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しおりを挟む「で、デートですか!!そうか……こういう事がデートになるのか……先生の時間をそんな事で使わせてしまってはご迷惑がかかります。
それに……今回……先生はごめんなさい」
「えーー!!私の何が駄目だったの??あまり断られた事がないからショックで先生泣いてしまうかも知れない……」
「先生、違うんです!!先生にお礼の、あの、プレゼントを見つけようとしてて……」
「ああ……それは悪かった。エネの気持ちは理解したよ。エネとデートしようか思ったけれど、そういう事ならデートは諦めるよ」
「ふふふっ先生ったら大袈裟な!!でも俺の心配を考えて下さってありがとうございます。買い物は俺の知っている人を誘って王都のお店には1人で行かないので心配しないでください」
「……大袈裟ではないけどねぇ。はあー残念」
「でも外見でいうなら、俺なんかより危険なのはどちらかというと先生ですよね。綺麗で美人という言葉がお似合いになる方ですし……」
「私は心配ない。エネと違って私はクールビューティーと言われているんだ。クールビューティーは逆によっぽど声をかけて来ない」
「そういうものなのですか?」
「そういうものだ。そんな事よりエネが何を選んでくれるのか……楽しみだよ」
「先生……そんな楽しみ楽しみと期待されてしまうと、俺の少ない予算では先生の好みの物が買えるか分からないのでがっかりされるかも知れません」
「それは違うよ。エネが今も一生懸命私の事をずっと考えてくれているね。そしてそれがプレゼントを購入する時も、購入した後も私が気に入ってくれるだろうかと考えてくれるでしょう?
ずっとエネが私の事を考えてくれているだろうと思ったら嬉しくなるに決まっているでしょう?
私の事を一生懸命考えてくれたエネからのプレゼントなら何だって嬉しいものなんだよ。」
「先生……分かりました。そんな事を言って頂いてありがとうございます」
先生は、本当に優しい。プレゼント選びの初心者の俺が安心できるような言葉をかけてくれる。
そうだ!!リーアスは王都の街を見回っているし、お店にも詳しいだろうか……誘ったら一緒について来てくれるだろうか……騎士団候補生の校舎に後で行ってみようかな。
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