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10〜リーアスside〜騎士団候補生達
しおりを挟む騎士団候補生達は話してみると普段は気のいい奴らで、まだ騎士団候補生というのに、有事の際には国に命をかける心構えの奴が多く尊敬する事もあった。
しかし、攻撃的で性欲が強い奴らが多い。
命をかける仕事というのはやはりストレスがかかる。
それを何処かで解消するには性欲で発散させるのが一般的だという。
そして騎士団候補生でも将来のエリートだという特権意識のある奴らが殆どで、それ以外の人達を下に見ている者も中にはいた。
実際、王都学園に入れただけでも大変名誉な事なのに、その中の騎士団候補生は更にエリートだと言われているからモテるのだ。
俺も入学してからすぐに何人かの学生から告白されてしまった。
恋人は欲しいと思っていたが、ぼんやりとした憧れだっただけて自分の心が追いつかない事に気づく。
そもそも告白をしてきた学生は俺の何を好きになったのだろうか?
「俺のどこを好きになったの?」
っと聞くと、
「騎士団候補生でカッコいいから……一目惚れしました」
と言う。
そういうものなのか。
そういう基準で相手を見てみると、相手に対し何も感じなかったので「ごめん」と断った。
「リーアスも騎士団候補生になったらモテモテになってきたなー!!俺達もだけどさ!折角告白してきたんだから、1度くらい遊んでみればいいのに!」
俺が告白された一部始終をみていたのだろう。同じ騎士団候補生のギルベルトとゴッスとゲオが次の授業が始まるぞと俺を呼びに来た。
「好きでもない人と1度遊ぶって何をして遊ぶんだ?」
と聞くと、3人が一瞬キョトンとしたが、大笑いをされてしまった。
「あっははは!おっもしれー!!リーアス、お前はいいぞ!!俺達は初心で可愛いお前の事が大好きさ!!俺達が教えてやるからな!」
3人が俺を可愛い可愛いと言ってくる。俺が可愛いとは初めて言われた。
それから、3人から色んな事を教えて貰った。
女性の扱い方から……信頼の厚い娼館の場所や宿屋の利用方法まで……最初はカルチャーショックな事もあったが、3人は家柄もしっかりしていて、ギルとゲオは既に家同士が取り決めた婚約者がいるらしい。
だからむしろ、しつこい女性の対応の仕方や、変な女性に引っかからない方法をしっかり教えて貰えたのはとても助かった。
言い寄ってくる女性の中には好きでもないのに子供を産んで、将来有望な騎士の妻に収まろうとする者や、婚約者がいる騎士を誑かして両家の醜聞を広めてやろうとする者もいるというから、思ったより恐ろしい世界だと思った。
そんな中でも性欲が湧いて来るわけだから、自分の将来と家の為に上手に発散していかなければならないという訳だ。
そこで、綺麗な男性を相手にするのもとても都合が良いという。
女性の様に子供を孕む事がないので気に入った男性がいれば、女性より快楽に集中できると言うのだ。
仲間の3人に信用できる男性専用の娼館に連れて行って貰った。
そこには美人といわれる男娼や俺達みたいながっしりした男娼、可愛い男娼など、色々な好みに合わせた男娼が揃っていて、性別が女性では無いだけで、女性の娼館とほぼ変わりなかった。
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