42 / 63
第41話 召喚
しおりを挟む
「ジャック・オー・ランタンの対策もしてきたか……」
魔法師団の魔法と大量のバリスタによって、多くのスケルトンとジャック・オー・ランタンが破壊されて行く。
スケルトンだけでは二度目の防壁攻略は難しく、ジャック・オー・ランタンにも攻撃を開始させたのだが、これではこちらの戦力が減るばかりだ。
司のこれまでの動きから、しっかり対策が立てられているのが窺えた。
「このままではきついかもな……」
大量のアンデッドたちにより、いつかは防壁の突破は叶うはずだ。
しかし、防壁内に侵入できた頃には、待ち受けているであろう帝国兵を相手に苦戦することは間違いない。
そう考えた司は、これからどうするべきかを思案し始めた。
「面倒ですね。防壁から攻撃してるのは、またしても大和の者のようですし」
「イラつくな」
ファウストが言うように、相変わらず帝国側の最前線に立たされているのは奴隷にされた大和国民だ。
命令されて拒否することもできず、ペース配分など考えていないような戦い方だ。
司は、その姿が異様にイラつく。
自分も昔は同じ立場だったからかもしれない。
当然、命令されている奴隷の彼らではなく、帝国の連中への怒りだ。
「司さま。私が動くことをお許しいただけますか?」
「防壁の門を攻略できるのか?」
「お任せください」
こちらの兵数が減るという懸念はあるが、このままでも防壁を突破することはできる。
待ち受ける帝国兵のことは、司にはやりようがある。
なので、このまま静観する選択を取ろうとした。
そんな司に、ファウストは自分が動くこと進言してきた。
「……じゃあ、任せる」
「ありがとうございます」
確認のために自信の程を窺うと、力強い目をしていた。
そのため、司はその進言を受け入れることにした。
進言を受け入れられたファウストは、感謝の一礼をして行動をおこすことにした。
「ハー……、ムンッ!!」
司から少し距離を取ると、ファウストは魔力を練り始める。
そして、その魔力により、地面に魔法陣を作り出した。
「ギギッ!」
魔法陣から現れたのは、一匹の蟻の魔物。
その蟻は、ファウストの指示を待つようにその場から動かない。
「あの門を破壊しろ!」
「ギギッ!!」
その蟻に対し、ファウストは鋼鉄の門を指差して指示を出す。
破壊するのは不可能な程強固な門に見えるが、その指示を受けた蟻はファウストへ返事をすると門へ向けて動き出した。
「ギギーー!!」
攻め入るスケルトンたちの後方で立ち止まった先程の蟻は、大きな鳴き声を上げた。
その鳴き声が響き渡りしばらくすると、地響きのような物がなり始めた。
「……何だ?」
「何が起きてるんだ?」
ベニアミーノとカルメーロは、その地響きに反応し、音の鳴っている場所を探すために周囲を見渡した。
しかし、どこから鳴っているのか分からず首を傾げた。
“ボコッ!! ボコッ!!”
「「っっっ!!」」
何かが近付いてくるような地響きがしばらく続いていると、地面から先程の蟻よりも小振りの蟻が次々と出現してきた。
どんどん増える蟻の魔物に、ベニアミーノとカルメーロは目を見開いた。
「くっ!! まずい!!」
「おいっ!! 奴隷を増やせ!!」
出現した蟻の数を見て、ベニアミーノとカルメーロはすぐに動き出す。
今出ている奴隷とバリスタの数では抑えきれない。
数には数で対抗するべく、砦内にいる奴隷をありったけ投入する指示を兵に出した。
「……あの蟻は女王蟻か?」
「はい。その通りです」
蟻を1匹召喚して自分のもとへ戻ってきたファウストに問いかける。
見たことある魔物だが、あの1匹だけ少し形が違う。
そして、仲間を呼び寄せて戦わせている姿を見て、ファウストが呼び寄せたのが女王蟻だと判断した。
案の定、司の確認ともとれる質問にファウストへ頷きを返した。
「女王蟻なんて、なかなか見つけることができないんじゃなかったか?」
「今回のために見つけておきました」
その他の兵隊蟻なんかは比較的見つけることは難しくない。
しかし、身を隠して指示を出すことが多い女王蟻は滅多に姿を見せない。
そのため、ファウストが吸血による眷属化をしようにも、探し出すのにかなりの労力を要したことだろう。
そんな苦労を滲ませることなく、ファウストは平然と司に答えた。
「……そうか、助かった」
「ありがたきお言葉」
このままスケルトンやジャック・オー・ランタンに任せていても、時間がかかるが砦に侵入することはできるだろう。
しかし、かなりの数の兵を削られることになる。
それでも良かったのだが、このファウストの一手によって、時間と犠牲が少なくすることができる。
もしもの時のことを考えて行動してくれたファウストに、司は感謝の言葉をかけた。
主人である司に礼を言われ、ファウストは恐縮しつつも嬉しそうに笑みを浮かべた。
「それにしても、同じ魔物を使役しているのに、お前の方が使い勝手がいい気がするな」
司のスケルトンに及びはしないものの、ファウストが呼び出した蟻はかなりの数だ。
召喚に使った魔力を考えると、あれだけの数を操れるのは相当魔力の燃費が良い。
同じ魔物の使役でも、自分以上にファウストの能力の方が有能かもしれないと思えた。
「そんな事はありません。あれは単に、あの女王蟻の能力です」
「んっ? どういうことだ?」
吸血による眷属化を感心していた司の考えを、ファウストは訂正してきた。
この現状があの女王蟻の能力というのがよく分からない。
そのため、司はその意味をファウストへ尋ねた。
「たしかに少ない魔力で大量の魔物を操っているように見えますが、兵隊蟻を呼び寄せたのは女王蟻の能力によるものです。兵隊蟻は、女王蟻を介して私の指示に従っているにすぎません」
つまり、防壁の門目掛けて突き進んでいく多くの蟻。
その全てを操っている訳ではなく、ファウストが操っているのはあの女王蟻だけで、他は女王蟻が操っているということだ。
「私の眷属化がすごいのではなく、数を求めるためにあの女王蟻を手に入れたのです」
「なるほどな……」
吸血をさえできればいいため、眷属を増やすことはそこまで難しくない。
しかし、呼び出したりするのに魔力を使用するため、無限というわけにはいかない。
そのため、ファウストは少ない魔力で大量の魔物を使役出来ないかと考えたのだ。
そして考え付いたのが蟻や蜂の魔物だ。
そういった種は、女王の指示のもと行動する。
その習性を利用したのがこの現状なのだそうだ。
ファウストの説明を受けた司は、理解と共に納得し、頷きを返したのだった。
魔法師団の魔法と大量のバリスタによって、多くのスケルトンとジャック・オー・ランタンが破壊されて行く。
スケルトンだけでは二度目の防壁攻略は難しく、ジャック・オー・ランタンにも攻撃を開始させたのだが、これではこちらの戦力が減るばかりだ。
司のこれまでの動きから、しっかり対策が立てられているのが窺えた。
「このままではきついかもな……」
大量のアンデッドたちにより、いつかは防壁の突破は叶うはずだ。
しかし、防壁内に侵入できた頃には、待ち受けているであろう帝国兵を相手に苦戦することは間違いない。
そう考えた司は、これからどうするべきかを思案し始めた。
「面倒ですね。防壁から攻撃してるのは、またしても大和の者のようですし」
「イラつくな」
ファウストが言うように、相変わらず帝国側の最前線に立たされているのは奴隷にされた大和国民だ。
命令されて拒否することもできず、ペース配分など考えていないような戦い方だ。
司は、その姿が異様にイラつく。
自分も昔は同じ立場だったからかもしれない。
当然、命令されている奴隷の彼らではなく、帝国の連中への怒りだ。
「司さま。私が動くことをお許しいただけますか?」
「防壁の門を攻略できるのか?」
「お任せください」
こちらの兵数が減るという懸念はあるが、このままでも防壁を突破することはできる。
待ち受ける帝国兵のことは、司にはやりようがある。
なので、このまま静観する選択を取ろうとした。
そんな司に、ファウストは自分が動くこと進言してきた。
「……じゃあ、任せる」
「ありがとうございます」
確認のために自信の程を窺うと、力強い目をしていた。
そのため、司はその進言を受け入れることにした。
進言を受け入れられたファウストは、感謝の一礼をして行動をおこすことにした。
「ハー……、ムンッ!!」
司から少し距離を取ると、ファウストは魔力を練り始める。
そして、その魔力により、地面に魔法陣を作り出した。
「ギギッ!」
魔法陣から現れたのは、一匹の蟻の魔物。
その蟻は、ファウストの指示を待つようにその場から動かない。
「あの門を破壊しろ!」
「ギギッ!!」
その蟻に対し、ファウストは鋼鉄の門を指差して指示を出す。
破壊するのは不可能な程強固な門に見えるが、その指示を受けた蟻はファウストへ返事をすると門へ向けて動き出した。
「ギギーー!!」
攻め入るスケルトンたちの後方で立ち止まった先程の蟻は、大きな鳴き声を上げた。
その鳴き声が響き渡りしばらくすると、地響きのような物がなり始めた。
「……何だ?」
「何が起きてるんだ?」
ベニアミーノとカルメーロは、その地響きに反応し、音の鳴っている場所を探すために周囲を見渡した。
しかし、どこから鳴っているのか分からず首を傾げた。
“ボコッ!! ボコッ!!”
「「っっっ!!」」
何かが近付いてくるような地響きがしばらく続いていると、地面から先程の蟻よりも小振りの蟻が次々と出現してきた。
どんどん増える蟻の魔物に、ベニアミーノとカルメーロは目を見開いた。
「くっ!! まずい!!」
「おいっ!! 奴隷を増やせ!!」
出現した蟻の数を見て、ベニアミーノとカルメーロはすぐに動き出す。
今出ている奴隷とバリスタの数では抑えきれない。
数には数で対抗するべく、砦内にいる奴隷をありったけ投入する指示を兵に出した。
「……あの蟻は女王蟻か?」
「はい。その通りです」
蟻を1匹召喚して自分のもとへ戻ってきたファウストに問いかける。
見たことある魔物だが、あの1匹だけ少し形が違う。
そして、仲間を呼び寄せて戦わせている姿を見て、ファウストが呼び寄せたのが女王蟻だと判断した。
案の定、司の確認ともとれる質問にファウストへ頷きを返した。
「女王蟻なんて、なかなか見つけることができないんじゃなかったか?」
「今回のために見つけておきました」
その他の兵隊蟻なんかは比較的見つけることは難しくない。
しかし、身を隠して指示を出すことが多い女王蟻は滅多に姿を見せない。
そのため、ファウストが吸血による眷属化をしようにも、探し出すのにかなりの労力を要したことだろう。
そんな苦労を滲ませることなく、ファウストは平然と司に答えた。
「……そうか、助かった」
「ありがたきお言葉」
このままスケルトンやジャック・オー・ランタンに任せていても、時間がかかるが砦に侵入することはできるだろう。
しかし、かなりの数の兵を削られることになる。
それでも良かったのだが、このファウストの一手によって、時間と犠牲が少なくすることができる。
もしもの時のことを考えて行動してくれたファウストに、司は感謝の言葉をかけた。
主人である司に礼を言われ、ファウストは恐縮しつつも嬉しそうに笑みを浮かべた。
「それにしても、同じ魔物を使役しているのに、お前の方が使い勝手がいい気がするな」
司のスケルトンに及びはしないものの、ファウストが呼び出した蟻はかなりの数だ。
召喚に使った魔力を考えると、あれだけの数を操れるのは相当魔力の燃費が良い。
同じ魔物の使役でも、自分以上にファウストの能力の方が有能かもしれないと思えた。
「そんな事はありません。あれは単に、あの女王蟻の能力です」
「んっ? どういうことだ?」
吸血による眷属化を感心していた司の考えを、ファウストは訂正してきた。
この現状があの女王蟻の能力というのがよく分からない。
そのため、司はその意味をファウストへ尋ねた。
「たしかに少ない魔力で大量の魔物を操っているように見えますが、兵隊蟻を呼び寄せたのは女王蟻の能力によるものです。兵隊蟻は、女王蟻を介して私の指示に従っているにすぎません」
つまり、防壁の門目掛けて突き進んでいく多くの蟻。
その全てを操っている訳ではなく、ファウストが操っているのはあの女王蟻だけで、他は女王蟻が操っているということだ。
「私の眷属化がすごいのではなく、数を求めるためにあの女王蟻を手に入れたのです」
「なるほどな……」
吸血をさえできればいいため、眷属を増やすことはそこまで難しくない。
しかし、呼び出したりするのに魔力を使用するため、無限というわけにはいかない。
そのため、ファウストは少ない魔力で大量の魔物を使役出来ないかと考えたのだ。
そして考え付いたのが蟻や蜂の魔物だ。
そういった種は、女王の指示のもと行動する。
その習性を利用したのがこの現状なのだそうだ。
ファウストの説明を受けた司は、理解と共に納得し、頷きを返したのだった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
異世界帰りの勇者は現代社会に戦いを挑む
大沢 雅紀
ファンタジー
ブラック企業に勤めている山田太郎は、自らの境遇に腐ることなく働いて金をためていた。しかし、やっと挙げた結婚式で裏切られてしまう。失意の太郎だったが、異世界に勇者として召喚されてしまった。
一年後、魔王を倒した太郎は、異世界で身に着けた力とアイテムをもって帰還する。そして自らを嵌めたクラスメイトと、彼らを育んた日本に対して戦いを挑むのだった。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる