はるよ こい。

たみやえる

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出会う

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 窓際に置かれた机にはいつから積んであるかわからない本やノートがタワーになっている。カゲは椅子に腰掛け足を片方机に乗っけてもう片方で机のヘリを蹴って、椅子の足をガタガタ言わせながら、
「えぇ! あそこの掃除してんの!」
と、目を丸くした。
「してない。してないからここにいるんでしょ」
「……言葉遣い。俺、先輩だけど?」
「だって、サボりじゃん」
「正解。俺ね、ずうぅーっとサボってんの」
「じゃ、私よりアンタの方が罪が深い」
「……は。確かに罪深いかな」


 バレンタインまで、あと三日。
 今日も大久保は勤勉にトイレ掃除をしている。(つられて真面目にやっておくか)なんて考えたものの、
「お、また来たか」
結局、また来てしまった。
「呆れた。また居る」
 カゲは、今日も窓際でだらしなく座っていた。部屋の隅に置かれた丸椅子を引っ張ってカゲの隣に座る。いつの間にかそこがアヤの定位置になっている。
「第二ボタン、取れてるよ」
と、声をかけてもカゲは頬杖ついて窓外を見たままこちらを見ようとしない。
(機嫌、悪いのかな)と同時にチラッと苛立って、
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