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一年生・冬の章

何度も繰り返し★

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「んっぅ、む、んん」


 寝室では、一生懸命にリヒトの肉棒を咥え音を立てて吸い上げるフィンの姿があった。
 その顔には何度か顔射されたような痕跡があり、口端からは唾液と我慢汁と精液が混ざったようなものがたらたらと流れている。


「上手だねフィン……何回でも出せる。顔に三回もかけたから、次は喉の奥に出そうかな」


 リヒトはそう言ってフィンの頭を掴むと、喉奥まで肉棒を突っ込んで大量の精液を注ぎ込んだ。


「んっ!?んんっん“ん、んん」


 咳き込んでも逃げ場のない状態。フィンはごくごくとそれを飲み込むと、リヒトはようやくフィンの咥内から肉棒を引き抜いた。
 肉棒から糸を引く唾液と精液が、フィンの唇と繋がって厭らしい光景になりリヒトは満足そうに笑みを浮かべる。


「可愛いフィン……顔も口の中も俺の精液でどろどろ。そんなに汚れちゃって可哀想だけど、今度は中ももっと汚しちゃおうか」


 リヒトはそう言ってゾクッと震え興奮を示すと、フィンは瞳を潤ませながら俯き顔を真っ赤にしながら小さく頷く。


「いい子だね」


 リヒトは優しい声色で褒めると、フィンの両肩を掴んでそのまま押し倒す。まだ少し濡れた髪がフィンの額に張り付いていたのをそっと優しく指で払った。
 次に足を広げさせると、膝裏を持って相手の膝がベッドに付くように腰を浮かせる。フィンからも自身の後孔が見えるくらいに上げられた腰。リヒトはそのまま自身の肉棒を後孔にピトッとあてがった。


「フィンの奥、忘れた俺の形をもう一度覚えさせようね」


 リヒトはそう言ってゆっくり挿入し始めると、フィンはシーツを握りしめながら歯を食いしばって涙を溢れさせる。


「おくっ、失神しちゃうよお……」


 フィンは切なげにそう嘆いて、徐々に圧迫される下腹部の感覚に身悶えた。そんな仕草でさえリヒトの欲情を煽り、リヒトの腰は容赦なくフィンへと向かっていく。


「はははっ。失神してまたお漏らしする?俺はいいよ、むしろ見たいな」

「や、やだあっ……」

「そんなこと言われても、俺だってフィンの奥に入りたい」


 リヒトはそう言って結腸手前まではゆっくり味わうように挿入していき、結腸の入口で亀頭をグイグイと何度も押し当て始めると、フィンは泣きながら切なげな声を上げた。


「はあーっ、はあーっ、はいらなっ……」

「本当に?」


 ぐりっとこじ開けるように亀頭を押し付けるリヒト。


「ほら、ここ。入口。まだ全然開かないけど、緩んではきてるかな……」

「あ……っ!」

「トントンしてもぐりぐりしても、入れてくれないね」


 執拗に捩じ込もうとするリヒトだが、反射的に押し出そうとするフィン。フィンは苦しそうに呼吸をして涙を流す。


「ふぇっ……うぐ、ゆるしてぇっ」


 懇願するフィンの対し、リヒトは宥めるようにキスをしてから口を開く。


「苦しいね、フィン。それじゃあ、大きく吸ってからゆっくり息吐いてみて」


 フィンは言われた通り一度大きく息を吸ってから、ゆっくりと吐いていく。そうして結腸の手前が緩んだ瞬間を見計らったリヒトは、その隙間を逃さまいと思いっきり根元まで挿入し結腸に鬼頭を捩じ込んでいった。


「っ!?!?」


 フィンは突然の事に驚き目を見開くも、すぐに状況を理解する。結腸を責められた衝撃で反射的に射精してしまったフィンは、しばらくぶるぶる震えながら失神しそうな表情を浮かべた。


「ぁー……やっと挿いった。ちょっと狭いけど、ピッタリハマってるよフィン。動かすね」

「ぁっぐっう、ぅっ、やあっ、ああっ」

「ハァッ……すごい、すぐ出そう」


 リヒトは何度も結腸に出たり入ったりを繰り返すと、フィンはその間に射精し余韻に浸る余裕もなく、次に襲いくる快感で声を上げた。


「あっあっあっ~っ、あッ、ああ♡いっぱい出ちゃってる、も、しんじゃうよおぉっ」

「死なないよ、大丈夫」

「ぁうっ、ううっ……んんーっ、ん……」


 体が処理しきれない強い快感が何度も押し寄せ、フィンはとうとう虚ろな瞳になって失神し意識を途切れさせた。
 しかし、その度リヒトはフィンの乳首を強く摘んでつまだり頬を軽く叩いたりして引き戻す。


「ほらフィン、俺にもっとちょうだい」

「ごほうび……?」

「そ。俺にご褒美くれるんだろう?俺はコレがいい。フィンのことずっと犯させて」

「ぼくが、っ……ごほうび?」


 これがリヒトへのご褒美になるのか、とフィンはぼーっとした脳内で考え次第に嬉しそうに笑みを浮かべる。もはや快感で訳が分からなくなっているフィンだが、リヒトが好きで仕方がないといった様子できゅうっと後孔を締め付けて反応を示した。


「ぅぅ……りひとに、ごほうびしゅるっ……」


 フィンの言葉にリヒトはうっとりした瞳でフィンをお見下ろし、首筋をぺろーっと舐め上げてから小さく笑みを浮かべる。


「愛してるよフィン、奥まで全部俺に頂戴」


 リヒトは腰を深く沈めそのままギリギリまでゆっくり引き抜いた後、少し緩んだ結腸を一気に貫いた。何度も繰り返しその動作を続けていくリヒト。
 フィンはぽろぽろ大粒の涙を流しながら、突かれる度に足先をピンっと立てて声が枯れるほど喘ぎ声を出す。
 肌同士がぶつかる音。リヒトの興奮混じりの荒い呼吸と、フィンの乱れた小さな呼吸。フィンの掠れた甘い喘ぎ声は、リヒトの脳を沸騰させていくには十分だった。


「ハァッ……フーッ……中、出すよフィン。奥のお部屋にたっぷり出すから、全部受け入れて。全部俺のものにさせて。形をまた覚えて、今度は忘れないで」


 リヒトはフィンの両手首を押さえつけて腰を振ると、限界を迎え根元まで挿入し結腸に大量の精液を吐き出す。


「ッッ~!!ぁあっ、ああーっ……!!」


 フィンは中で広がる温かい精液を感じながら射精する。
 後孔が圧迫され、前立腺を絶え間なく刺激され、結腸を何度も繰り返し責められていたフィン。全身が熱を持って仕方がないのか、冷ますために無意識で大きく呼吸をしていた。
 リヒトは挿入したまま抜く事なくフィンに覆い被さるような体勢で見下ろすと、そのまま獣のようなキスをしてその呼吸を妨げる。


「愛してるよフィン……」


 リヒトが唇を離す度に息を吸うフィン。リヒトはそれを確認して再びキスをする。


「んんっ」


 まるで呼吸でさえ自分次第な状況に、リヒトは胸を高鳴らせフィンの頭を撫でながら激しいキスをし、時折落ち着いて呼吸をさせるために唇を離した。


「全部俺のものだ……。ねぇ、フィン。誓ってくれ、永遠に俺のものだって」


 強引で、それでいて切なげで、そして愛おしそうな声色。
 フィンはゆっくり目を開け、純粋な瞳でリヒトを見つめながら微笑む。


「ぼくのこと、一生好きでいてくれるなら誓う……」


 まだ呼吸の整わないフィンは、それでも口を開いて言葉を紡いだ。愛らしくも少しの悪戯めいた笑みを浮かべるフィンに、リヒトは少し目を細め小さく笑う。 
 今まで頷くだけだったフィンが、可愛らしい条件を提示してきた。「そんなことでいいのか」とリヒトは囁くと、フィンは「うん」と恥ずかしそうに頷く。


「愛してる。愛してるよ。全部愛してる。この気持ちは一生変わらない」


 リヒトの甘ったるい囁きと、それに反して強引で支配的で、それでいて強烈な快感を伴うセックスは夜が明けるまで続くのであった。
 

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