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番外編3
猫の呪いリターン?3
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とうとう出してしまった。
もう我慢に我慢を重ねていたのに、エディは身体を離してくれないし、下半身を食べられたまんまでどうする事も出来なかったんだ。
夫であってもこの国王陛下のお口を便器にするなんて……何て事をしてしまったんだ僕は……。
「ニャ……ニャ」
(うっうっ……だからやめてって言ったのに……うっ)
最後迄力いっぱい抵抗してもどうにもならなかった。今は疲れてグッタリしたままエディの頭に上半身を全て委ねている。
ただただ大変な事をしてしまったと……涙だけは溢れてきた。
だがエディはそんな事気にしてないと言うか……本当に楽しそうにしている。
「ああ……最高だ……そのままニャンドルを食べたい所だったが、舐めて綺麗にしておいたよ……って、ニャンドルどうしたんだ?痛かったか?」
僕の下半身から口を離したエディは心配そうに泣いている僕を見ている。
「ニャンニャン」
(だって国王の口を便器にしてしまうなんて……僕はなんて事を……うっうっだから止めてって言ったのに……それに僕はもうエディにアンドルだって分かって貰えないのかと思って……うっ)
もう疲れてしまった。
今日は体調が悪くて寝込んでいたのに、元気になったと思ったら猫になってしまって、自分なりに一生懸命元に戻ろうと必死に動いた。
でも全然分かって貰えず駄目だった。
今はエディの手の中でうずくまり1人で涙を流していたら、エディは僕を優しく抱きしめてベッドの毛布の中に入れてくれる。
「アンドル疲れたんだな。もうクマと一緒に寝ていろ。私がアンドルを元に戻せる様に調べるから」
「ニャンニャン」
(えっ!!エディは僕の事をニャンドルじゃなくてアンドルって……僕がアンドルって分かってくれたの?)
エディは猫の僕の事をニャンドルと名付けて呼んでいたのに今はアンドルと言ってくれた。
「ああ……私がいつも撫でているアンドルの髪の毛がそのまま体毛に……そしてエメラルド色の美しい瞳を見れば、アンドルそのものじゃないか。それに普通の猫ならニャーニャー語なんか話さない。ただのニャアだ」
そうだったのか……
ん??
あれっ??
「ニャンニャン」
(と、いう事は……僕を見た時からほぼ分かっていた事だったじゃないのか!!)
と僕の問いかけにエディは
「…………そうなるな」
と……。
最初からアンドルだろうと思っていたと返事をしたエディは、とびっきりの笑顔を僕に見せて舌を出し、更に僕に向かってウインクして見せた。
「ニャ……ニャ……」
(ふっ……ふっ)
「どうしたアンドル?私の面白い表情がそんなに面白かったかな?」
「ニャンニャン!!」
(ふざけるなぁーーー!!)
ガリィーーー!!
「いたたっ!!アンドル痛いよーー!!」
キシャーーー!!
「わ、悪かったアンドル!!直ぐに元に戻る様に協力するからっ!!」
「ニャンニャローー!!」
(僕が猫になってから一体どんな気持ちだったかかも知らないで!!コンニャローー!!)
「ぎゃあーーーーアンドル許してくれーーー!!」
ーーーーーー
その後僕が猫になってしまった原因はエディには心当たりがあったらしい。
今日は体調が悪くて安静にしている僕の部屋には行かないでおこうと、手持ちぶたさになってしまった時間に王族専用の医療魔法の本を読んでいた。
その本は原本なので黒塗りで塗りつぶされている部分は一切なく、その文章の中に「魔力ロンダリング」という一節があった。
「魔力ロンダリング」とは体調が悪くなった人間は体内にある魔力も澱んでいる為、魔力を別世界に一旦預けてまた元に人間の体内に戻すとあら不思議、澱んでいた魔力が綺麗に巡るという考えらしい。別世界に魔力を預けるとロンダリング=洗濯されたという事だ。
そんな考えもあるのかと感心しながらこの発想を考えた名前を確認してみれば何とエドワルドお祖父様だった。
エドワルドお祖父様は長年王族の直系にかけられた呪いの解決の為に、呪いをかけた者の所に行ける魔法陣を構築させた王族にとっての功労者でもある。
そのエドワルドお祖父様の考えた魔力ロンダリングの呪文を唱えたら、今体調が悪くて寝込んでいるアンドルも元気になったらいいなぁと、そんな思いも相まってアンドルの名前を組み込んで呪文を唱えてしまったという。
しかしおまじない程度の気持ちで唱えただけて、そもそもアンドルがどうなるかなど何にも考えていなかった。
だからエディは寝る前に酒を飲みながらオナニーをして寝ようとしてたというのだ。
原因が分かった所で別世界に一旦預けた僕の魔力を体内に戻すと、猫の僕の身体が光って僕は元の人間に戻った。
エディも呪いで黒猫になったし僕の時も魔力を別世界に預けた事で猫になって……もしかして王族の呪いには別世界が関係していたのだろうか……。
「うわあーーー!!アンドルごめんなぁー!!直ぐに元に戻してやりたかったのにニャンドルが可愛過ぎて可愛過ぎてたまらなかったんだ!!そ、そうだ!!そのニャンドルの魅力に贖えなかった私はきっと魅了に掛かっているに違いない!!」
「はあ?何言っているの?魅了?僕は魅了魔法なんかできないし、そもそも魔力ロンダリングをしていたんだから僕の体内にあった魔力は一旦別世界に預けたんでしょう?だったら魔力なんか使えないじゃないか」
僕は1つ1つのエディの言い訳を冷静に潰していった。
怒らないでいたけれど声はいつもより随分低かったかもしれない。
「ヒィッーー!!アンドルすみませんでした。本当にこの通りだ!!直ぐに元に戻そうとしなくて本当に悪かった!!」
すっかり反省しているエディは土下座する勢いだった。
僕は怒っていたけれど、実はそれと同時にエディに感謝もしていた。
だって呪文を唱えてくれたのだってよくよく聞けば、僕の体調が良くなる為だったし、何だかんだ僕の身体を元に戻してくれたのはエディなんだ。
それに……長年僕の事を好きでいてくれて、第二王妃や愛人も作らずに性欲は僕1人だけで発散させてくれていた事が今回は再認識できた。
きっと国王ならやろうと思えばいくらでも女性も男性も囲い込める筈だ。
そう思ったら僕がエディに怒るなんてもう出来ないよ。
「エドワード国王陛下。僕はもう怒ってませんよ。エドワード国王陛下と共に僕はあり続けますのでこれからもどうぞ宜しくお願いします」
「そ、そうか!!アンドルありがとう!!」
僕がこの国で1番位の高い礼の形を取ればエディはパァッと明るい表情になって僕を抱き締めてくれた。
コンコンッ
「失礼します!!国王陛下起きて下さい!!緊急事態です!!寝室にアンドル様がっ!!探したんですけどアンドル様が何処にも居なくなって……えっ?アンドル様!!」
「あっ!!」
そうだ!!忘れていた。
そういえばデニーが部屋から居なくなった僕を探していたんだ!!
ーーーー
そうして僕は体調が悪かったにも関わらず、誰にも連絡しないで国王の寝室に行った事を侍従長から叱られてしまった。
「全く……アンドル様が居なくなったと大騒ぎして探していたんですよ?王族の安全の為に私達使用人は動いてますので、せめて置き手紙などして皆を安心させて欲しいのです。そんな事アンドル様なら分かってますでしょ?
エドワード国王陛下ならともかく……ああなるほど!!夫婦は似てくると言いますが……せめて普段のアンドル様に国王陛下の方が似てくる事が望ましいですね!!!」
「はい。この度はご迷惑をおかけしました。次は連絡します」
「アンドル様にしては珍しい事なので不問にしますよ。エドワード国王陛下が小さい頃からアンドル様の事が大好きでしたが、アンドル様も中々エドワード国王陛下の事が大好きだったのが分かってもうお腹いっぱいです」
「えっ!!」
僕がエディの事を大好きだって?
確かにエディの事は好きだし、今回は僕がエディの寝室に忍び込んだ事になったけど……好きだけど。
そうか……僕はエディの事が大好きだったんだな。
ずっとエディの事を尊敬していて、助けてあげたいと思っている。
そして僕が生きている限りは彼を支えるつもりだ。
「さ、アンドル様、病み上がりで申し訳ありませんが、今日は国民に対してエドワード国王陛下と共に新年の一般参賀に出席予定です」
そう言った侍従長は素早く他の侍従達を呼び寄せて数人がかりで僕の着替えと装飾を手際よく着付けて行く。
「はい完成です。いつもですが今日は一段と麗しいアンドル様でございますよ」
侍従長は僕にそう言うと僕の手を引いて王宮から城下を全部見渡せる最上階のテラス迄進んで行く。
最上階につくと侍従長は引いていた僕の手を静かに離し、何も言わず最敬礼をした後、跪いて動かなくなった。
「アンドルこっちだよ」
目の前には同じ様に国王の礼服とローブを身に纏い、王冠を被ったエドワード国王陛下が僕を待っていてくれた。
「はいっ!!」
いつもより格段に威厳もあるのに物腰柔らかいエドワード国王陛下が眩しく感じた。
そんな素敵な彼に普段言えない「大好き」と今日こそは言ってみようと思ってしまう。
「アンドル今日も可愛いよ。病み上がりだから無理するなと言いたい所だが……休憩をこまめに挟みながら今日の公務は頑張ろう!!じゃあ2人で皆にも新年の挨拶をしようか」
「エドワード国王陛下、大好きです!!」
「ぬわっ!!」
驚いているエドワードを他所に、差し伸べてくれたエドワード国王陛下の手をとって僕達は一緒に国民の前に姿を現した。
今は国民の皆に笑顔を振る舞っているけれどエディは今どんな顔をしているんだろうか……
それを考えただけで僕は笑顔になった。
Fin
ーーーーーーー
お読み頂き有難うございました。
もう我慢に我慢を重ねていたのに、エディは身体を離してくれないし、下半身を食べられたまんまでどうする事も出来なかったんだ。
夫であってもこの国王陛下のお口を便器にするなんて……何て事をしてしまったんだ僕は……。
「ニャ……ニャ」
(うっうっ……だからやめてって言ったのに……うっ)
最後迄力いっぱい抵抗してもどうにもならなかった。今は疲れてグッタリしたままエディの頭に上半身を全て委ねている。
ただただ大変な事をしてしまったと……涙だけは溢れてきた。
だがエディはそんな事気にしてないと言うか……本当に楽しそうにしている。
「ああ……最高だ……そのままニャンドルを食べたい所だったが、舐めて綺麗にしておいたよ……って、ニャンドルどうしたんだ?痛かったか?」
僕の下半身から口を離したエディは心配そうに泣いている僕を見ている。
「ニャンニャン」
(だって国王の口を便器にしてしまうなんて……僕はなんて事を……うっうっだから止めてって言ったのに……それに僕はもうエディにアンドルだって分かって貰えないのかと思って……うっ)
もう疲れてしまった。
今日は体調が悪くて寝込んでいたのに、元気になったと思ったら猫になってしまって、自分なりに一生懸命元に戻ろうと必死に動いた。
でも全然分かって貰えず駄目だった。
今はエディの手の中でうずくまり1人で涙を流していたら、エディは僕を優しく抱きしめてベッドの毛布の中に入れてくれる。
「アンドル疲れたんだな。もうクマと一緒に寝ていろ。私がアンドルを元に戻せる様に調べるから」
「ニャンニャン」
(えっ!!エディは僕の事をニャンドルじゃなくてアンドルって……僕がアンドルって分かってくれたの?)
エディは猫の僕の事をニャンドルと名付けて呼んでいたのに今はアンドルと言ってくれた。
「ああ……私がいつも撫でているアンドルの髪の毛がそのまま体毛に……そしてエメラルド色の美しい瞳を見れば、アンドルそのものじゃないか。それに普通の猫ならニャーニャー語なんか話さない。ただのニャアだ」
そうだったのか……
ん??
あれっ??
「ニャンニャン」
(と、いう事は……僕を見た時からほぼ分かっていた事だったじゃないのか!!)
と僕の問いかけにエディは
「…………そうなるな」
と……。
最初からアンドルだろうと思っていたと返事をしたエディは、とびっきりの笑顔を僕に見せて舌を出し、更に僕に向かってウインクして見せた。
「ニャ……ニャ……」
(ふっ……ふっ)
「どうしたアンドル?私の面白い表情がそんなに面白かったかな?」
「ニャンニャン!!」
(ふざけるなぁーーー!!)
ガリィーーー!!
「いたたっ!!アンドル痛いよーー!!」
キシャーーー!!
「わ、悪かったアンドル!!直ぐに元に戻る様に協力するからっ!!」
「ニャンニャローー!!」
(僕が猫になってから一体どんな気持ちだったかかも知らないで!!コンニャローー!!)
「ぎゃあーーーーアンドル許してくれーーー!!」
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その後僕が猫になってしまった原因はエディには心当たりがあったらしい。
今日は体調が悪くて安静にしている僕の部屋には行かないでおこうと、手持ちぶたさになってしまった時間に王族専用の医療魔法の本を読んでいた。
その本は原本なので黒塗りで塗りつぶされている部分は一切なく、その文章の中に「魔力ロンダリング」という一節があった。
「魔力ロンダリング」とは体調が悪くなった人間は体内にある魔力も澱んでいる為、魔力を別世界に一旦預けてまた元に人間の体内に戻すとあら不思議、澱んでいた魔力が綺麗に巡るという考えらしい。別世界に魔力を預けるとロンダリング=洗濯されたという事だ。
そんな考えもあるのかと感心しながらこの発想を考えた名前を確認してみれば何とエドワルドお祖父様だった。
エドワルドお祖父様は長年王族の直系にかけられた呪いの解決の為に、呪いをかけた者の所に行ける魔法陣を構築させた王族にとっての功労者でもある。
そのエドワルドお祖父様の考えた魔力ロンダリングの呪文を唱えたら、今体調が悪くて寝込んでいるアンドルも元気になったらいいなぁと、そんな思いも相まってアンドルの名前を組み込んで呪文を唱えてしまったという。
しかしおまじない程度の気持ちで唱えただけて、そもそもアンドルがどうなるかなど何にも考えていなかった。
だからエディは寝る前に酒を飲みながらオナニーをして寝ようとしてたというのだ。
原因が分かった所で別世界に一旦預けた僕の魔力を体内に戻すと、猫の僕の身体が光って僕は元の人間に戻った。
エディも呪いで黒猫になったし僕の時も魔力を別世界に預けた事で猫になって……もしかして王族の呪いには別世界が関係していたのだろうか……。
「うわあーーー!!アンドルごめんなぁー!!直ぐに元に戻してやりたかったのにニャンドルが可愛過ぎて可愛過ぎてたまらなかったんだ!!そ、そうだ!!そのニャンドルの魅力に贖えなかった私はきっと魅了に掛かっているに違いない!!」
「はあ?何言っているの?魅了?僕は魅了魔法なんかできないし、そもそも魔力ロンダリングをしていたんだから僕の体内にあった魔力は一旦別世界に預けたんでしょう?だったら魔力なんか使えないじゃないか」
僕は1つ1つのエディの言い訳を冷静に潰していった。
怒らないでいたけれど声はいつもより随分低かったかもしれない。
「ヒィッーー!!アンドルすみませんでした。本当にこの通りだ!!直ぐに元に戻そうとしなくて本当に悪かった!!」
すっかり反省しているエディは土下座する勢いだった。
僕は怒っていたけれど、実はそれと同時にエディに感謝もしていた。
だって呪文を唱えてくれたのだってよくよく聞けば、僕の体調が良くなる為だったし、何だかんだ僕の身体を元に戻してくれたのはエディなんだ。
それに……長年僕の事を好きでいてくれて、第二王妃や愛人も作らずに性欲は僕1人だけで発散させてくれていた事が今回は再認識できた。
きっと国王ならやろうと思えばいくらでも女性も男性も囲い込める筈だ。
そう思ったら僕がエディに怒るなんてもう出来ないよ。
「エドワード国王陛下。僕はもう怒ってませんよ。エドワード国王陛下と共に僕はあり続けますのでこれからもどうぞ宜しくお願いします」
「そ、そうか!!アンドルありがとう!!」
僕がこの国で1番位の高い礼の形を取ればエディはパァッと明るい表情になって僕を抱き締めてくれた。
コンコンッ
「失礼します!!国王陛下起きて下さい!!緊急事態です!!寝室にアンドル様がっ!!探したんですけどアンドル様が何処にも居なくなって……えっ?アンドル様!!」
「あっ!!」
そうだ!!忘れていた。
そういえばデニーが部屋から居なくなった僕を探していたんだ!!
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そうして僕は体調が悪かったにも関わらず、誰にも連絡しないで国王の寝室に行った事を侍従長から叱られてしまった。
「全く……アンドル様が居なくなったと大騒ぎして探していたんですよ?王族の安全の為に私達使用人は動いてますので、せめて置き手紙などして皆を安心させて欲しいのです。そんな事アンドル様なら分かってますでしょ?
エドワード国王陛下ならともかく……ああなるほど!!夫婦は似てくると言いますが……せめて普段のアンドル様に国王陛下の方が似てくる事が望ましいですね!!!」
「はい。この度はご迷惑をおかけしました。次は連絡します」
「アンドル様にしては珍しい事なので不問にしますよ。エドワード国王陛下が小さい頃からアンドル様の事が大好きでしたが、アンドル様も中々エドワード国王陛下の事が大好きだったのが分かってもうお腹いっぱいです」
「えっ!!」
僕がエディの事を大好きだって?
確かにエディの事は好きだし、今回は僕がエディの寝室に忍び込んだ事になったけど……好きだけど。
そうか……僕はエディの事が大好きだったんだな。
ずっとエディの事を尊敬していて、助けてあげたいと思っている。
そして僕が生きている限りは彼を支えるつもりだ。
「さ、アンドル様、病み上がりで申し訳ありませんが、今日は国民に対してエドワード国王陛下と共に新年の一般参賀に出席予定です」
そう言った侍従長は素早く他の侍従達を呼び寄せて数人がかりで僕の着替えと装飾を手際よく着付けて行く。
「はい完成です。いつもですが今日は一段と麗しいアンドル様でございますよ」
侍従長は僕にそう言うと僕の手を引いて王宮から城下を全部見渡せる最上階のテラス迄進んで行く。
最上階につくと侍従長は引いていた僕の手を静かに離し、何も言わず最敬礼をした後、跪いて動かなくなった。
「アンドルこっちだよ」
目の前には同じ様に国王の礼服とローブを身に纏い、王冠を被ったエドワード国王陛下が僕を待っていてくれた。
「はいっ!!」
いつもより格段に威厳もあるのに物腰柔らかいエドワード国王陛下が眩しく感じた。
そんな素敵な彼に普段言えない「大好き」と今日こそは言ってみようと思ってしまう。
「アンドル今日も可愛いよ。病み上がりだから無理するなと言いたい所だが……休憩をこまめに挟みながら今日の公務は頑張ろう!!じゃあ2人で皆にも新年の挨拶をしようか」
「エドワード国王陛下、大好きです!!」
「ぬわっ!!」
驚いているエドワードを他所に、差し伸べてくれたエドワード国王陛下の手をとって僕達は一緒に国民の前に姿を現した。
今は国民の皆に笑顔を振る舞っているけれどエディは今どんな顔をしているんだろうか……
それを考えただけで僕は笑顔になった。
Fin
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お読み頂き有難うございました。
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Aiiro様
明けましておめでとうございます。
アンドルは何でしょうね……エディが浮気したと思ったのが余程ショックだったと思います。それよりは変態ならまだ良いか位には許せたみたいでしょうかねw。
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最後エディは大変な顔を民衆の前で晒したらしいですw。
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まめ様
明けましておめでとうございます。
なんか思い付いたので書いてしまいましたw
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あまか様
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此方こそ最後迄お読み頂き有難う御座いました!!