9 / 33
奴隷で人気のない男娼
3※初老の男性
しおりを挟むその日もまた男が「足を開け」とぶっきらぼうに言ったので、「分かりました」と言って自分で足を大きく開いた。抵抗したって男に直接痛い事をされるか、部屋の向こうにいる教育係の2人から反抗したとして後で体罰を与えられるだけだ。
男は乱暴に広げた俺の足を持ち上げお尻の穴に遠慮なくペニスを入れた。入れてから俺のペニスをぎゅっと強く握られて痛くて身体が震えた。
「ガッ……い、痛い」
「ああ……ペニスを強く握っていればお前の中はいい感じだな」
ニンマリされながら乱暴に腰を打ち付ける。こんな事は日常茶飯事だけれど何度されても痛いものは痛い……しかし抵抗したらもっと痛い目にあってしまうからグッと声を堪えていると涙だけ溢れて来た。
「ああ……その痛そうな顔は中々いいよ」
今日の男は苦しんだり痛そうな歪んだ顔を見るのが好きなようだ。
男が興奮してくると握っていた俺のペニスを更に潰すくらい強く握られて「ああ……気持ちいい」と腰を振っていた。
俺は握られたペニスの痛みで声にならない細い悲鳴だけが自然と自分の口から漏れ出て部屋に響きわたっていた。
「ぐ……うっ……痛い……」
男が部屋を出て行ってから今日は自分のペニスから血が出てしまい、汚れた布でペニスを抑えながら片手で部屋の掃除をした。
布で抑えていないと掃除をしても血が垂れてくるので部屋を血で汚さない様に掃除をするのが、その日は難しかった。
そろそろ終わらないとまた教育係の2人の内どちらかが、確認をしにやってきて怠けているのかとまた体罰されてしまう……。
なんとか急いでやっているが、片手で掃除しているし、新しいシーツを取り替えるのも自分のペニスの血がつかない様にしなければと気をつけているからもたついてしまう。
部屋の外から何人かの足跡が聞こえてきた。
どうしよう……掃除が終了した連絡をしてないから確認しに部屋にやって来るんだ。
もたついてしまってまだ掃除が終わっていないし、ペニスからの血も止まってない。
数人の足音が俺の部屋に近づいて来た。これからどんな体罰を与えられるのか分かっているけれど、それでも身体が強張って震えてしまう。
俺の部屋の前で足音が止まった。いつもの教育係と何人かいる。今日の体罰はムチか、棒か。部屋のドアが開いた。
「おい8番!!」
「すみません。すみません。お許し下さい。まだ掃除が終わっていません。血がまだ止まらなくて……怠けていた訳ではありません」
教育係の方には顔を向けずに四つん這いに這いつくばった。そして少しでも体罰の量が減るように掃除が終わっていない訳を話した。
「こいつですけど……本当にこいつなんかで良いんですか?こんな髪と瞳も変な色ですし、こいつの尻の穴はゆるゆるになっていて評判が悪いんですよ。貴方ならもっと綺麗で具合のいい男娼を勧められますぜ」
教育係の1人がお客様と思われる男に俺の事を言っていた。その男は無言のまま俺の前まで来て膝をついた。
「顔を上げてよく見せて欲しい」
そういうので、顔を上げたらとても金持ちそうな服を着た初老の男性がとても驚いた顔をして俺を見た。男性から「ヒュッ」と息が止まったような音がして声も出せないでいるようだ。
「だから髪も瞳も汚いって言いましたでしょう?顔は整っているけど、こんな色だし身体も白くてね」
年配の男が言葉を失っているところを見ていた教育係はそらみろっと言わんばかりに俺の事を言う。その手にはムチを持っていたが、お客様の前では打つつもりは無いようだ。
「君は…………いや、今はいい。この子が気に入ったからこのまま連れて帰る。服を着せてやってくれ」
2
お気に入りに追加
2,043
あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

最強陛下の育児論〜5歳児の娘に振り回されているが、でもやっぱり可愛くて許してしまうのはどうしたらいいものか〜
楠ノ木雫
ファンタジー
孤児院で暮らしていた女の子リンティの元へ、とある男達が訪ねてきた。その者達が所持していたものには、この国の紋章が刻まれていた。そう、この国の皇城から来た者達だった。その者達は、この国の皇女を捜しに来ていたようで、リンティを見た瞬間間違いなく彼女が皇女だと言い出した。
言い合いになってしまったが、リンティは皇城に行く事に。だが、この国の皇帝の二つ名が〝冷血の最強皇帝〟。そして、タイミング悪く首を撥ねている瞬間を目の当たりに。
こんな無慈悲の皇帝が自分の父。そんな事実が信じられないリンティ。だけど、あれ? 皇帝が、ぬいぐるみをプレゼントしてくれた?
リンティがこの城に来てから、どんどん皇帝がおかしくなっていく姿を目の当たりにする周りの者達も困惑。一体どうなっているのだろうか?
※他の投稿サイトにも掲載しています。

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?

【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。
天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。
成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。
まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。
黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。

ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる