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海に浮かぶ証拠と第三の殺人(?)

お前ら部外者だろうが

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「結局、これは連続殺人事件なのか?
 そうじゃないのか?」

 茉守たちと一緒に近くのうどん屋で昼食を食べながら、佐古が呟く。

「『ツギ ハ オマエダ』の紙がまたあったということは、連続殺人なのか?

 前回は乱暴に書き殴った手書き。
 今回は印刷したもの。

 別人が連続殺人のフリをしたのかもしれないが」

「死体が二体。
 刺された人が一人。

 『ツギ ハ オマエダ』が二つ。

 どういう順番で殺されたのかわからないですけど。
 数は合ってますよね」
と茉守が言う。

「そんなに細かい死亡推定時刻って出ないし。
 一人は生きてるので、よくわからないんだが。

 たぶん、犯行が行われた順番は、署長、山頂の男、橋の上の女じゃないか?」

 そう佐古が教えてくれた。

 マグマが、
「マスコミは『ツギ ハ オマエダ』に関しては報道してないよな」
と佐古と那須に確認する。

 那須が横に座る佐古を見ながら答えた。

「まだ規制がかかってるからな。
 まあ、明日辺りには、もうオッケーになってるかもだけど」

「じゃあ、犯人はどうやって『ツギ ハ オマエダ』のことを知ったんだろうな」
と呟くマグマに、茉守が言う。

「山頂に後から結構、観光客来てたじゃないですか。

 上でみんなが、『ツギ ハ オマエダ』に関して揉めてるのを聞いてたと思いますね」

 佐古は、そうだったな、と頷いたあとで、

「じゃあ、もし、これが連続殺人ではなく。

 誰かがあの文面を利用し、橋の女を連続殺人に見せかけて殺そうとしたのなら。

 その観光客の中に犯人が居る可能性も……」
と言いかけて、

「待て」
と唐突に話を止めた。

 茉守は犯人でも入ってきたのかな。

 いや、入ってきたところで、わかんないよな、とキョロキョロと店の方を振り返ってみたりしていたが、そうではなかった。

「さっきから、お前らナチュラルに事件に首突っ込んでるが。
 部外者だろうが」

 佐古のその言葉に、倖田が、

「俺は橋の死体を見つけたし、第一発見者で容疑者だし。
 『ツギ ハ オマエダ』も見つけたし」
と言い、ニートが、

「俺も庭の死体を見つけたし、『ツギ ハ オマエダ』も見つけたし」
と言い、マグマが、

「俺は最初に刺された奴を見つけたし、署長殺しの容疑者だし」
と言い、茉守が、

「私も最初の人見つけましたし……

 あ、でも、すみません。
 なんの容疑者でもないんですが」
と言った。

「お前ら、事件に首突っ込むためなら、容疑者になってもいいのかっ。
 っていうか、ほんとにどの件にも関わってるなっ」

 もうお前らがほんとうに犯人なんじゃないのかっ、と罵られる。

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