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第42話 静かな怒り
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「奴隷共!! そこへ並べ!!」
連れてきた兵によって防壁の上に立たされる奴隷たち。
その奴隷も、当然のように大和国民たちだ。
「お前らは全魔力を使って魔物を阻止しろ!!」
並んだ奴隷たちに対し、ベニアミーノの命令が響き渡る。
呼び寄せた理由は、防壁に押し寄せる蟻の魔物に対する攻撃をするためだ。
奴隷紋により、拒否することができない奴隷たちは、命令に従って魔法を放ち始めた。
「お前ら奴隷が魔力切れなんて気にするな!! 撃って撃って撃ちまくれ!!」
食事も最低限しか与えていないため、体力も魔力量も少ない。
そのため、たいした数の魔法を撃てるはずがない
それが分かっていても、ベニアミーノはお構いなしと言うように魔法を撃たせる。
魔力切れをしたら、捨てればいいという思いが透けて見える。
それでも命令以外の行動ができないため、奴隷たちは魔法を撃つしかない。
「うぅ……」
奴隷たちの数による魔法攻撃により、蟻の侵攻を止めることに成功する。
しかし、魔法ち続けられる訳もなく、奴隷たちは順々に魔力切れを起こしていった。
「魔力切れを起こした奴隷の補充しろ!!」
「ハッ!!」
魔力切れを起こし、倒れていく奴隷たち。
そうなると、蟻の侵攻が止められなくなる。
そのため、ベニアミーノは兵たちに奴隷を次々と交換するように指示を出した。
「まぁ、待てよ」
「何だ?」
魔力切れを起こした奴隷たちを、ベニアミーノは視線を送るだけで兵に連れて行くように合図を送る。
使い潰すつもりでいたのだから、連れて行った先で始末をすつもりだ。
それが分かっているカルメーロは、兵が奴隷を連れて行こうとするのを止める。
何故止めるのか分からず、ベニアミーノは何をするつもりなのか問いかけた。
「折角だからそのまま捨てるのはもったいないだろ」
「……何か考えがあるのか?」
「あぁ」
ベニアミーノの問いに、カルメーロは笑みを浮かべて返答する。
その表情から、何か考えがあるのだと判断したベニアミーノが確認すると、カルメーロは深く頷きを返した。
そして、カルメーロは自分の部下に対して手で合図を送った。
「そいつらのことはこいつらに任せてくれ。上手く使うから」
「……分かった」
後は処理するだけの奴隷。
それにまだ使い道があるというのなら、任せてみるのもいいかもしれない。
そう思ったベニアミーノは、カルメーロの部下に奴隷を渡すことにした。
「チッ! どれだけ奴隷を用意していやがるんだ……」
「……そのうち尽きるでしょう」
奴隷たちによる攻撃で、蟻たちがなかなか防壁を破壊することができないでいた。
使い潰されるように大量の奴隷たちが投入され続いている。
そのことに、司はイラついていた。
奴隷にされて命令に背けないのは分かるが、帝国の軍を潰すうえで邪魔になるというのなら、同じ大和の国民であろうと躊躇なく潰すつもりだ。
しかし、そう思っていても、司の中にも彼らが同族という感情が残っているからかもしれない。
それをファウストは分かっているが、あえてそのことには触れず、冷静に分析を説明した。
女王蟻を倒さない限り、兵隊蟻はまだまだ出てくる。
さすがにそれ以上の奴隷を用意しているとは思えない。
ファウストが呼び出した女王蟻は防壁から離れた場所にいるため、攻撃することもできない。
そのうち、奴隷兵がいなくなるのを待つだけだ。
「カルメーロ将軍!! 用意ができました!!」
「よしっ!」
奴隷の攻撃と蟻の侵攻が拮抗するような状況でいたが、蟻の侵攻の方がジワジワ押し始めていた。
そんななか、先程魔力切れをした奴隷たち連れて行った兵がカルメーロの所へ戻ってきた。
その兵の報告を聞くと、待ちわびていたカルメーロは笑みを浮かべた。
「魔力切れの奴隷なんてどうするんだ?」
「まあ、見てろって……」
何か策があったように思えたが、先程連れて行った奴隷たちがまた戻ってきただけのように見える。
なので、ベニアミーノはカルメーロの考えが分からない。
不審がるベニアミーノに対し、カルメーロは落ち着くように手でジェスチャーをした。
「やれっ!!」
「ハッ!!」
魔力切れで気を失いそうになる奴隷たちに鞭を打ち、何とか立たせると、兵たちは背後から思いっきり蹴り飛ばした。
抵抗できない奴隷たちは、それによって防壁から落下していった。
“ドドドド……!!”
「っ!!」
防壁から落下し、兵隊蟻の群れに呑み込まれると思った奴隷たちが、突如爆発を起こして蟻に被害をもたらした。
その状況を見て、ベニアミーノは驚きの表情へと変わった。
「……ハハッ! なるほど!」
少し間を空けて、ベニアミーノはカルメーロが何をしたのかを理解した。
それと同時に、思わず笑い声を上げてしまった。
「奴隷を使った爆弾か?」
「あぁ、ジャック・オー・ランタンの爆弾攻撃を見て用意していたんだ」
魔力が空っぽになった奴隷に、時限式の爆発魔法を仕込む。
その爆発魔法によって、攻め寄せる蟻の魔物も倒せるし、奴隷の始末もできる。
この人間爆弾は、彼らにとってはまさに一石二鳥という作戦だ。
ジャック・オー・ランタンの爆弾魔法を見て、カルメーロが用意していたのだ。
「爆弾には爆弾をってな」
「ハハッ! いい気味だ」
魔力切れの奴隷たちは、次々と防壁の外へと落とされ爆発を起こして蟻と共に死んでいく。
魔法を放つように言われている奴隷たちは、自分の末路に顔を青くする。
顔を青くすると言うだけまだましかもしれない。
多くの者は、苦しみから解放されることにむしろ安堵しているかもしれない。
そんな事など気にすることなく、ベニアミーノとカルメーロは上機嫌に奴隷たちが爆発するのを眺めていた。
「………………」
「…………、司様……」
奴隷たちが次々と落とされ、人間爆弾として蟻と共に死んでいく。
それを司は無言で眺めている。
何を思っているのか分からず、ファウストは小さく声をかけることしかできなかった。
「……ファウスト」
「はい……」
司は低い声でファウストへと話しかける。
その声に、ファウストは背筋に冷たいものを感じながら返答した。
「奴らは俺が仕留める」
「……畏まりました」
明らかに怒りの含まれた声。
本来ならば、どんな相手であろうもどんな罠が仕掛けられているか分からないため止めるのだが、そうすることはファウストにはできなかった。
連れてきた兵によって防壁の上に立たされる奴隷たち。
その奴隷も、当然のように大和国民たちだ。
「お前らは全魔力を使って魔物を阻止しろ!!」
並んだ奴隷たちに対し、ベニアミーノの命令が響き渡る。
呼び寄せた理由は、防壁に押し寄せる蟻の魔物に対する攻撃をするためだ。
奴隷紋により、拒否することができない奴隷たちは、命令に従って魔法を放ち始めた。
「お前ら奴隷が魔力切れなんて気にするな!! 撃って撃って撃ちまくれ!!」
食事も最低限しか与えていないため、体力も魔力量も少ない。
そのため、たいした数の魔法を撃てるはずがない
それが分かっていても、ベニアミーノはお構いなしと言うように魔法を撃たせる。
魔力切れをしたら、捨てればいいという思いが透けて見える。
それでも命令以外の行動ができないため、奴隷たちは魔法を撃つしかない。
「うぅ……」
奴隷たちの数による魔法攻撃により、蟻の侵攻を止めることに成功する。
しかし、魔法ち続けられる訳もなく、奴隷たちは順々に魔力切れを起こしていった。
「魔力切れを起こした奴隷の補充しろ!!」
「ハッ!!」
魔力切れを起こし、倒れていく奴隷たち。
そうなると、蟻の侵攻が止められなくなる。
そのため、ベニアミーノは兵たちに奴隷を次々と交換するように指示を出した。
「まぁ、待てよ」
「何だ?」
魔力切れを起こした奴隷たちを、ベニアミーノは視線を送るだけで兵に連れて行くように合図を送る。
使い潰すつもりでいたのだから、連れて行った先で始末をすつもりだ。
それが分かっているカルメーロは、兵が奴隷を連れて行こうとするのを止める。
何故止めるのか分からず、ベニアミーノは何をするつもりなのか問いかけた。
「折角だからそのまま捨てるのはもったいないだろ」
「……何か考えがあるのか?」
「あぁ」
ベニアミーノの問いに、カルメーロは笑みを浮かべて返答する。
その表情から、何か考えがあるのだと判断したベニアミーノが確認すると、カルメーロは深く頷きを返した。
そして、カルメーロは自分の部下に対して手で合図を送った。
「そいつらのことはこいつらに任せてくれ。上手く使うから」
「……分かった」
後は処理するだけの奴隷。
それにまだ使い道があるというのなら、任せてみるのもいいかもしれない。
そう思ったベニアミーノは、カルメーロの部下に奴隷を渡すことにした。
「チッ! どれだけ奴隷を用意していやがるんだ……」
「……そのうち尽きるでしょう」
奴隷たちによる攻撃で、蟻たちがなかなか防壁を破壊することができないでいた。
使い潰されるように大量の奴隷たちが投入され続いている。
そのことに、司はイラついていた。
奴隷にされて命令に背けないのは分かるが、帝国の軍を潰すうえで邪魔になるというのなら、同じ大和の国民であろうと躊躇なく潰すつもりだ。
しかし、そう思っていても、司の中にも彼らが同族という感情が残っているからかもしれない。
それをファウストは分かっているが、あえてそのことには触れず、冷静に分析を説明した。
女王蟻を倒さない限り、兵隊蟻はまだまだ出てくる。
さすがにそれ以上の奴隷を用意しているとは思えない。
ファウストが呼び出した女王蟻は防壁から離れた場所にいるため、攻撃することもできない。
そのうち、奴隷兵がいなくなるのを待つだけだ。
「カルメーロ将軍!! 用意ができました!!」
「よしっ!」
奴隷の攻撃と蟻の侵攻が拮抗するような状況でいたが、蟻の侵攻の方がジワジワ押し始めていた。
そんななか、先程魔力切れをした奴隷たち連れて行った兵がカルメーロの所へ戻ってきた。
その兵の報告を聞くと、待ちわびていたカルメーロは笑みを浮かべた。
「魔力切れの奴隷なんてどうするんだ?」
「まあ、見てろって……」
何か策があったように思えたが、先程連れて行った奴隷たちがまた戻ってきただけのように見える。
なので、ベニアミーノはカルメーロの考えが分からない。
不審がるベニアミーノに対し、カルメーロは落ち着くように手でジェスチャーをした。
「やれっ!!」
「ハッ!!」
魔力切れで気を失いそうになる奴隷たちに鞭を打ち、何とか立たせると、兵たちは背後から思いっきり蹴り飛ばした。
抵抗できない奴隷たちは、それによって防壁から落下していった。
“ドドドド……!!”
「っ!!」
防壁から落下し、兵隊蟻の群れに呑み込まれると思った奴隷たちが、突如爆発を起こして蟻に被害をもたらした。
その状況を見て、ベニアミーノは驚きの表情へと変わった。
「……ハハッ! なるほど!」
少し間を空けて、ベニアミーノはカルメーロが何をしたのかを理解した。
それと同時に、思わず笑い声を上げてしまった。
「奴隷を使った爆弾か?」
「あぁ、ジャック・オー・ランタンの爆弾攻撃を見て用意していたんだ」
魔力が空っぽになった奴隷に、時限式の爆発魔法を仕込む。
その爆発魔法によって、攻め寄せる蟻の魔物も倒せるし、奴隷の始末もできる。
この人間爆弾は、彼らにとってはまさに一石二鳥という作戦だ。
ジャック・オー・ランタンの爆弾魔法を見て、カルメーロが用意していたのだ。
「爆弾には爆弾をってな」
「ハハッ! いい気味だ」
魔力切れの奴隷たちは、次々と防壁の外へと落とされ爆発を起こして蟻と共に死んでいく。
魔法を放つように言われている奴隷たちは、自分の末路に顔を青くする。
顔を青くすると言うだけまだましかもしれない。
多くの者は、苦しみから解放されることにむしろ安堵しているかもしれない。
そんな事など気にすることなく、ベニアミーノとカルメーロは上機嫌に奴隷たちが爆発するのを眺めていた。
「………………」
「…………、司様……」
奴隷たちが次々と落とされ、人間爆弾として蟻と共に死んでいく。
それを司は無言で眺めている。
何を思っているのか分からず、ファウストは小さく声をかけることしかできなかった。
「……ファウスト」
「はい……」
司は低い声でファウストへと話しかける。
その声に、ファウストは背筋に冷たいものを感じながら返答した。
「奴らは俺が仕留める」
「……畏まりました」
明らかに怒りの含まれた声。
本来ならば、どんな相手であろうもどんな罠が仕掛けられているか分からないため止めるのだが、そうすることはファウストにはできなかった。
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