【完結】王子様の婚約者になった僕の話

うらひと

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番外編2

エドワード王子のご褒美2

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 次の日は朝アンドルとアンジュと共に朝食をとってからは、仕事を口実に流石に兄弟だけの時間を作って私は仕事に戻った。

 今日のアンドルはアンジュを見送った後は侍従長に王宮の事について教えて貰っているのだろうな。
 私達2人共既に学生としての単位は取得しているのでほどんど学校に行かなくなってしまっている。
 最終学年の同期の者達で今学校に行っている者は単位取得の者達か、就職活動をしている者達のみになっているだろう。
 私やアンドル、側近の騎士団長の息子や宰相の息子等は既に卒業後の進路が決まっているから進路先の仕事をしている者も多い。

 今日の仕事は書類の処理を進めた。

   こういった事務処理も王族しか処理出来ない事も沢山あるので地味に大切な仕事だと思ってやっていると第一王子のエドライ兄上がやってきた。

「エドワード、第二王子の刺客には注意しろ!!特にアンドルは有力貴族だ。脅されたりして中立の立場が難しい様なら直ぐに私に助けを求めろよ」

「有難う御座いますエドライ兄上」

 私に進言して来たエドライ兄上は仕事の途中だったらしく、そのまま今日は自分についている貴族と城下町に下り、他の貴族の家に挨拶回りをするから忙しいと言って去って言った。

 そしてまた暫く仕事をしていると今度は第二王子のエドッセイ兄上が私の元に来た。

「エドワード!!王宮内で下請けの使用人だったが誘拐事件に加担して捕まったやつがいる。未遂で終わったが、王子とて安全ではないのだからな。もし何をあったらいつでも手を貸してやるぞ」

「有難う御座いますエドッセイ兄上」

 エドッセイ兄上はこれから港に行って自分を懇意にしている貴族が所有する船内で会合があると言って去っていった。

 わざわざ兄上の方から私に会いに来て下さるとは。
   しかし私ははっきり言ってやりたい。
    2人共仕事しろよ!!
   兄上達が王太子争いをしているからといって仕事がなくなる訳じゃないんだから。


 王太子争いが激化している兄上達はこぞって私に借りを作りたいと頑張ってくれているが、私は正直どちらでもいいから早く6割の勢力を味方につけて堂々と王太子宣言してほしい。

 それにしても物騒な王宮だ。
 確かにここ最近は第一王子寄りの貴族の1人が媚薬の入ったお菓子を食べて第二王子陣営の貴族の遠縁である侍従を犯してしまい責任として第二王子の陣営に鞍替えしたり、また第二王子陣営の貴族の1人が誘拐され、何事もなく返されたのはいいが、その後は何故が第一王子陣営に入ったとか。
 不穏な動きはキリが無い。


 私が中立を保っている事で王太子争いの均衡は保っているとは思っているが、同じく中立を保っている侯爵家出身のアンドルも確かに危険かもしれない。

 侍従長からアンドルの部屋の鍵も安全の為に預かっているので行こうと思えば行ける。

   しかし王宮に住み始めてばかりで緊張してりるアンドルにもっと神経を使わせてはいけないと何日も我慢していた。

   だがもうアンドルに会えていない私の我慢も限界だった。

 今日の夜はどんなに仕事が遅くなっても省エネで仕事をこなし、必ずアンドルの部屋に行くと私は決めた。

 それでも予想通り大量の仕事を押し付けられたのをこなし、部屋に戻った時にはもう直ぐ真夜中になる頃になってしまった。
   アンドルには事前に伝えていなかったが、私は婚約者だから堂々とアンドルの部屋に入ればいいんだと言い聞かせて……アンドルの部屋の鍵を握りしめながらアンドルの部屋へと向かう。

 一応アンドルの部屋のある渡り廊下にも護衛がついているので挨拶し念の為、「私がアンドル部屋に入ってから大きな音を立てても心配要らないよ」と人差し指を口に充てて「シー」のジェスチャーを行うと「了解です」とニヤニヤされて頷いていた。


 コンコンッ

 返事は無い。

 流石に夜中だしもう寝たか……しかし折角アンドルの部屋まで来たので寝顔だけ見て帰ろうと静かに部屋の鍵を開けて中に入る。
 部屋の中は静かで真っ暗になっていたが、月の光が差し込んで少し部屋が見渡せる薄暗い状態だった。

 灯りはつけないで薄暗い部屋のまま寝ているであろうアンドルを起こさないように足音を立てずに静かにベッドまで移動し、ベッドの中央には寝ているアンドルの存在でこんもりしている処にまでたどり着く。

「アンドル……」

 ……私が人間に戻ってアンドルの寝顔を見るのは初めてだ……。

 黒猫だった時は間近で見ていたが、こうして見下ろしながらアンドルの寝顔を見るのも新鮮だ。

 そう思いつつ毛布をゆっくり取って見ると……また毛布が出て来た。
 おやっ?と思い、またその毛布を取るとクルクルに丸められた毛布!!

 アンドルがいないっ!!

 そう思った瞬間、背後から何者かが私の体をベッドに押えつけ、両手を後ろに回されて身動きが取れなくされてしまった。

「お前は何者だっ!!」

 これはアンドルの声!!

「アンドル私だ!!私!!エドワードだよっ!!」

「えっ!!エドワード王子!!こんな夜中にっ!!真っ暗でお顔も拝見出来ない為刺客の可能性も想定し、慎重に行動して失礼しました!!でもこんな夜中にっ??」

「顔をっ寝る前にアンドルの顔をどうしても一目見たかったんだ!!」

 背後でアンドルがそう言った時、直ぐに自分の名を名乗るとアンドルも私の声に反応して直ぐに身体を緩めてくれた。

 アンドルの行動は正しい。

 私も部屋の明かりも付けずにアンドルのベッドまで行ったから何かよからぬ事を考える奴が来たと思うのも無理は無いだろう。
 私が自分だとアピールして素直に謝罪をすると流石に怒られてしまった。

「アンドル申し訳無かった」

「王子……最悪、侵入者の身体を痛めつける事も考えておりました。王子でも突然人の部屋に入っては駄目だと思います。身元が充分保証されている人達しか王子や僕のお側付きになっていないのは存じていますが、現在王太子争いの最中は誰がどんな事をして来るのか分からないので自分でも警戒しながら生活しているのです」

 流石は毎日の鍛錬を欠かしていないアンドルだ。
 それなのに私の方はなんだ?
 ただただアンドルの顔が見たくて浮かれていただけだ。
    自分が情けなくなって少し涙目になってしまう。


「アンドルの睡眠の邪魔をしてすまなかったよ」


 私がかなりションボリしながら謝るとアンドルも申し訳なくなったのか自分の眉毛をハの字にさせて優しい口調になった。


「お、王子……確かに不用意な行動だったと思いますが、王子も忙しい仕事の合間に僕の顔が見たかったのはとても嬉しいかったです……よ?」

 侵入者が私だと知ってホッとしたアンドルは私を慰めて私の両手を優しく握ってくれる。

 ああ……君はなんて可愛くて大人なんだ。


「アンドル……」


 好きだよ。
 ついアンドルを抱きしめてしまい、このままキスができないかと考えてしまう。

「ふふっ僕達は婚約者同士だというのに、何だか内緒で逢引きしているみたいですね」


 と、私の胸の中にいるアンドルが私を見上げてそう言ってくれている。
 私を許し私の気持ちを理解してくれるアンドルを……少し頬を赤く染めた顔が可愛くて目を逸らす事ができそうに無かった。

 少しずつ顔を近づけるとアンドルもこの先の事を予想してくれたのか目を閉じてくれた。

「アンドル……」

 ゆっくりゆっくり顔を近づけてそしてキスをしようとしたその時、アンドルが突然私の身体を引っ張り、近くにあったクローゼットに押し込んだ。

「なっアンドル!!」
「王子!!隠れて!!」

 薄暗い部屋から更に真っ暗なクローゼットの中に私だけ押し込められて驚いていると、閉じ込められたクローゼットの外からアンドルの声と数人の者達の声がしてドタドタと音もしているっ


「貴方達は何者だっ!!誰かーっ!!」

「静かにしろ!!大人しくしていればアンドル様に危害は加えない!!」

 まさか本当に刺客がっ?
 アンドルは真っ先に危険を察知して王子の私を匿ったというのかっ!!

 本当は私がアンドルを守ってあげたいのにいつもアンドルが私の盾になってしまう。

 そうだった……アンドルは幼い頃からそうやって私や王族の盾となる様に教育されてきたのは私自身が1番知っているではないか。

 くっ……いつもそうだ。
 いつもいつもずっと私を1番に考えてくれていたアンドル。

 王宮に来ても早々にこんな事態になってしまうとは……何とか私がアンドルを守りたいがこのまま私が出て行ったら私まで捕まり大事になってしまう可能性もあるし何か良い方法はないか……。

 そう言えば先ほどから妙に落ち着く狭い空間だと思っていたらここはアンドルの服の匂いが充満しているクローゼットだったな。

 そして……アンドルの私服の隣には予備用の侍従服も掛けてあった。

 万が一アンドルに付いた侍従が粗相をしてしまったりした時の為用に持っているのだろう。優しいな。しかし今はこの侍従の服は良いアイデアかもしれない。

 私が王子として部屋に飛び出して大混乱にさせるより、アンドルの侍従としてならアンドルを守る事ができるかもだ!!

 アンドルにとっては折角私を匿ったのにと後で怒られるだろうが……この侍従の上着だけ借りれば薄暗いから侍従にしか見えないだろうし、最悪捕まっても王子じゃなければ侍従の私に利用価値はないからそれでアンドルを助けよう。

 そう思ったら私は急いで侍従の上着を着てからクローゼットがら飛び出た。


「無礼な奴らよ!!アンドルから離れろ!!」

「何だお前はっ!!」

「私はアンドルの侍従だ!!」

 刺客は私が確認できた範囲では4人でいずれも顔を隠しているが、私の顔や声で私が王子と認識していないので日常から王宮で働いてはおらず、誰かが招き入れたと考えるのが妥当か。

「外の護衛達よ来てくれっ!!」

「チッお前達!!アンドル様と侍従を捕まえろっ!!」

 普段から腰に忍ばせてある王家の魔石が入った短剣をここぞとばかりに使いアンドルと共に刺客達と戦っていたが、一向に部屋の外にいる護衛達は誰も大きな音にも反応もなくアンドルの部屋にいつ迄経っても来ないっ!!


 そう言えば私がアンドルの部屋に行く前で護衛に大きな音をしても大丈夫だよなんて言ったばっかりにっ!!

 くっ全部私のせいではないかっ!!

 それでも私もアンドルも強いので戦っていたが、他勢に無勢、アンドルにナイフを突きつけられるととうとうアンドルの身を盾に私はナイフを手放し両手を挙げて降参した。

「抵抗しなければ傷つけないと言ったのに手間取らせやがって」

 そう言いながら刺客達は私とアンドルの両手を後に回して手首を縛り、両足も同様に縛り上げる。

「お前達は一体何者だ?」

 私がそんな質問を投げかけるが、私をただの侍従と考えている刺客達に舐められてしまった。

「お前ごとき侍従に何も話す事は無い」

 一応侍従に扮している私だが、声や顔さえ私を見れば1発でこの国の第三王子と確認出来るのに、アンドルしか認識出来ないとなるとかなり格下の貴族の刺客か。
 だが第一王子か第二王子の勢力だろうな。
 アンドルも私の質問に続いた。

「私達をどうするつもりだ!!侍従はっ私の侍従は関係ないっ!!捕まるのは私だけで良いだろう?侍従だけは離してくれないか!!」

 アンドルは最後まで私を助ける為に自分を犠牲にしようとしている。

「やめてください。私はアンドルをお守りします」

 守れてはないが……そう言ってアンドルを見るとアンドルの額からはかなり汗をかいていて焦った表情で顔を横に何度も振っていた。

「へー……アンドル様はこの侍従と仲が宜しいようで……へへへっ……そう言えばこの侍従はアンドルと呼び捨てに……そうなのか……まさかとは思うがこんな真夜中に侍従と2人きりで自分の部屋で……ああっ!!そういう事か!!」

 何を勘違いしたのか刺客達は急にニヤニヤし出して侍従に扮する私とアンドルとを見比べていた。

 恐らくこんな夜にアンドルと侍従の2人で逢引きとか考えているのか?
 いや、完全に誤解なんだが……ああ……私の本当の正体は婚約者の王子だから誤解でも何でも無いか。
 だがとにかく侍従とアンドルとの禁断の恋仲は完全に誤解だが今それを刺客達に理解されると同時に私が王子だと分かってしまうから言えない。


「エドワード王子の婚約者として王宮に生活し始めた途端、アンドル様の弱みをこんなに早く握れるとはな。どうだアンドル様?私達と取引をしませんか?アンドル様とこの侍従との仲を内緒にする代わりに、私達の王子を王太子にと侯爵家やエドワード王子にお口添えをして頂きたいのです」

 誤解したままの刺客達はそうやってアンドルに語りかけるがバカを言え。
 こんな事はアンドルにとって何も弱みになっていない事を分かっていない。

「そんな提案に乗る訳がないだろう!!それに僕は侍従と誤解される関係にはない!!
 そもそも君達には残念だが僕に王子や侯爵家を動かす力はないし、僕が進言した処で大局を動かそうと思う様な侯爵家とエドワード王子達ではない!!」

 アンドルは自分の周りの人間が自分の意見で惑わされるなんて事は無いし、バカにしないで欲しいと立て続けに攻め立てている。


「アンドル様……貴方自身は本当にそう思っているのでしょう。しかし周りはそうではありません。侯爵家やエドワード王子、それから実際には陛下までもアンドル様が与えている影響ははかり知れないのですよ」

 確かに……実はそうだ。
 アンドルは普段から自分の意見を押し通す事はしないが、だからこそどうしても僕の意見を聞いて欲しいと言われれば皆聞いてしまうのではないか……?

 実際にアンドルが私に頼み事をするとしよう。


 ウルウルと瞳を潤ませたアンドルが私を見上げる。


(王子ぃ~僕ね、第ニ王子の勢力に加わりたいと思っているの。一緒に加わりましょう!!それでどうせなら王子の息子も加えてみたいの)

(……ああアンドル良いともさ!!直ぐに第二王子の勢力に加わろうか!!そっそれに今きっ君は私の息子も加えてみたいって……まさか息子を咥えてみたいのかい!!)

(はいっ!!是非貴方の息子も咥えてみたいのです!!)

(そうかぁっ!!なんでそんな大切な事をもっと早く言ってくれなかったんだ!!私の息子も喜んでいるよ。さっ早く咥えておくれ!!)

(王子~なんて立派な息子をお持ちでいらっしゃる!!)

(だってしょうがないじゃないか!!アンドルの事を考えると大きくなってしまうんだ)

(んもうっ僕の小さな口では入りきらないっ!!)



 ハアハア…………はは……はははっ最高じゃないかっ!!


 私がそんな楽しい妄想をしている間にも事態は思わぬ方向に急変していた。
 アンドルも刺客達が自分を殺そうとしている訳では無いと分かり、粘っこい刺客達の交渉を突っぱね続けた為アンドルと私は防音機能がついているシャワー室に移動させられそのまま2人で大きな麻袋に入れられてしまった。

 しかも私の目の前にはアンドルの足、私の足の方にはアンドルの頭があるという身体が真逆の形だ。

「おいっアンドル様聞こえるか?貴方のせいで交渉は決裂だ。その代わりアンドル様には当然の報いをしてもらう。今回は脅しだ。麻袋からは頑張れば抜け出せるだろうが麻袋には媚薬が染み込ませてあるからもがけばもがく程どうなるだろうなぁ。へへっ明日の朝は第三王子の婚約者が自分の侍従と精液まみれになっていたってセンセーショナルなニュースが広がっていたりな。明日が楽しみだぜ」

 袋の外側から刺客達の下品な笑い声が声が聞こえる。

「折角交渉してやったのにバカだねぇ。せいぜい麻袋の中でもがき苦しめ」

 仮にも第三王子の婚約者であるアンドルに対してこの仕打ち。
 一体王宮内はどうなっているんだ……?

 今までは第三王子として中立を保ち、私や私の周辺の人間達に被害が及ばない様に最善の対策を練っていたが今のやり方ではもう駄目なのか。



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