醜い孤児で奴隷の男娼だったけど、引き取られた先で蝶よ花よと愛されまくる話

うらひと

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ウェイの家

9お父様達の正体

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「分からない事は知りましょう。騙されないように知識を増やしましょう!!」


リー様が情けない顔をしていたと思う俺を励ましてくれた。こうして学ぶ事は生きる上でとても大切だと3人から教えて貰った。


「あの、でもさっきはお父様に俺に騙されてもいいと言ってましたけど……それは良いのですか?」


「ああ……それは騙されるつもりは無いけれど、もしハオランに騙されても大好きなのは変わらないって意味だよ!騙されても良いと思って騙されるのと、騙されたくないと思っているのに騙されるのとでは全く違うからね」


俺はウェイ様から騙されても良いと思って騙されるという考え方自体を初めて知った。

しかし、そんな考え方はやっぱり極端な考え方らしくて、リー様とチェン先生から「親バカ」とか「おかしな考えをハオランに教えるんんじゃない」とかウェイ様がまた責められていた。


そして体調が良い時は少しずつリー様が教えてくれる事になった。


「後は君の生い立ちは私達3人の中だけの内緒にするよ。
ああ……王のジンには話すから4人か。
後はハオラン自身が話す必要があると思った時に誰に言いたいのか相談してくれないか?
君の生い立ちを聞いて、君の事を蔑む人達も出る可能性もあるから慎重に考えたい」


「え……王?……王様に私の事を言うのですか?」


「ああ。君は王の妹の子供だしな。言いたくないけど、報告しなくてはいけないだろう。
この国の鎖国政策も君が関わっているし……ああ……でも言いたくない。本当にジンには言いたく無いんだよな……」


ええっ?昨日から本当に俺が王族の血が入っている事を前提に話している。


それにウェイ様って王様の事をジンって気安く言っているけど、えっ?王様ってこの国で1番偉い人だよな。
ウェイ様は感情が顔に現れやすくて身分的には低い人だと思っていたけど……違うのか?



「あ、あのお父様……質問しても宜しいですか?」



「ああ!!ハオランなんだい?」



「あの……先程から言っている王ってこの国の1番偉い人ですよね?その王様に気軽にお話できるお父様って一体どんな方なのでしょうか?」


「ハオラン!!私の事に興味を持ってくれて嬉しいよ。私は王の幼馴染みで元側近だったんだ。
その後私は王の妹のイーランと結婚したから親族関係にはなるな。

因みに私が王の側近だった頃にリーは私の家臣でこの国1番の剣士として私の側で支えて貰っていた。


チェンは今でも宮廷医師として働いているが、私の家でもいつも世話になっているんだ」


「ええっ!!」


と、とんでもない事になってきた。

ウェイ様の身分が低いなんてとんでもない!!この国でも頂点に近い方じゃないか!!

リー様だってこの家の筆頭侍従と言っていたけど、元は国1番の剣士で王の側近だったウェイ様の家臣……。

そしてチェン先生は今でも宮廷医師……。

話が壮大過ぎて何を信じて何が嘘なのか俺にはもう訳が分からない……。

ちょっとウェイ様の話についていけなくなって、とうとう自分の1番疑問に思っている事を思わずぶつけてしまった。


「私は、俺は……違うと思います。俺なんかじゃない!!俺はハオランじゃない。こんなっ!!俺がハオランの証拠なんてどこにも無いじゃないか!!髪だって瞳だって突然変異かもしれない。俺には何にも証明する物かないっ」



急に俺が取り乱してしまって、3人は驚いていた。だけど、またウェイ様は落ち着いて俺を抱きしめてくれた。


「ふふっ本来の君は本当は自分の事を「俺」と言っていたんだね!!そうやって少しずつ自分を出していこう。
髪と瞳は十分な証拠だよ。
それに私達3人は君が生まれた時の姿を見ている。母のイーランそっくりだった君の事をね。
その3人が君をハオランだって言うんだから証拠にはならないかい?
この国には君の瞳の色は2人しかいない。
髪の色も揃っているのは私が15年間探し続けて君1人だけだった。
本当にやっと見つけたんだ」

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