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第1章
第5話 廃棄
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「ほらよ……」
研究所では実験体に対し、いつも通りの時間に係員によってドアの隙間から食事が提供される。
その隙間からしか中の様子を見ることはできないのだが、係員はその僅かな隙間から見えた中の人間の姿に顔をしかめる。
「あのっ……、見ましたか?」
「何をだ?」
食事の提供が終わり、待機室に戻った係員の内一番若い男性が、仲間の係員に問いかける。
この若い男性は、この施設で働くようになってからまだ3ヶ月程。
これまでは、別の棟にある実験用の魔物へ餌を与える仕事をしていたのだが、配置転換でこちらの方へ来たばかりだ。
だからか、あちらと違う何かに疑問を持ったのだろうが、問いかけられたベテラン風の男性からすると、言葉足らずなため何のことを言っているのか分からない。
そのため、問いを問いで返すことになった。
「人体サンプルの42番……」
「あぁ……」
この研究所に勤めている人間は、サンプル体のことを名前ではなく部屋番号で呼んでいる。
所詮、部屋を使う者は実験体。
部屋番号に縁起なんてものを考えることはない。
とは言っても、研究員の中にもそういったことを気にする者もいるらしく、42番の部屋に入れられた人間は凄惨な死を遂げると噂されている。
所詮は噂なのだが、現在その部屋に入っているサンプル体を見ると、本当のことなのではないかと言う錯覚に陥りそうだ。
「あんな姿になってまで生きているなんて……」
この若い係員は、42番の人間が元々どういう姿をしていたかなんて分からない。
しかし、元の姿は分からずとも自分と同じ人間だったはず。
それを、どんなことをしたらあんな姿になってしまうのか想像できない。
あの姿を改めて思い出すと、何故だか寒気がしてくる。
「あんまり42番の話をするなよ。飯時に思い出したらどうするんだよ」
「そうっすね。すんません」
自分よりも長い間この研究所の中で働いているはずなのに、この男性も自分と同じような感想を持っているのだろう。
先程までの表情はどこへ行ったのか、少し機嫌が悪そうな表情へ変わった。
たしかに、食事中に思い出しでもしたらどんな高級な食事もマズく感じてしまいそうだ。
ごもっともな意見に、新人の係員は素直に謝ったのだった。
「………あ……!! ……あぁ…………!!」
普通の人間の致死量ギリギリなどはとうに過ぎるほどの薬品が体内へと注入され、検体42番は小さく声をあげる。
口があった場所は、上唇と下唇の皮膚が癒着し、辛うじて空気を取り込めるだけの隙間が空いているくらだ。
そこから漏れる分だけしか空気が出ないため、呻き声も出せないのかもしれない。
「……そろそろ42番も使えなくなってきたわね」
「そうですね……」
醜い姿の生物の反応を見ながら、オリアーナは興味なさげに隣の男性研究員へ話しかける。
話しかけられた方の研究員も、薬物がいまいち効いているのか分からないため、データの記入もおざなりになっているように思える。
「折角の敷島の人間だけど、大体データもとれたし廃棄しましょうか?」
「維持費がもったいないですからね。そうしましょう!」
彼らの会話からも分かるように、オリアーナたちの隣の部屋で雑な投薬実験を受けている醜い姿の生物が限である。
この研究所に来て3年目。
この国では成人扱いとなる年齢の15歳へと変わった限だが、大幅に変わったのは年齢よりも容姿の方である。
もしも今の限が町中にいたとしたら、すぐさま化け物扱いされて殺されることは間違いない。
そもそも、どうしてこれほどになるまで耐えきれたのかが興味をそそられるところだが、どんな実験を行っても反応がいまいち分からず、検体としての役割はもう果たしていない。
国から出されているとはいえ、維持費となる食事代や研究にかける資金も無駄にはできない。
実験の役に立たないのであれば、この研究所では廃棄するのが当然となっているため、オリアーナは限を廃棄することになった。
「おいっ! 42番は処理場に廃棄しておいてくれ!」
「「了解しました!」」
男性研究員は、気色悪そうな表情で醜い姿の限を部屋から引きずり出している係員へ向けて声をかける。
廃棄することで、この化け物に関わることがなくなることが嬉しいのか、係員の者たちもほんの僅かだが表情が和らぎ、返事も心なしかいつもよりはっきり言っているように聞こえる。
その研究員の男の指示の通り、係員の者たちは42番のサンプル室がある方向とは違う方向へと限を引きずっていった。
「……あ………? うぅ……?」
「ウッ! 気持ち悪いな……」
無意味な実験が終わったばかりなため、限はおかしな反応をしている。
口らしき隙間からは、呼吸なのか呻き声なのか分からないような音が漏れている。
それがなんとなく呪詛のようにも聞こえ、係員の男は正直な感想を呟いた。
限の耳も、もうどこにあったのか分からないため、何も聞こえていないと思っているのだろう。
「仕方ないだろ! これが俺らの仕事なんだから」
「はい、はい」
全身を防護服に覆われているとは言っても、今の限のような化け物に触るのは気分が悪い。
給金が高額だからと、この研究所で働くことになった者が多いが、こんな事をしなければならないと聞いていたら、ほとんどの係員は応募しなかっただろう。
「「せーの!!」」
「………あ……う………」
ダストシュートのような扉を開いて持ち上げると、係員の2人は声をそろえてその中へと限を放り投げた。
ドンドンと光がなくなっていく。
こうして、限は暗い暗い闇の中へと落とされたのだった。
『何でだ? 何でこうなったんだ? 確かに一族では無価値でも、一応は血を分けた親子だぞ?』
片方だけ薄く開いた目に、自分が暗闇に落下して行っていることが分かる。
生まれてから、父らしいことは何一つされなかった。
せめてもの情けとして、この研究所に働きに出されたのだと思っていたが、それすらも違った。
研究材料として売られたのだ。
『何でこんなになるまで実験を繰り返したんだ? 人の命を弄ぶなんて正気の沙汰じゃない! どいつもこいつも狂ってる!』
売った父も狂っているが、引き取ったこの研究所の人間たちも狂っている。
実験中、自分が苦しむさまを見ても何の反応も示さず、ただデータを取るだけ。
時には苦しむ自分を見て笑みを浮かべていた者もいる。
『何で奴らがのさばって、俺がこんな目に会わないといけないんだ?』
腐った手足は斬り落とされ、薬品や毒物による副作用で、見た人間が顔を歪ますような化け物の姿へと変えられた。
魔力が無いだけで、何故自分がこのような仕打ちを受けなければならないのだ。
そう思うと、限はどうしようもなく怒りが込み上げてきた。
『ふざけんな!! こんなの認めない!! なんとしても生き延びてやる! 生き延びて……』
投げ落とされてから地下へ落ちきるまでは、たいした時間は経っていない。
しかし、その短い時間が限の中の何かを壊した。
『どいつもこいつもぶっ殺してやる!!』
昔イジメられていた優しい少年の心は消え去り、怒りに支配された化け物へと変わっていた。
父や一族、そして研究員たちへの報復を決意し、人だけでなく、多くの動物や魔物の死骸が積み重なる地下廃棄場へと限は落下したのだった。
研究所では実験体に対し、いつも通りの時間に係員によってドアの隙間から食事が提供される。
その隙間からしか中の様子を見ることはできないのだが、係員はその僅かな隙間から見えた中の人間の姿に顔をしかめる。
「あのっ……、見ましたか?」
「何をだ?」
食事の提供が終わり、待機室に戻った係員の内一番若い男性が、仲間の係員に問いかける。
この若い男性は、この施設で働くようになってからまだ3ヶ月程。
これまでは、別の棟にある実験用の魔物へ餌を与える仕事をしていたのだが、配置転換でこちらの方へ来たばかりだ。
だからか、あちらと違う何かに疑問を持ったのだろうが、問いかけられたベテラン風の男性からすると、言葉足らずなため何のことを言っているのか分からない。
そのため、問いを問いで返すことになった。
「人体サンプルの42番……」
「あぁ……」
この研究所に勤めている人間は、サンプル体のことを名前ではなく部屋番号で呼んでいる。
所詮、部屋を使う者は実験体。
部屋番号に縁起なんてものを考えることはない。
とは言っても、研究員の中にもそういったことを気にする者もいるらしく、42番の部屋に入れられた人間は凄惨な死を遂げると噂されている。
所詮は噂なのだが、現在その部屋に入っているサンプル体を見ると、本当のことなのではないかと言う錯覚に陥りそうだ。
「あんな姿になってまで生きているなんて……」
この若い係員は、42番の人間が元々どういう姿をしていたかなんて分からない。
しかし、元の姿は分からずとも自分と同じ人間だったはず。
それを、どんなことをしたらあんな姿になってしまうのか想像できない。
あの姿を改めて思い出すと、何故だか寒気がしてくる。
「あんまり42番の話をするなよ。飯時に思い出したらどうするんだよ」
「そうっすね。すんません」
自分よりも長い間この研究所の中で働いているはずなのに、この男性も自分と同じような感想を持っているのだろう。
先程までの表情はどこへ行ったのか、少し機嫌が悪そうな表情へ変わった。
たしかに、食事中に思い出しでもしたらどんな高級な食事もマズく感じてしまいそうだ。
ごもっともな意見に、新人の係員は素直に謝ったのだった。
「………あ……!! ……あぁ…………!!」
普通の人間の致死量ギリギリなどはとうに過ぎるほどの薬品が体内へと注入され、検体42番は小さく声をあげる。
口があった場所は、上唇と下唇の皮膚が癒着し、辛うじて空気を取り込めるだけの隙間が空いているくらだ。
そこから漏れる分だけしか空気が出ないため、呻き声も出せないのかもしれない。
「……そろそろ42番も使えなくなってきたわね」
「そうですね……」
醜い姿の生物の反応を見ながら、オリアーナは興味なさげに隣の男性研究員へ話しかける。
話しかけられた方の研究員も、薬物がいまいち効いているのか分からないため、データの記入もおざなりになっているように思える。
「折角の敷島の人間だけど、大体データもとれたし廃棄しましょうか?」
「維持費がもったいないですからね。そうしましょう!」
彼らの会話からも分かるように、オリアーナたちの隣の部屋で雑な投薬実験を受けている醜い姿の生物が限である。
この研究所に来て3年目。
この国では成人扱いとなる年齢の15歳へと変わった限だが、大幅に変わったのは年齢よりも容姿の方である。
もしも今の限が町中にいたとしたら、すぐさま化け物扱いされて殺されることは間違いない。
そもそも、どうしてこれほどになるまで耐えきれたのかが興味をそそられるところだが、どんな実験を行っても反応がいまいち分からず、検体としての役割はもう果たしていない。
国から出されているとはいえ、維持費となる食事代や研究にかける資金も無駄にはできない。
実験の役に立たないのであれば、この研究所では廃棄するのが当然となっているため、オリアーナは限を廃棄することになった。
「おいっ! 42番は処理場に廃棄しておいてくれ!」
「「了解しました!」」
男性研究員は、気色悪そうな表情で醜い姿の限を部屋から引きずり出している係員へ向けて声をかける。
廃棄することで、この化け物に関わることがなくなることが嬉しいのか、係員の者たちもほんの僅かだが表情が和らぎ、返事も心なしかいつもよりはっきり言っているように聞こえる。
その研究員の男の指示の通り、係員の者たちは42番のサンプル室がある方向とは違う方向へと限を引きずっていった。
「……あ………? うぅ……?」
「ウッ! 気持ち悪いな……」
無意味な実験が終わったばかりなため、限はおかしな反応をしている。
口らしき隙間からは、呼吸なのか呻き声なのか分からないような音が漏れている。
それがなんとなく呪詛のようにも聞こえ、係員の男は正直な感想を呟いた。
限の耳も、もうどこにあったのか分からないため、何も聞こえていないと思っているのだろう。
「仕方ないだろ! これが俺らの仕事なんだから」
「はい、はい」
全身を防護服に覆われているとは言っても、今の限のような化け物に触るのは気分が悪い。
給金が高額だからと、この研究所で働くことになった者が多いが、こんな事をしなければならないと聞いていたら、ほとんどの係員は応募しなかっただろう。
「「せーの!!」」
「………あ……う………」
ダストシュートのような扉を開いて持ち上げると、係員の2人は声をそろえてその中へと限を放り投げた。
ドンドンと光がなくなっていく。
こうして、限は暗い暗い闇の中へと落とされたのだった。
『何でだ? 何でこうなったんだ? 確かに一族では無価値でも、一応は血を分けた親子だぞ?』
片方だけ薄く開いた目に、自分が暗闇に落下して行っていることが分かる。
生まれてから、父らしいことは何一つされなかった。
せめてもの情けとして、この研究所に働きに出されたのだと思っていたが、それすらも違った。
研究材料として売られたのだ。
『何でこんなになるまで実験を繰り返したんだ? 人の命を弄ぶなんて正気の沙汰じゃない! どいつもこいつも狂ってる!』
売った父も狂っているが、引き取ったこの研究所の人間たちも狂っている。
実験中、自分が苦しむさまを見ても何の反応も示さず、ただデータを取るだけ。
時には苦しむ自分を見て笑みを浮かべていた者もいる。
『何で奴らがのさばって、俺がこんな目に会わないといけないんだ?』
腐った手足は斬り落とされ、薬品や毒物による副作用で、見た人間が顔を歪ますような化け物の姿へと変えられた。
魔力が無いだけで、何故自分がこのような仕打ちを受けなければならないのだ。
そう思うと、限はどうしようもなく怒りが込み上げてきた。
『ふざけんな!! こんなの認めない!! なんとしても生き延びてやる! 生き延びて……』
投げ落とされてから地下へ落ちきるまでは、たいした時間は経っていない。
しかし、その短い時間が限の中の何かを壊した。
『どいつもこいつもぶっ殺してやる!!』
昔イジメられていた優しい少年の心は消え去り、怒りに支配された化け物へと変わっていた。
父や一族、そして研究員たちへの報復を決意し、人だけでなく、多くの動物や魔物の死骸が積み重なる地下廃棄場へと限は落下したのだった。
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