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本編1
4クソ王子
しおりを挟む「エドワード王子、すみませんが、パンツを動かすのは止めて貰えませんか?履きにくいのです」
「ああ、すまんすまん。目の前にアンドルのアンドルが楽しそうに踊っていたから応援していたんだ」
「はへっ?それってどういう……」
「だから、アンドルのアンドルは私にとってアイドルで推しメンなんだ!!センターキボンヌ」
全然エドワード王子の言っている意味が理解できなかった。
やっぱりエドワード王子はこの年で医者になる位天才だから、難しい事を言っているのだろう。
それに論破したぞってドヤっている顔をしているから、理解できない僕が悪いのかもしれない。
そうしている間に2人でいた部屋のドアが開いだ。
「エドワード王子様!!アンドル様!!全然お茶会の席に来ないと思ったらまだこんな所におられましたかっ!!えっ??ちょっそれはっ!!一体この部屋で何をしていたのですかっ!!」
跪いてパンツを広げてくれているエドワード王子の両肩にスッポンポンの僕が両手を乗せている姿をみて、王宮に勤める侍従達と護衛騎士達が目を見開いて僕達を見ていた。
「えっと、エドワード王子様が医者で身体測定をしていたのですが……」
僕はエドワード王子からパンツを履かせて貰っている最中だったからその場面を見たらおかしいかもしれないけれど、身体測定だったんだから仕方がない。
「はっ?アンドル様??……身体測定?何の話をしているのですか?今日はエドワード王子の婚約内定者として初めてのお茶会の日だったのですが……」
「えっ?僕は今日身体測定として招待状を貰いましたけど……」
侍従達は頭の中でこの状況と僕の話を精査した後、頷きあってエドワード王子の方を向いて睨んだ。
「こんのっ……クソ王子がっ!!」
クソ王子!!そんな言葉を侍従の方が王族に向かって言うなんて大丈夫なんだろうか!!
「何をする!!止めろ!!お前をクビにするぞ!!アンドルがまだ目の前にいるんだぞ!まだ拝み倒して無い!!」
僕が驚いていると侍従達の中でも筆頭侍従みたいな人が怒って何とエドワード王子をはがいじめにしてからエドワード王子は部屋から引きずり出された。
「アーンドルーーー!!!アーンドールーーー!!」
部屋の遠くからもエドワード王子の声が聞こえていたけれど、やがて聞こえなくなってしまった。
僕は状況が全く分からなかったけれど、エドワード王子は何か悪い事をしたみたいだ。でもいくら悪い事をしたからって王子をあんな風に連れ出すなんて……
エドワード王子は僕まで怒られると思ったのだろう、証拠を少しでも消したかったのか、僕の使用済パンツとシャツは引きずられながらも自分のポケットに入れてエドワード王子のポケットはパンパンになっていた。
僕と同じ様に驚いていた護衛騎士達は直ぐに取り乱す事がないまま僕の前で跪いた。
「アンドル様、王子に何かされませんでしたでしょうか?」
「えっいいえ。一緒に身体測定をしました。そして下着を履かせて貰った位です。エドワード王子様って凄いですね。同じ年なのにもう医学試験に合格して医者だなんて」
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