9 / 33
第9話
しおりを挟む
「っ!?」
冒険者ギルドの地下牢へと続く階段の前の扉。
犯罪者の脱獄を防ぐための警備として、冒険者たち4人が夜間の見張りをおこなっていた。
この世界には、空気中に魔素と呼ばれる物質が存在していると言われ、それが生物の体内で魔力と呼ばれる物に変化する。
その魔力を使うことによって、魔術と呼ばれる特殊な力が使えるようになる。
魔術の中には、魔力を自分の周囲に広げることによりその範囲内に入ったものを判別できるものがある。
それを探知魔術といい、彼らもそれを使って警戒をしていたところ、その範囲内に1人の人間の進入を探知した。
「何者だ!? 止まれ!!」
「…………」
背丈や体つきを見る限り男のようだが、黒づくめの衣装を身に纏っていて顔が見えにくい。
ギルマスの部屋や、受付などから離れている場所へ置かれている離れのような場所に、冒険者が紛れ込むことなどできない。
しかも、今の時間帯は深夜。
あからさまに、この地下牢に用があってきたと言うことに違いない。
念のために警備の1人が言葉での制止を試みるが、近付いてくる男は反応を示さない。
「このっ!」
“フッ!!”
言葉による制止は不可能と、冒険者の1人が武器を手に取り押さえようと攻めかかる。
威嚇を込めた槍による突き。
侵入者の男はそれを難なく躱し、冒険者の懐へと入り込んだ。
「うぐっ!!」
懐に入って鳩尾への一撃。
侵入者の拳がキレイに入り、冒険者の男は意識を失ってその場へ倒れ込んだ。
「「「っ!?」」」
仲間があっという間に倒され、他の冒険者の男たちは更に警戒心を強めて武器を構える。
「がっ!!」「ぐっ!!」
一斉にかかってくる前に、今度は侵入者の男が先に動く。
左右にいる冒険者の顎へ的確に拳を打ち込み、2人までもあっという間に気を失わせた。
「おのれっ!!」
警備をしていた冒険者4人のうち、1番巨体の男が緩やかな湾曲の片刃で幅が広く切先が鋭い大きな剣で襲い掛かる。
重量がありそうな剣だが、その巨体の冒険者が使うと普通の剣と同じように振り回される。
「ウッ!!」
侵入者の男は、まずその大きな剣を持つ冒険者の手首に一撃を入れ、剣を落とさせる。
そして、すぐさま背後へ移動したと思ったら、チョークスリーパーで一気に意識を断ち切る。
抵抗する間もなく白目をむいた巨体の男は、そのまま床へ崩れ落ちた。
「誰だ!?」
小さな足音によって、地下牢に閉じ込められていたモレーノとマルチャーノが横になっていた体を起こす。
そして、こんな夜中に何の用があるのかと、階段から下りてきた人間に対してモレーノは声をかけた。
「…………」
「おぉ!」「あんたは……」
警備の冒険者たちを倒して下りてきた無言の男を見て、2人は喜悦の表情で声をあげる。
どうやら彼らの知っている人物のようだ。
「助けに来てくれたのか!?」「早く出してくれ!!」
「…………」
S級のコルヴォをもってしても、自分たちの背後にまだ黒幕が潜んでいるということは分からなかったらしい。
その黒幕の影ともいえる部下の出現に、2人は自分たちを救助しに来てくれたのだと判断した。
しかし、声をかけられても男は反応しない。
「……何だ?」「……どうした?」
何も言わない男に、モレーノたちも違和感を感じる。
返ってくる言葉を待っていると、男は腰に差した短刀に手を伸ばした。
「……主はお前らを始末せよとの仰せだ!」
「……そ、そん…な……」
「な、何故……」
男から、主によって切り捨てられたことを聞いて、モレーノとマルチャーノは信じられないような表情へと変わる。
そして反論の言葉を口にする間もなく、2人は意識を失ったのだった。
◆◆◆◆◆
「2人が殺されたそうだが?」
「あぁ……、申し訳ない」
不正奴隷売買の犯人として捕縛されていたモレーノとマルチャーノ。
それが牢内で殺されたことを聞いて、コルヴォがギルドへ顔を出した。
いつも通りにギルマスの部屋に案内されたコルヴォは、すぐさまこの話へと入った。
せっかく捕まえてもらったというのに、全てを調査し終わる前に地下牢へ侵入された上に殺されてしまったため、アルヴァ―ロは申し訳なさそうにコルヴォへ頭を下げた。
「警備の連中は、B級とは言えAになれる実力があると思っていたんだが、どうやら侵入者にとっては何の障害にもならなかったようだ」
ローゲン領の悪化と共に、冒険者たちの多くが他領へと移ってしまった。
そのため、現在ローゲン領に残っている中で高位ランクである【熊の爪】というパーティー名の全員がB級の冒険者たちがこの依頼を受けることになった。
リーダーのビアージョが、熊のような体躯をしていることから付いたパーティー名だ。
彼らならよほどの相手でもない限り侵入を許すとは思わなかったのだが、見積もりが甘かったようだ。
「彼らを子ども扱いしたように気を失わせるなんて、そんなことができるとなると……」
A級になれるかもしれない者たちをあっさりと倒すような実力の持ち主となると、コルヴォ同様S級並の相手だったのかもしれない。
そう思うと、【熊の爪】の者たちが殺されなかったのは、せめてもの救いといっていいかもしれない。
「……どうやら俺の調査が不足していたようだ。奴らの背後には何者かが隠れていたようだ」
「何者か……貴族か?」
「あぁ……」
不正奴隷売買の解決に集中したため、まさかその背後に何者かが隠れているとは思いもよらなかった。
自分の調査が不足していたことを、コルヴォは反省したように呟く。
たしかに、あの2人が奴隷売買をおこなっていたのあろうが、他国へ流すルートはどうやって見つけたのだろうか。
考えられるのは、貴族の人間のかかわりだ。
そうなると、捕まった2人から情報が漏れるのを気にした貴族が、始末しに暗殺者を寄越したというのが有力な説だろう。
「証拠はある。取り敢えずこれでの不正奴隷の売買は抑えることはできた。だから探るのはやめておけ。いくらお前でも深追いは危険だ」
背後の人間のことは分からないが、モレーノとマルチャーノが犯人なのは間違いない。
それさえ分かれば、ひとまず一段落だ。
貴族が相手となると、どんな手駒を用意しているか分からない。
それこそ、コルヴォと同ランクの冒険者がいるかもしれない。
せっかくこの地へ来てくれたS級だ。
出来れば手放したくないという思いから、アルヴァ―ロはコルヴォへ深追いすることを止めた。
「あぁ、深追いはするつもりはないが、次姿を現すようなら確実に仕留めてやる」
「そ、そうか……」
制止の言葉を聞いてくれたのは良かったが、その後コルヴォが出した殺気に、アルヴァ―ロは寒気を覚える。
自分に向けられたものではないとは言っても、生きた心地がしない。
「一応、依頼達成の報酬だ」
「それは、またローゲン家へ送ってくれ」
「……分かった」
後味が悪い形になったが、今回の不正奴隷売買に関してはひとまず解決といった形になる。
そのため、報酬を渡そうとしたアルヴァ―ロに、コルヴォは受け取りを拒否した。
裏の人間まで調査できなかったことへの負い目からかもしれない。
ローゲン家へ渡すように言われたため、アルヴァ―ロは素直に頷いた。
「では、また依頼を受けに来る」
「あぁ……、そうだ」
話を聞き終えたコルヴォは、用が済んだと言わんばかりに立ち上がる。
それに返事をしたアルヴァーロだが、あることを思い出してコルヴォを呼び止めた。
「お前の冗談で、セラフィーナ様は顔を赤くして怒っていらしたぞ。既婚者をからかうなよ……」
「フッ! 大丈夫だ。俺も既婚者だ」
「何っ!?」
冗談だと分かっているが、貴族相手にするにはよろしくない。
もしも誘惑していると捉えられれば、不敬ととられかねないからだ。
忠告のつもりで言ったアルヴァーロの言葉に一言反論し、コルヴォは部屋から出ていった。
まるでプライベートのことは知らなかったため、アルヴァーロはその返答に驚いたのだった。
「ただいまっと……」
ギルドを出たコルヴォはそのまま自宅へと帰還する。
そして、着替えを終えたところで使用人から声をかけられた。
「おかえりなさいませ。ジルベルト様」
冒険者ギルドの地下牢へと続く階段の前の扉。
犯罪者の脱獄を防ぐための警備として、冒険者たち4人が夜間の見張りをおこなっていた。
この世界には、空気中に魔素と呼ばれる物質が存在していると言われ、それが生物の体内で魔力と呼ばれる物に変化する。
その魔力を使うことによって、魔術と呼ばれる特殊な力が使えるようになる。
魔術の中には、魔力を自分の周囲に広げることによりその範囲内に入ったものを判別できるものがある。
それを探知魔術といい、彼らもそれを使って警戒をしていたところ、その範囲内に1人の人間の進入を探知した。
「何者だ!? 止まれ!!」
「…………」
背丈や体つきを見る限り男のようだが、黒づくめの衣装を身に纏っていて顔が見えにくい。
ギルマスの部屋や、受付などから離れている場所へ置かれている離れのような場所に、冒険者が紛れ込むことなどできない。
しかも、今の時間帯は深夜。
あからさまに、この地下牢に用があってきたと言うことに違いない。
念のために警備の1人が言葉での制止を試みるが、近付いてくる男は反応を示さない。
「このっ!」
“フッ!!”
言葉による制止は不可能と、冒険者の1人が武器を手に取り押さえようと攻めかかる。
威嚇を込めた槍による突き。
侵入者の男はそれを難なく躱し、冒険者の懐へと入り込んだ。
「うぐっ!!」
懐に入って鳩尾への一撃。
侵入者の拳がキレイに入り、冒険者の男は意識を失ってその場へ倒れ込んだ。
「「「っ!?」」」
仲間があっという間に倒され、他の冒険者の男たちは更に警戒心を強めて武器を構える。
「がっ!!」「ぐっ!!」
一斉にかかってくる前に、今度は侵入者の男が先に動く。
左右にいる冒険者の顎へ的確に拳を打ち込み、2人までもあっという間に気を失わせた。
「おのれっ!!」
警備をしていた冒険者4人のうち、1番巨体の男が緩やかな湾曲の片刃で幅が広く切先が鋭い大きな剣で襲い掛かる。
重量がありそうな剣だが、その巨体の冒険者が使うと普通の剣と同じように振り回される。
「ウッ!!」
侵入者の男は、まずその大きな剣を持つ冒険者の手首に一撃を入れ、剣を落とさせる。
そして、すぐさま背後へ移動したと思ったら、チョークスリーパーで一気に意識を断ち切る。
抵抗する間もなく白目をむいた巨体の男は、そのまま床へ崩れ落ちた。
「誰だ!?」
小さな足音によって、地下牢に閉じ込められていたモレーノとマルチャーノが横になっていた体を起こす。
そして、こんな夜中に何の用があるのかと、階段から下りてきた人間に対してモレーノは声をかけた。
「…………」
「おぉ!」「あんたは……」
警備の冒険者たちを倒して下りてきた無言の男を見て、2人は喜悦の表情で声をあげる。
どうやら彼らの知っている人物のようだ。
「助けに来てくれたのか!?」「早く出してくれ!!」
「…………」
S級のコルヴォをもってしても、自分たちの背後にまだ黒幕が潜んでいるということは分からなかったらしい。
その黒幕の影ともいえる部下の出現に、2人は自分たちを救助しに来てくれたのだと判断した。
しかし、声をかけられても男は反応しない。
「……何だ?」「……どうした?」
何も言わない男に、モレーノたちも違和感を感じる。
返ってくる言葉を待っていると、男は腰に差した短刀に手を伸ばした。
「……主はお前らを始末せよとの仰せだ!」
「……そ、そん…な……」
「な、何故……」
男から、主によって切り捨てられたことを聞いて、モレーノとマルチャーノは信じられないような表情へと変わる。
そして反論の言葉を口にする間もなく、2人は意識を失ったのだった。
◆◆◆◆◆
「2人が殺されたそうだが?」
「あぁ……、申し訳ない」
不正奴隷売買の犯人として捕縛されていたモレーノとマルチャーノ。
それが牢内で殺されたことを聞いて、コルヴォがギルドへ顔を出した。
いつも通りにギルマスの部屋に案内されたコルヴォは、すぐさまこの話へと入った。
せっかく捕まえてもらったというのに、全てを調査し終わる前に地下牢へ侵入された上に殺されてしまったため、アルヴァ―ロは申し訳なさそうにコルヴォへ頭を下げた。
「警備の連中は、B級とは言えAになれる実力があると思っていたんだが、どうやら侵入者にとっては何の障害にもならなかったようだ」
ローゲン領の悪化と共に、冒険者たちの多くが他領へと移ってしまった。
そのため、現在ローゲン領に残っている中で高位ランクである【熊の爪】というパーティー名の全員がB級の冒険者たちがこの依頼を受けることになった。
リーダーのビアージョが、熊のような体躯をしていることから付いたパーティー名だ。
彼らならよほどの相手でもない限り侵入を許すとは思わなかったのだが、見積もりが甘かったようだ。
「彼らを子ども扱いしたように気を失わせるなんて、そんなことができるとなると……」
A級になれるかもしれない者たちをあっさりと倒すような実力の持ち主となると、コルヴォ同様S級並の相手だったのかもしれない。
そう思うと、【熊の爪】の者たちが殺されなかったのは、せめてもの救いといっていいかもしれない。
「……どうやら俺の調査が不足していたようだ。奴らの背後には何者かが隠れていたようだ」
「何者か……貴族か?」
「あぁ……」
不正奴隷売買の解決に集中したため、まさかその背後に何者かが隠れているとは思いもよらなかった。
自分の調査が不足していたことを、コルヴォは反省したように呟く。
たしかに、あの2人が奴隷売買をおこなっていたのあろうが、他国へ流すルートはどうやって見つけたのだろうか。
考えられるのは、貴族の人間のかかわりだ。
そうなると、捕まった2人から情報が漏れるのを気にした貴族が、始末しに暗殺者を寄越したというのが有力な説だろう。
「証拠はある。取り敢えずこれでの不正奴隷の売買は抑えることはできた。だから探るのはやめておけ。いくらお前でも深追いは危険だ」
背後の人間のことは分からないが、モレーノとマルチャーノが犯人なのは間違いない。
それさえ分かれば、ひとまず一段落だ。
貴族が相手となると、どんな手駒を用意しているか分からない。
それこそ、コルヴォと同ランクの冒険者がいるかもしれない。
せっかくこの地へ来てくれたS級だ。
出来れば手放したくないという思いから、アルヴァ―ロはコルヴォへ深追いすることを止めた。
「あぁ、深追いはするつもりはないが、次姿を現すようなら確実に仕留めてやる」
「そ、そうか……」
制止の言葉を聞いてくれたのは良かったが、その後コルヴォが出した殺気に、アルヴァ―ロは寒気を覚える。
自分に向けられたものではないとは言っても、生きた心地がしない。
「一応、依頼達成の報酬だ」
「それは、またローゲン家へ送ってくれ」
「……分かった」
後味が悪い形になったが、今回の不正奴隷売買に関してはひとまず解決といった形になる。
そのため、報酬を渡そうとしたアルヴァ―ロに、コルヴォは受け取りを拒否した。
裏の人間まで調査できなかったことへの負い目からかもしれない。
ローゲン家へ渡すように言われたため、アルヴァ―ロは素直に頷いた。
「では、また依頼を受けに来る」
「あぁ……、そうだ」
話を聞き終えたコルヴォは、用が済んだと言わんばかりに立ち上がる。
それに返事をしたアルヴァーロだが、あることを思い出してコルヴォを呼び止めた。
「お前の冗談で、セラフィーナ様は顔を赤くして怒っていらしたぞ。既婚者をからかうなよ……」
「フッ! 大丈夫だ。俺も既婚者だ」
「何っ!?」
冗談だと分かっているが、貴族相手にするにはよろしくない。
もしも誘惑していると捉えられれば、不敬ととられかねないからだ。
忠告のつもりで言ったアルヴァーロの言葉に一言反論し、コルヴォは部屋から出ていった。
まるでプライベートのことは知らなかったため、アルヴァーロはその返答に驚いたのだった。
「ただいまっと……」
ギルドを出たコルヴォはそのまま自宅へと帰還する。
そして、着替えを終えたところで使用人から声をかけられた。
「おかえりなさいませ。ジルベルト様」
1
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】婚約者が好きなのです
maruko
恋愛
リリーベルの婚約者は誰にでも優しいオーラン・ドートル侯爵令息様。
でもそんな優しい婚約者がたった一人に対してだけ何故か冷たい。
冷たくされてるのはアリー・メーキリー侯爵令嬢。
彼の幼馴染だ。
そんなある日。偶然アリー様がこらえきれない涙を流すのを見てしまった。見つめる先には婚約者の姿。
私はどうすればいいのだろうか。
全34話(番外編含む)
※他サイトにも投稿しております
※1話〜4話までは文字数多めです
注)感想欄は全話読んでから閲覧ください(汗)
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
平民から伯爵令嬢になりました
水無月 月
恋愛
お腹が減って倒れ、起きた時にはトロフェン伯爵家
トロフェン伯爵家の当主に「養子にならないか」と言われスラムから伯爵家へ
学園に通うと第二王子や辺境伯と仲が縮まり……
幼なじみの存在がわかったり
告白されたり
主人公 マーガレット・マリー・トロフェンの恋の行方はどうなるのか……
※良ければ感想を書いて欲しいです!
これは未来に続く婚約破棄
茂栖 もす
恋愛
男爵令嬢ことインチキ令嬢と蔑まれている私、ミリア・ホーレンスと、そこそこ名門のレオナード・ロフィは婚約した。……1ヶ月という期間限定で。
1ヶ月後には、私は大っ嫌いな貴族社会を飛び出して、海外へ移住する。
レオンは、家督を弟に譲り長年片思いしている平民の女性と駆け落ちをする………予定だ。
そう、私達にとって、この婚約期間は、お互いの目的を達成させるための準備期間。
私達の間には、恋も愛もない。
あるのは共犯者という連帯意識と、互いの境遇を励まし合う友情があるだけ。
※別PNで他サイトにも重複投稿しています。
愛など初めからありませんが。
ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。
お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。
「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」
「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」
「……何を言っている?」
仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに?
✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる