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再びの休暇申請です!

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アレ以来、旦那様と朝食と夕食は一緒に取ってます。
もう、寝起きドッキリはいりません。
と言うか、勘弁して下さい。マジで!!

流石に通勤は一緒ではないです。
旦那様行くの早いし、一緒の所を見られるのも困るので!




今日も扱きを終えました。
執務室で団長が来るのを待ってます。
また、休暇が欲しいのですよ。

紅茶を飲みながらソファーで寛いでると副団長が、

「そう言えば、聞いてなかったんですが……。」

「?」

「ミリアがミントだと知ってる人はどれくらい居るんです?」

あ~、確かに言ってなかったですね。
えっと……。

「伯爵家の使用人全員と団長とお姉様。お姉様の専属護衛のガクとスケル。後……鍛治師のグドさんと商人ギルドのギルドマスター……かな?」

商人ギルドのギルドマスターの所で、副団長がピタリと止まりました。

……変な事、言ってないよね?

「……商人ギルドのギルドマスター……と言うと、リュート殿の事ですよね?」

「そうですね。」

やっぱり、有名人なのか~。

「確か、エルフでしたか。……他にミントにエルフの知り合いは居るんですか?」

「……居ませんけど?」

副団長の眉間に皺が寄ってますけど?
何で?

……あれか!
美形で人気が高過ぎて、同性から嫌われてるとか!
美形と言うか綺麗だものね~リュートさん。
それとも、裏では灰汁どい事もやってるとか…………いや、無いでしょ。ギルドマスターだし。

話してたら、団長が戻ってきたので早速の休暇願いです。
ビシッと耳の横で、腕を真っ直ぐに上げて宣言します。

「すみません!また、休暇貰って良いですか~?」

「ああ~、良いんじゃね?一応、理由位は言っとけ。」

「商人ギルドに行きたいんです。買い物もしたいですし~。」

そう言ったら副団長の方からガタッと音がして、何やらガサガサと書類を漁り始めました。

「……団長!」

「……嫌だね。却下!」

「まだ、何も言ってないでしょう!」

「言われんでも分かるわ!お前も休暇欲しいって言うんだろ?」

「そうです。1日ぐらい構わないでしょう!私も商人ギルドに行ってきます。」

「はああ?どうせ、ミントと一緒に商人ギルド行ってその後デートでもする気何だろ?何それ、楽しそう!だから却下。」

団長の言葉にえっ!?となりました。
副団長と一緒に行くの?
買い物も?
……デート、でーと、でえと、で、えっと~?
頭の中をデートの文字がグルグル、グルグル。あわわわわ。

「却下の理由が酷くないですか?」

「なら、俺も休む~。」

「それこそ却下でしょう!別の日にして下さい。」

「……別の日なら良い訳?」

「構いませんよ。」

「…………成る程な。俺が居なきゃ2人っきりか……。この、スケベめ!!」

「なっ!?」

慌てて副団長はミントの方を見るも、何故かミントはソファーに突っ伏しアワアワしていた。

「ホッ……変な事言わないで下さい!」

「この部屋での如何わしい行為は禁止だ!!」

「す、するわけ無いでしょう!!何、当たり前の事言うんですか!」

「冗談だ。勝手に休め。ムッツリスケベが!!」

「誰がムッツリですか!ホントに止めて下さい。」

「はいはいっと、真面目も良いが早く子供作れよ?24だろ?年取るのはあっという間だぞ~。」

「……養子とってる団長に言われたく無いですね。」

「あっはっは!確かにな!優秀だぞ~。うちの子は俺と違ってっとぉ、まあ、それは良いとして、楽しんで来い。その代わり……(ニヤリ)戻ってきたら2人で俺の相手をしろよ?」

副団長の頬がヒクッと引き吊った。

「嫌ですよ。」

「団員相手じゃあ、魔法ぶっぱなすだけで戦ってる感じがしねぇんだよ。逃げたら追う。以上。」

「はぁ~分かりましたよ。私達が居なくても、ちゃんと仕事して下さいよ。やってなければ相手はしませんからね!!」

「誰に言ってんだぁ?いつもちゃんとしてるだろ?任せとけ!」

はぁ~と、副団長はもう一度溜め息を吐くとミントの元へ行き、事情を話した。

「いつの間にそんな事に!?」

「団長の相手」の所で、頬がヒクッとなったのは仕方無い!







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