57 / 63
第56話 提案
しおりを挟む
「司様。水元軍の進攻が開始されました」
「そうか……」
司のもとに、彼の右腕となるファウストが報告に来る。
大和王国内にいる帝国軍を倒し、司は逃走した帝国将軍のベニアミーノを追いかけたのだが、彼と彼の率いる兵たちはすでに本国へ向けて出航していた。
船は帝国側が残していったものがあるので、上手く風を掴んで進むことができれば1日で帝国へと着けることを考えれば、すぐにでも追いかけたいところだ。
しかし、こちらは何の用意もしていない。
降伏したカルメーロたち元帝国軍の奴隷たちには使い道がある。
使用時に空腹で使えないのでは話にならないため、彼らのへ与える最低限の食料を用意しないと追跡はできない。
司は王国北西の港町に残って、出港のための準備を整えることにした。
ファウストの報告では、この港町に向けて水元公爵家の江奈が兵を動かしたそうだ。
江奈が兵を進軍させたというのに、司は全く慌てる様子がない。
まるでそうなるのが分かっているかのようだ。
「軍の到着前までに出港の準備は間に合うか?」
「……大丈夫です」
ファウストからの報告を受けた司は、近くにいたカルメーロに出航準備の進展具合を尋ねる。
カルメーロとしては江奈の軍をどうするつもりなのか聞きたいところだが、奴隷の身分では効かれたことに答えるしかない。
「スケルトンに抵抗させて、ある程度戦ったら出港するぞ」
「畏まりました」
指示を受け、カルメーロは理解した。
司が江奈軍と本気でぶつかるつもりがないということを。
「……司様」
「何だ?」
ファウストが静かに手を上げる。
こうすることはファウストにも話してあるので、驚くようなことではないだろうが、何か聞きたいことでもあるのだろうか。
「最初から決めていたこととは言え、本当に国を捨てて宜しいのですか?」
「……あぁ」
ファウストの問いに、司は僅かに逡巡した後頷きを返す。
「この国のためには、それで良いんだよ」
「左様ですか……」
もう決めていることだ。
そのため、司はファウストの問いに返答する。
主人である司が良いというのであれば、ファウストとしては反対することはない。
ファウストはその返答を受け入れた。
「では、私も準備の手伝いに向かいます」
「あぁ」
江奈の軍の進行速度を考えると、たいした日数もかからずここまで来ることになるだろう。
まともに相手する気はないので、防御を整えるつもりはない。
少しの間スケルトンに戦わせている間に出航するつもりなので、いつでも出られるように準備を整えておきたい。
念のため準備を急ぐことにしたファウストは、カルメーロたちの手伝いに行くことにした。
そんなファウストを見送った司は、1人江奈と交わした会話を思いだしていた。
◆◆◆◆◆
「何しに来たのです? 私を殺しに来たのですか?」
「私にそのような考えは有りませんよ」
夜に突如現れた司。
まさかの訪問者に、江奈は質問を投げかける。
夜中に誰にも気づかれずに侵入してくるなんて、暗殺者がやるようなことだ。
自分たちは司から王都を奪い取った形になるため、その報復に来たのだと江奈は思った。
しかし、司はそんな事をするつもりはないため、首を左右に振った。
「では、何をしに来たのですか?」
殺しに来たのではないのなら、何が目的なのだろうか。
司の考えが分からず、江奈は首を傾げた。
「あなたがこれからどう動けばいいかの提案です」
「……提案?」
司がこの場に来た理由。
それは江奈がどう動くべきかを進言しに来たのだ。
「あなたは唯一の公爵家の血筋ということで、女王となることに反対の声は出ないでしょう。しかし、この国を立て直すには国民は疲弊している。そんな状態でもあなたのために復興に力を入れさせなくてはならない。そのためにはあなたの名声を少しでも上げるべきだ」
「名声を上げる? どうやって?」
この国の現状を考えると、国民に苦労を強いることになると江奈も考えていた。
女王になる自分は、嫌でもそんな命令を出さなければならない。
たしかに名声を上げれば国民の活力になるはずだが、そんな簡単なものではない。
何か考えがあるような言い方をする司に、江奈はその方法を尋ねた。
「あなたには私を討伐して欲しいのです」
「っっっ!?」
司の言葉に、江奈は目を見開く。
まさか自分を討伐しろなんて言葉を、聞くことがあるなんて思いもしなかった。
「といっても、死ぬ気はありません。元々私はこの国から出ていくつもりでいました。それを利用するのです」
「出ていく?」
この国から帝国軍を排除できたのは、司の力による所が大きい。
その司がどうして出ていかなければならないのだろうか。
「恐らく、すでに兵の中には私を討伐するように言っている者がいるのではありませんか?」
「……えぇ、あなたは同族を殺し過ぎたから……」
たしかに、兵のなかにはそのように進言して来る者もいる。
江奈はその意見を保留としていた。
司がいなければこの国は滅亡していた可能性が高いため、功労者を討伐するなんてできないと思っていたからだ。
しかし、進言してくる者の気持ちも分からないでもない。
帝国の奴隷にされて無理やりとはいえ、司は襲い掛かってくる同族を容赦なく殺しまくった。
そのことが、いつか江奈に面倒事として降りかかるかもしれないからだ。
「帝国相手にこの国を取り戻すには、同族であっても躊躇っているわけにはいきません。それに彼らを生きたまま解放したとしても問題があります。奴隷にされて受けた肉体的・精神的苦痛は完全に拭えるとは思えない。復興を目指す時、彼らが他の者のと同等の働きができるか分からない。そんな彼らの分の食料や資金も必要となる。そう考えると、残念ですが犠牲にあってもらうしかありませんでした」
「たとえそうでも……」
「えぇ、あなたは助けようとするでしょう。しかし、私はそう思わない。冷酷と言われようと、この国のために最善と判断した結果です」
帝国の排除のためには、同じ国の人間でも犠牲になってもらう。
当然快く思わない人間が出ることも分かっていた。
だが、司にとっては想定内。
最初から分かっていたことなので、何を言われようと気にはならない。
司の言い分も分からなくない。
心の奥では非情にならないと帝国の排除なんて不可能と思っていたため、江奈は何も言えなくなった。
「……分かったわ。あなたの討伐に軍を出すわ」
「ありがとうございます」
司の討伐は、一部の軍の隊長たちから進言されている。
保留にしたその進言を受ければ良いだけのことだ。
自分の討伐に出るなんてことを言われているのにもかかわらず、司は聞き入れてくれた江奈に頭を下げた。
「では、失礼します」
「待って! この国のためには意味があるけれど、あなたには何の得があるの?」
司の討伐に出るのは自分にとっては都合のいいことだが、司には何のメリットもないように思える。
そのため江奈は司の考えを聞きたかったため、この場から去ろうとする司を呼び止めた。
「私の狙いは帝国のみです!」
そう言って、司は窓から姿を消した。
「そうか……」
司のもとに、彼の右腕となるファウストが報告に来る。
大和王国内にいる帝国軍を倒し、司は逃走した帝国将軍のベニアミーノを追いかけたのだが、彼と彼の率いる兵たちはすでに本国へ向けて出航していた。
船は帝国側が残していったものがあるので、上手く風を掴んで進むことができれば1日で帝国へと着けることを考えれば、すぐにでも追いかけたいところだ。
しかし、こちらは何の用意もしていない。
降伏したカルメーロたち元帝国軍の奴隷たちには使い道がある。
使用時に空腹で使えないのでは話にならないため、彼らのへ与える最低限の食料を用意しないと追跡はできない。
司は王国北西の港町に残って、出港のための準備を整えることにした。
ファウストの報告では、この港町に向けて水元公爵家の江奈が兵を動かしたそうだ。
江奈が兵を進軍させたというのに、司は全く慌てる様子がない。
まるでそうなるのが分かっているかのようだ。
「軍の到着前までに出港の準備は間に合うか?」
「……大丈夫です」
ファウストからの報告を受けた司は、近くにいたカルメーロに出航準備の進展具合を尋ねる。
カルメーロとしては江奈の軍をどうするつもりなのか聞きたいところだが、奴隷の身分では効かれたことに答えるしかない。
「スケルトンに抵抗させて、ある程度戦ったら出港するぞ」
「畏まりました」
指示を受け、カルメーロは理解した。
司が江奈軍と本気でぶつかるつもりがないということを。
「……司様」
「何だ?」
ファウストが静かに手を上げる。
こうすることはファウストにも話してあるので、驚くようなことではないだろうが、何か聞きたいことでもあるのだろうか。
「最初から決めていたこととは言え、本当に国を捨てて宜しいのですか?」
「……あぁ」
ファウストの問いに、司は僅かに逡巡した後頷きを返す。
「この国のためには、それで良いんだよ」
「左様ですか……」
もう決めていることだ。
そのため、司はファウストの問いに返答する。
主人である司が良いというのであれば、ファウストとしては反対することはない。
ファウストはその返答を受け入れた。
「では、私も準備の手伝いに向かいます」
「あぁ」
江奈の軍の進行速度を考えると、たいした日数もかからずここまで来ることになるだろう。
まともに相手する気はないので、防御を整えるつもりはない。
少しの間スケルトンに戦わせている間に出航するつもりなので、いつでも出られるように準備を整えておきたい。
念のため準備を急ぐことにしたファウストは、カルメーロたちの手伝いに行くことにした。
そんなファウストを見送った司は、1人江奈と交わした会話を思いだしていた。
◆◆◆◆◆
「何しに来たのです? 私を殺しに来たのですか?」
「私にそのような考えは有りませんよ」
夜に突如現れた司。
まさかの訪問者に、江奈は質問を投げかける。
夜中に誰にも気づかれずに侵入してくるなんて、暗殺者がやるようなことだ。
自分たちは司から王都を奪い取った形になるため、その報復に来たのだと江奈は思った。
しかし、司はそんな事をするつもりはないため、首を左右に振った。
「では、何をしに来たのですか?」
殺しに来たのではないのなら、何が目的なのだろうか。
司の考えが分からず、江奈は首を傾げた。
「あなたがこれからどう動けばいいかの提案です」
「……提案?」
司がこの場に来た理由。
それは江奈がどう動くべきかを進言しに来たのだ。
「あなたは唯一の公爵家の血筋ということで、女王となることに反対の声は出ないでしょう。しかし、この国を立て直すには国民は疲弊している。そんな状態でもあなたのために復興に力を入れさせなくてはならない。そのためにはあなたの名声を少しでも上げるべきだ」
「名声を上げる? どうやって?」
この国の現状を考えると、国民に苦労を強いることになると江奈も考えていた。
女王になる自分は、嫌でもそんな命令を出さなければならない。
たしかに名声を上げれば国民の活力になるはずだが、そんな簡単なものではない。
何か考えがあるような言い方をする司に、江奈はその方法を尋ねた。
「あなたには私を討伐して欲しいのです」
「っっっ!?」
司の言葉に、江奈は目を見開く。
まさか自分を討伐しろなんて言葉を、聞くことがあるなんて思いもしなかった。
「といっても、死ぬ気はありません。元々私はこの国から出ていくつもりでいました。それを利用するのです」
「出ていく?」
この国から帝国軍を排除できたのは、司の力による所が大きい。
その司がどうして出ていかなければならないのだろうか。
「恐らく、すでに兵の中には私を討伐するように言っている者がいるのではありませんか?」
「……えぇ、あなたは同族を殺し過ぎたから……」
たしかに、兵のなかにはそのように進言して来る者もいる。
江奈はその意見を保留としていた。
司がいなければこの国は滅亡していた可能性が高いため、功労者を討伐するなんてできないと思っていたからだ。
しかし、進言してくる者の気持ちも分からないでもない。
帝国の奴隷にされて無理やりとはいえ、司は襲い掛かってくる同族を容赦なく殺しまくった。
そのことが、いつか江奈に面倒事として降りかかるかもしれないからだ。
「帝国相手にこの国を取り戻すには、同族であっても躊躇っているわけにはいきません。それに彼らを生きたまま解放したとしても問題があります。奴隷にされて受けた肉体的・精神的苦痛は完全に拭えるとは思えない。復興を目指す時、彼らが他の者のと同等の働きができるか分からない。そんな彼らの分の食料や資金も必要となる。そう考えると、残念ですが犠牲にあってもらうしかありませんでした」
「たとえそうでも……」
「えぇ、あなたは助けようとするでしょう。しかし、私はそう思わない。冷酷と言われようと、この国のために最善と判断した結果です」
帝国の排除のためには、同じ国の人間でも犠牲になってもらう。
当然快く思わない人間が出ることも分かっていた。
だが、司にとっては想定内。
最初から分かっていたことなので、何を言われようと気にはならない。
司の言い分も分からなくない。
心の奥では非情にならないと帝国の排除なんて不可能と思っていたため、江奈は何も言えなくなった。
「……分かったわ。あなたの討伐に軍を出すわ」
「ありがとうございます」
司の討伐は、一部の軍の隊長たちから進言されている。
保留にしたその進言を受ければ良いだけのことだ。
自分の討伐に出るなんてことを言われているのにもかかわらず、司は聞き入れてくれた江奈に頭を下げた。
「では、失礼します」
「待って! この国のためには意味があるけれど、あなたには何の得があるの?」
司の討伐に出るのは自分にとっては都合のいいことだが、司には何のメリットもないように思える。
そのため江奈は司の考えを聞きたかったため、この場から去ろうとする司を呼び止めた。
「私の狙いは帝国のみです!」
そう言って、司は窓から姿を消した。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界サバイバルセットでダンジョン無双。精霊樹復活に貢献します。
karashima_s
ファンタジー
地球にダンジョンが出来て10年。
その当時は、世界中が混乱したけれど、今ではすでに日常となっていたりする。
ダンジョンに巣くう魔物は、ダンジョン外にでる事はなく、浅い階層であれば、魔物を倒すと、魔石を手に入れる事が出来、その魔石は再生可能エネルギーとして利用できる事が解ると、各国は、こぞってダンジョン探索を行うようになった。
ダンジョンでは魔石だけでなく、傷や病気を癒す貴重なアイテム等をドロップしたり、また、稀に宝箱と呼ばれる箱から、後発的に付与できる様々な魔法やスキルを覚える事が出来る魔法書やスキルオーブと呼ばれる物等も手に入ったりする。
当時は、危険だとして制限されていたダンジョン探索も、今では門戸も広がり、適正があると判断された者は、ある程度の教習を受けた後、試験に合格すると認定を与えられ、探索者(シーカー)として認められるようになっていた。
運転免許のように、学校や教習所ができ、人気の職業の一つになっていたりするのだ。
新田 蓮(あらた れん)もその一人である。
高校を出て、別にやりたい事もなく、他人との関わりが嫌いだった事で会社勤めもきつそうだと判断、高校在学中からシーカー免許教習所に通い、卒業と同時にシーカーデビューをする。そして、浅い階層で、低級モンスターを狩って、安全第一で日々の糧を細々得ては、その収入で気楽に生きる生活を送っていた。
そんなある日、ダンジョン内でスキルオーブをゲットする。手に入れたオーブは『XXXサバイバルセット』。
ほんの0.00001パーセントの確実でユニークスキルがドロップする事がある。今回、それだったら、数億の価値だ。それを売り払えば、悠々自適に生きて行けるんじゃねぇー?と大喜びした蓮だったが、なんと難儀な連中に見られて絡まれてしまった。
必死で逃げる算段を考えていた時、爆音と共に、大きな揺れが襲ってきて、足元が崩れて。
落ちた。
落ちる!と思ったとたん、思わず、持っていたオーブを強く握ってしまったのだ。
落ちながら、蓮の頭の中に声が響く。
「XXXサバイバルセットが使用されました…。」
そして落ちた所が…。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる