37 / 318
一年生・春の章
悪夢と夢占い③★
しおりを挟む「リヒト、難しい顔してる……」
フィンはリヒトの頬を両手で持ち自分の方へ引き寄せると、そのままチュッと口付けをして見つめる。
「僕、ここにちゃんといるよ?」
フィンはにぱーっと優しい笑みを浮かべ、リヒトを安心させるように笑みを見せると、リヒトは込み上げる愛おしい感情を抑えきれずフィンを強く抱き締めた。
「っ」
そしてそのまま、フィンを押し倒すようにして手首を抑えると、愛情に満ちた顔でフィンを見下ろす。
「フィン、やっぱり俺は、今日眠りたくないな」
「へ?」
リヒトはそっとフィンの蕩けた後孔に手を這わせると、フィンは一気に顔を赤くして口を開く。
「ぇ、で、でも、寝る前に三回もシたのに……っ!?」
「俺はまだ出来る」
リヒトはちゅぷっと音を立て、指を一本、フィンの後孔に挿入する。
「ぁっ……!」
フィンはビクンっと身体を震わせ、顔を赤らめたまま反応を示す。再び愛撫されることで、昨晩の熱を思い出し目を潤ませながらリヒトを見つめた。
「リヒトのえっち……!」
「でも、フィンのここも準備できてるよ。俺の欲しいって言ってるみたい」
リヒトは容赦なく指を増やし、二本の指で中を掻き回す。時々前立腺を刺激しながら内壁を擦り、フィンはその圧迫感と刺激にすぐ表情を蕩けさせた。
「ふぇっ……だって、リヒトがねるまえにいっぱい中にだすからぁっ…ぁ、ああっ!」
フィンの陰茎はすっかり勃起し、とろっとした液体が先端から溢れ出している。その様子を見たリヒトは、口角を上げ興奮した表情でフィンを見下ろした。
「結構奥に出したのに、もう下の方まできてる。これは奥に戻さないと」
「ぇっ……」
リヒトは自身の破裂しそうなくらいに勃起した陰茎をフィンに見せつける。
「うう、なんでそんなにおっきくしてるのっ……」
フィンはそれを直視出来ず、ギュッと目を閉じ顔を横に振った。その度キラキラとした涙が飛び、やがて泣き顔でリヒトを見つめる。
「フィンが感じてるところ見ると、興奮するから。気持ち良くて泣いてる顔も、可愛い。犯したくなる」
リヒトはそのまま先端をフィンの後孔へ這わせると、吸い付かれるような感触に眉を顰める。愛情に飢えた獣のような表情を浮かべるリヒトは、そのままゆっくりと腰を押し進めて熱っぽい息を吐いた。
「ぁっ!りひ、りひとっ……ゆ、ゆっくりひて、まだ、なかがっ……びくびくしちゃっ……んぅ!」
まだ余韻が残り敏感な状態のフィンは、突如中に挿入されていく圧迫感と熱に身悶えし、ビクビクっと身体を震わせて涙を流し呼吸を荒げる。
「あー、すごい敏感になってるね……」
リヒトはニッと厭らしい笑みを浮かべると、フィンの言葉を無視して足をぐっと広げ、ズブズブと音を立てて一気に根元まで挿入した。
「!?!?ひぐぅ、ぁぁっ……ああ」
フィンは目を見開き、ぽろぽろと涙を流しながら足を痙攣させ、普段とは違う様子で恍惚とした表情を浮かべながらぐったりしている。
リヒトはフィンの顔を覗き込むと、唾液を垂らし瞳を震わせるフィンと目が合い、後孔はビクビクとリヒトのモノを咥え込んで離さなかった。
「……フィン、出さずにイってる?」
フィンの陰茎から精液は出ていないが、反応が絶頂に似ていたため、ドライオーガズムだと思ったリヒトは、息を上げるフィンに興奮した表情で問いかける。
「わからなっ……でも、すごくっ……」
「すごく?」
「すごく、きもちい……しんじゃいそお、たしゅけて……」
フィンは視点の合わない目でなんとかリヒトを見つめ、ビクビクと痙攣したまま助けを乞うようにリヒトに手を伸ばす。
リヒトはフィンを優しく抱き上げると、自身は寝そべりフィンの腰を掴んでグッと押し込んだ。
「きゃうっ!」
ぐったりとした表情から一変、急に刺激が与えられ全身がビリビリとした快感に包まれ、フィンは甲高い声を発し目を見開く。
「助けてあげるよ。もっと気持ちよくさせてあげるから、好きなだけイって」
リヒトはそう言って腰を下から突き上げると、そのまま激しく腰を動かし続け、フィンは思わずリヒトの方へ倒れ込む。
「りひと……っぁ、ああ、だめ、だめっ、へんになう、っうう」
ふーっ、ふーっと熱い息を吐きながら、必死に意識が飛ばないよう必死にリヒトを見つめ、愛おしそうに名前を呼ぶ姿。
リヒトはさらに興奮したのか、小さく笑みを見せ深くフィンに挿入をし続けた。
「フィン、キスして」
腰を動かしながらフィンにそうお願いすると、フィンは蕩けた表情で頷き、グッと顔を近付けキスをしようとする。
しかし、リヒトは思い切り腰を掴んで肉棒を打ち付けるため、フィンはその度に後ろへ身体が行ってしまいキスできずにいた。
「かはっ……ぅぁっ、ぅぅ」
「フィン、キスは?」
「う、うう」
リヒトは意地悪な笑みを浮かべ、フィンが顔を近付ける度に腰を持って深く挿入し、それを制止する。
「ぁぁあ、ふぇっ……りひ、とっ、ぼくのこと、いじめてるの、?ちゅー、できな、ぁっ!できないよぉ」
フィンは切なげにリヒトを見つめぽろぽろと涙を流しながら、繰り返される下からの突き上げに悶え一瞬意識が飛びそうになる。
「フィンがあまりにも可愛いから、いじめてる(夢で死んだ君への、お仕置きだ)」
「ふぇっ……ゃ、リヒトにちゅーする、ちゅーしたいっ……」
意識が朦朧としているフィンがたらーっと唾液を垂らしながら涙を流す姿に欲情したリヒトは、ゴクっと唾を飲み目を細める。
210
お気に入りに追加
4,774
あなたにおすすめの小説
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)
黒崎由希
BL
目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。
しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ?
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
…ええっと…
もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m
.
婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
【BL】婚約破棄で『不能男』認定された公爵に憑依したから、やり返すことにした。~計画で元婚約者の相手を狙ったら溺愛された~
楠ノ木雫
BL
俺が憑依したのは、容姿端麗で由緒正しい公爵家の当主だった。憑依する前日、婚約者に婚約破棄をされ『不能男認定』をされた、クズ公爵に。
これから俺がこの公爵として生きていくことになっしまったが、流石の俺も『不能男』にはキレたため、元婚約者に仕返しをする事を決意する。
計画のために、元婚約者の今の婚約者、第二皇子を狙うが……
※以前作ったものを改稿しBL版にリメイクしました。
※他のサイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる