47 / 179
第2章
第47話 ようやく発見
しおりを挟む
「あの町か……」
街道の先に町が見えてきた。
その町を見ながら限は小さく呟く。
「いると良いですね?」
「あぁ……」
限の呟きに、レラが話しかける。
あの町には、人間を魔物に変える薬を作り出したといわれる研究者が存在しているという話だ。
それが、自分やレラを人体実験とした研究所の人間かもしれないため、限としてはいまから到着するのが待ち遠しい。
出来れば移動していないことを祈るばかりだ。
「あの犯人は、確か酒場で会ったと言っていた……」
「はい。酒場へ行ってみましょうか?」
「そうだな……」
南の町で冒険者を殺害していた犯人が言うには、酒場で会った男から魔物に変身する薬を手に入れたという話だった。
もしかしたら、まだ酒場に顔を出しているかもしれないため、レラの言うように酒場に聞きに行くのもいいかもしれない。
「その前に、冒険者ギルドへ向かおう。南の町から報告が入り、薬を作った研究者の捜索をしてくれているはずだ」
「そうですね」
南の町のギルマスは、犯人に薬を渡したその研究者を探す協力をしてくれると言っていた。
限たちがこの町に到着するまでに、その研究者の情報を得ておくという話だったため、酒場を探さなくても、ここのギルドに情報が入っているはずだ。
なので、限は酒場よりも前にギルドに行って情報を聞くことを選択した。
限の提案を断る訳もなく、レラは頷きを返した。
「いらっしゃいませ」
ギルドへ向かうと、受付の男性が限に気付いて声をかけてきた。
その男性に向かって、限は顔を近付けた。
「南の町のギルマスから話が通っているはずなのだが……」
「……あぁ、はい。こちらへどうぞ……」
何をするのかと思っていた受付の男性だったが、小声で話された言葉に反応する。
話が通っていたらしく、限たちは個室の方へと案内されることになった。
「お話は伺っております。この町に危険な薬を作り出した人間が潜んでいるという話でしたね?」
「あぁ」
南の町のギルドマスからの情報により、やはりここのギルドは動いてくれていたらしい。
魔物に変化するような薬を作り出したというだけでもとんでもないことだが、それがこの町で作られているかもしれないという話だ。
ギルドとしては見過ごせないため、極秘に冒険者を使って調査を進めた。
「この町で何の研究をしているのか分からない研究者は、この5人でした」
「5人……」
そう言いつつ、男性のギルド職員が限へと資料を渡してきた。
そこ資料には、5人の人間を調査した内容が書かれていた。
「この5人の誰かってことか?」
「……いいえ」
「……? どういうことだ?」
資料に記されている男性3人、女性2人の5人のうち、誰かだと思って問いかけたのだが、その男性ギルド職員は首を横に振って否定してきた。
捕まえた男からは、薬を渡してきたのは男と聞いていたので、5人ではなく3人のうちの1人だということなのだろうか。
「5人のうちの1人という訳ではなく、この5人が協力して研究しているのが分かりました。なので、彼らが恐らく犯人だと思われます」
「こいつら全員が……?」
調べ上げた話によると、どうやらこの5人が協力して魔物へ変身する薬を作り上げたようだ。
その話を聞いて、限は資料に書かれている似顔絵に目を向けた。
「こいつ……」
「見覚えのある奴がいたか?」
「はい……」
昔の記憶を呼び起こしている限の横で、レラは小さく呟いた。
渡された資料を見つめているが、眉間にしわが寄っている所を見ると、思い当たる人間がいたようだ。
限の問いかけに反応したレラは、資料の中から1人の男を指差した。
「こいつが笑みを浮かべながら私に薬品を注射したのを覚えています」
長期間の苦しみを味わった限とは違い、レラは早い段階で体にガタが来て地下廃棄にさせられた。
期間は短くても、自分を苦しめた人間の顔を忘れる訳はない。
この男が打った注射によって、のたうち回るほどの激痛を受けたことがフラッシュバックしてきた。
「俺は記憶にないが、お前が言うならそうなんだろう」
当時の怒りが沸き上がってきたのか、レラは黙って資料の男を睨み続けている。
限としてはこの5人に見覚えがない。
しかし、レラの反応を見る限り嘘とは思えない。
「……担当が違ったのかもしれないからな」
研究所には多くの治験体がいた。
それを1つの班が全部見ていたとは思えないため、もしかしたら自分の担当でなかったのかもしれないと限は判断した。
「この5人は今どこに?」
「下手に手を出すと危険だという話を聞いていたので、皆さんが来るまで見張りを付けて監視している状況に留めています」
南の町で起きた殺人事件の犯人が使用していた魔物化する薬。
それを作った本人たちなら、同じ薬を所持している可能性が高い。
そうなると、下手に手を出して暴れられたら、この町に被害が起きるかもしれない。
そうならないために、魔物化した犯人を捕らえた限が来るのを待っていたようだ。
もしもの時には、現に力尽くで止めてもらう為だろう。
「一網打尽にするか、それともそれぞれを捕縛するか。どちらにしますか?」
「う~ん……、全員がばらけた時に捕まえるのが一番安全かもしれないな」
「了解しました」
この5人は、町の外れの建物で一緒に住んでいるらしい。
しかし、全員がその建物に籠りっきりという訳でもなく、誰かが外出したりと比較的自由に行動しているようだった。
一斉に捕まえようとすれば、誰かが気付いて変身をしてしまうかもしれない。
その外出時に、薬を飲む暇も与えないように不意打ちで捕まえてしまえば危険は少ないはず。
そう考えた限は、全員がばらけた所を見計らって行動を起こすことに決定した。
「人を魔物に変えるような薬など存在してはならない。それが南のギルマスとここのギルマスの共通認識です。冒険者を使って何としても阻止しましょう」
「あぁ……」
魔物化する薬が広まれば、南の町の時のように犯罪に使用しようとする人間がいるはず。
そうなったら、高ランク冒険者でも抑えられるか分からない。
抑えられなくなれば、多くの町や村は滅び、やがては国までもが亡びることになるかもしれない。
今のうちにこの研究を闇に葬るために、ここのギルドは動いてくれるらしい。
職員の男性が下げた頭に、限は協力を約束する返事をした。
「捕まえた後はどうするおつもりですか?」
5人が研究しているらしき町はずれの建物。
その近くに、数人の冒険者が派遣されて機会をうかがうことになった。
もしもの時も考えて、限たちも近くの宿屋で待機することになった。
その宿屋に入って一休みした所で、レラはギルドでは聞けなかったことを限へと問いかけてきた。
限の旅の目的は、自分に地獄の苦しみを与えた研究員と故郷の一族への復讐だ。
その片方である研究員たちを、一部とはいえ発見することができた。
捕まえれば他の研究員の情報も聞き出せるだろうが、その後どうするのか気になった。
「当然殺すさ……」
人間を魔物に変える研究。
そんな事を考えるだけならともかく、実行に移すような連中は生かしておいても意味がない。
さも当たり前と言うかのように、限はレラへと返答したのだった。
街道の先に町が見えてきた。
その町を見ながら限は小さく呟く。
「いると良いですね?」
「あぁ……」
限の呟きに、レラが話しかける。
あの町には、人間を魔物に変える薬を作り出したといわれる研究者が存在しているという話だ。
それが、自分やレラを人体実験とした研究所の人間かもしれないため、限としてはいまから到着するのが待ち遠しい。
出来れば移動していないことを祈るばかりだ。
「あの犯人は、確か酒場で会ったと言っていた……」
「はい。酒場へ行ってみましょうか?」
「そうだな……」
南の町で冒険者を殺害していた犯人が言うには、酒場で会った男から魔物に変身する薬を手に入れたという話だった。
もしかしたら、まだ酒場に顔を出しているかもしれないため、レラの言うように酒場に聞きに行くのもいいかもしれない。
「その前に、冒険者ギルドへ向かおう。南の町から報告が入り、薬を作った研究者の捜索をしてくれているはずだ」
「そうですね」
南の町のギルマスは、犯人に薬を渡したその研究者を探す協力をしてくれると言っていた。
限たちがこの町に到着するまでに、その研究者の情報を得ておくという話だったため、酒場を探さなくても、ここのギルドに情報が入っているはずだ。
なので、限は酒場よりも前にギルドに行って情報を聞くことを選択した。
限の提案を断る訳もなく、レラは頷きを返した。
「いらっしゃいませ」
ギルドへ向かうと、受付の男性が限に気付いて声をかけてきた。
その男性に向かって、限は顔を近付けた。
「南の町のギルマスから話が通っているはずなのだが……」
「……あぁ、はい。こちらへどうぞ……」
何をするのかと思っていた受付の男性だったが、小声で話された言葉に反応する。
話が通っていたらしく、限たちは個室の方へと案内されることになった。
「お話は伺っております。この町に危険な薬を作り出した人間が潜んでいるという話でしたね?」
「あぁ」
南の町のギルドマスからの情報により、やはりここのギルドは動いてくれていたらしい。
魔物に変化するような薬を作り出したというだけでもとんでもないことだが、それがこの町で作られているかもしれないという話だ。
ギルドとしては見過ごせないため、極秘に冒険者を使って調査を進めた。
「この町で何の研究をしているのか分からない研究者は、この5人でした」
「5人……」
そう言いつつ、男性のギルド職員が限へと資料を渡してきた。
そこ資料には、5人の人間を調査した内容が書かれていた。
「この5人の誰かってことか?」
「……いいえ」
「……? どういうことだ?」
資料に記されている男性3人、女性2人の5人のうち、誰かだと思って問いかけたのだが、その男性ギルド職員は首を横に振って否定してきた。
捕まえた男からは、薬を渡してきたのは男と聞いていたので、5人ではなく3人のうちの1人だということなのだろうか。
「5人のうちの1人という訳ではなく、この5人が協力して研究しているのが分かりました。なので、彼らが恐らく犯人だと思われます」
「こいつら全員が……?」
調べ上げた話によると、どうやらこの5人が協力して魔物へ変身する薬を作り上げたようだ。
その話を聞いて、限は資料に書かれている似顔絵に目を向けた。
「こいつ……」
「見覚えのある奴がいたか?」
「はい……」
昔の記憶を呼び起こしている限の横で、レラは小さく呟いた。
渡された資料を見つめているが、眉間にしわが寄っている所を見ると、思い当たる人間がいたようだ。
限の問いかけに反応したレラは、資料の中から1人の男を指差した。
「こいつが笑みを浮かべながら私に薬品を注射したのを覚えています」
長期間の苦しみを味わった限とは違い、レラは早い段階で体にガタが来て地下廃棄にさせられた。
期間は短くても、自分を苦しめた人間の顔を忘れる訳はない。
この男が打った注射によって、のたうち回るほどの激痛を受けたことがフラッシュバックしてきた。
「俺は記憶にないが、お前が言うならそうなんだろう」
当時の怒りが沸き上がってきたのか、レラは黙って資料の男を睨み続けている。
限としてはこの5人に見覚えがない。
しかし、レラの反応を見る限り嘘とは思えない。
「……担当が違ったのかもしれないからな」
研究所には多くの治験体がいた。
それを1つの班が全部見ていたとは思えないため、もしかしたら自分の担当でなかったのかもしれないと限は判断した。
「この5人は今どこに?」
「下手に手を出すと危険だという話を聞いていたので、皆さんが来るまで見張りを付けて監視している状況に留めています」
南の町で起きた殺人事件の犯人が使用していた魔物化する薬。
それを作った本人たちなら、同じ薬を所持している可能性が高い。
そうなると、下手に手を出して暴れられたら、この町に被害が起きるかもしれない。
そうならないために、魔物化した犯人を捕らえた限が来るのを待っていたようだ。
もしもの時には、現に力尽くで止めてもらう為だろう。
「一網打尽にするか、それともそれぞれを捕縛するか。どちらにしますか?」
「う~ん……、全員がばらけた時に捕まえるのが一番安全かもしれないな」
「了解しました」
この5人は、町の外れの建物で一緒に住んでいるらしい。
しかし、全員がその建物に籠りっきりという訳でもなく、誰かが外出したりと比較的自由に行動しているようだった。
一斉に捕まえようとすれば、誰かが気付いて変身をしてしまうかもしれない。
その外出時に、薬を飲む暇も与えないように不意打ちで捕まえてしまえば危険は少ないはず。
そう考えた限は、全員がばらけた所を見計らって行動を起こすことに決定した。
「人を魔物に変えるような薬など存在してはならない。それが南のギルマスとここのギルマスの共通認識です。冒険者を使って何としても阻止しましょう」
「あぁ……」
魔物化する薬が広まれば、南の町の時のように犯罪に使用しようとする人間がいるはず。
そうなったら、高ランク冒険者でも抑えられるか分からない。
抑えられなくなれば、多くの町や村は滅び、やがては国までもが亡びることになるかもしれない。
今のうちにこの研究を闇に葬るために、ここのギルドは動いてくれるらしい。
職員の男性が下げた頭に、限は協力を約束する返事をした。
「捕まえた後はどうするおつもりですか?」
5人が研究しているらしき町はずれの建物。
その近くに、数人の冒険者が派遣されて機会をうかがうことになった。
もしもの時も考えて、限たちも近くの宿屋で待機することになった。
その宿屋に入って一休みした所で、レラはギルドでは聞けなかったことを限へと問いかけてきた。
限の旅の目的は、自分に地獄の苦しみを与えた研究員と故郷の一族への復讐だ。
その片方である研究員たちを、一部とはいえ発見することができた。
捕まえれば他の研究員の情報も聞き出せるだろうが、その後どうするのか気になった。
「当然殺すさ……」
人間を魔物に変える研究。
そんな事を考えるだけならともかく、実行に移すような連中は生かしておいても意味がない。
さも当たり前と言うかのように、限はレラへと返答したのだった。
1
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!
ももがぶ
ファンタジー
猫たちと布団に入ったはずが、気がつけば異世界転生!
せっかくの異世界。好き放題に思いつくままモノ作りを極めたい!
魔法アリなら色んなことが出来るよね。
無自覚に好き勝手にモノを作り続けるお話です。
第一巻 2022年9月発売
第二巻 2023年4月下旬発売
第三巻 2023年9月下旬発売
※※※スピンオフ作品始めました※※※
おもちゃ作りが楽しすぎて!!! ~転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい! 外伝~
役立たずと言われた王子、最強のもふもふ国家を再建する~ハズレスキル【料理】のレシピは実は万能でした~
延野 正行
ファンタジー
第七王子ルヴィンは王族で唯一7つのギフトを授かりながら、謙虚に過ごしていた。
ある時、国王の代わりに受けた呪いによって【料理】のギフトしか使えなくなる。
人心は離れ、国王からも見限られたルヴィンの前に現れたのは、獣人国の女王だった。
「君は今日から女王陛下《ボク》の料理番だ」
温かく迎えられるルヴィンだったが、獣人国は軍事力こそ最強でも、周辺国からは馬鹿にされるほど未開の国だった。
しかし【料理】のギフトを極めたルヴィンは、能力を使い『農業のレシピ』『牧畜のレシピ』『おもてなしのレシピ』を生み出し、獣人国を一流の国へと導いていく。
「僕には見えます。この国が大陸一の国になっていくレシピが!」
これは獣人国のちいさな料理番が、地元食材を使った料理をふるい、もふもふ女王を支え、大国へと成長させていく物語である。
解放
かひけつ
ファンタジー
ある少年は、抗った。
謎の施設。謎の検査。謎の生活。
頭が狂いそうになりながらも施設から出る方法を模索する。
使えるものを活かした反抗計画とその結末は……。
ある科学者は悩んだ。
時折、無力感や後悔の念が身を焦がす。
利口が故に、自己嫌悪に陥ってしまう。
悩みぬいた末に出した結論は……。
ある貴族は覚悟を決めた。
貴ばれる血族であるが故のプライド、
それ相応とは言い難い重しをつけさせられる。
一家を背負い込む覚悟を、世界を調和させることを……。
あるモノは、嘆いた。
自由にはなれない……。
そう思わせる程、管理されてしまった世界。
ここには情すら……ないのかもしれない……。
諦めかけていた、でも、希望が見えた気がした……。
その希望は現状を打開し、解放してくれるのだろうか?
裏でこっそり最強冒険者として活動していたモブ職員は助けた美少女にめっちゃ見られてます
木嶋隆太
ファンタジー
担当する冒険者たちを育てていく、ギルド職員。そんなギルド職員の俺だが冒険者の依頼にはイレギュラーや危険がつきものだ。日々様々な問題に直面する冒険者たちを、変装して裏でこっそりと助けるのが俺の日常。今日もまた、新人冒険者を襲うイレギュラーから無事彼女らを救ったが……その助けた美少女の一人にめっちゃ見られてるんですけど……?
鍵の王~才能を奪うスキルを持って生まれた僕は才能を与える王族の王子だったので、裏から国を支配しようと思います~
真心糸
ファンタジー
【あらすじ】
ジュナリュシア・キーブレスは、キーブレス王国の第十七王子として生を受けた。
キーブレス王国は、スキル至上主義を掲げており、高ランクのスキルを持つ者が権力を持ち、低ランクの者はゴミのように虐げられる国だった。そして、ジュナの一族であるキーブレス王家は、魔法などのスキルを他人に授与することができる特殊能力者の一族で、ジュナも同様の能力が発現することが期待された。
しかし、スキル鑑定式の日、ジュナが鑑定士に言い渡された能力は《スキル無し》。これと同じ日に第五王女ピアーチェスに言い渡された能力は《Eランクのギフトキー》。
つまり、スキル至上主義のキーブレス王国では、死刑宣告にも等しい鑑定結果であった。他の王子たちは、Cランク以上のギフトキーを所持していることもあり、ジュナとピアーチェスはひどい差別を受けることになる。
お互いに近い境遇ということもあり、身を寄せ合うようになる2人。すぐに仲良くなった2人だったが、ある日、別の兄弟から命を狙われる事件が起き、窮地に立たされたジュナは、隠された能力《他人からスキルを奪う能力》が覚醒する。
この事件をきっかけに、ジュナは考えを改めた。この国で自分と姉が生きていくには、クズな王族たちからスキルを奪って裏から国を支配するしかない、と。
これは、スキル至上主義の王国で、自分たちが生き延びるために闇組織を結成し、裏から王国を支配していく物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様でも掲載しています。
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
26番目の王子に転生しました。今生こそは健康に大地を駆け回れる身体に成りたいです。
克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー。男はずっと我慢の人生を歩んできた。先天的なファロー四徴症という心疾患によって、物心つく前に大手術をしなければいけなかった。手術は成功したものの、術後の遺残症や続発症により厳しい運動制限や生活習慣制限を課せられる人生だった。激しい運動どころか、体育の授業すら見学するしかなかった。大好きな犬や猫を飼いたくても、「人獣共通感染症」や怪我が怖くてペットが飼えなかった。その分勉強に打ち込み、色々な資格を散り、知識も蓄えることはできた。それでも、自分が本当に欲しいものは全て諦めなければいいけない人生だった。だが、気が付けば異世界に転生していた。代償のような異世界の人生を思いっきり楽しもうと考えながら7年の月日が過ぎて……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる