【完結】王子様の婚約者になった僕の話

うらひと

文字の大きさ
上 下
11 / 124
〜王子side〜1

11エドワード王子の憂鬱2

しおりを挟む
 それからアンドルとの2人で初めてのお茶会が開かれると知らせが入った。

 アンドルの事をもっと知りたい。
 アンドルともっと仲良くなりたい。

 その想いが日に日に強くなり普通のお茶会ではなく、身体検査をする招待状に変えて送っておいたので、アンドルはそのつもりで来た。

 よしよし。

 久しぶりに会えたアンドルはやはり輝いていた。髪も元々プラチナブロンドだからか発光しているんじゃ無いかと思う。
 顔も可愛い。黙っている時はとても美しいのに、会話を始めると色んな表情をして途端に可愛くなる。

 はー眼福眼福。

 ずっと見ていられるな。

 身体測定をする為に脱いていくアンドル。
 身体もつるんつるんしていて、触ってみたいが、我慢。
 今日は白い下着で来たんだな。
 その格好もある意味けしからんが、今日は検査だからと全部脱いて貰うと神々し過ぎて逆に私が緊張してしまった。

 本当は触診が1番の目的の筈だったのに、身長と体重を測った段階で胸がいっぱいになってしまい、もう終わりと言ってしまう。

 しかしこれからも検査する楽しみがあるのもいいな。定期健診……美しい言葉の響きだ。

 そう考えていたらアンドルは自分の下着をまた着ようとした。
 何て事だ!!その下着はアンドルから私宛のプレゼントだろう?何故持ち帰ろうとするのだ!!

 注意して新しい下着をプレゼントした。今日はアンドルと初めてのプレゼント交換の記念日。


 その後、アンドルが私からのプレゼントのパンツを履く様なので手伝ってあげたら、目の前で小さなアンドルが一生懸命私の為に踊ってくれた。

(エドワード王子今日は有難う)

(ノープロブレムだよ。小さなアンドル)

(また僕に逢いに来てくれる?)

(勿論さ!!何度でも会いに来るよ)

(きっとだよ!!エドワード王子だーい好き!!)

(私もアンドルがだーい好きだよ)

(うふふっうれしい!!)

(私も最高だ。ずっと君を応援しているから元気で)

(応援ありがとう!!じゃあまたねー!!)

(ああ!!)


 小さなアンドルと有意義な会話をしていたら、大きなアンドルがもうパンツを履きたいという。そろそろ小さなアンドルとはお別れの時間か……。

 そう思っていたら生意気な侍従達と護衛達に勘付かれて、強制的にアンドルとお別れになるわ、自分の部屋で軟禁されながらお説教されるわで大変な目にあった。

 アンドルに思いを馳せながらベッド寝にそべった私。

 すると自分のポケットがパンパンになっていた事に気づいた。何と私は無意識にアンドルのプレゼントをテイクアウトしていたじゃないかっ!!グッジョブ私!!

 今日の裸族になったアンドルを思い浮かべながらもぎたての新鮮な下着を広げた。

 スンスンと匂いを嗅いでみると何だがボーっとなってしまう魅惑的な匂い。

 美味しそうだ。

 新鮮なプレゼントは新鮮な内に頂いてからは、お守りにリメイクしても良いかも知れない。もしくはポプリにして枕元に置けば快眠間違い無しになるだろう。

 アンドル、素敵なプレゼントを有難う。


 次回のお茶会も楽しみだから、流石に問題を起こさない様に過ごしてかなければならないな……そう思って一生懸命勉強も剣術にも取り組んでいたら、侍従達にも褒められてアンドルと次のお茶会が決定した。よし。

 しかし、次は弟のアンジュがが一緒についてくるという……

 さては侯爵がとうとう罠を仕掛け始めてきたな。

 私がアンドル以外に愛を見つけたら、侯爵は借金を踏み倒せるもんな。それがアンドルの弟であっても……。

 悪いが、私は屈するつもりはない。


しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

【完結】『ルカ』

瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。 倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。 クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。 そんなある日、クロを知る青年が現れ……? 貴族の青年×記憶喪失の青年です。 ※自サイトでも掲載しています。 2021年6月28日 本編完結

【完結】オーロラ魔法士と第3王子

N2O
BL
全16話 ※2022.2.18 完結しました。ありがとうございました。 ※2023.11.18 文章を整えました。 辺境伯爵家次男のリーシュ・ギデオン(16)が、突然第3王子のラファド・ミファエル(18)の専属魔法士に任命された。 「なんで、僕?」 一人狼第3王子×黒髪美人魔法士 設定はふんわりです。 小説を書くのは初めてなので、何卒ご容赦ください。 嫌な人が出てこない、ふわふわハッピーエンドを書きたくて始めました。 感想聞かせていただけると大変嬉しいです。 表紙絵 ⇨ キラクニ 様 X(@kirakunibl)

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜

ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。 そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。 幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。 もう二度と同じ轍は踏まない。 そう決心したアリスの戦いが始まる。

【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」  洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。 子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。  人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。 「僕ね、セティのこと大好きだよ」   【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印) 【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ 【完結】2021/9/13 ※2020/11/01  エブリスタ BLカテゴリー6位 ※2021/09/09  エブリスタ、BLカテゴリー2位

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています

ぽんちゃん
BL
 病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。  謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。  五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。  剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。  加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。  そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。  次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。  一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。  妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。  我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。  こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。  同性婚が当たり前の世界。  女性も登場しますが、恋愛には発展しません。

処理中です...