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第三章 立志編
二人の勇者
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「わあ!リスティーナ様、すっごく綺麗です!」
「ええ。本当に!」
「よくお似合いですわ!」
ミラやジーナ、セリーが着飾ったリスティーナを見て、満足げに頷き、口々に褒めてくれる。
スザンヌもニコニコしながら、
「素敵ですわ。姫様。とてもお美しいです。」
「…ありがとう。」
リスティーナは少し恥ずかしそうにしながらも微笑んだ。
金色の刺繍が入ったエメラルドグリーンのドレス…。ルーファスがリスティーナに贈ってくれたドレスだ。
祝賀会に参加するリスティーナの為にわざわざ仕立ててくれたものだった。
リスティーナの髪と目の色の合わせたドレス…。何より、ルーファス様が私の為に選んでくれたことが何よりも嬉しい…。
遂にこの日がきてしまった。
今日は祝賀会当日…。リスティーナは緊張と不安で胸がドキドキしてきた。
できるだけ目立たないようにしないと…。
今日の夜会は他国の貴族や王族達も招かれている。粗相を犯さないように気を付けないと…!
私の行動一つでルーファス様にも迷惑が掛かってしまうのだから…。
今までの経験上、夜会に出るといつもトラブルに遭うリスティーナはどうか、今日だけは無事にやり過ごせますようにと心の中で願った。
聖女様との交渉が上手くいきますように…。
「リスティーナ様!エルヴィン殿下を見たら、感想を教えてくださいね!」
「わたしはラシード殿下について聞きたいです!もしかしたら、勇者様にダンスに誘われたりして…!」
「アハハ…、」
セリーの発言にリスティーナは苦笑いした。
さすがにそれはないと思う。ラシード殿下は美女しか相手にしないと言うし、彼のハーレムには国中の美女が集められているとも聞いている。私など相手にもしないだろう。
でも、夜会には勇者様もお見えになるだろう。遠目に観察して、二人に教えてあげよう。
リスティーナはスザンヌ達に見送られながら、後宮を出て、王宮の夜会へと向かった。
「うわあ…。」
久々の夜会の雰囲気にリスティーナは溜息を吐いた。凄い…。前の夜会の時より、華やかな気がする。
さすが、祝賀会。やっぱり、他国の方をお招きするとなると、これだけ豪勢になるのね。
「見て!あの方、水の勇者様よ!」
「素敵ねえ…。」
女性達がうっとりと見つめている視線の先には青い髪に同色の瞳を持つ銀の眼鏡をかけた男性がいた。
わあ…。綺麗な人。男性とは思えない位に整った顔立ちをしている。
涼やかな目元と眼鏡が相まってクールで理知的な印象を与える。
「あのお方が水の勇者、エルヴィン殿下?噂以上にお美しいわねえ。」
「本当に…。見ているだけでうっとりしてしまうわ…。」
「エルヴィン殿下はまだ婚約者が決まってないそうよ。」
水の勇者、エルヴィンを見て、目をギラギラと輝かせる女性達。
確かエルヴィン殿下はテルニエ国の王太子。
テルニエ国は小国だが港町の地を生かし、近年、漁業に力を入れたことで魚介類が特産品として有名になり、急速に発展した国だ。
テルニエ国の魚は質が良く、脂がのっていて、とても美味しいと評判で、テルニエ国の魚を使った高級料理もある位だ。
最近は観光目的でテルニエ国に訪れる客も多く、経済が発展し、かの国は豊かになっているという。
そんな急発展した国の王太子がエルヴィンだ。
エルヴィンはまだ若いが切れ者として有名で、執務や外交のほとんどは彼が担っているそうだ。
テルニエ国の発展に貢献したのもエルヴィンの手腕によるものらしい。
エルヴィン殿下が王になれば、テルニエ国は今以上に発展していくだろうと言われている。
そんな次期国王として期待されている優秀な王子、エルヴィン殿下。
野心家の女性達にしたら、エルヴィン殿下の妻の座は魅力的なものなのだろう。
彼の妻の座を射止めれば、勇者の妻だけではなく、テルニエ国の王太子妃の座も手に入るのだから。
エルヴィン殿下を虎視眈々と狙う女性達の目はさながら肉食獣のようだった。
ふと、エルヴィン殿下と距離は離れているが、同じくらい、華やかな集団が目に入る。
その中心には一人の見目麗しい男性がいた。こちらもエルヴィン殿下とはまた違ったタイプの美形だ。
紫の長髪にライラック色の瞳を持つ美しい貴公子…。
エルヴィン殿下も長身で細身の体格をしていたが、この貴公子も背が高く、スラッとしてしなやかな体つきをしている。
一見、女性かと見間違えてしまう位に美しい男性だ。
長身の背と喉仏と男らしい骨張った手をしていなければ、男性だと気付かなかったかもしれない。
あの髪色と目の色…。あの方が雷の勇者、ヴィルフリート様…?
アルテナ国の第三王子であり、国一番の美形として有名な王子だ。
確かに噂通り…、いや。噂以上に美しい。
それに、何というか…、男性なのにすごく色っぽい。男の人にこんな事を思うのは失礼かもしれないがそれがリスティーナが抱いた第一印象だった。
確か、アルテナ国は軍事国家として有名な国だ。古い歴史を持ち、大きな領土を所有するアルテナ国はパレフィエ国と同等の力を持った大国でもある。あのローゼンハイムも一目を置く国だとか。
アルテナ国の第三王子であるヴィルフリートは側室の子でありながらも王太子の地位にある。
ヴィルフリートが王太子に選ばれた理由は雷の大精霊の加護を受けた勇者だからだ。
この世界では血筋よりも魔力が高い者を優遇する傾向にある。
ヴィルフリートが次期国王に選ばれるのは当然のことだった。
ヴィルフリートは勇者としても有名だが、その美貌でも名が広く知られている。
ヴィルフリートはアルテナ国の王族特有の紫色の髪を持ち、その美貌はアルテナの至宝、とまで呼ばれている。そう呼ばれるのも納得する美しさだ。
それにしても、凄い人気…。
リスティーナは思わずヴィルフリートとその周りを取り囲む女性達を見て、唖然としてしまう。
女性達の数が多すぎて、ドレスの山で埋もれている。赤や紫、黒等の派手な色のドレスが多いせいか目がチカチカする。
でも、ヴィルフリートは身長が高いせいか、頭一つ分、飛び出ている。
ヴィルフリートが微笑みかけると、女性達の何人かは失神している。
凄い破壊力…。リスティーナは思わず感心してしまう。
「ああ…!ヴィルフリート様…!何て麗しいのでしょう…!」
「私、あの方になら遊びで抱かれても構わない…!」
女性にここまで言わせるなんて凄い…。
やっぱり、勇者様は世の女性の憧れなのね…。
確か今の勇者様は全員、独身でまだ若い。女性達が夢を見るのも当然かもしれない。
だから、ここにいる女性達は皆、あんなに積極的なのだろう。
凄いな。ああやって、自分をアピールして、アタックできるその行動力は素直に感心する。
私には、あんな勇気はない。…私、こんなのでよくルーファス様と両想いになれたな。
内気で奥手な私がルーファス様と両想いになれるだなんて奇跡でしかない。
リスティーナはつくづくそう思った。
とりあえず、勇者様には近づかないようにしよう。あの集団には近づく度胸もないし、押し潰されてしまいそうだし…。それより、聖女様はまだ来ていないのかしら?
リスティーナはキョロキョロ、と聖女の姿を探した。教会に属する聖女なら、一目見ればすぐに分かる筈。
教会の人間は十字架の紋章を身に着けている。だから、すぐに見つかるだろうかと思ったが…、教会の人達の姿が見当たらない。もしかしたら、まだ来ていないのかもしれない。
…どうしよう。聖女様が来られるまで時間を潰したいけど、夜の庭園に行くのはやめたほうがいいかも。
また、イグアス殿下の時のような目に遭うかもしれないし…。自意識過剰かもしれないけど、警戒するのに越したことはない。
「…見て、あの女よ。」
「最近、ルーファス王子と親しくしてるって例の側室?」
「噂では、あの化け物と寝たそうですわよ。」
「まあ!あんな醜い男に身体を許すなんて…、信じられませんわ。」
「よく、顔を出せたものね。恥ずかしくないのかしら。」
穢らわしい、あの子もきっと呪われている。そんな声が囁かれる。
そうか…。私がルーファス様と関係を持っているから、それが噂になっているんだ。
ルーファス様は、いつもこんな風に悪意のある言葉を浴びせられていたの…?
リスティーナはそっと目を伏せた。
「ええ。本当に!」
「よくお似合いですわ!」
ミラやジーナ、セリーが着飾ったリスティーナを見て、満足げに頷き、口々に褒めてくれる。
スザンヌもニコニコしながら、
「素敵ですわ。姫様。とてもお美しいです。」
「…ありがとう。」
リスティーナは少し恥ずかしそうにしながらも微笑んだ。
金色の刺繍が入ったエメラルドグリーンのドレス…。ルーファスがリスティーナに贈ってくれたドレスだ。
祝賀会に参加するリスティーナの為にわざわざ仕立ててくれたものだった。
リスティーナの髪と目の色の合わせたドレス…。何より、ルーファス様が私の為に選んでくれたことが何よりも嬉しい…。
遂にこの日がきてしまった。
今日は祝賀会当日…。リスティーナは緊張と不安で胸がドキドキしてきた。
できるだけ目立たないようにしないと…。
今日の夜会は他国の貴族や王族達も招かれている。粗相を犯さないように気を付けないと…!
私の行動一つでルーファス様にも迷惑が掛かってしまうのだから…。
今までの経験上、夜会に出るといつもトラブルに遭うリスティーナはどうか、今日だけは無事にやり過ごせますようにと心の中で願った。
聖女様との交渉が上手くいきますように…。
「リスティーナ様!エルヴィン殿下を見たら、感想を教えてくださいね!」
「わたしはラシード殿下について聞きたいです!もしかしたら、勇者様にダンスに誘われたりして…!」
「アハハ…、」
セリーの発言にリスティーナは苦笑いした。
さすがにそれはないと思う。ラシード殿下は美女しか相手にしないと言うし、彼のハーレムには国中の美女が集められているとも聞いている。私など相手にもしないだろう。
でも、夜会には勇者様もお見えになるだろう。遠目に観察して、二人に教えてあげよう。
リスティーナはスザンヌ達に見送られながら、後宮を出て、王宮の夜会へと向かった。
「うわあ…。」
久々の夜会の雰囲気にリスティーナは溜息を吐いた。凄い…。前の夜会の時より、華やかな気がする。
さすが、祝賀会。やっぱり、他国の方をお招きするとなると、これだけ豪勢になるのね。
「見て!あの方、水の勇者様よ!」
「素敵ねえ…。」
女性達がうっとりと見つめている視線の先には青い髪に同色の瞳を持つ銀の眼鏡をかけた男性がいた。
わあ…。綺麗な人。男性とは思えない位に整った顔立ちをしている。
涼やかな目元と眼鏡が相まってクールで理知的な印象を与える。
「あのお方が水の勇者、エルヴィン殿下?噂以上にお美しいわねえ。」
「本当に…。見ているだけでうっとりしてしまうわ…。」
「エルヴィン殿下はまだ婚約者が決まってないそうよ。」
水の勇者、エルヴィンを見て、目をギラギラと輝かせる女性達。
確かエルヴィン殿下はテルニエ国の王太子。
テルニエ国は小国だが港町の地を生かし、近年、漁業に力を入れたことで魚介類が特産品として有名になり、急速に発展した国だ。
テルニエ国の魚は質が良く、脂がのっていて、とても美味しいと評判で、テルニエ国の魚を使った高級料理もある位だ。
最近は観光目的でテルニエ国に訪れる客も多く、経済が発展し、かの国は豊かになっているという。
そんな急発展した国の王太子がエルヴィンだ。
エルヴィンはまだ若いが切れ者として有名で、執務や外交のほとんどは彼が担っているそうだ。
テルニエ国の発展に貢献したのもエルヴィンの手腕によるものらしい。
エルヴィン殿下が王になれば、テルニエ国は今以上に発展していくだろうと言われている。
そんな次期国王として期待されている優秀な王子、エルヴィン殿下。
野心家の女性達にしたら、エルヴィン殿下の妻の座は魅力的なものなのだろう。
彼の妻の座を射止めれば、勇者の妻だけではなく、テルニエ国の王太子妃の座も手に入るのだから。
エルヴィン殿下を虎視眈々と狙う女性達の目はさながら肉食獣のようだった。
ふと、エルヴィン殿下と距離は離れているが、同じくらい、華やかな集団が目に入る。
その中心には一人の見目麗しい男性がいた。こちらもエルヴィン殿下とはまた違ったタイプの美形だ。
紫の長髪にライラック色の瞳を持つ美しい貴公子…。
エルヴィン殿下も長身で細身の体格をしていたが、この貴公子も背が高く、スラッとしてしなやかな体つきをしている。
一見、女性かと見間違えてしまう位に美しい男性だ。
長身の背と喉仏と男らしい骨張った手をしていなければ、男性だと気付かなかったかもしれない。
あの髪色と目の色…。あの方が雷の勇者、ヴィルフリート様…?
アルテナ国の第三王子であり、国一番の美形として有名な王子だ。
確かに噂通り…、いや。噂以上に美しい。
それに、何というか…、男性なのにすごく色っぽい。男の人にこんな事を思うのは失礼かもしれないがそれがリスティーナが抱いた第一印象だった。
確か、アルテナ国は軍事国家として有名な国だ。古い歴史を持ち、大きな領土を所有するアルテナ国はパレフィエ国と同等の力を持った大国でもある。あのローゼンハイムも一目を置く国だとか。
アルテナ国の第三王子であるヴィルフリートは側室の子でありながらも王太子の地位にある。
ヴィルフリートが王太子に選ばれた理由は雷の大精霊の加護を受けた勇者だからだ。
この世界では血筋よりも魔力が高い者を優遇する傾向にある。
ヴィルフリートが次期国王に選ばれるのは当然のことだった。
ヴィルフリートは勇者としても有名だが、その美貌でも名が広く知られている。
ヴィルフリートはアルテナ国の王族特有の紫色の髪を持ち、その美貌はアルテナの至宝、とまで呼ばれている。そう呼ばれるのも納得する美しさだ。
それにしても、凄い人気…。
リスティーナは思わずヴィルフリートとその周りを取り囲む女性達を見て、唖然としてしまう。
女性達の数が多すぎて、ドレスの山で埋もれている。赤や紫、黒等の派手な色のドレスが多いせいか目がチカチカする。
でも、ヴィルフリートは身長が高いせいか、頭一つ分、飛び出ている。
ヴィルフリートが微笑みかけると、女性達の何人かは失神している。
凄い破壊力…。リスティーナは思わず感心してしまう。
「ああ…!ヴィルフリート様…!何て麗しいのでしょう…!」
「私、あの方になら遊びで抱かれても構わない…!」
女性にここまで言わせるなんて凄い…。
やっぱり、勇者様は世の女性の憧れなのね…。
確か今の勇者様は全員、独身でまだ若い。女性達が夢を見るのも当然かもしれない。
だから、ここにいる女性達は皆、あんなに積極的なのだろう。
凄いな。ああやって、自分をアピールして、アタックできるその行動力は素直に感心する。
私には、あんな勇気はない。…私、こんなのでよくルーファス様と両想いになれたな。
内気で奥手な私がルーファス様と両想いになれるだなんて奇跡でしかない。
リスティーナはつくづくそう思った。
とりあえず、勇者様には近づかないようにしよう。あの集団には近づく度胸もないし、押し潰されてしまいそうだし…。それより、聖女様はまだ来ていないのかしら?
リスティーナはキョロキョロ、と聖女の姿を探した。教会に属する聖女なら、一目見ればすぐに分かる筈。
教会の人間は十字架の紋章を身に着けている。だから、すぐに見つかるだろうかと思ったが…、教会の人達の姿が見当たらない。もしかしたら、まだ来ていないのかもしれない。
…どうしよう。聖女様が来られるまで時間を潰したいけど、夜の庭園に行くのはやめたほうがいいかも。
また、イグアス殿下の時のような目に遭うかもしれないし…。自意識過剰かもしれないけど、警戒するのに越したことはない。
「…見て、あの女よ。」
「最近、ルーファス王子と親しくしてるって例の側室?」
「噂では、あの化け物と寝たそうですわよ。」
「まあ!あんな醜い男に身体を許すなんて…、信じられませんわ。」
「よく、顔を出せたものね。恥ずかしくないのかしら。」
穢らわしい、あの子もきっと呪われている。そんな声が囁かれる。
そうか…。私がルーファス様と関係を持っているから、それが噂になっているんだ。
ルーファス様は、いつもこんな風に悪意のある言葉を浴びせられていたの…?
リスティーナはそっと目を伏せた。
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