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あっ、どうも、はじめまして。
サンドリヨンです。
‥‥‥。
誰それって顔しないでよ。
シンデレラって言った方が馴染みがいい?
私、転生者なの。
「お前もか」ってツッコミはいらないわよ!
私だって転生したくて、したんじゃないわよ。
いつもどおり、布団に入って朝目が覚めたらこの世界に居たんだから。
朝、いつもどおり目を開けたら見知らぬ天井が見えたの。固いベッドに薄っぺらい布団。みすぼらしい服。随分質素な部屋に何が起こったかわからなかったわ。
ベッドから起き上がって部屋の隅にあるドレッサーの鏡を覗き込むと、そこには見知らぬ女性の顔があったの。
髪はブロンドで瞳はブルー。
おまけに凄い美人。自画自賛じゃないわ。
「誰?」
声に出した瞬間、彼女の記憶が蘇った。
サンドリヨン。18才。
母は早くに亡くなり、父と二人暮らし。
その父が半年前に再婚し、継母と二人の姉が出来た事。
父が留守がちで、継母の言いなりなのをいい事に継母と二人の姉に使用人のようにこき使われている事。
そこでふと、思い出したの。
シンデレラの仏語読みがサンドリヨンだと言う事に。
ここはシンデレラの世界!
と言う事は、いずれ魔法使いのおばあさんが現れて私を舞踏会に連れて行ってくれて、そこで王子様に見初められるんだわ!
そうやって舞い上がった私の心。
いやいや、ちょっと待って!
王子様と結婚という事は、いずれ王妃となるって事?
王妃になったら色んな面倒臭い事に煩わされるって事よね。
自慢じゃないけど、私、超面倒臭がりなのよ。
前世だって面倒臭がりなせいか、汚部屋だったし‥‥。そんな情報いらない?
てか、これからサンドリヨンとしてあの三人にこき使われるのよね。
どうにかしてここから逃げないと。
よし、先ずは荷造りだわ。
じゃ、サヨナラ。
サンドリヨンです。
‥‥‥。
誰それって顔しないでよ。
シンデレラって言った方が馴染みがいい?
私、転生者なの。
「お前もか」ってツッコミはいらないわよ!
私だって転生したくて、したんじゃないわよ。
いつもどおり、布団に入って朝目が覚めたらこの世界に居たんだから。
朝、いつもどおり目を開けたら見知らぬ天井が見えたの。固いベッドに薄っぺらい布団。みすぼらしい服。随分質素な部屋に何が起こったかわからなかったわ。
ベッドから起き上がって部屋の隅にあるドレッサーの鏡を覗き込むと、そこには見知らぬ女性の顔があったの。
髪はブロンドで瞳はブルー。
おまけに凄い美人。自画自賛じゃないわ。
「誰?」
声に出した瞬間、彼女の記憶が蘇った。
サンドリヨン。18才。
母は早くに亡くなり、父と二人暮らし。
その父が半年前に再婚し、継母と二人の姉が出来た事。
父が留守がちで、継母の言いなりなのをいい事に継母と二人の姉に使用人のようにこき使われている事。
そこでふと、思い出したの。
シンデレラの仏語読みがサンドリヨンだと言う事に。
ここはシンデレラの世界!
と言う事は、いずれ魔法使いのおばあさんが現れて私を舞踏会に連れて行ってくれて、そこで王子様に見初められるんだわ!
そうやって舞い上がった私の心。
いやいや、ちょっと待って!
王子様と結婚という事は、いずれ王妃となるって事?
王妃になったら色んな面倒臭い事に煩わされるって事よね。
自慢じゃないけど、私、超面倒臭がりなのよ。
前世だって面倒臭がりなせいか、汚部屋だったし‥‥。そんな情報いらない?
てか、これからサンドリヨンとしてあの三人にこき使われるのよね。
どうにかしてここから逃げないと。
よし、先ずは荷造りだわ。
じゃ、サヨナラ。
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