【完結】幼馴染みが今日もうるさい

うらひと

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それからお茶を飲んで店を出ると、馬車が店前に待機しており、また乗せて貰って俺の家まで送り届けてくれた。
帰りの馬車では団長は自分の話をしてくれた。
聞くと子爵出の三男だった為、子爵は継げないと思い騎士になったそうだ。
そして実績を重ねていたら団長まで上り詰めてしまい、最終的に侯爵の爵位を賜り、いつの間にか実家より上の立場になってしまったとか……

それから、レオナルドおじさんの事も教えてくれた。同級生で同じ狼獣人だった為に最初は何かと比較されがちでお互いライバル心を燃やしていたんだとか……でもある時厄介な魔獣の討伐で一緒に死戦を潜り抜けた事から意気投合し、今でもとても仲が良いらしい。
だからリーアスの事も自分の息子の様に大事に思っているのだと言う。「勿論君の事もだよ」と言われてリーアスのついでであっても嬉しくなってしまった。

「エネ君、また学園で!!」

「はい!今日はありがとうございました。それにメガネもありがとうございます。大切に使います」

団長は最後までスマートな行動で俺を魅了して帰っていった。
なんてかっこいいおじさんなんだ。おじさんなんて失礼だな……ダンディーって言葉が似合いそうな団長だった。

それにこんな俺でも分け隔てなく話を真剣に聞いてくれて、相手を見て態度を変えたりしない人だった。

素敵だし、そしてかっこいい!!俺は男だけど男でも惚れてしまう。ガロン団長の優しい時と、人を睨みつける時の人を殺す様な目つきのギャップが凄いけれど。睨まれたら俺も震え上がるけれど、同じ男性として憧れる気持ちで一杯だ!!

ガロン団長は俺の事を心配してくれていたけど、ガロン団長も俺がかっこいいと思うのだから、ある意味団長だって男性から惚れられたり襲われるんじゃないんだろうか……。

あっでも俺と違って筋力あるから大丈夫なのかな。襲われるよりひれ伏されるかも知れないw。

その日の夜、早速ミネラ母さんにプレゼントに手紙をつけて配送の手続きをした。母さん気に入ってくれると良いな。
レオナルドおじさんにも前に書いた手紙の続きでガロン団長の事も付け加えて出した。ガロン団長と一緒に買い物に行ったなんてレオナルドおじさんはどう思うんだろう。ふふっ
ついでに一緒に書いておいた公爵への手紙も出しておいた。


寝る直前までガロン団長の事をずっと考えていたせいか……ガロン団長に対して大勢の男達が襲ってきてもバッタバッタなぎ倒し、山になった男達の上で王都騎士団の旗を掲げて堂々と立っている夢を見たのだった。
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