出てきた。
それはつまり、あのワニもオリアーナたちが造りだした生物兵器なのだろう。
今では自分の従魔であるニールを怪我させたのがオリアーナたちのせいだと分かり、限は更に彼女たちに対して怒りが沸き上がってきた。
「あのワニは何気に強い。敷島の者たちでもかなりの苦労を要することだろう」
戦場の死体を食い続ければ、ワニは限たちが戦った時の大きさへと至るだろう。
そうなれば、敷島の者たちでも手こずるはずだ。
「そろそろ動くぞ」
「はい!」「ワウッ!」「キュー!」
放って置いても敷島の人間を減らせる状況になった。
限としては、そろそろ動くのにちょうどいい状況だ。
見ているだけに限界が来た限は、レラと従魔たちと共に行動に移ることを決意したのだった。
五十嵐家たち援軍のお陰もあってか、敷島の者たちはラクト帝国側の生物兵器の数を減らすことに成功している。
兵器の数がどれほどなのか分からないが、このまま戦っていれば何とかなるはずだ。
そう思っていた敷島の者たちを指揮する五十嵐家の光蔵と菱山家の源斎は、ラクト帝国側に動きがあるのを察知した。
「グルルル……」
何かと思ったら、ラクト帝国側から大型犬ほどのワニが数匹現れたのだ。
現れたワニたちは、こちらを睨みつけながら迫り来る。
「何ですかな? あの魔物は……」
「わかりませぬ。前回は出てこなかった」
ゆっくりと迫り来るが、ワニたちは大きさからいって全く脅威に感じない。
何故あんなたいしたことない魔物を帝国側が送り出してきたのか、敷島の者たちには理解できない。
敵の狙いはよく分からないが、何の考えもなく出してきたとは思えないため、光蔵はあの魔物の特性が気になり源斎に問いかける。
しかし、源斎自体も見たことも無いような魔物だったために、首を傾げるしかなかった。
「ガウッ!!」
出てきたワニたちは、敷島の者たちに仕留められた生物兵器の死体に群がる。
そして、その死体の肉を貪り始めた。
「……食ってる?」
「……仲間じゃないのか?」
背物兵器とワニは一応仲間のはずだ。
なのに、死体とは言え貪りついているのは理解しがたい。
「死体処理に出したのかも……」
「まだ戦時中だというのにですかな?」
戦場に死体が山積みになっていると邪魔になる。
それを処理するために出してきたのかと、源斎は予想した。
しかし、戦争が中断した時などに死体処理のために出してきたのなら理解できるのだが、光蔵がツッコミを入れたようにまだ戦時中だ。
今出してくる意味がない。
「グルルル……」
「っ!?」「なっ!?」
骨すらも残さずに死体を食い尽くすと、ワニたちに異変が起きる。
一回り肉体が大きく成長したのだ。
それを見た光蔵と源斎は、目を見開いて驚く。
「まさか、死体を食べるごとに大きくなるのか……」
「そんな魔物が存在しているのですか?」
大きくなったワニたちは、他の死体にも群がっていく。
その中には、生物兵器との戦闘で殺られた敷島の者の死体もある。
その様子を見て、源斎はワニの特性を予想して呟く。
だが、そんな特性を持つ魔物なんて聞いたことが無いため、光蔵はすぐさま源斎へ問いかける。
「もしかしたら、あれもオリアーナたちが造った魔物なのでは?」
「何だと……」
死体を貪り、肉体を大きくしていくワニたち。
どうやら源斎の予想は間違いではないたようだ。
「……まずい! 肉体と共に魔力まで膨れている」
「えぇ、このまま放置しておくわけにはいかない」
肉体が膨れ上がれば、それだけで魔物は危険になる。
どんどん大きくなるワニはそれだけでなく、体を大きくするたびに魔力も増えていっている。
魔力が大きくなれば、攻撃や防御の威力が更に上がる。
このまま放置しておくと、たいしたことないはずのワニが危険な存在へと変化してしまう。
そう考えた光蔵と源斎は、敷島の数組の隊をワニの始末に動かすことにした。
「ガアァーー!!」
「「「「「っっっ!!」」」」」
死体から死体へ動き回るワニのうち、はぐれた一体に目を付けた敷島の隊が迫る。
自分を標的にしていると察したのか、ワニは彼らに向けて口を開く。
何をするのかと思っていると、ワニの開いた口から強力な火炎が放射された。
接近を試みていた敷島の者たちは、慌ててその場から跳び退く。
全員が全員その攻撃を躱せたわけではなく、1人が直撃受けてしまった。
「一瞬で灰に……」
直撃をくらった者が姿を現すと、全身が焼かれ、ボロボロと崩れていった。
ワニの吐いた火炎放射の火力が相当なものだったのだろう。
一瞬にして灰になった仲間を見て、敷島の者たちはワニへの接近を躊躇った。
近付けば火炎放射の餌食になる。
そうなれば、先程の仲間のように一瞬にして灰と化す姿が浮かんだからだ。
「囲んで攻めかかるぞ!」
「おうっ!」
近付くと火炎放射が危険なら、距離を取って遠距離攻撃をすれば良い。
しかし、ワニの表皮を見ると、硬い鱗に覆われていて生半可な攻撃は意味を成さないのは目に見えている。
ワニに傷を負わせるには、近付いて刀で斬るしかない。
そう判断した敷島の者たちは、1人に攻撃が集中しないように囲んで隙を窺うことにした。
「ぐわっ!!」
「なっ!?」
ワニを囲み攻撃を仕掛けようとしていた所、どこからか水の刃が飛んできた。
その攻撃を受けた1人の敷島の者が、体を斜めに斬り裂かれて即死した。
水の刃が飛んできた方向を見ると、他のワニたちがこちらへ視線を向けていた。
仲間がピンチだと悟り、援護してきたようだ。
「くっ!! お前たちは他のワニの攻撃に注視、他の者はこのワニを始末するぞ!!」
「「「「「お、おうっ!!」」」」」
1体を倒すにしても、他のワニに注意を向けないとならないと悟ったため、光蔵と源斎からワニ退治を任された隊長の男は、部下たちへと指示を出す。
他のワニからの攻撃を防ぐ者と目の前のワニに攻撃を加える者に分け、戦闘が繰り広げられていった。
「あのワニは……」
「あぁ、あの時のワニのようだな」
離れた場所で戦場を眺める減とレラ。
戦場に現れて大きくなっていくワニを見て、2人はニールと出会った時のことを思いだしていた。
普段は変身魔法によって子亀の姿をしているが、本性は巨大亀のニール。
初めて会った時、ニールは怪我を負っていた。
その怪我を治したことによって減の従魔になったのだが、怪我を負わせたのが巨大ワニの番だった。
その時のワニと、戦場に現れたワニの姿は酷似している。
「あの時のワニもオリアーナの奴らの仕業だったようだな……」
あまり見たことも無いようなワニが、帝国側から何体も出てきた。
それはつまり、あのワニもオリアーナたちが造りだした生物兵器なのだろう。
今では自分の従魔であるニールを怪我させたのがオリアーナたちのせいだと分かり、限は更に彼女たちに対して怒りが沸き上がってきた。
「あのワニは何気に強い。敷島の者たちでもかなりの苦労を要することだろう」
戦場の死体を食い続ければ、ワニは限たちが戦った時の大きさへと至るだろう。
そうなれば、敷島の者たちでも手こずるはずだ。
「そろそろ動くぞ」
「はい!」「ワウッ!」「キュー!」
放って置いても敷島の人間を減らせる状況になった。
限としては、そろそろ動くのにちょうどいい状況だ。
見ているだけに限界が来た限は、レラと従魔たちと共に行動に移ることを決意したのだった。
1
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
追放された聖女の悠々自適な側室ライフ
白雪の雫
ファンタジー
「聖女ともあろう者が、嫉妬に狂って我が愛しのジュリエッタを虐めるとは!貴様の所業は畜生以外の何者でもない!お前との婚約を破棄した上で国外追放とする!!」
平民でありながらゴーストやレイスだけではなくリッチを一瞬で倒したり、どんな重傷も完治してしまうマルガレーテは、幼い頃に両親と引き離され聖女として教会に引き取られていた。
そんな彼女の魔力に目を付けた女教皇と国王夫妻はマルガレーテを国に縛り付ける為、王太子であるレオナルドの婚約者に据えて、「お妃教育をこなせ」「愚民どもより我等の病を治療しろ」「瘴気を祓え」「不死王を倒せ」という風にマルガレーテをこき使っていた。
そんなある日、レオナルドは居並ぶ貴族達の前で公爵令嬢のジュリエッタ(バスト100cm以上の爆乳・KかLカップ)を妃に迎え、マルガレーテに国外追放という死刑に等しい宣言をしてしまう。
「王太子殿下の仰せに従います」
(やっと・・・アホ共から解放される。私がやっていた事が若作りのヒステリー婆・・・ではなく女教皇と何の力もない修道女共に出来る訳ないのにね~。まぁ、この国がどうなってしまっても私には関係ないからどうでもいいや)
表面は淑女の仮面を被ってレオナルドの宣言を受け入れたマルガレーテは、さっさと国を出て行く。
今までの鬱憤を晴らすかのように、着の身着のままの旅をしているマルガレーテは、故郷である幻惑の樹海へと戻っている途中で【宮女狩り】というものに遭遇してしまい、大国の後宮へと入れられてしまった。
マルガレーテが悠々自適な側室ライフを楽しんでいる頃
聖女がいなくなった王国と教会は滅亡への道を辿っていた。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
もういらないと言われたので隣国で聖女やります。
ゆーぞー
ファンタジー
孤児院出身のアリスは5歳の時に天女様の加護があることがわかり、王都で聖女をしていた。
しかし国王が崩御したため、国外追放されてしまう。
しかし隣国で聖女をやることになり、アリスは幸せを掴んでいく。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる