47 / 80
第 1 章
第 47 話
しおりを挟む
「お前らはどこに雇われてるんだ?」
「……何のことだ」
敵に前後を挟まれ、左右からの攻撃。
逃げ場はどこにもないように思えるが、上下は開いている。
その開いている上の部分を利用して、先ほどの攻撃を躱したに過ぎない。
理屈は分かるが、あの一瞬にその判断をしたエルヴィーノのことを、男たちは脅威に満ちた視線で見つめる。
そんな男たちに対し、エルヴィーノはどこに雇われてこの周辺を警戒していたのかを問いかける。
しかし、聞かれたからと言って正直に答えるわけもなく、槍を持つ男は惚けるように返事をした。
「隠したければ隠せばいいさ、どうせ捕まえて吐かせるだけだ」
聞いたエルヴィーノとしても、最初から正直に答えるとは思っていない。
ただ、自分との実力差に気付き、降参してくれないかという僅かな期待から聞いてみただけだ。
答えないのなら、無理やり答えさせるだけの方法は心得ている。
子供たちを少しでも早く救出するために、面倒な手間を省きたいのだが、やはりそう上手くいかないようだ。
「俺たちに勝てると思っているのか?」
「簡単だな」
余裕の表情で相手をするエルヴィーノに、男たちは怒気を強める。
5人とも武に覚えのある者たち。
それが連携して戦うのだから、負ける気など毛頭ないようだ。
しかし、そんな男たちを前に、エルヴィーノは笑みを浮かべて返答した。
「……武器も持たずにやるつもりか?」
「舐めているのか?」
「その通りだ」
態度で理解してくれたようだ。
男たちが言うように、エルヴィーノは彼らを舐めている。
実力差から、負ける気がさらさらないからだ。
それに、武器を使わないのではなく、使えないの方が近いかもしれない。
というのも、彼ら程度を相手にするとなると手加減が難しからだ。
勢いあまって皆殺しにしては、子供たちの居場所を吐かせることができない。
そうしないための配慮だ。
「さっきの攻撃を躱しただけで調子に乗るなよ!」
あまりにも舐めた態度に我慢ができなかったのだろう。
槍使いの男が、こめかみに青筋を立ててエルヴィーノへと襲い掛かってきた。
「シッ!!」
自分の間合いに入ったエルヴィーノに対し、槍使いは突きを放ってくる。
しかし、味方の方へ誘導するための突きなどではなく、エルヴィーノを仕留めるための攻撃だ。
しかも、1撃ではなく連撃だ。
「良い突きだ。だが……」
「っ!?」
急所目掛けて繰り出される槍による攻撃。
先程よりも鋭いその攻撃を、エルヴィーノは僅かに体を動かすだけで回避する。
そして、タイミングを見計らい、槍を突き出した瞬間に男の懐にステップインした。
「がっ!?」
「接近された時の対応がいまいちだな」
槍を武器とする場合、その間合いの有利性を利用して戦うものだ。
しかし、攻撃を躱され、接近されてしまうと、武器の長さが邪魔になる。
当然そのことは分かっているが、なまじ突きの技術が高いせいで、この男はその対処法をしっかり訓練できていないようだ。
接近され、男は槍の柄の部分で攻撃をしようとしてきたが、突きによる攻撃と比べると拙い。
その攻撃が届く前に、エルヴィーノの肘打ちが腹に突き刺さり、男はたたらを踏んで後退した。
「おっ!?」
槍使いに一撃入れたところで、エルヴィーノに向けて右から矢、左から火球が飛んできた。
弓使いと魔法使いが、仲間の槍使いが離れたところを狙っていたようだ。
“パシッ!!”“パンッ!!”
「「っっっ!?」」
矢と魔法、そのどちらかがエルヴィーノに当たると思われた瞬間、矢はキャッチされ、火球は魔力の壁によって阻まれた。
あまりにもあっさりと自分たちの攻撃が防がれ、弓使いと魔法使いは驚きで固まった。
「この程度の威力じゃ話にならない……なっ!」
「ぐえっ!!」
言葉の語尾と共に、エルヴィーノは弓使いに矢を投げ返してやる。
その矢は高速で飛んでいき、弓使いの腹を貫いた。
それによって前のめりに倒れた弓使いの男は、大量の血を流して動かなくなった。
「貴様!!」
「なんだ? 殺されないとでも思ったのか?」
仲間を殺られたからか、魔法使いの男が怒りの声を上げる。
確かに先ほど捕まえて吐かせるとは言ったが、何も全員捕まえる必要はない。
2、3人生かして捕まえれば、誰かしら知っているはずなので、多少人数が減っても問題ない。
そのため、魔法使いの反応に対し、エルヴィーノは平然と答えた。
「「このっ!!」」
魔法使いの男とやり取りをしているエルヴィーノに対し、剣を持つ2人の男たちは左右から攻めかかる。
「それはさっきも見た」
「そうかな?」「フッ!」
前後をふさいで左右からの攻撃だった先ほどとは違い、左右をふさいでからの前後からの攻撃。
その多少の違いを指摘したエルヴィーノに対し、2人は笑みを浮かべる。
その理由は、剣を持つ右手の反対の左手にあった。
剣使いの男たちは、今度は躱す隙をなくすため、左手に持った短剣で上下も塞いできたのだ。
「無意味だ」
「うぐっ!!」「ぐおっ!!」
前後左右に上下を塞がれて逃げ道はないが、自分には通用しない。
何故なら、その不安定な体勢で放たれた攻撃が当たる前に、2人に対して手のひら大の魔力の球を放てば良いだけだからだ。
その魔力球が腹に当たり、攻撃を中断せざるを得なくなった男たちは、呻き声をあげてその場に蹲った。
「このっ!!」
「フッ!」
エルヴィーノに対し、またも火球が飛んでくる。
先程よりも威力と勢いがある。
その理由は、魔法使いの男がエルヴィーノとの距離を縮めたからだ。
距離が近い方が威力も勢いも違うとはいえ、距離を取って戦うのが基本の魔法使いがやることではない。
意外性ある攻撃ともとれるが、この程度の魔法で自分を傷つけることなんて不可能。
それを示すように、エルヴィーノは鼻で笑って魔力球を放った。
“パンッ!!”
「なっ!? うごっ!!」
エルヴィーノの魔力球と、魔法使いの火球が衝突する。
同じ大きさの魔法の球ならば、属性を付与している自分の魔法の方が威力がある。
そう思っていた魔法使いだったが、結果は逆。
エルヴィーノの魔力球が火球を消し飛ばし、そのまま魔法使いの顔面にぶつかった。
その強力な攻撃をくらい、魔法使いの男はその一撃で気を失った。
「て、てめえ……」
エルヴィーノが他を相手しているうちに、槍使いの男は少しダメージが抜けたようだ。
そして、腹の痛みに耐えながらエルヴィーノに向けて槍を構えた。
「しつこい!」
「がっ!!」
攻撃を受けた剣使いの2人が落とした短剣。
足元に落ちているそれを拾い、エルヴィーノは槍使いの男に向けて投擲する。
あまりの速さに反応できず、槍使いの男の胸に短剣が突き刺さった。
「ふんっ!」
「「っっっ!!」」
残っているのは腹を抑えている剣使いの2人組。
その2人の背中に向けて、エルヴィーノは魔力球を放つ。
背中に強力な衝撃を受け、2人は声も出せずに気を失った。
「……何のことだ」
敵に前後を挟まれ、左右からの攻撃。
逃げ場はどこにもないように思えるが、上下は開いている。
その開いている上の部分を利用して、先ほどの攻撃を躱したに過ぎない。
理屈は分かるが、あの一瞬にその判断をしたエルヴィーノのことを、男たちは脅威に満ちた視線で見つめる。
そんな男たちに対し、エルヴィーノはどこに雇われてこの周辺を警戒していたのかを問いかける。
しかし、聞かれたからと言って正直に答えるわけもなく、槍を持つ男は惚けるように返事をした。
「隠したければ隠せばいいさ、どうせ捕まえて吐かせるだけだ」
聞いたエルヴィーノとしても、最初から正直に答えるとは思っていない。
ただ、自分との実力差に気付き、降参してくれないかという僅かな期待から聞いてみただけだ。
答えないのなら、無理やり答えさせるだけの方法は心得ている。
子供たちを少しでも早く救出するために、面倒な手間を省きたいのだが、やはりそう上手くいかないようだ。
「俺たちに勝てると思っているのか?」
「簡単だな」
余裕の表情で相手をするエルヴィーノに、男たちは怒気を強める。
5人とも武に覚えのある者たち。
それが連携して戦うのだから、負ける気など毛頭ないようだ。
しかし、そんな男たちを前に、エルヴィーノは笑みを浮かべて返答した。
「……武器も持たずにやるつもりか?」
「舐めているのか?」
「その通りだ」
態度で理解してくれたようだ。
男たちが言うように、エルヴィーノは彼らを舐めている。
実力差から、負ける気がさらさらないからだ。
それに、武器を使わないのではなく、使えないの方が近いかもしれない。
というのも、彼ら程度を相手にするとなると手加減が難しからだ。
勢いあまって皆殺しにしては、子供たちの居場所を吐かせることができない。
そうしないための配慮だ。
「さっきの攻撃を躱しただけで調子に乗るなよ!」
あまりにも舐めた態度に我慢ができなかったのだろう。
槍使いの男が、こめかみに青筋を立ててエルヴィーノへと襲い掛かってきた。
「シッ!!」
自分の間合いに入ったエルヴィーノに対し、槍使いは突きを放ってくる。
しかし、味方の方へ誘導するための突きなどではなく、エルヴィーノを仕留めるための攻撃だ。
しかも、1撃ではなく連撃だ。
「良い突きだ。だが……」
「っ!?」
急所目掛けて繰り出される槍による攻撃。
先程よりも鋭いその攻撃を、エルヴィーノは僅かに体を動かすだけで回避する。
そして、タイミングを見計らい、槍を突き出した瞬間に男の懐にステップインした。
「がっ!?」
「接近された時の対応がいまいちだな」
槍を武器とする場合、その間合いの有利性を利用して戦うものだ。
しかし、攻撃を躱され、接近されてしまうと、武器の長さが邪魔になる。
当然そのことは分かっているが、なまじ突きの技術が高いせいで、この男はその対処法をしっかり訓練できていないようだ。
接近され、男は槍の柄の部分で攻撃をしようとしてきたが、突きによる攻撃と比べると拙い。
その攻撃が届く前に、エルヴィーノの肘打ちが腹に突き刺さり、男はたたらを踏んで後退した。
「おっ!?」
槍使いに一撃入れたところで、エルヴィーノに向けて右から矢、左から火球が飛んできた。
弓使いと魔法使いが、仲間の槍使いが離れたところを狙っていたようだ。
“パシッ!!”“パンッ!!”
「「っっっ!?」」
矢と魔法、そのどちらかがエルヴィーノに当たると思われた瞬間、矢はキャッチされ、火球は魔力の壁によって阻まれた。
あまりにもあっさりと自分たちの攻撃が防がれ、弓使いと魔法使いは驚きで固まった。
「この程度の威力じゃ話にならない……なっ!」
「ぐえっ!!」
言葉の語尾と共に、エルヴィーノは弓使いに矢を投げ返してやる。
その矢は高速で飛んでいき、弓使いの腹を貫いた。
それによって前のめりに倒れた弓使いの男は、大量の血を流して動かなくなった。
「貴様!!」
「なんだ? 殺されないとでも思ったのか?」
仲間を殺られたからか、魔法使いの男が怒りの声を上げる。
確かに先ほど捕まえて吐かせるとは言ったが、何も全員捕まえる必要はない。
2、3人生かして捕まえれば、誰かしら知っているはずなので、多少人数が減っても問題ない。
そのため、魔法使いの反応に対し、エルヴィーノは平然と答えた。
「「このっ!!」」
魔法使いの男とやり取りをしているエルヴィーノに対し、剣を持つ2人の男たちは左右から攻めかかる。
「それはさっきも見た」
「そうかな?」「フッ!」
前後をふさいで左右からの攻撃だった先ほどとは違い、左右をふさいでからの前後からの攻撃。
その多少の違いを指摘したエルヴィーノに対し、2人は笑みを浮かべる。
その理由は、剣を持つ右手の反対の左手にあった。
剣使いの男たちは、今度は躱す隙をなくすため、左手に持った短剣で上下も塞いできたのだ。
「無意味だ」
「うぐっ!!」「ぐおっ!!」
前後左右に上下を塞がれて逃げ道はないが、自分には通用しない。
何故なら、その不安定な体勢で放たれた攻撃が当たる前に、2人に対して手のひら大の魔力の球を放てば良いだけだからだ。
その魔力球が腹に当たり、攻撃を中断せざるを得なくなった男たちは、呻き声をあげてその場に蹲った。
「このっ!!」
「フッ!」
エルヴィーノに対し、またも火球が飛んでくる。
先程よりも威力と勢いがある。
その理由は、魔法使いの男がエルヴィーノとの距離を縮めたからだ。
距離が近い方が威力も勢いも違うとはいえ、距離を取って戦うのが基本の魔法使いがやることではない。
意外性ある攻撃ともとれるが、この程度の魔法で自分を傷つけることなんて不可能。
それを示すように、エルヴィーノは鼻で笑って魔力球を放った。
“パンッ!!”
「なっ!? うごっ!!」
エルヴィーノの魔力球と、魔法使いの火球が衝突する。
同じ大きさの魔法の球ならば、属性を付与している自分の魔法の方が威力がある。
そう思っていた魔法使いだったが、結果は逆。
エルヴィーノの魔力球が火球を消し飛ばし、そのまま魔法使いの顔面にぶつかった。
その強力な攻撃をくらい、魔法使いの男はその一撃で気を失った。
「て、てめえ……」
エルヴィーノが他を相手しているうちに、槍使いの男は少しダメージが抜けたようだ。
そして、腹の痛みに耐えながらエルヴィーノに向けて槍を構えた。
「しつこい!」
「がっ!!」
攻撃を受けた剣使いの2人が落とした短剣。
足元に落ちているそれを拾い、エルヴィーノは槍使いの男に向けて投擲する。
あまりの速さに反応できず、槍使いの男の胸に短剣が突き刺さった。
「ふんっ!」
「「っっっ!!」」
残っているのは腹を抑えている剣使いの2人組。
その2人の背中に向けて、エルヴィーノは魔力球を放つ。
背中に強力な衝撃を受け、2人は声も出せずに気を失った。
73
お気に入りに追加
406
あなたにおすすめの小説

冤罪で追放した男の末路
菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
【第1章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む
凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!

てめぇの所為だよ
章槻雅希
ファンタジー
王太子ウルリコは政略によって結ばれた婚約が気に食わなかった。それを隠そうともせずに臨んだ婚約者エウフェミアとの茶会で彼は自分ばかりが貧乏くじを引いたと彼女を責める。しかし、見事に返り討ちに遭うのだった。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様の重複投稿、自サイトにも掲載。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

半分異世界
月野槐樹
ファンタジー
関東圏で学生が行方不明になる事件が次々にしていた。それは異世界召還によるものだった。
ネットでも「神隠しか」「異世界召還か」と噂が飛び交うのを見て、異世界に思いを馳せる少年、圭。
いつか異世界に行った時の為にとせっせと準備をして「異世界ガイドノート」なるものまで作成していた圭。従兄弟の瑛太はそんな圭の様子をちょっと心配しながらも充実した学生生活を送っていた。
そんなある日、ついに異世界の扉が彼らの前に開かれた。
「異世界ガイドノート」と一緒に旅する異世界

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる